ON  MY  WAY

60代になっても、迷えるキツネのような男が走ります。スポーツや草花や人の姿にいやされながら、生きている日々を綴ります。

弟一家来る

2015-08-31 22:23:58 | 生き方
千葉に住む弟一家が4人でやって来た。
弟の子どもたち2人も、早いもので、23歳や20歳。
みんな仕事を持っていたり学生だったりしているから、一緒に休みをとってお出かけというのはなかなか難しかったりする。
でも、父親と一緒にその故郷に同行してくれる大人になってくれているのが、うれしいじゃないか。
一家が来訪したのは、10年前に母が亡くなって以来のこと。
あの頃は、まだまだ2人とも子どもだった。
それが、さすがにしっかりした判断力を持つ存在となっていることに、人としての成長を見た思いがした。

弟一家がこちらに来た目的の一番は、父母の墓参りである。
そして、それとは別に、弟は、子どもたちに日本海に沈む夕陽も見せたかったのだそうだ。
一家がとった宿は、県北の村上市・瀬波温泉にある。
そこには、確かに、日本海に沈む夕陽が見えることをうたっている宿も多い。
だけど、この日の午前中、新潟は雨が降っていた。
だから、夕陽は難しいだろうと思った。

2人兄弟のわれわれだが、弟が千葉に居を構えたせいもあり、近年は年に1度も会わないことも多くなった。
だからというわけでもあるまいが(?)、たくさんのおみやげありがとう。

娘にも、ふなっしー、ありがとう。

お返しと言っては何だけど、こちらからは、新潟と言えば、やっぱり「コシヒカリ」と日本酒!(画像なし)
そして、弟が20代の時にこちらに来た時の卓球大会で3位になった時のトロフィーをずっと預かっていたのだが、それをお返しした。

4人が1時間半くらい滞在している間に、くもり空だったのが、青空になった。
これなら、日本海の夕陽も見られるかもしれないと、期待できた。

【4人の子どもの皆様、モザイクかけてごめんなさい】
わが家の娘の愛車であったシボレーと色違いのシボレーに乗って、弟一家は去って行った。

車に乗った弟の子どもたちは、私たちの姿が見えなくなるまで手を振ってくれていた。
今度はいつ会えるかな、と思いながら家に入った。

すると…。
ああ、さすがに私と血のつながりがある弟である。
渡したトロフィーを、なんと置き忘れて行ってしまったのであった。

忘れっぽいのは、兄弟だからか、齢をとってきたからか…???
まあ、元気なら、またそのうちに渡す機会があるだろう。
それまで、お互い元気でいることにしましょう。
See you again !
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仙台戦の勝利☆&小泉の色紙当選☆

2015-08-30 12:10:03 | アルビレックス新潟
サッカーJ1は、第2ステージになってから、すでに半分以上となる9試合が終わった。
昨夜は、アウエー仙台戦。
第1ステージのホームでは、なんと0-3で完敗している相手だ。
積極的にプレスをかけてくる、似たような戦いをしてくる仙台は、ホームということもあり、新潟に対して攻勢をかけてきた。
前半は、攻めてくる仙台に押され、なかなかチャンスがつかめなかった。
やはり、骨折で出られなくなった小泉の欠場は大きいのか、と思われた。
後半になって、新潟も盛り返してきた。
新潟FW山崎が決定的なチャンスを迎えようとしていた時、相手DFの選手が、背後からその首に手をかけて止めようとした。
明らかに危険なプレー、一発レッドで退場。
相手は一人少なくなった。
新潟がボールを支配するようになるが、なかなかシュートまで持ち込めない。
グダグダとした時間が流れ、90分の試合時間は過ぎてしまった。
いよいよあとはアディショナルタイム。
まさかここでカウンターを食らって「サヨナラ負け」なんてことは避けてほしい、と願っていた。
それより何より、こっちは人数が多いんだから、「サヨナラ勝ち」してほしい、と期待していた。
相手が一人少ないのに、得点できないなんて。
年間順位で1つ上の仙台と引き分けでは、勝ち点差は縮まらず、5のままだ。
これでは、上位に上がれず残留争いはますます厳しくなるばかりだ。
しかし、90分+4分、ついに新潟がゴール前の混戦から、MF山本が決勝ゴールをあげた。
5試合ぶりの勝利!
形はどうあれ、勝ち点3の積み上げが必要な状況だけに、これは大きい。
これで、年間順位は15位のままだが、降格圏の16位松本とは勝ち点4差になった。
そして、14位の仙台とは勝ち点2の差。
これからの逆襲、上昇に期待しよう。

