Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

にょにょにょっ記

2017-02-06 09:45:17 | 読書
穂村 弘, フジモト マサル.文藝春秋 (2015/9).イラストのフジモト マサル氏は2015年11月22日,慢性骨髄性白血病のため46歳で死去.穂村氏の共著者として名前が出たのはこれが最初で最後だったのかもしれない.
ご覧のようにカバーイラストの表紙側と裏表紙側は対で「鏡の中の鏡」の変形.本文のイラストは,カットあり,ページ大あり.テキストと関係があると思えないものもある.

にょっ記とは日記のこと.毎日ではないが相当な頻度で,4月から3月まで.実態は日付・タイトルありの改行の多い散文集.日記とはいえほとんど季節感はない.

短いのを1日ぶんだけ紹介すると

*****
4月16日 単位

元気さの単位を考える.
1ハイジ= 10 クララ
*****

しかしこんなに短いのは珍しい.著者は歌人であり,「ストーリーを一行に凝縮するもの」というのが短歌に対する我が先入観だが,ここでは短いネタを引き延ばしている日も多い.
例えば 12/17 は「はらぺこあおむし」が中国で出版されると「非常飢餓的毛毛蟲」.これで1ページ.
12/18 休み.12/19 は「漢字の算数」というタイトルで「毛虫+毛虫+毛虫=毳蟲」これで二日ぶん.

12/20 は,松本城の出口の注意書き「再入城はできません」を引き延ばして1ページ.

「一冊読むと,くせになる」が CM で,「にょっ記」「にょっにょっ記」の2冊がすでに文庫入りしている.

ご覧のように図書館本.

☆☆☆
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reading

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