今日の「赤旗」に掲載された「選挙結果」を読んで、「あれ?どっかにあった文書と同じかな?」と思い、いろいろ調べてみました。普通は、なかなか、一気に読み比べてみるなどということはしませんので、「やってみっか!」ということで、やってみました。
これも歴史の事実の記録です。歴史探求の目的は、「明日への考察」が、出発点です!狙いとしては2010年代の日米軍事同盟容認・深化派、財界擁護派VS共産党の歴史的推移をみてみようということです。ま、これだけがすべての歴史を示しているのではないことは承知の上で、ということです。ご了承の程を!
なお、経過は、2012年から、逆戻りするように並べてみました。
総選挙の結果について 2012年12月17日 日本共産党中央委員会常任幹部会
(1)12月16日に投開票がおこなわれた衆議院選挙で、日本共産党は、議席倍増をめざして奮闘しました。議席倍増という目標は、長年続いてきた古い政治が崩壊的危機に陥るもとで、日本共産党の躍進を勝ち取ることは、国民に対する責任であるとの立場から掲げたものでした。残念ながら、結果は、改選9議席から8議席への後退となりました。 情勢が求める躍進を果たせなかったことに対して、常任幹部会として責任を痛感しています。党内外のみなさんのご意見に耳を傾け、自己検討をおこない、今後のたたかいに生かす決意です。 日本共産党にご支持をお寄せいただいた有権者のみなさん、寒さのなか、ご支援をいただいた支持者、後援会員、党員のみなさんに、心からお礼を申し上げます。
(2)総選挙では、自民・公明両党が、320を超える議席を獲得し、自公政権が復活する結果となりました。しかし、この結果は、3年4カ月の民主党政権の失政への国民の怒りがもたらしたものであり、自民党の首脳自身が認めているように、自民党への国民的期待が広がった結果とはいえません。 何よりも、自民・公明両党は、いま国民が緊急にその解決を求め、選挙でも争点となった多くの問題に対し、明確な解決策を示してきませんでした。大不況のもとでの大増税が何をもたらすか、原発問題をどう解決していくのか、TPP問題や米軍基地問題、領土紛争など外交の諸懸案をどう解決していくのか。選挙戦のなかで、国民から提起されたこれらの切実な問題に対して、答えも展望も持たなかったのです。 「公約」として持ち出されたことはいくつかありました。しかし、最大の重点とされた「デフレ・不況対策」にしても、これをそのまま実行しようとすれば、矛盾と危機はいっそう深刻にならざるを得ないでしょう。憲法改定を公然と掲げる自民党政権が生まれることはきわめて危険な動きですが、この道を強行しようとすれば、平和を願う広範な国民世論、アジア諸国民の世論と、激しい矛盾を引き起こさざるを得ないでしょう。
どの問題についても、その帰趨をきめるのは、これからの国民のたたかいです。そして、日本共産党が示してきた各分野の改革ビジョンは、国民のたたかいにとって、いよいよ重要な意義をもつものとなると、私たちは確信しています。私たちは、総選挙で掲げた公約の実現のため、新しい国会で、また国民運動と共同して、全力をそそぐ決意です。
(3)議席を後退させたことは残念な結果ですが、全党と後援会員のみなさんの奮闘によって、一歩ではありますが、前進への足がかりをつかんだことは、重要だと考えます。 日本共産党は、「私たちが出発点とすべきは、2010年参院選比例票の356万票(6.10%)」(4中総決定)であることを銘記して、このたたかいにのぞみました。この出発点にてらすと、総選挙で、わが党は、比例代表で369万票(6.13%)に、得票・得票率をわずかですが前進させました。小選挙区での「全区立候補」に挑戦し、選挙区選挙で470万票(7.89%)を獲得したことも、積極的意義をもつものでした。とりわけ、比例票を参院比例票の約1.2倍に増やして議席を守り抜いた東北ブロックでの勝利は、被災地復興の今後を考えても、きわめて重要なものとなりました。 古い自民党政治が崩壊的危機にあるにもかかわらず、また、党員と支部、後援会のみなさんの燃えるような奮闘があったにもかかわらず、この選挙でそれを議席の前進に結びつけることができませんでした。私たちは、その最大の理由が、党の自力の問題にあることを、選挙戦の全体を通じて痛感してきました。党の力の根源は、何よりも、さまざまな困難に直面しその解決を求める各層の広範な国民に溶け込み結びつく力にこそあります。日本共産党が持つ「草の根の力」は、他党と対比するならば、抜群のものがあります。しかし、それも、いま情勢が求めているものに比べればまだまだ小さいし、これまでより弱まっている面も少なくないのです。 行き詰まった古い政治のもとで、苦しめられている多くの国民と結びつき、その苦難を軽減するために活動し、現状を打開する展望を語りあう――国民に根を張った不抜の党をつくりあげるうえでは、私たちの取り組みは、まだまだ不十分です。 どこをどう改善すれば強く大きな党をつくれるかについて、中央自身も、苦労して奮闘しておられる現場のみなさんの実態をふまえた方策を探求し、開拓と努力をはかる決意です。
