路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

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【HUNTER・2021.06.08】:歯科医師ワクチン接種「超法規的措置」と日本医師会

2021-07-07 08:25:30 | 【感染症(1類~5類)・新型コロナ・エボラ・食中毒・鳥インフル・豚コレラ】

【HUNTER・2021.06.08】:歯科医師ワクチン接種「超法規的措置」と日本医師会

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【HUNTER・2021.06.08】:歯科医師ワクチン接種「超法規的措置」と日本医師会 

 医師法17条には「医師でなければ、医業をなしてはならない。」と書いてある。どう読んでも、歯科医師か医業をするには、法改正が必要だ。ところが現実には4月26日に発出された厚労省の通達一本で歯科医師によるワクチン接種のための筋肉注射が可能となった。背景をさぐってみると……。

 ■「超法規的措置」

 下が、問題の通達である。

 厚生労働省の見解によれば、医師等の資格を有さない歯科医師が ワクチン接種のための筋肉内注射を行うことは医師法第17条に違反するが、以下の条件があれば、医師法第17条との関係では違法性が阻却され得る、という。

 (1)歯科医師の協力なしにはワクチン接種ができない状況にある
 (2)筋肉内注射の経験か研修を受けている
 (3)被接種者の同意

 つまり、「違法ではあるが、超法規的措置で違法でない」という解釈だ。しかし、本来違法かどうかは裁判所が判断するもので、政府が決めることではあるまい。この「通達」を応用しさえすれば、米国で行われている薬剤師、英国で行われている研修生も可能だろうし、獣医師にも広げることができてしまう。

 ワクチン接種の打ち手不足改善を急ぐ政府は5月に、静脈からの採血ができる臨床検査技師(20.2万人)と、輸液などを担う救急救命士(6.4万人)も接種可能との判断を示している。「救急救命士や他の職種で血液検査などをしている団体とも調整している。数万人を確保したい」と発言していた菅義偉首相の強い要望によるものだ。

 ■歯科医師接種に日本医師会の壁

 「超法規的措置」で思い出すのは、日本赤軍によるダッカ日航機ハイジャック事件。1977年、パリを飛び立った日航機をハイジャックした犯人らは、服役中の日本赤軍メンバーなど9人の釈放を要求。日本政府(福田赳夫内閣)は「超法規的措置」として、ダッカ行に同意した6人を釈放し、犯人側に引き渡した。今回の「超法規的措置」が、それに匹敵するほどの緊急性があったのかどうか、議論される必要があろう。

 接種人員の確保という政策の中身に関しては、国民の大多数が賛意を示すはずだ。であれば、医師法17条の例外となる特例法を国会で成立させるのは難しことではなかった。内閣法制局に改正法の骨格を指示し、作成するのに1~2日。作成後、与野党協議を経て、午前と午後に衆参両院の本会議を開いて法案を通した上で、「翌日から施行」とすれば1日で成立する。時限立法でもよかった。与野党が対立する案件でもないのに、政府はなぜ法改正という道を選ばなかったのか――。

 その理由について、ある医療関係者は「日本医師会が、自分たちの既得権益を守るために接種の担い手を増やそうとしないからだ」と断言する。

 5月28日の読売新聞は、《「打ち手に歯科医」立ちはだかった医師会、領域侵され拒否反応》と見出しを打ち、自民党参院議員の島村大氏が日本医師会の中川俊夫会長に歯科医活用を打診したしたところ「ちょっと待て。よく検討しなければ、ダメだ」と言われたとした上で、“医師会は、「自らの領域を侵されることに拒否反応を示した」(政府高官)”と報じている。 

 欧米では、インフルエンザのワクチンも薬局で薬剤師が接種している。一方日本では、毎年秋から始まるインフルエンザワクチンは自由診療で、「開業医のドル箱」となっている。もし、新型コロナをきっかけにワクチン接種の業務が薬剤師などに奪われたら、経営が苦しくなる病院も出てくるのだという。

 医師会からすれば、法改正によって歯科医師や薬剤師などにワクチン接種が許可されるような事態を、絶対に認めるわけにはいかないのだ。つまり、医師会の既得権益を守るために、あえて法改正をしなかったとみるのが妥当だろう。

 その証拠に、4月26日に厚労省が自治体に通知した前述の通達には、条件として以下のように書かれている。

《新型コロナウイルス感染症の感染拡大を防止し、住民の生命・健康を守るために迅速にワクチン接種を進める必要がある中で、必要な医師・看護師等の確保ができないために、歯科医師の協力なしには特設会場での集団接種が実施できない状況であること。
※ 上記については、予防接種の実施主体である自治体の長が、看護師等の確保に取り組んだ上で、それでも必要な看護師等の確保が困難と判断し、地域医師会等の関係者とも合意の上で、地域歯科医師会に協力を要請する。》

 菅首相は医師の特権意識を嫌っているが、それにもかかわらず、厚生労働省が今回の通知に「地元医師会の合意」を入れ、歯科医のワクチン注射を「時限的・特例的な取り扱いとして」と強調したのは、圧力団体である日本医師会に屈したからだ。