さて、新潟は、第2ステージ、ホームで5試合を終えたが、勝った試合は、第3節の鳥栖戦だけだ。
その時は、小泉のスーパーゴールが決まって、1-0で勝ったのだった。
その試合で、息子が懸賞に応募していたのが当選し、数日前、賞品が届いた。

その試合のMOMだった小泉のサイン入り色紙。

右隅には、似顔絵がついていた。

うれしいけど、今出場できないので、ちょっぴり残念。
小泉は、全治3か月の骨折で、今季はおそらく絶望だろうが、今回チームは苦しみながらも勝利をあげた。
来季も小泉が活躍する姿を見たいので、連勝し順位を上げていきたいものだ。
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新潟のソウルフード「ポッポ焼き」

2015-08-29 17:33:03 | 新潟

盆が過ぎ、夏の祭りが予定されているところは、近隣でも結構多い。
この近くの地域でも、祭りがあった。
そちらに出かける用がある、というので出かけようとしたら、娘から要望があった。
「ポッポ焼き買って来て。」
ポッポ焼き。
これは、別名「蒸気パン」とも呼ばれている。
新潟のソウル・フードと言ってもいい食べ物である。
祭りになると、様々な食い物屋が出る。
例えば、伝統的な(?)ものでは、わた菓子やたい焼きなどがある。
ポッポ焼きは、この周辺ではそれらと並んで、お祭りの屋台に並ぶ、代表的な焼き菓子である。
ただし、祭りなどの屋台以外では、売っている店はほとんど見かけないのである。
だが、逆に、この辺りの祭りだと、必ず売っているのである。
用を終えて、娘のリクエストに応え、祭りの屋台が並ぶ通りを探した。
屋台のテントから、ポッポ焼きはすぐに見つかった。
「9本300円」「15本500円」「30本1000円」と、看板が出ていた。
15本500円くらいが適当かな、と考えて購入。
家に持ち帰ると、喜んでもらえた。

ポッポ焼きは、こんなふうに1本が15cmくらいで細長い。
薄力粉と水、炭酸などに黒砂糖で味付けされている。
屋台があると、焼かれているものから黒砂糖が甘く焦げるにおいがして、自然と引き寄せられてしまう。
食べてみると、結構もちもちしている食感である。
味は、黒砂糖の甘さがよいが、なんてことのない、素朴な味である。
しかし、なんとなく郷愁を感じさせる。
1本食べると、2本、3本と手が伸びることが多い。

おいしくいただきました。
ごちそうさまでした。
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妻の声援のかいもなく…敗れてしまったホーム広島戦。おまけに小泉負傷でどうなる!?

2015-08-26 22:29:43 | アルビレックス新潟
サッカーJ1リーグ、先日22日のホーム戦の相手は、広島であった。
広島には2012年以来勝っていないということだったが、いいサッカーをしている今の新潟なら勝てるのじゃないか、と希望を抱いたのだった。
わが家では、ホームの試合の時には、娘から離れるわけにはいかないので、妻は去年から今季までずっと試合観戦に出かけたことがなかった。
今回、観戦役を妻と代わって、私が娘と一緒に留守番をすることにした。
勝って帰れれば、妻が貴重な「勝利の女神(!?)」になれるといいなあと思ったのであった。
試合は、シュートの本数15-9でもわかるように、新潟の方が攻勢に出ていた場面が多い試合であった。
ただ、新潟は、数多いチャンスを最後のシュートで決めることができず、反対に広島には少ないチャンスを決められて、0-2で敗れてしまった。
残念ながら、妻は、勝利の女神にはなれなかった…!?