(4)現状を、大局的な視野で見れば、60年間続いた自民党型政治がいよいよ行き詰まり、日本が新しい政治を求める、新しい時代に入っていることは疑いありません。 新しい政治を求める国民の探求も、さまざまな政治的体験を積み重ねるなかで、発展しています。この総選挙で、最後まで、「どの党に入れたらいいか、迷っている」との声が、たくさん聞かれ、実際に、投票率は戦後最低を記録し、前回よりも1千万人もの多くの人々が棄権しましたが、ここにも、国民のあいだでの、新しい政治を求める模索の過程があらわれています。 どんなに古い政治が行き詰まっても、それは自動的に崩壊し、変わるわけではありません。政治を変えるためには、国民と深く結びつき、日本の前途について展望を示す力をもった、強大な日本共産党の建設が不可欠です。来るべき東京都議会議員選挙、参議院選挙での躍進をめざして、全党の知恵と力を総結集して、この仕事にとりかかることを、心からよびかけるものです。
参議院選挙の結果について 2010年7月12日 日本共産党中央委員会常任幹部会
一、7月11日投・開票がおこなわれた参議院選挙で、日本共産党は、比例代表選挙で改選4礒席から3議席に後退し、得票数では3年前の参院選の440万票(得票率7・48%)から、356万票(6・10%)に後退しました。議席の絶対確保をめざした東京選挙区では、東京と全国のみなさんの熱い支援を得て奮闘しましたが、小池晃候補の当選をかちとることができませんでした。 日本共産党にご支持をお寄せいただいた有権者のみなさん、ご支援をいただいた支持者、後援会員のみなさん、党員のみなさんに、心からのお礼を申し上げます。多くのみなさんが炎天や風雨のなかで燃えるような奮闘をしてくださったにもかかわらず、それを議席と得票に結びつけられなかったことは、私たちの力不足であり、おわびいたします。
一、私たちは、今回の選挙結果を重く受け止めています。国政選挙での巻き返しにむけ、本格的な態勢構築をはかります。党綱領と大会決定にたちかえり、今回の選挙戦について、政治論戦、組織活動などあらゆる面で、どこにただすべき問題点があるか、前進のために何か必要かについて、党内外の方々のご意見・ご批判に真摯に耳を傾け、掘り下げた自己検討をおこなう決意です。
一、昨年の総選挙で、国民は自公政権に退場の審判をくだし、今回の参院選では民主党政権にきびしい審判をくだしました。同時に、今回の結果が、国民が自民党政治に戻ることを求めたものといえないことも明らかです。自民党政治に代わる次の政治をどうするかについての、国民的な合意はまだ形成されていません。 私たちは、選挙結果の全体は、国民が、自民党政治に代わる新しい政治を探求するプロセスの一つの局面を示していると考えます。この国民の探求が実を結び、新しい政治への道を開くものとなるよう、力をつくします。 その第一歩として、選挙戦のなかで訴えた、消費税増税を許さない、暮らし応援の経済政策への転換、米軍・普天間基地の無条件撤去など、公約の実現のために、国会内外で広く共同して全力をそそぐものです。
一、今日の政治と社会の閉塞状況の根底には、「米国いいなり、財界いいなり」という年来の政治の歪みがあります。国民の切実な要求の実現をめざすたたかいと一体に、私たちがめざす「国民が主人公」の新しい日本への展望を語り、広げる努力を強めます。どんな条件のもとでも選挙で前進・勝利できる、質量ともに強大な党づくりに、新たな決意でとりくみます。「しんぶん赤旗」2010年7月13日付)
8.31総選挙の結果 2009年8月31日 日本共産党中央委員会常任幹部会
(1)30日に投開票がおこなわれた衆議院選挙で、国民の暮らしや平和を壊してきた自民・公明政権が、国民のきびしい批判を受け、歴史的大敗を喫し、自公政権は退場することになりました。自民党は、119議席へと公示前の勢力を3分の1に激減させ、公明党も31議席から21議席へ大きく後退しました。 わが党は、どんな問題でも自公政権と真正面から対決をつらぬき、今度の選挙では、「自公政権を退場させよう」と訴えつづけてきました。有権者・国民がくだしたこの審判を、日本の政治にとっての大きな前向きの一歩として歓迎するものです。