 日本医師会が先頭に立ち、全国の医師と医療機関に全面協力を呼び掛け、コロナ患者の病床を確保しているなら特別扱いも多少は理解できるが、やっているのはワクチン接種に協力する程度。風評被害で患者が来なくなると困るので、発熱外来をやる医療機関は少ない。そんな状況だから、たとえやっていても公表を拒否する病院が圧倒的に多いのが現実だ。

 厚生労働省の官僚が、通達一本で法律の解釈を変えることとができる国は法治国家とはいえない。「コロナ」を理由にして何でも通していいわけがないのだ。

 昨年、就任直後の菅義偉新総裁は「役所の縦割り、既得権益、あしき前例主義を打破し、規制改革を進める。国民のために働く内閣をつくる」と述べたが、結局は厚生労働省と日本医師会の権益拡大に力を貸しただけでしかなかった。

 今月に入って、政権寄りとされる読売新聞が行った世論調査によれば、菅義偉内閣の支持率は政権発足後最低の37%。首相は接種加速で感染を抑え込み、東京五輪・パラリンピックを開催して反転攻勢を狙う戦略らしいが、「国民不在」では話にならない。

 元稿:HUNTER 主要ニュース 政治・行政 【政治ニュース】  2021年06月08日  08:30:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【HUNTER・2021.04.19】:【スクープ】厚労省幹部にファイザー絡みの接待|菅首相と近い「大樹総研」が

2021-07-07 08:25:20 | 【感染症(1類~5類)・新型コロナ・エボラ・食中毒・鳥インフル・豚コレラ】

【HUNTER・2021.04.19】:【スクープ】厚労省幹部にファイザー絡みの接待|菅首相と近い「大樹総研」が

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【HUNTER・2021.04.19】:【スクープ】厚労省幹部にファイザー絡みの接待|菅首相と近い「大樹総研」が 

 菅義偉首相や二階俊博自民党幹事長との関係で知られる民間のコンサルタント会社が、新型コロナウイルスのワクチン供給で注目を集める製薬会社「ファイザー」の求めに応じて、監督官庁である厚生労働省の幹部に、接待を行っていたことが分かった。

 複数の関係者の証言によれば、接待の実務を担っていたのは、近年政財界のフィクサーとして知られるようになった矢島義也(本名:義成)会長が率いるコンサル会社「大樹総研」。同社は2016年から18年頃にかけて、ファイザーの依頼を受け、厚生労働省の局長や次官クラスの官僚を、都内の料理店などで接待していたという。

 大樹総研とファイザーは、コンサル契約を締結。契約金は、少なくとも1億をくだらない額だったとされ、接待の結果、医薬品に関する厚生労働行政に何らかの影響を与えた可能性が否定できない。

 新型コロナのワクチン供給を巡って、交渉相手となった日本政府に、「首相を出せ」と主張したことが報じられているのがファイザー。数年前までは、コンサルを使ってまで政府に食い込もうと画策していたことになる。

 ■菅・二階両氏と昵懇の「大樹総研」

 接待を行っていたとされる大樹総研の創設は2007年(平成19年)。資産家の矢島氏が、静岡で昔からの友人関係にあった鈴木康友氏(元民主党衆院議員。現・浜松市長)が選挙に落選して浪人中だったため、同じように落選して充電中の政治家が、しっかり勉強できるようなシンクタンクを作ろうということで立ち上げた組織だ。設立時のこうした経緯から、当初は旧民主党の政治家たちと関係が深かった。

 設立当初は、鈴木のSと矢島のYで「S&Y総研」。日銀を辞めて政界に転じ、落選した経験のある池田健三郎氏(2000年に石川3区から民主党公認で出馬し落選。2003年には神奈川県大和市長選挙に出馬し落選)が2009年に入社したことで飛躍のきっかけをつかみ、熊谷弘元通産相、山口敏夫元労相など矢島氏の父親とつながりのあった政治家との縁で永田町や霞が関へと人脈を広げたという。

 2010年頃には政治・経済がらみの発言や著述で活躍していた徳川宗家19代・徳川家広氏と接点が生まれ、同氏が大樹総研の役員に就任(その後退任)。社名を徳川宗家のことを表す「大樹」と変更したのはその頃だ。

 矢島氏本人は高卒だが、スタッフには東大卒の財務省キャリア官僚出身者から元法務大臣、辣腕弁護士まで一流ブランドをそろえるようになる。ちなみに、かつて客員研究員として名を連ねていた若田部昌澄氏は、現在の日銀副総裁である。

 こうした経緯を経て、大樹総研は保守政界の中枢にも食い込んだ。2016年5月に矢島氏が2度目の結婚をした際には、帝国ホテルで開かれた披露宴に菅氏と二階氏がそろって出席していたことが確認されている。(下は、大樹総研発行の冊子)

 ■存在感増すフィクサー

 一部の関係者だけが知る存在だった大樹総研が注目されるようになったきっかけは、2017年10月に行われた総選挙の際、細野豪志衆議院議員に渡ったとされる5,000万円の裏金問題。裏金を提供したとされる「JC証券」の親会社「JCサービス」と、細野氏への資金提供を斡旋したとみられていた大樹総研が、東京地検特捜部の捜査対象となり関係先の家宅捜索が行われた。立件は見送られたが、細野氏はその後、矢島氏が親しいとされる二階俊博自民党幹事長が率いる「志帥会」に入会している。

