このところ車を走らせていると、いたるところに、上部を黄色く染めた花が茎を長くして咲いている。
しかも、1本だけではなく、概してかなりたくさんの株が林立して立っている。
特に多いのは、休耕田となって久しい土地。
田んぼの中の用水路沿いや川の土手などにも、密集して繁茂している。
この時期、いっせいに花を咲かせ、あたり一面を黄色の世界に変えている。
種子だけでなく、地下茎でも増えるというその生命力。
おまけに、根から化学物質を出して、周囲の植物の成長を抑制するのだそうだ。
どうりで、すごい勢いでその勢力を伸ばす訳だ。
この花の思い出は、2つある。
大学の時の生物の教授。
あの頃、“Discover Japan”とやらで使われていた1枚の写真ポスターを、最寄りの駅からもらって来た、と言って持ってきた。
写っていたのは、遠景に五重塔、近景に密集して咲いているこの秋に咲く黄色い背の高い野生の花々。
「この写真は、おかしいのですよ。」
「五重塔といかにも秋らしいこの黄色の花が合うと思ったのでしょうね。」
「でも、この組合せは、おかしいのですよ。」
「日本古来の五重塔ですから、手前に咲いている花も、昔からのものであるべきだと思いませんか?」
「ところが、この花は、『セイタカアワダチソウ』と言って、帰化植物。外来の雑草なのですよ。」
「しかも、明治以降に入って来た植物なんですね。五重塔のできた時代とまったく合わないじゃないですか。」
「そのうえ、このセイタカアワダチソウは、他の植物に対して強い毒性を出して駆逐するのですね。日本古来の植物にとっては、まったく困った存在なのです。」
「だから、こんなポスター貼っておいてよいのですか、“Discover Japan”の精神に反していると思いませんか?と、言ったら、駅員さんは、すぐにはずすと答えたんですね。」
「それで、じゃあ、いらないなら、そのポスターいらないなら私にください、と言ってもらってきたのがこれなんですよ。」
…と、話しながら笑っていたその先生のことが思い出される。
また、その1年後くらいに、NHK「みんなのうた」で、十朱幸代さんが歌っていたのが、「セイタカアワダチ草」という歌であった。
なぜか、「あたしにゃ、沖縄遠すぎる」と繰り返すその歌詞とセイタカアワダチソウがどうつながるのか、何度聴いてもわからなかったが…。
とにもかくにも、今はセイタカアワダチソウの最盛期である。
秋の紅葉・黄葉に混じって、黄色のじゅうたんのように、荒れ地で土手で道端で、セイタカアワダチソウが咲き誇っている。
しかも、1本だけではなく、概してかなりたくさんの株が林立して立っている。
特に多いのは、休耕田となって久しい土地。
田んぼの中の用水路沿いや川の土手などにも、密集して繁茂している。
この時期、いっせいに花を咲かせ、あたり一面を黄色の世界に変えている。
種子だけでなく、地下茎でも増えるというその生命力。
おまけに、根から化学物質を出して、周囲の植物の成長を抑制するのだそうだ。
どうりで、すごい勢いでその勢力を伸ばす訳だ。
この花の思い出は、2つある。
大学の時の生物の教授。
あの頃、“Discover Japan”とやらで使われていた1枚の写真ポスターを、最寄りの駅からもらって来た、と言って持ってきた。
写っていたのは、遠景に五重塔、近景に密集して咲いているこの秋に咲く黄色い背の高い野生の花々。
「この写真は、おかしいのですよ。」
「五重塔といかにも秋らしいこの黄色の花が合うと思ったのでしょうね。」
「でも、この組合せは、おかしいのですよ。」
「日本古来の五重塔ですから、手前に咲いている花も、昔からのものであるべきだと思いませんか?」
「ところが、この花は、『セイタカアワダチソウ』と言って、帰化植物。外来の雑草なのですよ。」
「しかも、明治以降に入って来た植物なんですね。五重塔のできた時代とまったく合わないじゃないですか。」
「そのうえ、このセイタカアワダチソウは、他の植物に対して強い毒性を出して駆逐するのですね。日本古来の植物にとっては、まったく困った存在なのです。」
「だから、こんなポスター貼っておいてよいのですか、“Discover Japan”の精神に反していると思いませんか?と、言ったら、駅員さんは、すぐにはずすと答えたんですね。」
「それで、じゃあ、いらないなら、そのポスターいらないなら私にください、と言ってもらってきたのがこれなんですよ。」
…と、話しながら笑っていたその先生のことが思い出される。
また、その1年後くらいに、NHK「みんなのうた」で、十朱幸代さんが歌っていたのが、「セイタカアワダチ草」という歌であった。
なぜか、「あたしにゃ、沖縄遠すぎる」と繰り返すその歌詞とセイタカアワダチソウがどうつながるのか、何度聴いてもわからなかったが…。
とにもかくにも、今はセイタカアワダチソウの最盛期である。
秋の紅葉・黄葉に混じって、黄色のじゅうたんのように、荒れ地で土手で道端で、セイタカアワダチソウが咲き誇っている。