(2)日本共産党は、比例代表選挙で9議席を獲得し、現有議席を確保することができました。また得票では、投票率が上がるなかで、得票率は前回総選挙の7・25%から7・03%に後退したものの、得票数では491万9千票から494万4千票へと前進させることができました。
この選挙戦でわき起こった風は、「自公政権ノー」の風であり、根本からいえば自民党政治が崩壊する過程で起こっている風です。それは、日本の政治を前に動かす流れです。同時に、この流れが、「二大政党」の「政権選択」という大キャンペーンのもとで、民主党への支持の大きな流れとなり、党の働きかけが弱いところでは、これまでの党の支持層にもそれは及び、日本共産党の前進をはばむ大きな。“圧力„ となったことも事実でした。 そうした激しく難しい条件のもとで、わが党が現有議席を確保し、得票数で前進したことは、善戦・健闘といえる結果です。私たちは、ご支持をお寄せくださった国民のみなさん、猛暑のなかを大奮闘してくださった党支持者、後援会員、党員のみなさんに、心からの感謝を申し上げます。
(3)私たちは、東京都議選の結果をふまえて、7月16日に幹部会声明「白公政権を退場に追い込む決定的な “審判„ をくだし、新しい日本の進路の。“選択„ にふみだす選挙に」を発表し、この方針にもとづいて政治論戦を展開しました。 自公政権に強い批判と怒りをもつ国民と気持ちを共有しながら、ともに21世紀の日本の進路を探求するという姿勢で、この選挙戦をたたかいぬきました。とりわけ選挙後の新政権のもとで「建設的野党」として奮闘するという立場を鮮明にしたことは、国民の共感を広げました。こうした政治論戦は、広い国民の気持ちにそった攻勢的な訴えとして、善戦・健闘を支える大きな力になったと考えます。
(4)総選挙の結果、「建設的野党」として日本共産党が果たすべき役割はいよいよ重要となっています。わが党は、選挙公約を実現するために、国民運動と共同してあらゆる力をそそぎます。民主党中心の政権にたいして、「良いことには協力、悪いことにはきっぱり反対、問題点はただす」という立場で、どんな問題でも国民の利益にたって積極的に働きかけ、現実政治を前に動かすために奮闘します。 同時に、「財界中心」「軍事同盟中心」という旧来の政治の問題点を根本からただし、「国民が主人公」の新しい日本へと、日本の政治をさらに前にすすめるために力をつくします。今回の選挙で、国民は「自公政権ノー」のきびしい審判をくだしましたが、それが民主党の政策・路線を積極的に選択した結果とはいえないことは、各種の世論調査などでも明らかです。終焉した自公政治に代わる、新しい日本の政治は何か。国民の模索と探求はっづくでしょう。私たちの日本改革の方針こそ、それにたいする最もたしかな回答だということを、新しい政治局面のもとで、広く明らかにする活動にとりくむものです。
(5)選挙戦全体をふりかえって、強く大きな党づくりの必要性を、私たちは痛感しています。どんな複雑な政治情勢のもとでも、自力で前進を切り開く実力をつけよう―この決意で、私たちは、この間、さまざまな努力を重ねてきました。国民の要求にもとづくたたかい、「綱領を語り、日本の前途を語り合う大運動」、党勢拡大運動などで、さまざまな新しい前進の萌芽をつくりだしてきました。しかし、この努力の到達点はまだ初歩的であり、前進の途上にあります。 新しい政治情勢のもとで、日本共産党の果たすべき国民的役割は、ますます大きくなるでしょう。私たちは、その役割を担うにふさわしい質量ともに強大な党をつくりあげるために、ひきっづき全力をあげて奮闘するものです。(「しんぶん赤旗」2009年9日l日付)
参議院選挙の結果について 2007年7月30日 日本共産党中央委員会常任幹部会
一、二十九日に投・開票がおこなわれた参議院議員選挙で、日本共産党は、比例代表選挙で三議席を獲得しました。これは、一議席減の結果ですが、得票数では、前回および前々回の得票を上回る四百四十万票(7・48%)という地歩を維持することができました。選挙区選挙では、議席を獲得することはできませんでしたが、東京、大阪、京都などで得票を増やしました。 日本共産党に支持をお寄せいただいた有権者のみなさん、風雨や炎天のもと昼夜を分かたず奮闘された後援会員・支持者のみなさん、党員のみなさんに、心から感謝します。
