ON  MY  WAY

60代になっても、迷えるキツネのような男が走ります。スポーツや草花や人の姿にいやされながら、生きている日々を綴ります。

W杯で思う、メディアに踊らせられない大切さ

2010-06-28 18:18:14 | 生き方
予選リーグを3戦全勝で突破したアルゼンチンのマラドーナ監督は、言った。

メディアは選手たちに詫びるべきだ。
選手たちは100%プロフェッショナルだ。
われわれは、自分たちがなすべきことをやっている。
『アルゼンチンのユニホームを守る』ということをね。
もちろん、彼らだって間違いを起こすことはある。
だが、彼らをさんざん批判してきた連中も間違いをおかしてきたということを認め、彼らに謝罪すべきなのだ。

 マラドーナ監督は、チームが決勝トーナメント進出を決めたことで、これまで事あるごとにアルゼンチン代表を批判してきた母国のメディアに対し、謝罪と反省を促した。

 これと同様なことは、日本にも当てはまる。
 少し前までは、岡田監督ではダメだ、今度のW杯で日本は勝てない、などとさんざん言っていた日本のメディア。
 そして、それに同調するたくさんの人たちがいた。
 ところが、日本が、W杯で2勝し、1次リーグを突破すると、手のひらを返したように、賞賛する。
 あれほど、ダメだといっていたメディアは、いったい何だったのだろう?

 最近は、メディアの影響が大きい。
 テレビでも、新聞でも、ある事象や事件が起きたとする。
 そのことがあまり望ましくないものだとすると、すぐに、誰の責任だとか、誰が悪いからだとか言い始める。
 悪い者探しを始める。
 そして、それが誰のせいだと決めつけ、報道する。
 どの社・局も、他社・他局とはあまり違わない論調で、同様な批判を始めるのである。
 これを真に受けるのは楽である。
 大多数が、同じような尺度で価値判断しているのだから、長いものに巻かれた方が、生きやすい。

 ここに、怖さを感じる。
 大衆は、だまされやすいのではないか、と。
 皆と違う意見や考えを持っている人たちは、はじかれやすいのではないか、と。
 メディアの発達した今こそ、自分なりの意見や考えを大事にすべきなのではないかと感じている。
 流行や多数派意見に流される前に、「本当にそれでよいのか?」と、疑問をもつことが大切だ。

 日本の岡田監督は、自分の目で見て自分の頭で考えたことを信じて、日本代表チームを指揮しているのが伝わってくる。
 「このままで勝てない」と考えた彼は、周囲からどのような批判を受けようと、W杯直前ぎりぎりでチーム編成を再考し、戦いに臨んだ。
 そして、グループリーグを突破することに成功した。

 私たちも、自分の目で見、自分の頭で考えたことを、もっと信じてよいのではないだろうか?
 大多数の人々の言うことをそのまま信じて従うよりも、自分なりの根拠を持って、最終的な判断を自分で下すことが何より大切な現代だと、私は考えるのだ。

 「ベスト4を目指す」と言っていた岡田監督。
 信じた道を進む岡田ジャパンは、目指すところまで、あと2勝に迫っている。
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あんなに大きな太陽が、写真に撮ると、なんと小さい

2010-06-23 21:33:57 | 生き方
梅雨空の一日。
夕方、雨がやんでいた。
もったいない気がして、少しだけ走ってみよう、と飛び出した。
体はきついし、足取りも重い。
帰り道、走る私の正面に、今日初めての太陽が顔を見せた。
なんて大きいのだろう。
とてつもなく大きく大きく見えた。
思わず足を止めて、万歩計代わりに使っていた携帯で、その夕日を撮った。
ほどなく、太陽は分厚い雲に再び覆われて見えなくなった。
写した写真を見た。
あんなに大きく見えた太陽が、なんと小さいことだろう。
思わず笑ってしまった。
大きく大きく見ていたのは、私の心なんだね。
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BUZZ、28年ぶり(?)のオリジナルアルバムが心地よい