 菅首相は、地銀再編の仕掛人であるインターネット金融大手SBIホールディングスの北尾吉孝社長とも昵懇の仲。両人を引き合わせたのは、誰あろう矢島氏だ。首相を支えるフィクサーとして存在感を増す矢島氏の大樹総研が、新型コロナのワクチン供給で注目を浴びるファイザーの依頼で厚生労働省にまで手をのばしていたとなれば、政権が受ける打撃は計り知れないものとなる。

 元稿:HUNTER 主要ニュース 政治・行政 【政治ニュース】  2021年04月19日  08:30:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説①】:ワクチンと弱者 誰も取り残されぬよう

2021-07-07 07:59:55 | 【感染症(1類~5類)・新型コロナ・エボラ・食中毒・鳥インフル・豚コレラ】

【社説①】:ワクチンと弱者 誰も取り残されぬよう

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説①】:ワクチンと弱者 誰も取り残されぬよう 

 新型コロナワクチン=写真=の供給不足で、予約取り消しなどの混乱が起きているが、まだ接種券を手にしていない人びともいる。路上生活者らだ。希望者を誰ひとり取り残さない工夫が必要だ。
 
 
 ワクチン接種は大規模接種会場や職域でも進んでいるが、自治体が住民登録を基にして接種券を配る仕組みが基本となっている。
 
 このため、住まいのない路上生活者やネットカフェ利用者らは接種券を手にしにくい。昨年の十万円の特別給付金を配る際にも同様の問題が生じた。深刻なのはコロナ禍の長期化で、こうした境遇にある人びとが増えている点だ。
 
 路上生活者の四割以上は六十五歳以上の高齢者(二〇一六年の厚生労働省調査)で、持病を抱えていたり、栄養状態の優れない人たちが多い。感染すれば重症化する恐れがある。集団防疫の観点からも接種の必要性は高い。
 
 厚労省も問題を認識しており、四月末に自治体に対して、申請があれば居住実態のある自治体が接種券を発行するよう通知した。
 
 ただ、多くの自治体は対応を確立していない。東京都内のある区では本人確認のため、運転免許証や健康保険証、マイナンバーカードの写しのいずれかの提出を求めている。だが、それらを持たない人も少なくない。再考が必要だ。
 
 別の区では炊き出しの支援団体を連絡先とする柔軟な対応で、路上生活者への接種券の発行を決めた。とはいえ、炊き出しに集まる人たちは路上生活者の約半数との指摘もあり、十分ではない。
 
 支援団体によると、住民票がないと接種できないと諦めている人びとも多い。まず「接種は可能」という情報を周知することが不可欠だ。自治体は支援団体とも協力し、尽力してもらいたい。
 
 住民票があっても困難を抱えている人たちもいる。寝たきりで在宅介護を受ける人たちなどだ。各地で巡回訪問接種が始まった。薬剤の使用期限の問題もあるが、工夫を重ねてほしい。外国人住民が後回しになった例も報告されたがワクチン接種に国籍は無縁だ。
 
 「ワクチン弱者」は放置できない。国も具体的なガイドラインづくりなどに取り組んでほしい。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2021年07月07日  07:59:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説②】:国際課税合意 格差の是正につなげよ

2021-07-07 07:59:50 | 【税制・納税・減税・年収「103万円の壁」・ふるさと納税・物納・脱税・競売】

【社説②】:国際課税合意 格差の是正につなげよ

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説②】:国際課税合意 格差の是正につなげよ 

 日本のほか米国や中国を含む百三十カ国・地域が法人税改革で合意した。法人税の過剰な引き下げ阻止と巨大IT企業への課税強化が狙いだ。国際間の複雑な利害を乗り越えた合意は評価できるが、解決すべき課題も山積している。
 
 合意交渉は日米欧の主要国などが参加する経済協力開発機構(OECD)の主導で行われた。
 
 法人税については最低税率を15%とすることで企業誘致を目的とした引き下げ合戦に歯止めをかける。巨大IT企業を対象としたデジタル税関連では、当該国に拠点がなくても一定以上の売上高を条件に課税できるようにする。
 
 税制が国家の主権に委ねられることは当然だ。この原則を踏まえれば、国際協調を優先した今回の合意は極めて異例であり大きな一歩と評価すべきだろう。
 
 合意の背景には巨大IT企業の目に余る税逃れや国際的企業が法人税の低い国に拠点を移す動きへの各国国民の不満があった。今後、合意国はこうした民意を推進力に今年十月までに細目を煮詰め二〇二三年の実施を目指す。
 
 ただ合意の実効性を高める上で大きな課題も残っている。
 
 米IT企業を念頭に独自のデジタル課税を掲げる英仏に対し米国は反発しており対立は続いたままだ。中国は経済特区での最低税率の適用除外を強く求めているが、安易に妥協すれば特別扱いが火種になる恐れがある。
 
 米中が自国の利益を優先させ強硬な姿勢に転じれば合意は崩れかねない。米中には強く自制を求めたい。
 
 低い法人税率をテコに外国資本を受け入れているアイルランドとハンガリーが合意に加わらなかったことも懸念材料だ。両国に拠点を移す企業が激増するケースも想定できる。両国の参加を促すための説得作業を早急に本格化させてほしい。
 