一.参院選の結果全体をみると、自民党が回線議席を27から減らし、「常勝」を誇ってきた公明党が4人の現職議員を落選させるなど、安倍内閣、自民・公明与党にきわめて厳しい審判が下されたことがきわだった特徴です。 これは、有権者が、自民・公明の枠組みでは日本の前途はない、と判断した結果といえます。首相や閣僚の個々の失敗や不祥事、年金対応ミスにとどまらず、安倍内閣の十ヵ月が、内政では貧困と格差の拡大、外交では過去の侵略戦争の正当化をはじめとする自分たちの一方的主張の外交的おしつけなど、悪政を加速させてきたことにたいする審判にほかなりません。憲法改定を第一の争点に掲げた安倍内閣の挫折は、「戦後レジームからの脱却」をめざす「靖国」派の反動的な野望への痛打となりました。 日本共産党は、自民・公明政治にたいするこの国民的審判のうえで、自公政治に正面から対決する「たしかな野党」として、とくに政治論戦で一定の役割をはたしえたことを確信しています。年金・福祉、住民税と消費税、貧困とその不安、「政治とカネ」、憲法改定など、すべての問題にわたって、鋭い暴露と追及という点でも、道理ある対案の提示という点でも、日本共産党の論戦は、悪政を追いつめる少なからぬ役割を果たしました。
一、今回の選挙での自公政治にたいする国民の審判は、それにかわる新しい政治の方向と中身を探求する新しい時代、新しい政治的プロセスが始まったことを意味するものです。この選挙の結果は、自民・公明の政治にかわる新しい政治はなにか、という問題について、国民の選択が明かになった、ということではありません。国会論戦でも、国政選挙でも、国民の声にこたえる新しい政治とはなにかという問題が、ますますその比重を大きくしてゆくだろうことは、疑いありません。 新たに迎える政治的激動の時期において、日本共産党の役割はいよいよ重要なものになるでしょう。そうした自覚のもと、日本共産党は、この選挙で掲げた党の公約を実現するために、国会の内外で力をつくします。また、激動する政治に主導的に対応できるよう、政治と理論のうえでも、また組織のうえでも、より強く大きな党をつくるために全力をあげて努力するものです。
そして、新たな国政選挙を迎える次の機会には、政治の本当の改革者の党、新しい政治の建設者の党として、かならず前進・躍進を期す決意です。(「しんぶん赤旗」2007年7月31日付)
総選挙の結果について 2005年9月12日 日本共産党中央委員会常任幹部会
(一)今回の総選挙で、日本共産党は、改選前の9議席を確保しました。比例代表選挙で、得票串を若干減らしたものの、得票数を仲ばし、492万票を獲得しました。この結果は、善戦・健闘といえるものです。常任幹部会は、ご支持をいただいた有権者のみなさん、猛暑のなかで奮闘された支持者、後援会員、党員のみなさんに心からお礼を申し上げます。
(二)今度の総選挙は、小泉首相が周到な計画をもって奇襲的に仕掛けてきた選挙であり、“小泉突風„がふきすさぶ難しい条件のもとでのたたかいでした。 わが党は、八月三日、十九日に開いた全国会議および総選挙全国決起集会でいち早く政治的・組織的方針を鮮明にし、これに正面からたちむかいました。「二大政党制づくり」の動きのなかで後退した最近二回の国政選挙の教訓を生かして、現実の政治のなかでの日本共産党の役割をより鮮明にするため、「野党としての公約」をうちだすとともに、いまの政治には「たしかな野党が必要です」と国民のみなさんに訴えました。わが党が選挙戦で訴えた論戦の内容は、国民の気持ちにかみあった的確なものであり、大きな力を発揮しました。 全国の党組織と党員、後援会員は、「何としても勝ちたい」との思いで、短期決戦のだたかいで、この間の国政選挙時を上回る力量を発揮し、果敢に奮闘しました。 わが党が、難しい条件のもとでの選挙に正面からたちむかい、「政権交代」を呼号した民主党が議席を大きく失うなかで、得票を増やし現有議席を確保したことは、この間の国政選挙での連続的な後退を押し返したものであり、今後の本格的な前進を築くうえで重要な土台となるものだと考えます。
(三)郵政民営化の是非を唯一の争点にし、「改革を止めるな」と絶叫した小泉自民党のキャンペーンは、国民がいだいている政治への閉塞感を打破するかのような、漠然とした期待を広範な有権者に広げました。その結果、自民党は多くの議席を獲得しましたが、国民いじめの小泉「改革」がさらに進行するなかで、また外交のゆきづまりが深刻化するなかで、国民との矛盾は今後鋭くならざるをえません。 唯一の争点に仕立て上げた郵政民営化問題それ自体でも、小泉首相は、国民に真実を語らず、ウソとごまかしに終始しました。首相は、選挙戦のなかで消費税・所得税などの庶民大増税、憲法九条の改定の問題などを隠しつづける態度をとりましたが、これらは、いやがおうにも新しい国会で問われてくる国政上の重大問題になります。 情勢は、「たしかな野党」としての日本共産党の奮闘を求めています。わが党は、新しい国会で、郵政民営化に真っ向から反対をつらぬき、庶民大増税、憲法改悪を許さず、国民のくらし・平和の守り手としで、「野党としての公約」を実行するために全力を尽くします。
