【新型コロナウイルス】:インフル治療薬「アビガン」の投与を開始」
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【新型コロナウイルス】:インフル治療薬「アビガン」の投与を開始」
新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大をめぐり、集団感染が起きたクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の乗客で、検査で陰性となり19日に下船した60代日本人女性の感染が確認されたことが22日、分かった。栃木県が発表した。
下船した帰宅者の陽性確認は初めて。一方、加藤勝信厚労相は、新型コロナウイルスによる肺炎の患者に、インフルエンザ治療薬「アビガン」の投与を始めたと発表した。この日も、全国で感染の確認が相次いだ。
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栃木県によると、女性は21日に38度7分の発熱があり、22日のウイルス検査で陽性と確認された。女性は、ダイヤモンド・プリンセス号の船内で15日にウイルス検査を受けた際は陰性だった。女性は陰性の乗客が下船を始めた19日に公共交通機関で栃木県内に戻り、最寄り駅から友人の車で帰宅。移動中はマスクをしていた。
下船者の感染確認は、外国政府のチャーター機で帰国した人にも相次ぎ、厚労省によると、米国籍の19人など計25人にのぼる。また、海外では下船者への対応が日本より厳しい。米国やカナダ、英国、韓国、香港はさらに14日間、施設で隔離するが、日本は日常生活に戻り健康状態を2週間チェックし、不要不急の外出自粛を求めるにとどまる。
国内では、下船した人から、新たな発症者が見つかる可能性を懸念する声もあったが、それが現実になった。日本政府は、ダイヤモンド・プリンセス号の乗客乗員3000人超に2週間にわたり船内待機を求め、大規模検疫を行ったが、下船の判断も含めて、大きな課題を残すことになった。
初の感染者確認となった栃木県の福田富一知事は、下船者の発症は他県でも起きる恐れがあるとして「国にはいま一歩踏み込んだ対応を求めたい」と懸念を表明。厚労省は「下船者に、さらなる手だてでフォローアップできる態勢をくんでいきたい」としている。
一方、加藤厚労相は、新型コロナウイルスの肺炎患者にアビガンの投与を始めたと発表した。国内2医療機関で準備を進めていた。ほとんどの人が免疫を持たない新型インフルエンザに備え、約200万人分が備蓄されているという。
新型コロナウイルスに有効な治療薬はまだなく、効果が認められれば、幅広い投与環境を整える。エボラ出血熱の治療薬についても「承認を目指し、3月にも治験を始める」という。
一方、この日は千葉市の市立中に勤める女性教諭の感染が分かり、教育現場に不安が広がり始めた。北海道では重篤な患者も含め、9人の感染が確認された。
元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【話題・新型コロナウイルスの感染拡大】 2020年02月22日 20:42:00 これは参考資料です。転載等は各自で判断下さい。