この試合、私はスカパーで観戦したが、解説の水沼さんは、新潟がいいサッカーをしていると何度も言っていた。
それはとてもうれしかったが、勝てなければ、いくらいい試合をしていても残留争いから抜け出すことはできない。
水沼さんは、新潟の選手は最後のシュートを打つとき、広島の選手と比べて、余裕がないと言っていたが、的を射ているように思える。
結局、期待の小泉選手が、後半に負傷して途中退場してしまったのが、結構響いていたようにも見えた。
その小泉選手、今日の新潟日報では、次のような記事が載っていた。


MF小泉が右足を骨折
22歳以下日本代表候補合宿も辞退へ

 J1アルビレックス新潟のMF小泉が、前節広島戦で右の第四中足骨を骨折していたことが25日、分かった。柳下監督が練習終了後に明らかにした。全治などの詳細は不明。
 小泉は広島戦の後半、自陣ゴール前で相手選手と競り合った際に負傷し、8分に途中交代した。
 この日は松葉づえで聖籠町のクラブハウスを訪れた。けがでU―22(22歳以下)日本代表候補合宿を辞退することになり「日の丸をつけるチャンスもあったし、チームもこれから大事な試合ばかり。正直、悔しい」と言葉少なに話した。


ありゃまあ。先日のNHK「Jリーグタイム」で「おすすメン」という各チームオススメの若い選手を紹介するコーナーに、取り上げられたばかりの小泉慶選手が、骨折のけがをしてしまった。
これは、残留争いに大きな痛手だ。
他にも、川口、加藤の両選手も負傷したとのこと。
ますます新潟のこれからが不安になってくる。
しかし、選手たちを信じよう。

週末のアウエーは、仙台戦である。
仙台も、後半戦第2ステージになってからあまり勝っていないチームである。
小泉がいようといまいと、ここはどうしても勝ち点3がほしいところ。
ゴール前で、余裕をもってシュートが打てるか!?
奮起に期待しよう。
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夏が終わるなあ…

2015-08-24 21:58:46 | 生き方
 出張から直帰。早めに帰宅したので、4日ぶりに走りに出ることにした。
 気温は、蒸し暑さが残り、まだ28℃。
 暑さを避けるため、日陰の多い、近所の運動公園の敷地をぐるぐる回ることにしている。
 桜の木陰を選んで走る。
 西日が当たるところは、結構暑いなあなどと思いながら走っていた。
 それが、10周ほど走っていたら、桜並木の通りは急に暗くなった。
 あれまあ。いつの間にか日没を迎えつつあったのだ。
 日が暮れるのが結構早くなってきたなあ、と感心した。
 考えてもみれば、夏至から2か月余り。秋分の日まではひと月しかない。
 日没が早くなるのはあたりまえのことなのだ。
 そういえば、10日ほど前に比べて、セミの鳴き声が格段に静かになっていた。
 そして、よく耳を澄ませば、暗くなるにつれて足元からは秋の虫の鳴き声が、涼やかに聞こえてくるのだった。
 14kmほどを走り、家に戻ってきた。
 途中の気温表示灯は、26℃を示していた。
 走り終えると、ストンと急に暗くなってきた気がした。
 近所のアパートの灯りが、しだいに明るくなり存在感を増していた。

 天には、いつのまにか月が出ていた。

 もうまもなく、「名月」などと言われる季節がそこまで来ていると感じた。
 人生で60回近い四季の巡りを経験しているが、夏が終わるなあ、と実感した夕方であった。
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夏の休暇も最終日

2015-08-16 14:01:28 | 生き方
8月16日。
送り盆の日である。
日曜日で、夏の休暇最後の日、という人も多いことだろう。
世間では、今日が帰省からのUターンラッシュになるとのこと。
私も、今日が夏の休暇最後の日。
正確に言うと、先週だけが夏の休暇の5日間。
そこにプラスして、昨日今日も休みという訳だったけど、明日からまた出勤やら出張やら…。
なくてもいいのに、週の初めから飲み会付きの出張…。
疲れるなあ。