(四)総選挙で、わが党は、「すべての比例代表ブロックでの議席の獲得・前進」を目標として奮闘しました。この目標が達成できなかったことについて、党内外のみなさんのご意見もいただきながら、中央委員会として、またそれぞれの都道府県委員会、比例代表ブロックとして、総括をすすめ、教訓を明らかにし、つぎの選挙では、本格的な前進と飛躍を期したいと決意しています。 日本共産党は四月の第三回中央委員会総会で、どんな情勢のもとでの国政選挙でもかならず前進できる、質量ともに強大な党をつくるために、来年一月の党大会に向けた「党勢拡大の大運動」を提起し、これにとりくんできました。そのさなかの総選挙でした。今度の選挙結果は、党の実力をつけることの意義-「大運動」の重要性をいっそう痛切に裏付けるものでした。 再来年のいっせい地方選挙、参議院議員選挙での前進をめざし、「たしかな野党」の力を存分に発揮して国民のくらしと平和をまもるために献身しつつ、どんな激動の情勢でも、主体的にきりひらく実力をもつ党を築くため、「大運動」の成功に全力を尽くす決意です。(「しんぶん赤旗」2005年9月13日付)
参議院選挙の結果について 2004年7月13日 日本共産党中央委員会常任幹部会
(1)私たちは、昨年の総選挙での後退のあと、この「総選挙での到達点をリアルに直視し、それを土台に着実に前進をはかる方針」―「反転攻勢」を実現する決意で今度の参院選にのぞみ、比例代表選挙では5議席の獲得、選挙区選挙では7つの現職区での議席確保への挑戦という目標をたてました。そのために、総選挙の得票の33%増、610万票以上を獲得することをめざしました。 11日投票の参議院選挙の結果は、比例代表選挙では4議席にとどまり、目標とした5議席獲得を実現できず、選挙区選挙では現有議席を失うという、残念な結果となりました。常任幹部会として、その責任を痛感しています。 同時に、比例代表選挙で獲得した436万票(7・80%)は、昨年総選挙の到達点である458万票(7・76%)を基本的に維持するものであり、これは、全党と後援会員の奮闘のたまものとして、重要な意義をもつものです。沖縄選挙区で、推薦した糸数慶子氏の当選をかちとったことは、基地のない沖縄をめざす県民の意思をしめしたものとして、うれしい結果でした。 この参院選の総括は、党内外のご意見やご批判に、真摯に耳を傾けながら、きたるべき中央委員会総会でおこなうことにします。 日本共産党中央委員会常任幹部会は、ご支持をいただいた国民のみなさん、猛暑のなかで奮闘された支持者、後援会員、党員のみなさんに心から感謝するものです。
(2)私たちは、参院選の論戦のなかで、「アメリカいいなり」「財界が主役」という日本の政治の歪みを大本からただす、本物の改革の道-日本改革の方針をおおいに語りました。また、選挙戦の熱い焦点となった年金、消費税、イラク派兵、憲法改定などの問題でも、日本共産党の政策を訴えてたたかいました。 そして、「二大政党」といわれる自民党と民主党が、日本の政治の歪みを大本からただす立場をもっていないことでも、当面する年金問題、消費税の値上げ、憲法9条の改定などの問題でも、同じ政治の流れのなかにあることを正面から批判し、日本共産党をのばしてそれに対抗する新しい政治への流れを発展させることが、日本の政治をよくするために必要であることを訴えました。 私たちは、これらの訴えの内容は、国民の利益にかなったものであり、正しいものだったと確信しています。私たちの訴えがとどいたところでは、多くの人々のなかにその共感が広がったことは、ともにこの選挙戦をたたかった多くのみなさんも実感されていることではないでしょうか。
(3)しかし、「自民か、民主か」という「二大政党」の流れが強力につくられるもとで、私たちの訴えは、国民の世論を大きく動かすにはいたりませんでした。 「二大政党」の流れは、昨年の総選挙で財界を後ろ盾にして本格的に始まったものでした。これは、危機におちいった自民党政治の延命をはかるために、政治の歪みの大本には手をつけず、政権の担い手だけを焦点にするというものであり、すぐには政権の担い手とはならない日本共産党をはじめから選択肢から排除するものでした。この「二大政党」の流れは、強い力をもって今度の選挙でも作用しました。 私たちが、この選挙戦を通じて、日本共産党の政策や方針への共感を広げたことは間違いありません。しかし、その一方、自民党政治への怒りと「ともかくこの政治を変えたい」との思いから、これまで日本共産党に支持を寄せていた方々のなかで、民主党に投票した方々もかなり広くありました。 多くのみなさんの力をつくしての奮闘にもかかわらず、わが党が議席を後退させ、反転攻勢にいたらなかった原因には、こうした選挙戦の複雑で困難な条件がありました。
