【産経抄・12.16】:遠い向こう岸の火事ならず、尹氏の弾劾訴追案可決
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【産経抄・12.16】:遠い向こう岸の火事ならず、尹氏の弾劾訴追案可決
「北窓塞(ふさ)ぐ」という言い回しがある。北向きの窓に板を打ち付けるなどし、冷たい北風が吹き込むのを防ぐ。「北塞ぐ」ともいい、歳時記には冬の季語として載っている。江戸の八百八町では、人々の死活を握る営みでもあった。
▼冬の火事は、北風に乗って延焼したからである。商家などの土蔵は東か南に戸があり、窓は北面していた。中の家財に火が移らぬよう、粘土で北窓を塗りつぶしておくのが「火事の季節」の作法だったという(山本純美著『江戸の火事と火消』)。
▼狭い海を挟んだ向こう岸の火事は、燃え広がるのか収まるのか。火の勢いが見通せない。戒厳令に打って出た韓国の尹錫悦大統領に対し、国会が弾劾訴追案を可決した。戒厳軍の動員など常軌を逸した振る舞いを、憲法裁判所が裁くことになる。当分は国政の混乱が続くだろう。
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元稿:産経新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【産経抄】 2024年12月16日 05:00:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
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