 独占禁止法を活用したIT企業への監視強化を進める日本にとって合意は将来の税収増という形でも国益につながる。法人税の実効税率も現行29%超で下限設定は影響がない。各国間の利害調整役を買って出るなど大きな役割を果たすべきだ。
 
 公平な課税は世界的課題である格差是正の突破口になり得る。合意に魂を吹き込むため主要国がより柔軟で懐の深い姿勢で臨むよう重ねて期待したい。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2021年07月07日  07:59:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【筆洗】:一九六〇年、最後の四割打者テッド・ウィリアムズ(レッドソッ…

2021-07-07 07:59:45 | 【訃報・告別式・通夜・お別れの会・病死・事故死・災害死・被害による死他】

【筆洗】:一九六〇年、最後の四割打者テッド・ウィリアムズ(レッドソッ…

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【筆洗】:一九六〇年、最後の四割打者テッド・ウィリアムズ(レッドソッ…

 一九六〇年、最後の四割打者テッド・ウィリアムズ(レッドソックス)の引退試合での話である。八回裏、ウィリアムズが本塁打をかっ飛ばす。ファンは大喜びだが、ウィリアムズはうつむいたままホームイン。観客の声援や拍手を無視した▼この出来事についてウィリアムズのファンだった作家ジョン・アップダイクはこう書いた。「神とはファンからの手紙に返事など書かないものだ」。それでいいのだと▼その選手を子どものころから見てきた。やはり観客の声援に愛想良く手を振るタイプではなかったが、それを補って余りある魅力的な打撃と、勝利への熱があった。中日ドラゴンズのかつての強打者、大島康徳さんが亡くなった。七十歳▼豪快なスイングに加え、追い込まれれば右へおっつける打撃もできた。ただのがむしゃらな選手ではない。だからわれわれは期待した。モッカ、谷沢が倒れても大島がいる。一九八二年シーズンの最終盤、巨人との首位決戦で角投手から放った渋いサヨナラ打が忘れられない▼家がたまたま近くで犬の話をよくさせていただいた。野球の話は遠慮した。アップダイクと同じでその会話は畏れ多かった▼がんで余命一年と宣告されながら五年。一発逆転をあきらめない打席と納得できぬ判定に対し審判にしつこく食い下がる姿が浮かぶ。外野スタンドから大声を上げる。ナイスファイト。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【筆洗】  2021年07月07日  07:07:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【菅首相の一日】: 7月6日(火)

2021-07-07 07:59:40 | 【政策・閣議決定・予算・地方創生・能動的サイバー防御・優生訴訟・公権力の暴力】

【菅首相の一日】: 7月6日(火)

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【菅首相の一日】: 7月6日(火)

 【午前】7時56分、官邸。敷地内を散歩。8時41分、沖田芳樹内閣危機管理監、榊真一内閣府政策統括官。9時11分、自民党本部。13分、同党の伊吹文明元衆院議長、林幹雄幹事長代理。33分、同党役員会。54分、官邸。10時2分、閣議。20分、麻生太郎副総理兼財務相。11時4分、木原稔首相補佐官。

 【午後】2時、末武晃全国郵便局長会会長ら。柘植芳文自民党参院議員同席。3時5分、田村憲久厚生労働相、赤羽一嘉国土交通相、加藤勝信官房長官、西村康稔経済再生担当相、藤井健志官房副長官補、和泉洋人首相補佐官、吉田学新型コロナウイルス感染症対策推進室長、厚労省の樽見英樹事務次官、福島靖正医務技監。57分、田村厚労相、赤羽国交相、加藤官房長官、西村経済再生担当相。4時21分、滝崎成樹官房副長官補、滝沢裕昭内閣情報官。27分、滝沢内閣情報官。30分、藤井官房副長官補、宇波弘貴財務省主計局次長、吉永和生厚労省労働基準局長、奈須野太経済産業省産業技術環境局長。5時16分、経済財政諮問会議。57分、棚橋泰文防災担当相、榊内閣府政策統括官。6時23分、衆院第2議員会館。58分、東京・赤坂の衆院議員宿舎。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 政治 【政局・首相の一日】  2021年07月07日  07:55:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説①】:東京都議選 政権不信と向き合え

2021-07-07 07:59:35 | 【選挙・衆院選、参院選、補選・都道府県市町村長・地方議会・公職選挙法・買収事件】

【社説①】:東京都議選 政権不信と向き合え

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説①】:東京都議選 政権不信と向き合え

  四日投開票が行われた東京都議選で、自民党は第一党になったものの、公明党と合わせた議席は過半数に届かなかった。自治体の議員選挙とはいえ、国政と無縁ではない。新型コロナウイルス感染症や東京五輪・パラリンピックの対応に対する有権者の政権不信の表れだと受け止めるべきである。