(4)「二大政党」が憲法改定と消費税増税を当面する共通の旗印としている今日、この動きに対抗して、国民中心の新しい政治の流れをおこし広げることは、これからの日本にとって、いよいよ重大になっています。日本共産党は、全力をつくしてこの任務にとりくむつもりです。そのためには、本腰を入れた、日常不断の系統的な活動が、どうしても必要です。私たちは、その活動のなかで次の3つの点を重視したい、と思います。
第1は、今後の政治情勢の展開のなかで、さけがたく提起されてくる重大問題--消費税増税、憲法9条改悪などにたいし、私たちが国民とともに、暮らしをまもり、平和をまもる論陣とたたかいを、国政の場でも、草の根の場でも、展開することです。そうしたとりくみを国民的な規模で広げるなかで、「二大政党」の動きのほんとうのねらいが国民的な体験を通じて明らかになっていくことでしょう。
第2は、新しい綱領と日本改革の方針を、広く国民に広げるための系統的なとりくみです。この選挙でも、「こんにちはパンフ」の配布・対話などが積極的におこなわれました。こうしたとりくみをさらに発展させ、日本を変える新しい選択肢があることを、国民に広く理解してもらうことと結びつけてこそ、「二大政党」という古い政治の枠組みのなかでの政権交代が、いかに日本にとって有害であるかを明りょうにすることができるでしょう。
第3に、情勢をみずからの力できりひらくために、私たちがもつ草の根の力をさらに大きくする努力です。私たちは、1月の党大会で決めた方針にそって、5ヵ月連続で「しんぶん赤旗」読者を増やしてきました。全党の努力で築かれたこの成果はきわめて貴重なものであり、それがこの選挙で反転攻勢にはいたらなかったものの、得票を基本的に維持するうえでの大きな力となったことは疑いありません。国民中心の新しい政治の流れをおこしていくうえでの最大の力となるのは、草の根でのむすびつきとたたかいです。その力をさらに大きくするために、私たちは、ひきつづき力をつくすものです。(「しんぶん赤旗」2004年7月14日付)
総選挙の結果について 2003年11月10日 日本共産党中央委員会常任幹部会
一、今回の総選挙で、わが党が得た議席は、改選前の二十議席から九議席となりました。比例代表選挙の得票は458万票(7.76%)であり、前回2000年総選挙の比例選挙の671万票11.23%)には及ばなかったものの、直近の国政選挙である2001年の参院比例選挙の433万票(7.91%)をほぼ維持する結果でした。 力をつくして奮闘しましたが、議席を後退させたことはたいへん残念です。ご支持をいただいた有権者のみなさん、昼夜を分かたず奮闘された支持者、後援会員、党員のみなさんに深く感謝します。
一、この選挙は、自民党と新民主党が、消費税増税と憲法改定という国の政治の基本にかかわる問題で同じ立場に合流し、その枠内で「政権選択」を争うという、政党地図の大きな変化のもとでたたかわれました。この変化は、アメリカ武の「二大政党」制を求める財界の呼びかけのもと、解散直前の時期に急激につくりだされたものでした。合併によって生まれた新民主党が消費税増税と憲法改定を打ち出した「マニフェスト」を発表したのは10月5日であり、自民党が「政権公約」で消費税増税の方向を明らかにしたのは解散の当日―10月10日のことでした。 わが党は、財界・大企業主導でつくりだされた政党地図のこの急激な変化の意味を、事実にそくして明らかにしつつ、「国民が主人公」の日本をめざす改革の道を訴え、消費税増税と憲法改悪という二つの大悪政に反対する立場を、正面から訴えて奮闘しました。 しかし、わずか1ヵ月という限られた期間に、おこっている事態の真相とわが党の立場を、多くの有権者に伝えきるにはいたりませんでした。
一、議席を後退させたとはいえ、今川の選挙戦でわが党か訴えた政治的主張は、国民の立場に立ったものであり、今後の政治で大きな力を発揮すると確信しています。わが党がこの選挙戦で訴えた社会保障、雇用、農業、イラク問題などは、直面する国政の熱い焦点となっている問題です。とりわけ消費税と憲法の問題は、今後の国政の進展のなかで、いやおうなしに重大な争点になるものであり、わが党がこの問題を正面から提起したことは重要な意義をもっています。 財界が主導する「二大政党」制には、行き詰まった自民党政治を打開する力も展望もありません。二十一世紀、国民の希望にこたえる日本の未来を切りひらくうえで、日本共産党の果たすべき役割はいよいよ重大です。わが党は、この選挙で掲げた公約実現のため、国会の内外で全力をあげてたたかうものです。