2010-06-19 10:35:10 | ひと
写真は、CDのアルバムジャケットである。
 この2人は、小出博志氏と東郷昌和氏。
 昭和40年代後半、スカイラインCMで「ケンとメリー~愛は風のように」と歌っていた2人である。
 グループ名は、「BUZZ(バズ)」と言う。
 私の学生時代、彼らは、2年に1度くらいアルバムを発表していた。
デュオであったが、2人の声の質は全く違っていて、小出氏の繊細な声と東郷氏の温かい声が、他のグループにはないハーモニーを醸し出していた。
 とはいえ、コンサートでも、特別面白い語りをするわけではなかったし、今で言うイケメンのコンビでもなかったので(?)、グレープやオフコース、ふきのとうなどのように高い人気は得られなかった。
 しかし、私は彼らのハーモニーが好きで、よく聴いていた。
 出されたLPレコードは、ほとんど買っていたのであった。
 結局、「ケンとメリー」以上のヒット曲は出ないままだったが、佳作は多かったと思っている。
 昭和50年代後半、彼らは解散した、と記憶している。
 しかし、今年の春、朝日新聞の「be」の「うたの旅人」で、「ケンとメリー~愛は風のように」が紹介された。
 その時、このBUZZの2人の近況も載っていた。
 なんと、2人はBUZZを再結成し、今も歌っているというではないか。
 自主制作されたアルバムも紹介されていたので連絡を取ってみると、残念ながら在庫切れになったということであった。
 たびたび「愛のスカイライン」が話題になったり、CDは今も根強く売れていたりするせいか、この4月に久しぶりに、27・28年ぶりに、アルバムを発表したことがわかった。
 そのアルバム・タイトルは、“Back To The Beginning”
 「原点回帰」とか「振り出しに戻る」とか、勝手に訳をつけて楽しんでしまう。
 さっそく注文して入手した。
 CD外側の帯部分には、こうあった。
“ 奇跡のハーモニー、バズ 復活!
 日産スカイラインのCMソング『ケンとメリー~愛と風のように』のヒットで知られるBUZZが待望の復活!!
 BUZZを深く理解している旧友達にかこまれて原点へと回帰。
 サウンドプロデュースは柳田ヒロが担当。奇跡のハーモニーとも呼ばれた、BUZZの世界がたっぷりと楽しめるアルバムが完成。 ”
 ちょっぴりドキドキしながら聴いた。
 1曲目から、なんだか新しいのに懐かしい感覚に浸った。
 さすがに、伸びやかだった声ではない。
 小出氏も、声が十分出切らない。
 でも、間違いなく、BUZZのハーモニー。
 そして、あの頃と同じ音の作り。
 心が落ち着く。
 学生時代には、待望のニューアルバムを入手するとき、ドキドキ感じていた。
 あの若い時の感覚がよみがえった。
 ボーナストラックとして、最後にあの「ケン・メリ」もまったく別なアレンジで収録されていた。
 あの聞き飽きた(?)「ケン・メリ」ではなく、まったく別な広がりを感じる歌に聴こえた。
 30年近くたって、待望の新譜が聴けた。
 ああ、心地よい。
 この2人も、60歳近いという。
 でも、歌の好きな2人。
 これからも歌い続けて、過去の曲も今の曲も輝かせてほしい。
 独特のハーモニーを響かせてほしい。
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「地上の星」たち~ツルマンネングサ

2010-06-13 22:41:23 | 草木花
ツルマンネングサ。
6月の梅雨の前の時期に咲く。
生えているのは、水辺の近く。
でも、いつも水に浸かっているわけではない。
群落のようになって、田のあぜ道、川の土手の石垣、舗道であっても水のたまりやすいところなどに、見かける。
ほとんど土のないところでも、枝を四方に伸ばすように、広がっていく。
「ツル」状のその広がりから、名付けられたのだろう。
ツルマンネングサ。
「万年」も生え残るから万年草?
万年たっても、花とならず雑草の仲間だから、万年草?
道端低く咲いているその様は、地味だ。
しかし、道端にあってもたくさんの花を咲かせ、存在感を出す。
晴れた日にはまぶしいほど光り輝いて見える。
群落のようになって咲いているが、近付いてじっくり見ると、花はまるで星の形。
黄色い花は、陽射しを浴びて黄金色にまぶしく輝く。
まるで、「地上の星」。
大勢の星たちが、こんなに地面にひっついて、輝いている。
ツルマンネングサ。
今日も、夕方、道を走る私の近く、あちらこちらでたくさんの星の花を輝かせていた。
「お前も、私も、地上の星。」
「地味だけれど、自分なりに輝こう、お互いに。」
そんな言葉を交わしていた。
ツルマンネングサと私―。
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