 自民は伸び悩み、公明は堅調、都民ファーストの会は踏みとどまり、共産、立憲民主両党は健闘。都議選結果は、こう表現できるのではないだろうか。
 
 四年前の前回都議選で歴史的大敗を喫した自民は都議会での主導権を奪還するため、今回、自公で過半数の確保を目指していた。
 
 しかし、都民ファの踏ん張りで過半数には届かず、自民党内からは「二回連続で厳しい結果になった」との声が漏れる。
 
 その原因はやはり、コロナ対策と五輪開催を巡る政権や行政の迷走だろう。その責任は菅義偉首相と小池百合子知事双方にあるのだが、不安や不満の矛先は、政権側により多く向けられたようだ。
 
 自公両党は選挙戦でワクチン接種の着実な推進を訴えたが、職場接種の新規受け付け中断などワクチン安定供給への懸念が生じたことも選挙戦で不利に働いた。
 
 東京は五輪の開催都市であり、小池氏はその責任者だ。五輪への不満は都民ファにも向けられて当然だが、それでも第二党にとどまったのは無観客開催を求めるなど都民の不安を代弁し、中止や延期を主張した共産、立民とともに政権批判票を取り込んだためだ。
 
 菅政権は都議選結果に表れた有権者の不安や不満に、真摯(しんし)に向き合わねばならない。
 
 今秋までに行われる衆院選は、自公両党にとって厳しい戦いとなる。ただ衆院選が都議選と決定的に違うのは、政権批判票の明確な受け皿が見えてこないことだ。
 
 都議選での共産、立民の候補者調整には一定の効果があり、衆院選に向けた調整も進む。しかし、政権を託すに足る理念や政策の一致、政権構想の作成にまでは至っていないのが実情だ。
 
 それでは政権批判票を一時的に吸収できたとしても、政治を大きく変えることはできない。
 
 衆院選まで時間は限られ、困難な作業ではあるが、有権者が投票先の決定に迷わなくて済むよう、自民党に代わる政権の選択肢として幅広い勢力結集を望みたい。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2021年07月06日  08:01:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

 

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【社説②】:障害者アート 支援体制息長く手厚く

2021-07-07 07:59:30 | 【障害者を取り巻く諸問題・差別・虐待・雇用・バリアフリー・支援の輪】

【社説②】:障害者アート 支援体制息長く手厚く

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説②】:障害者アート 支援体制息長く手厚く 

 障害者が描く芸術作品に注目が高まっている。商品化で障害者の収入増加につなげる取り組みも生まれている。東京五輪・パラリンピック大会が後押しした側面もある。新型コロナウイルスで、何を大会の遺産(レガシー)とするかの議論はかすんでしまったが、芽生えた種は大事に育てたい。
 
 
 東京五輪・パラリンピック大会の招致決定を機に文化庁や厚生労働省は障害者の芸術活動への支援を強化。二〇一八年には議員立法で障害者文化芸術推進法が成立した。鑑賞や創造の機会の拡大や発表の場の確保、販売支援などが掲げられている。
 
 三〇年の社会のあるべき姿を十七の目標という形で示した国連のSDGs(持続可能な開発目標)が、商品化や展示場所の開設など、企業の取り組みを促している側面もある。SDGsは「誰ひとり取り残さない」を基本理念とし、「人や国の不平等をなくそう」(目標10)という項目もある。
 
 障害者のアート作品の貸し出しなどをしている株式会社フクフクプラス共同代表の福島治さんは、民間の福祉の担い手に若い世代が出てきていることも、芸術活動が活発になっている要因の一つだと感じているという。「三十代、四十代を中心に、福祉施設の中で閉じてしまうのではなく、社会に開かれ、個性を生かした仕事をしようという機運が高まっている」と話す。
 
 フクフクプラスは、五輪・パラリンピックが開催される予定だった二〇年に向け、渋谷らしい土産品を作るプロジェクトに携わった。区内の知的・精神障害者と専門学校生が一緒に作った字体「シブヤフォント」を企業がデザインとして採用し、衣類や小物などさまざまな製品が生み出されている=写真。他の地域にも同様の取り組みを広げていきたいという。
 
 芸術活動は自分を表現する手段として、生きがいという根本の部分に深く関わる。学校教育や生涯教育などで意欲がある障害者が学び続けられる環境づくりや、発表の場を提供する文化施設などの人材育成、行政の支援体制整備など息の長い取り組みが求められる。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2021年07月06日  08:01:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【筆洗】:「鳴くよウグイス平安京」は七九四年の平安京への遷都。語呂合…

2021-07-07 07:59:25 | 【選挙・衆院選、参院選、補選・都道府県市町村長・地方議会・公職選挙法・買収事件】

【筆洗】:「鳴くよウグイス平安京」は七九四年の平安京への遷都。語呂合…

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【筆洗】:「鳴くよウグイス平安京」は七九四年の平安京への遷都。語呂合…

