Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

ルーフォック・オルメスの冒険

2017-02-11 09:05:14 | 読書
カミ, 高野 優 訳,創元推理文庫(2016/5).

Amazon の内容紹介*****
オルメスはホームズのフランス語読み。ルーフォックは「頭のおかしい」とか「いかれた」の意味。ホームズのパロディと言うには、ぶっ飛びすぎの、とんでもユーモア・ミステリ・コント集。34編の掌編を集めたもの。たとえば、寝ている間に自分の骸骨を盗まれてしまった男の話、とか、巨大なインク壺のなかに閉じ込められた男たちの話とか……「アホカ! 」というような掌編ばかり。ミステリ・マニアとしては、読んでおくべき奇書の一冊。*****

訳者があとがきで落語の「頭山」「粗忽長屋」を例に引いているが,その通り.
全部戯曲スタイル.
二部構成で第二部は「怪人スペクトラと闘う」である.
ミステリではない!
アルセーヌ・リュパンものでもホームズをからかっているが,フランス人はホームズを馬鹿にするのがお好きだ.

原文はまた,洒落と地口の連続らしい.
例えば「聖ニャンコラン通りの悲劇」.フランス語で猫をニャンコというとは思えないが,原題はなんだったんだろう.被害者が「怪我らしい!」と言った,「毛皮らしい!」だ,「毛がやらしい!」だ,いや「卦が嵐だ!」といった証言が連発されるが.原文は?
最後は「かーぜもないのな ぶーらぶら」で終わる.翻訳ご苦労様でした.

一つ二つ読むのはいいが,続けざまに読むのはどうも

カバー絵も原著者.「エッフェル塔の潜水夫」という長編の翻訳を全集本で読んだことがある.内容はよく覚えていないが,もっとちゃんとした小説だった.

☆☆
コメント
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reading

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