ま、それはそれとして、今年の盆は昨年までの数年間と比べて少し体の余裕があった。
家族中が働いているので、休暇をとっている自分が、夕食の支度まで含めて家事一切をがんばる、というのが当たり前だったから。
そして、それが盆ともなると、墓参りやら故人宅の水あげやら、来訪者の接待やらと、フル稼働の毎日であった。
今年は、妻が仕事を辞めて娘の世話をしている。
当然だが、家事をしてくれているので、何割も楽になった。
だから、私は、裏向かいの家との境界の除草作業もすることができた。

息子は、気楽なもので、今日の夕方静岡で行われる、サッカーJ1リーグ戦に出かけた。
朝の7時に出かけて行き、夕方6時開始の試合が観戦できるのだから、ずいぶん便利な世の中になったものである。
試合は、アウエーの清水―新潟戦。
アウエー清水戦というと、娘が倒れる前の最後の旅行をした場所である。
それ以来、われわれ夫婦は、旅行と呼べる旅行に出かけたことがない。
残念ではあるが、娘の状態が完全に安定するまでもうしばらくは、我慢が続く。
せめて、夏の休暇の最終日、アルビレックス新潟に敵地で勝利の心地よいニュースを届けてもらいたいと思っている、昼下がりである。
はるばる出かけた息子よ、勝利の運び人となっておくれ 
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「史上最強の教え子」Rさんとの再会

2015-08-10 22:42:55 | 「育」業
夕方になっても、30℃を超える暑さが続く。
運動公園で10km余りを走り終えると、体じゅうが汗でびっしょりだった。
公園の水飲み場で顔を洗い、手足に水をかけ、一息ついていた時だった。
物陰から、2歳くらいのかわいい女の子を連れた男性が歩いてきたが、私を見て、驚いたように叫んだ。
「………先生!?」
固有名詞で私を呼んだ。
その男性の顔を見ると、眼鏡をかけていて丸顔に近い顔。
「どこかで見たような―。」と思って、じっくり顔を眺め出したら、その眼鏡顔の下から、思い当たる懐かしい顔が、浮かび上がってきた。
その瞬間、その男性は、自ら名乗った。
「H……R……です。」
「おお、やっぱり。Rさんかあ。びっくりしたよ。」
「ぼくもびっくりしました。今月の下旬に2人目が生まれるので、妻と共に里帰りしているんです。」
思いもよらぬ再会に、互いの言葉はさらに続いた。
「たしか、奥さんは高校の同級生だったよね。だから、市内の出身なんだ。」
「はい。そうです。いやあ、先生にはお会いしたいと思っていました。」
「今は、あなたも、東京で小学校の先生をがんばっているのでしょ。今年は、何年生の担任?」
「今、6年生の担任です。その上、学年主任です。」
「そうかあ。でも、あなたは、子どもの頃から周りの人たちの心をつかむのがうまかったから、大丈夫だよ。」
そう言いながら、心は、20数年前の小学校時代の忘れられない思い出がよみがえってきた。

彼は、私にとって「史上最強の教え子」だった。
級友の信頼も厚く、いつも周囲の子どもたちを笑わせたり、遊びの中心となったりしていた彼だった。
しかし、2つ年上の兄と違って、彼は、スーパーマンではなかった。
テストの出来は、中の上と言ってもよいくらい。スポーツは好きだったが、目立った実績がない。
水泳では、がむしゃらに泳ぐクロールはそんなに速くなかった。練習の結果、飛び込みだけはうまくなったが。
ミニ・バスケットボールでは、シュートもドリブルもそんなにうまくはなかった。リバウンドだけは、背が高くないがオレが取る、というファイトにあふれていたが。
不器用さはあるが、いつでも明るく仲間を思い、堂々としていた彼だった。
そんな彼が「史上最強」だったというのは、相手が教師だろうと年上だろうと、いざという時には、正しいと思った自分の思いをしっかりと主張し、行動していたからである。
担任である私に対しても、それは変わらなかった。