 「鳴くよウグイス平安京」は七九四年の平安京への遷都。語呂合わせは役に立つ記憶法である。年号ではなく数字、当選議席数を覚えようと新聞をにらんでいる。東京都議選の結果である▼覚えやすいのは自民党の三十三議席。燦燦(さんさん)とも散々とも読めるが、両方だろうて。選挙序盤は優勢と伝えられ、党内は「燦燦」を期待したが、大きく失速した。第一党に返り咲いたといっても公明党と併せて過半数獲得の目標には遠く及ばず、やはり「散々」な結果だろう。総選挙も近い。立て直しを図らねば、「燦燦」の自民一強時代もここを境に「散々」へと向かう可能性もある▼その公明党は「二十三」。苦戦するとささやかれたが、全員当選とは。その数字に「不死身」とひとまず、あてておくか▼都民ファーストは「三十一」で「最低」と覚える。前回から議席を減らすも第二党。最低ラインは守った。「さい」とも読める。病気休養で自分や都民ファへの同情票を狙った小池都知事の采か、賽(さい)の目バクチのような戦術か▼堅調だったのは、五輪反対共産、立憲民主の両党。共産党十九議席で「行く」、立民十五議席で「行こう」と都議選に限れば、前向きに記憶できる▼最も覚えておきたい数字がある。こう記憶する。「世にも醜い」。過去二番目に低かった投票率である。コロナ禍とはいえども、四二・三九%は低すぎる。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【筆洗】  2021年07月06日  08:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【菅首相の一日】: 7月5日(月)

2021-07-07 07:59:20 | 【政策・閣議決定・予算・地方創生・能動的サイバー防御・優生訴訟・公権力の暴力】

【菅首相の一日】: 7月5日(月)

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【菅首相の一日】: 7月5日(月)

 【午前】8時3分、官邸。敷地内を散歩。9時52分、報道各社のインタビュー。10時、自民党本部。同党広報用のビデオメッセージ収録。山口泰明同党選対委員長同席。24分、官邸。11時31分、大雨に関する非常災害対策本部会議。

 【午後】0時13分、加藤勝信官房長官と会食。2時4分、阿達雅志首相補佐官。33分、東京・虎ノ門のホテル「The Okura Tokyo」。同ホテル内の歯科「ミヤタデンタルオフィス」で治療。55分、官邸。3時25分、梅野修共同通信社前常務理事。39分、下村博文自民党政調会長。4時4分、西村康稔経済再生担当相、和泉洋人首相補佐官、内閣府の山崎重孝事務次官、田和宏内閣府審議官、林幸宏、井上裕之両政策統括官。18分、西村経済再生担当相。24分、和泉首相補佐官、大村慎一総務省新型コロナウイルス感染症対策地方連携総括官。5時1分、気候変動対策推進のための有識者会議。6時41分、衆院第2議員会館。7時30分、東京・赤坂の衆院議員宿舎。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 政治 【政局・首相の一日】  2021年07月06日  07:42:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

 

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【政界地獄耳】:伊吹文明勇退で見せた「戦友」穀田恵二と大人の関係/07.01

2021-07-07 07:32:00 | 【政党・自民・立憲・維新の会・公明・国民民主・共産・社民・れいわ・地域政党他】

【政界地獄耳】:伊吹文明勇退で見せた「戦友」穀田恵二と大人の関係/07.01

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【政界地獄耳】:伊吹文明勇退で見せた「戦友」穀田恵二と大人の関係/07.01 

 ★元衆院議長・伊吹文明が次期衆院選への不出馬を表明した。京都1区選出、当選12回を誇り、党内の数少ないご意見番として君臨した。旧大蔵省出身で国家公安委員長、文科相、財務相や自民党幹事長を歴任した。会見で伊吹は「京都1区の主権をお預かりしている責任を自信を持って果たせない可能性がある」「私も83歳なので、次の任期中に病気や万一のことがあれば選挙区の皆さまに迷惑をかけることになる」「私がしっかりしている間に後任の人を当選させて引き継いでいかなければならない」「国会議員個人のものではない」と引退理由を語った。

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自民党の伊吹文明元衆院議長

 ★京都1区といえば、共産党国対委員長・穀田恵二と毎回激しい闘いをしてきた激戦区の1つだが、その穀田が30日、フェイスブックに伊吹引退について「伊吹文明・元衆院議長が勇退。『永遠の好敵手』」という一文を寄せている。「ほんとうに長い間の議員活動に敬意を表し、『お疲れさまでした』と言いたいと思います。私が衆院選に立候補した中選挙区制最後の1993年の総選挙以来、同じ選挙区で闘ってきました。小選挙区京都一区では、8回敗れました。このような同一の「カード」での激突の長さは、ごく稀と言えるのでは。大先輩には失礼ですが、「永遠のライバル」「究極の好敵手」と言えるのではないでしょうか。衆院議長としての職責を果たされた、見識豊かな方です」とつづり「今後とも、ご意見番としてご教示ください。お元気で活躍ください」と結んでいる。

 市長・市議選を踏まえ、支持を訴える穀田国対委員長=26日、奈良市東向中町の近鉄奈良駅前

 ★議場を出れば政治家としてのみならず、として尊敬しあい、それぞれの立場地域のために尽くす大人の関係を見せつけられた。伊吹も以前、「私は京都1区で穀田さんと8回選挙を闘ったが『戦友』という思いが強い」と発言している。立憲民主党幹部や連合幹部の器の小ささと比較するのも失礼な関係だ。(K)※敬称略

 ◆政界地獄耳

 政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【コラム・政界地獄耳】  2021年07月01日  07:49:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【山口公明代表】:異例の「内政干渉」 危機感裏返し、自民は不快感