一、総選挙の総括は、党内外の方々の意見に広く耳を傾け、近く開く中央委員会総会でおこないます。 わが党は、来年一月の第二十三回党大会に向けて、党綱領改定案を練り上げ、強く大きな党を築く課題に力をそそぐとともに、来年の参議院議員選挙での前進を実現するために、全力をつくす決意です。(「しんぶん赤旗」2003年11月11日付)
参議院選挙の結果について 2001年7月30日 日本共産党中央委員会常任幹部会
一、今回の参議院選挙は、マスコミも「小泉旋風」とよぶ、空前の規模の政治的突風のなかでたたかわれました。この突風は、党の前進にとって大きな困難な条件をつくりだし、わが党は、改選前の八議席から五議席に後退する結果となりました。比例代表での得票は、433万票となり、6年前の参院選の387万票は上回りましたが、三年前の参院選、昨年の総選挙を下回る結果となりました。 わが党は、「小泉旋風」に正面から対決し、力戦奮闘しましたが、力が及ばず後退したことは、たいへん残念です。 わが党を支持していただいた有権者のみなさんにたいし、また、猛署のなか、わが党の前進のために昼夜をわかたず奮闘された党員、後援会員、支持者のみなさんにたいし、心からお礼を申し上げます。
一、議席を後退させたとはいえ、今回の選挙戦で、わが党が訴えた政治的主張は、こんごに生きる大きな値打ちをもつものと考えます。 わが党は、「構造改革」の大合唱のなかで、「小泉改革」が、国民にたえがたい「痛み」をおしつけ、日本経済を破局においやるものであることを、勇気をもって正面から批判した唯一の党でした。 そして、経済、外交など、あらゆる分野で、わが党の日本改革の提案-ゆきづまった自民党政治からの真の改革の道筋を明らかにしてきました。 小泉政治の破たんは、すでに明りょうになりつつあります。わが党の政策と訴えは、国民の利益にたち、日本の将来に責任をおった道理あるものであり、こんごの政治、経済の展開のなかで、きわめて重要な意味をもってくることを、私たちは確信しています。 わが党は、選挙戦で掲げた公約の実現のために、新しい国会でも、全国各地でも、全力をつくすものです。
一、今回の選挙戦をうけて、私たちは、どんな政治的突風がふいても、それにたちむかって前進できる量・質ともに強大な党をつくることの重要性を、痛感しています。 昨年の第二十二回党大会で確認した、「支部が主役」の活力ある党づくり、2005年までに「50万の党」へと党員をふやす運動、毎月着実に「しんぶん赤旗」をふやし、国民と党の結びつきを広げ強めていく運動に、新たな決意でのぞむものです。
一、選挙結果についての総括は、党内外の意見を十分にくみつくして、つぎの中央委員会総会でおこなうことにします。 つぎのたたかいは総選挙です。私たちは、今度の選挙の結果から教訓を引き出して、きたるべき総選挙で必ず前進に転じるために全力をつくす決意です。(「しんぶん赤旗」2001年7月31日)
総選挙の結果について 2000年6月26日 日本共産党中央委員会常任幹部会
一、今回の総選挙で、わが党は、あらゆる面でゆきづまった自民党政治と、首相の資格のない森総理をささえる自公保政権への審判をくだし、国民と心の通じる新しい日本への展望をしめしてたたかいましたが、空前の謀略選挙のなかで、残念ながら議席を仲ばすことができず、現有二十六議席を二十議席に後退させる結果となりました。 自民党政治にたいする国民の強い批判のなかでの選挙でしたが、民意をもっとも正確に反映する比例区の定数が削減されたこととともに、なによりも、政権政党による未曽有の反共謀略作戦が全国的に展開されるというわが党にとってきびしい条件のなかでのたたかいでした。 そうした状況のもとで、わが党は、比例区で、すべてのブロックで議席を確保し、20議席、671万票余(11.23%)、小選挙区で議席を確保できませんでしたが、各地で健闘し、730万票余(12.08%)をそれぞれ獲得しました。 きびしい条件のもとでのたたかいとはいえ、結果として前進がかちとれず、党の躍進を願う方々のご期待にこたえられなかったことは、たいへん残念です。日本共産党に投票された有権者のみなさんの良識と勇気、わが党の勝利のために昼夜を分かたず力をつくされた党員、後援会員、支持者のみなさんに心から感謝します。