ある日の体育の時間に、こんなことがあった。
彼の好きなミニバスケットボールで、強さが同じくらいになるように、担任の私が男女混合で5人ずつのチーム編成を決め、試合を行った。
ところが、彼のチームは、連敗した。
情けない負けっぷりに、彼は、体育館で私に対し、大声で叫んだ。
「なぜ、オレのチームをこんなに弱い奴らと一緒にしたんだ。こんなチーム編成では勝てる訳ないじゃないか。お前は担任のくせに、なんでこんなにひどいチーム編成にしたんだ!!?」
私は、応えて言った。
「うるさい。何を言ってるんだ。お前なら、このチームでも強くできると思って、組んだんだ。それなのに、何だ、弱音を吐くだけか。お前なら、しっかり作戦を立てて、しっかりリーダーシップをとって、チームのみんなを生かしてがんばってくれると期待していたんだ。それが、何だ。作戦なんか一つも立てられないで、負けると仲間のせいにする。見損なったよ。お前に期待した俺が馬鹿だった。」
「なんだ。担任のくせにいい気になって、好きなことばかり言いやがって。いいわい。わかった。見てろ、次の試合。絶対勝ってやるからな。お前のその担任ヅラ、鼻を明かしてやるからな、覚えてろ。」
体育館は、私とRの言い合いに、他の子どもたちの動きは止まっていた。
同じく体育をしていた隣の学級の先生や子どもたちまでが、息を止めて心配そうに私たちを見つめていた。

翌日、教室に行ってみると、Rは気まずい様子も見せず、笑顔で私を呼び止めた。
「先生、今日は、作戦7つ考えてきた。今日の試合が楽しみだ。」
にこにこしながら話す彼に、昨日の言い争いは何だったのだろうと思えるほどであった。
屈託のない彼の笑顔に、まだ昨日の気まずさを引きずっている自分の方が人間的に小さいな、教師のくせに、と私は自分を恥じた。
やがて午後になり、体育の時間、今日の対戦相手はそれまで結構勝っているチームだった。
彼が立ててきた作戦の指揮の下、チームメートたちもがんばった。
もともと周囲の子に対して気遣いのできるRなのに、昨日はあんな言葉をRに吐かせてしまった、という申し訳なさが、チームメートたちにはあったのである。
Rのチームには、一人一人が自分のやるべきことを懸命にやり、一体感があった。
試合は、Rたちのチームが完勝。
ついに、上位の相手に初勝利をあげた。
「どうだ、先生。やったぜ、オレたち。」
「ああ。やったなあ。さすがRだぜ。」
そう私も賛辞を贈ったのであった。

私は、自分の思いをもって生きている存在が大好きである。
それが子どもであろうと、そういう人は、尊敬に値すると思っている。
子どもであっても、間違いなく彼はそういう存在であった。
私に反感を抱くことがあっても、実際に刃向うように対立してくるような子どもは、他にいなかった。
だから、彼こそは、私にとって「史上最強の子ども」なのだ。
そして、その生き様もしっかりしている。

その後、高校は地元の進学校に進んだ彼だったが、大学に進むには他の人より3年も多くかかった。
そして、その後教師を志望し、東京都で適応指導教室の指導員の先生を行ったり、臨時教員をしたりしながら、実に長い時間を要したのであった。
ようやく待望の教員になったのは、通常の人よりも何年も後のことと言えた。
そのようにして東京都の正式教員になった彼であったが、今は信頼されて最高学年6年生の担任、しかも学年主任だ。
そして、今はこうして1児の、もうすぐ2児の父。
大人になってからも、ここまで相変わらず器用ではないが、実に誠実で着実に人生を歩んでいる。

この仕事をしていて、私が最もうれしいのは、かつての少年少女が現在しっかり地に足をつけて生きていることである。
この日、またその成長を見ることができた。
「今日は、うれしかったです。」
と言って、彼は、握手の手を差し伸べてきた。
「今、手は走ったばかりで汗だらけだから。」
と言って、ちゅうちょする私に、
「かまいません。」と言って、汗に濡れる私の手を握ってきた。
私もそれに応えた。
握手した後、「互いにがんばろう」と私は言って、こぶしを握り、彼のこぶしとぶつけ合った。

