【訃報】:絵本「ふしぎなえ」画家の安野光雅さん死去 94歳
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【訃報】:絵本「ふしぎなえ」画家の安野光雅さん死去 94歳
空想的な絵本や幻想的な風景画で親しまれた画家の安野光雅(あんの・みつまさ)さんが昨年12月24日、肝硬変のため死去していたことが16日分かった。94歳。島根県出身。葬儀は家族で行った。
死去した安野光雅さん(共同)
山口県や東京都での教員生活を経て、画家として独立。1968年に最初の絵本「ふしぎなえ」を発表した。「さかさま」「ABCの本」など、視覚的トリックを用いたエッシャー風のだまし絵による絵本で、国内外を問わず人気を集めた。
欧州や国内各地を旅しては温かみのある風景画を描き、「旅の絵本」シリーズや「津和野」などの作品集を発表した。司馬遼太郎さんの「街道をゆく」の取材にも同行し、挿絵を担当。歴史に題材を取った「繪本(えほん) 平家物語」では、絵巻のような繊細な物語世界を展開した。
77年「あいうえおの本」でBIB金のりんご賞、78年「安野光雅の画集」でボローニャ国際児童図書展グラフィック大賞、84年に国際アンデルセン賞画家賞など、海外での受賞多数。88年紫綬褒章受章。2008年には菊池寛賞を受賞した。
エッセイストとしても知られ「空想工房」などの多くの著作がある。01年3月には、故郷の島根県津和野町に安野光雅美術館が開館した。(共同)
元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【話題・訃報】 2021年01月16日 14:04:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。