一、政権与党をみると、改選比で、自民党が38、公明党が11、保守党が11、改革クラブ5、あわせて65議席を後退させました。これは自公保政権と自民党政治への国民のきびしい審判がくだされたことをしめすものです。わが党の政策論戦が、自公保へのきびしい国民的審判の流れをつくりだすうえで、大きな貢献をしたことは疑いありません。 こんどの選挙で、わが党は、ゆきづまりの極限に達した自民党政治を打開するために、経済の面でも、外交の面でも「日本改革」の提案をしめし、国民の切実な要求にこたえる具体的政策を掲げてたたかいました。 経済では、消費税大増税の隠された計画を明らかにし、これを許さないことを大争点としてしめしました。公共事業の無駄な大型開発中心の浪費をけずり、全体の規模を段階的に半減させながら、福祉・生活型に内容を改革し、暮らしと社会保障を予算の主役・中心に切り替えることを訴えました。雇用・中小企業・環境などあらゆる分野で、暮らしをまもるルールある経済社会をつくることを訴えてたたかいました。 外交の面では、軍事同盟に固執し、国際紛争に軍事対応を優先させる路線が、南北朝鮮首脳会談にもしめされた世界の平和の流れに逆行するものであることを明らかにし、平和外交に転換することを訴えました。とくに、戦後と戦前・戦中の区別もつかず、戦前の日本へのあともどりを志向する森総理の言動が、国際的に孤立を深めていることを批判し、侵略戦争へのきっぱりした反省にたって、アジア諸国の信頼をえる外交路線への転換を主張しました。 わが党のこれらの政策と日本改革の展望は、有権者のあいだに注目され、共感と支持をひろげる確かな手ごたえがありました。これらの改革の提案は、こんごの日本の政治のなかで、いや応なく大問題となるものです。わが党の提起は、こんごの日本の政治の民主的打開をしめしたものとして、必ず生きて力を発揮することを確信するものです。選挙での公約の実現をめざして、新しい出会で令力をあげて奮闘するものです。
一、政権与党は、政策論争をさけ、日本共産党の躍進をおしとどめようと、日本の選挙史上例をみない謀略的な作戦を大々的に展開してきました。それは、発行者名がないか、あっても住所も、氏名も、電話番号もない架空の団体名でのものという、まさに謀略・デマの違法文書そのものでした。 推定で一億数千万枚にのぼるその巨大な規模にくわえ、夜陰にまぎれ、選挙の最終盤に、反撃する時間をあたえない時機をねらうなど、異常な謀略性においても、組織性においても、未曽有の攻撃でした。 この作戦をすすめてきたのは、政権与党である自民、公明両党であり、作成し、配布した中心は、公明党・創価学会であることが、多くの事実で明らかになりました。わが党は、事実をつきとめ、この三者に公開質問状を出しましたが、何らの回答もしないまま、謀略宣伝をくりかえすという卑劣な態度に終始しました。 選挙は、各政党が、主権者である有権者に政策を訴え、審判を仰ぐのが、議会制民主主義の基本です。政権党による、選挙管理委員会も違法と認めたこうした反共謀略作戦は、日本の民主主義を根底から危うくするものです。 同時に、ゆきづまった自民党が、なんの反省もなく、頭も手足も公明党・創価学会の助けを借りなければ選挙戦ができないという事態は、政権政党としての堕落というべきものです。この攻撃が、有権者のなかに、深刻な影響をおよぼしたことは否定できません。わが党は、こうした不法、不当な攻撃にたいして、全世帯むけに「しんぶん赤旗」号外をつくって、全力をあげて反撃しました。しかし、これを全有権者にわかっていただくには時間が足りなかったのが、実情でした。 こうした謀略選挙は、その悪質さにおいて、金権選挙にまさるとも劣らないものです。わが党は、民主主義を根底から破壊する謀略選挙について、選挙がすんだからとして終わりにしないで、その事実と責任を徹底的に糾明し、これを日本の政治から一掃するために力をつくすものです。
一、反共謀略とのたたかいとともに、今回の選挙から教訓として学ぶべき問題を、党内外のみなさんのご意見にも耳を傾けながら、事実にもとづいて全面的に明らかにし、今後のだたかいに生かし、必ず捲土重来を期す決意です。 とりわけ、どんな攻撃がおこなわれても、それをはねかえして、国民本位の国政改革をすすめる力をもつ、量質ともに強大な日本共産党の建設のために、力をつくすものです。 未来について展望を語れず、卑劣な攻撃にしか訴えられない勢力に、決して末末はありません。わが党は、党創立以来の不屈の伝統を発揮して、これを打ち破り、21世紀を国民にとって希望ある世紀とするために、全力をあげるものです。(「しんぶん赤旗」2000年6月27日付)