どんどん定年に近づいていく私。
跡継ぎ、という訳ではないが、彼なら子どもたちのためにしっかり体を張ってがんばってくれることだろう。
がんばってほしい。
私も、自分のできる範囲で、がんばるからね。

しっかりした社会人として生きている彼。
同じ仕事を選んでくれた彼。
頼もしいなあ。

家に向けて再び走り始めた私の足どりは、信じられないほど軽くなっていた。


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無数の穴に、抜け殻に

2015-08-09 22:59:16 | 自然・季節
毎日暑い日が続く。
日本中が猛暑の中、厳しい毎日を過ごしているなあと感じる夏だ。
さすがにこう暑いと、熱中症への警戒からRUNに出るのもいろいろ考える。
塩飴持ったり、腰ベルトに水ボトル差したり。
さらに、走るコースも、日陰が多いところにする。
結局、近くの運動公園を周回する。
ここは、桜が植えられてから四半世紀余り。
市内の桜の名所の一つとなっている。
陽射しを避けて、なるべく桜の樹々の日陰を走る。
舗道はフラットだが、日当たりがよすぎる場所がある。
その場所、コース1周の3分の1ほどは、少しUP-DOWNはあるが、桜の樹々の日陰を走れるコースを行く。
そこは、土の道になる。
周囲は、まさに蝉時雨。

アブラゼミの鳴く音がなんともやかましい。
それもそのはず。
土の地面には、このように無数の穴が。

そして、上空の桜の枝葉には、たくさんのセミの抜け殻がくっついている。

強い風にも落ちないものも多いが、地面に落ちている抜け殻も、なんと多いことか。

地中に7年間。そして地上に1週間。
この蝉時雨のやかましさと穴や抜け殻の数を見ると、この運動公園だけでいったい何万匹のセミの生死があるのだろうか、と考えてしまった。
種の保存のためとはいえ、毎日毎日すごい数になるはずだ。
走りながら、こんな身近なところでも、自然の中で生きる厳しさやすごさを見たような気がした。
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丸山圭子のベスト盤を聴く

2015-08-05 22:38:55 | うた
ここ数年、「この歌好きだな」とか「この歌手の歌、もっと聴きたいな」とか思うことがなくなっている。
歌には、心を癒してくれる働きがある。
私には、最近改めて聴きたくなるのは、1970年代後半と言えばいいのか、昭和50年代と言えばいいのか、その頃の曲を改めて聴きたくなっている。
その頃の自分は、学生だったり社会人として歩き始めたばかりだったりであった。
その頃の歌の数々というのは、どういう訳か自分の周りにあふれていたような気がしている。
最も、テレビを持たず、もっぱらFM等のラジオを聴き、歌番組などは積極的に使って、気に入った曲を見つけては録音に精を出していたものだった。

最近、なんだかよく訳は分からないが、その頃の曲で聴きたくなったのは、丸山圭子の「どうぞこのまま」。

今はすっかり古い曲となってしまったが、あの頃は、「ニュー・ミュージック」などと呼ばれていたジャンルに属する曲だ。
この曲の紹介をする時によく使われていたのが、「アンニュイ」という言葉。
けだるい感覚をそう言っていたような気がする。
発売日を調べてみると、1976年5月。
なんともう40年近くも前ではないか。
完全な「懐メロ」ですなあ。
あの頃は、レコードを買ってまで聴きたいとは思わなかったけど、今となってはなんだかとても懐かしいし、そんなに古い曲のような気もしない。
改めて聴きたくなったので、いくつかあるベスト盤の1つをamazonで買ってしまった。


「どうぞこのまま」
この確かな時間だけが 今の二人に与えられた
唯一のあかしなのです
ふれあうことの喜びを あなたのぬくもりに感じて
そうして生きているのです
くもりガラスを伝わる 雨のしずくのように
ただひとすじに ただひとすじに ただひたむきに