2021-07-07 07:07:00 | 【政党・自民・立憲・維新の会・公明・国民民主・共産・社民・れいわ・地域政党他】

【山口公明代表】:異例の「内政干渉」 危機感裏返し、自民は不快感

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【山口公明代表】:異例の「内政干渉」 危機感裏返し、自民は不快感

 公明党山口那津男代表が、自民党総裁選を行ってから衆院選に臨むことが「望ましい」と発言し、自民党内から不快感を示す声が相次いだ。

【写真】自民党役員会に臨む野田聖子幹事長代行、菅義偉首相

 新型コロナウイルス対応への国民の不満を踏まえ、衆院選はワクチン接種を進めて感染状況が落ち着くのを待つべきだという趣旨だが、連立相手の党首選に口を挟むのは異例だ。

東京都議選の開票速報を受け、記者会見する公明党の山口那津男代表=5日未明、東京都新宿区

 山口氏は5日夜のBS日テレ番組で「接種が進み活動できるようになれば望ましい選挙の環境になる」と指摘。司会者から「総裁選後に総選挙の方が国民の気持ちに合うか」と問われ、「その方が望ましいかもしれない」と語った。「(菅義偉首相は)国民の望むタイミングをよく検討されるべきだ」とも述べた。

 背景には、秋までにある衆院選への強い危機感があるようだ。公明は2019年参院選で比例代表の得票が約654万票で、16年参院選から約104万票減らした。衆院選の先行指標とされた東京都議選では8回連続の全員当選を果たしたが、一部選挙区では次点と僅差の薄氷の勝利だった。

 山口氏の発言に対し、自民党の野田聖子幹事長代行は6日の記者会見で「総裁選の在り方は自民党が決するものだ」と不快感を表明。別の幹部も「他人の政党のことなのに。本当に余計な話だ」といら立ちを隠さなかった。

 9月末に自民党総裁任期満了を迎える首相は、同月中に衆院を解散し、総選挙に勝利して総裁選を無風で乗り切るシナリオを基本に据える。党内には都議選など重要選挙の「連敗」を受け「菅氏では戦えない」との声もくすぶるが、「菅降ろし」の具体的な動きは皆無。山口氏の発言は「公明からの菅降ろし」(閣僚経験者)に映ったようだ。

 当の山口氏は6日の会見で、発言は「一般論」で「解散は首相の専権で決断することだし、総裁選も自民党が決めることだ」と釈明した。自民党関係者は「公明の危機感は強い。今後も無理を言ってくるだろう」と漏らした。 

 元稿:時事通信社 JIJI.com 政治 【政局・公明党・自民党総裁選を行ってから衆院選に臨むことが「望ましい」と発言】  2021年07月07日  07:06:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【東京地検】:「起訴、不起訴の線引き困難」、受領者の公平性重視 参院選被買収

2021-07-07 07:06:30 | 【選挙・衆院選、参院選、補選・都道府県市町村長・地方議会・公職選挙法・買収事件】

【東京地検】:「起訴、不起訴の線引き困難」、受領者の公平性重視 参院選被買収

『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【東京地検】:「起訴、不起訴の線引き困難」、受領者の公平性重視 参院選被買収

 東京地検特捜部は、元法相河井克行被告や妻の案里元参院議員から現金を受け取った広島県の議員ら100人を一律で不起訴処分とした。

 山元裕史次席検事は「検察として公平な基準で起訴、不起訴の線引きをすることが困難だった」と説明。識者からは「合理的な説明」と納得する声が上がる一方、「検察は逃げた」との批判も出た。  

写真・図版
  福井地検に着任した山元裕史検事正=福井市春山1丁目の福井春山合同庁舎

 山元次席検事は記者会見で「(議員の中には)公職に就いていない人より受領金額が低い人がいる。額が高いのに公職者ではない人もいる」と述べ、金額や回数、立場や経緯などによって起訴・不起訴を決めることが困難だったと強調。受領者の公平性を重視した判断だったと話した。  

 また、今回の事件が典型的な大型選挙買収事件と異なるとも指摘。100人はいずれも受動的な立場で、積極的に金銭を求めた者がいなかったほか、受領者が別の者に現金を渡す「買収の連鎖」も見られなかったと説明した。  

 元検事の高井康行弁護士は「過去には数十万円の受領で起訴された例もあり、比較すると不公平という意見も出るだろうが、押し付け型の買収だったことを考えると合理性がある」と話す。「100人それぞれ事情が異なるので線引きが難しい中、起訴、不起訴が分かれれば、検察の処分の公平性に疑問が持たれる」と指摘した。  

 一方、日本大の岩井奉信教授(政治学)は「検察の逃げだ。公選法には被買収罪が設定されているので、一切適用しないのは法適用の公平性の観点から問題だ」と批判する。線引きの難しさを認めた上で、「最終的に起訴、不起訴は個々の問題に帰着する。検察は1人ずつなぜ不起訴なのか明らかにしないといけない」と語った。 

 元稿:時事通信社 JIJI.com 社会 【事件・疑惑・東京地検・元法相河井克行被告や妻の案里元参院議員から現金を受け取った広島県の議員ら100人を一律で不起訴処分】  2021年07月07日  07:06:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説】:現金受領100人不起訴 犯罪なぜ見過ごすのか