…やっぱりこの歌のこのけだるい雰囲気、声、いいなあ、と思った。
全体を聴いてみると、聴き覚えのある曲も、いくつかあった。

「あなたにつつまれて」
これは、曲の出だしが心地よい。

すべるように走る 藍色の夕暮れを
くだける波のしぶき DIAMONDのきらめき

…だけど、それだけなんだよな…。
ははは、それじゃ失礼ですかね。

「20歳の私」
この歌は、出だしではなく、反対に最後の部分の繰り返しが好きだなあ。

ダークグレーのこの街も しゃれてるじゃない
あなたはもう遠い街で暮らしはじめてる

…なんか別れの歌どうかもわからないけれど、忘れられないメロディーだった。

「季節のかほり」
面白かったのは、この曲。
「香り」は、本当は「かほり」じゃなく、「かをり」と表記するのが正しい。
その頃は、世に「シクラメンのかほり」という歌が流行った後だから、「かほり」となったのじゃないかなあ。
でも、感じた面白さはそこではなく、私にとっては、この歌は丸山圭子の曲ではなく、岩崎宏美の曲だったということ。
岩崎宏美の「二十歳前…」というアルバムに入っていて、当時彼女のファンだった私は、よく聴いていたのだった。
それが、丸山圭子のベストを聴いていたら、突然岩崎宏美の曲が、アレンジも歌い方も全く違って流れてきたから、びっくりした。
同時に懐かしかった。
学生当時、この曲が丸山圭子から提供されたものだとは、まったく知らなかった。

ああ 季節のかほりにも 言葉があるのね
ああ忘れそうな想い出 話しかけてくれる
あの日あなたに言いかけて
飲み込んでしまった気持ち
まだ変わらない私がいると教えてくれる
それはこんなあたたかい昼さがりの事でしたね
それは幼い私にはじめての恋だったのです

…当時若いアイドル歌手だった岩崎宏美が元気よく歌っていたのが、まさか丸山圭子の歌だったとは…。
岩崎宏美に楽曲を提供していたなんて、初めて知った。
楽しい発見だった。

他の曲たちも、その頃の時代を感じる詩や、アレンジが楽しかった。

さらに、ネットで調べてみたら、現在は、音大の客員教授をしているとか、この9月に新しいアルバムを出す予定らしいとか、新しくわかった。
あの大ヒットから、もうすぐ40年になるのに、元気でがんばっているようなのは、うれしいことですなあ。
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あの子がNGT48のメンバー!?

2015-08-01 12:00:42 | 新潟
NIIGATA。
この表記から、母音を除く。
残る子音は、「NGT」。
AKB48やHKT48等も、同様なやり方で名称が決まったように、新潟もこのアルファベット3文字で表した。
そして、オーディションを経て、10月に「ご当地アイドル」として「NGT48」の活動が始まるのだそうだ。
私は、オジさん…というより彼女らのオジイさんに近い年齢になっていることもあり、そんな小ジャリの集団には、興味がないな、と思う。
ご当地アイドルなら、すでに新潟には“Negicco(ねぎっこ)”という3人娘のグループがある。
彼女たちは、長年がんばってくれている。
彼女たちなら、20代後半で、まだ娘や息子の年代に近いから、応援したい気分はまだ少しはあるけどな。
…なんて、思っていた。

今週の初めには、そのNGT48のオーディションに22人が合格した、というニュースが流れていた。
ニュースで、その合格した女の子たち全員が手を振ってポーズしている映像も見た。
大して気に留めていなかったので、「ふうん。」と思ったくらいであった。
ところが、昨日、前の勤務先で一緒に勤めた方から、伝え聞いて驚いた。

なんと、その22人の中に、2年前の3月に「今日、黙とうしませんか?」と言って来た、あの2人の女の子のうちの1人がいるのだ、とのこと。
へえ~っ!!
あの子が、NGT48のメンバー!!?
びっくりした。
教えてくれた方には、ちょっとしか驚いていないようなふりをしてしまったけどね。
まだ、正式にメンバー名などは、発表されていないが、本当だとすれば、まずはありきたりだが、がんばってほしいなあ。
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