2021-07-07 06:30:50 | 【選挙・衆院選、参院選、補選・都道府県市町村長・地方議会・公職選挙法・買収事件】

【社説】:現金受領100人不起訴 犯罪なぜ見過ごすのか

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説】:現金受領100人不起訴 犯罪なぜ見過ごすのか 

 おととしの参院選広島選挙区を巡る大規模買収事件で、現金を受け取った100人全員がきのう、不起訴になった。なぜ、そんな非常識な判断に至ったのか、東京地検特捜部は、国民に説明しなければならない。

 この事件では、法秩序を維持する法相を務めた河井克行前衆院議員(広島3区)に、懲役3年の実刑判決が出ている。河井氏は、自民党の新人候補だった妻の案里氏を当選させる目的で、広島県内の県議や市町議、首長ら100人に現金計2871万円を渡したと、東京地裁に認定された。

 前代未聞の事件を起こした河井氏の罪は重い。とはいえ、カネをもらった側を全員不起訴にしたのでは、不公平極まる。特捜部の異例の判断は、国民の理解が得られるだろうか。

 そもそも、受け取った側も罪に問うと定めている公選法に明らかに反している。しかも100人の大半は公判で、河井氏側から渡されたカネは買収目的であったことや、表に出せない違法なカネだったことを認めている。「犯罪」であることを意識していたに違いない。

 それなのになぜ100人全員を不起訴にしたのか。到底容認できない。特捜部は、有力国会議員が現金を無理やり受け取らせた状況などを考慮して、悪質性は低いと判断したようだ。

 確かに、国会議員を怒らせて地元で進む公共事業への妨害を心配したり、逆らえない力関係にあったりした地方議員もいた。ただ、全員に当てはまるわけではあるまい。一律不起訴の理由としては説得力を欠く。

 300万円を受け取った元国会議員秘書や200万円もらったベテラン県議もいる。5万円しか受け取っていない人と同じで良いか、疑問は拭えない。

 何より政治家は厳しく裁かれるべきだ。首長や地方議員40人のうち、責任を取って潔く辞職したのは8人にすぎない。県議や広島市議をはじめ、大半が議員の職にしがみついている。

 呉、尾道、江田島の市議3人は辞職勧告決議を受けても、職にとどまっている。自らけじめをつけられない政治家まで不起訴にした特捜部の判断は、「居座り」容認でしかなかろう。検察がこうした態度では、金権政治の断罪とは程遠い。

 辞職した人の反省の弁を思い起こしたい。「お金を一瞬でも受け取ったら駄目。認識が甘かった」「もらった私がつまらんかった。けじめとして辞めた」

 議員の職に執着する人とは、まるで正反対だ。無理やり渡されて迷惑を被った―など、一方的に渡されたとの主張には反省のかけらも、うかがえない。

 被害者を装っているが、果たして、そうだろうか。違法なカネを渡された段階で通報することはできなかったのか。警察か選管に、こうした買収情報の窓口を設けることを検討してみる必要もあろう。談合事件を参考に、積極的に通報した人間の罪を軽くする仕組みができれば、再発防止につながりそうだ。

 何ら責任を取らずに居座ることで議会をおとしめ、政治不信を強めている。そんな政治家をいつまでも、のさばらせておくわけにはいくまい。特捜部が市民感情とかけ離れた判断を示しても、まだ検察審査会がある。政治家にも厳しく、公平で説得力のある判断が期待される。

 元稿:中國新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2021年07月07日  06:30:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

 

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【天風録】:「原爆民訴」からICJへの道

2021-07-07 06:30:40 | 【第二次世界大戦・敗戦・旧日本軍・広島、長崎原爆投下・国策犠牲・戦後補償

【天風録】:「原爆民訴」からICJへの道

『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【天風録】:「原爆民訴」からICJへの道

 被爆者から手紙や電報が殺到し、配達の人までが「先生よろしく頼みます」と励ます。弁護士冥利(みょうり)に尽きよう。被爆10年にして「原爆裁判」を起こした「先生」は岡本尚一という▲彼は「原爆民訴」と呼んで米国の非道を素手で問おうとした。実際には5人の被爆者が日本政府を訴え、東京地裁は個人の賠償請求は却下したものの、原爆投下は国際法違反だと認める。だが訴状をしたためた岡本は判決を聞かぬまま急死していた▲平岡敬(たかし)記者は被爆20年の取材で判決の意味を腹に落とす。後年、広島市長として、ハーグの国際司法裁判所(ICJ)で核兵器の使用は国際法に反すると断じた▲帰国した市長に、老いた被爆者から「(米国が)原爆を使用したのは広島が第一番でせう」と手紙が届く。原爆が最初に使われた際に禁じる法がないのは当然だろう。拙い文ではあったが、法の建前を理由に踏み込まない日本政府はおかしい―という市民感覚は本質を突いていた▲ICJは1996年に曖昧さを含みながらも広島、長崎両市長の陳述に沿った勧告的意見を出す。それから25年。夜半に起きて被爆者の手紙に涙したという岡本の「義」は伏流水のように、尽きず流れる。

 元稿:中國新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【天風録】  2021年07月07日  06:30:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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