愛国者の邪論

日々の生活のなかで、アレ?と思うことを書いていきます。おじさんも居ても立っても居られんと小さき声を今あげんとす

地方紙のコラムにアッパレ!フクシマ地裁判決と再稼働を論じる記事あり!だが!

2014-08-29 | ゲンパツ

福島地裁判決で問われたのは、震災後の心のケアだけか!それは当然大事だ!だが…

前号では各紙の社説を一覧しておきました。今回は各紙のコラムを検証してみました。以下のコラムに、信濃毎日以外には、ハッキリと「再稼働」の文字がありました。これが本来の在り方ではないでしょうか?このコラム子に大アッパレを贈りたいと思います!

東奥日報 天地人 2014年8月28日(木)
http://www.toonippo.co.jp/tenchijin/ten2014/ten20140828.html
原子力事故の悲惨さをあらためて思い起こした人が多いのではないだろうか。東京電力の福島原発事故で避難中の3年前、福島県川俣町の渡辺はま子さん=当時(58)=が自殺した。その損害賠償訴訟で福島地裁は事故との因果関係を認め、東電に4900万円の支払いを命じた。
渡辺さんは生まれた時から住み慣れた地を離れなければならなかった。知人と別れ、仕事も失う。喪失感が大きかったに違いない。「避難生活で精神的に追い詰められ、うつ状態になった」(地裁)のも無理はない。
事故前から不眠症状があり、ストレスに耐える力が弱い状態だったらしい。一時帰宅した際、庭で焼身自殺した。展望の見えない避難生活に戻らなければならない。そんな現実に絶望したのだろう。
放射能による死者はいなくても、多くの人が避難生活を余儀なくされ、渡辺さんのような犠牲者もいる。原発事故の罪は計り知れない。「防ぐべき事故を防げなかった」と、東電は昨年、事故を反省し、安全意識の改革を宣言した。が、国民にその真剣度を信じてもらうのは容易でなかろう。
本県にも稼働・再稼働を目指す複数の原子力施設があるから心配する県民も多かろう。頼りは国の原子力規制委員会の厳しい安全審査だ。渡辺さんのような悲しい死が二度とあってならない。

信濃毎日 斜面  08月28日(木)http://www.shinmai.co.jp/news/20140828/KT140827ETI090002000.php
 「戻りてえ」―。渡辺はま子さんは福島市の避難先で夫の幹夫さんに泣いて訴えた。夫婦は数日後、計画的避難区域の川俣町山木屋の自宅に一時帰宅。その晩、はま子さんは「残る」と言って泣きじゃくった
花や野菜作りを愛した58年の人生を自ら絶ったのは翌朝のこと。幹夫さんは原発事故の避難生活でうつ状態になったため―と東京電力に損害賠償を求めた。法廷で東電側が反論した理由の一つが「個体の脆弱(ぜいじゃく)性」だ。はま子さんの内面の弱さを指摘した
発事故が大きな原因と判断した福島地裁判決は、古里の価値や意義を重く見た。山木屋や自宅は、家族の共同体をつくり上げ密接な地域社会とのつながりを形づくる場だった―と。ごく当たり前だが掛け替えのない暮らしや人間関係。それを喪失した絶望に、裁判官は寄り添った
チェルノブイリ原発事故の立ち入り制限の村に、強制退去先から戻って暮らす高齢者がいる。サマショール(わがままな人々)と呼ばれる。画家の故貝原浩さんは、悲しい覚悟を決め、つましく温かい生活を送る姿を画文集の「風しもの村から」に描いた
「長い時間をかけて畑を耕し、日々の営みの全てをその土地にゆだねてきた」人々である。古里の日々がいかに大切か、福島も同じだ。国や東電がその思いに寄り添うなら、東電も「個体の脆弱性」などという言葉は二度と持ち出せまい.

徳島新聞 鳴潮 8月28日付  http://search.jword.jp/cns.dll?type=lk&fm=127&agent=11&partner=nifty&name=%C6%C1%C5%E7%BF%B7%CA%B9&lang=euc&prop=495&bypass=2&dispconfig=&tblattr=1      
きれいな花が呼び覚ますのは、美しい思い出ばかりとは限らない。つらい記憶を宿した一輪もある。「はま子が植えた花が毎年咲くんだ。俺は名前分かんねえ」と、渡辺幹夫さんは言った。妻が命を絶ち3年がたつ
福島県川俣町山木屋地区。一時帰宅した自宅の庭でこの夏も、薄紫やピンクの花が風になびいていた。「原発事故の避難で、まるきり別世界に追いやられ、妻は苦しみながら死んだ。ただの自殺にしたくない」。裁判に訴えたのは、こんな思いからだ
はま子さんは、生まれてから58年、ずっとこの地で暮らし、3人の子どもを育てた。福島第1までは約40キロある。よもや平穏な生活が奪われるとは、意識になかった
 福島地裁は、事故と自殺の因果関係を認め、東京電力に約4900万円の賠償を命じた。「展望の見えない避難生活への絶望と、生まれ育った地で自ら死を選んだ精神的苦痛は極めて大きい」と
 震災関連の自殺者は福島だけで56人。家に戻れない人は12万人余りに上る。「事故さえなければ」。どれだけの人が歯がみしていることか
 時計の針は戻せない。ならばせめて、経験を戒めとしなければ。避難区域に残された花木なら言うだろう。「フクシマを置き去りにして、なぜ原発の再稼働を急ぐのか」。そう、汚染水対策一つ、めどが立っていないではないか。

高知新聞 小社会  2014年08月28日08時03分  http://203.139.202.230/?&nwSrl=325210&nwIW=1&nwVt=knd
 「何の落ち度もないのに、亡くなってしまった。いっぺんに全部失ったよ」。一時帰宅した自宅の木の下で、妻はガソリンをかぶり火を付けて倒れていたという。夫の言葉に胸が締め付けられる。
福島第1原発事故で避難を強いられ、自殺した女性の遺族が起こした訴訟で、福島地裁が東京電力に賠償金の支払いを命じた。「避難生活で精神的に追い詰められ、うつ状態になった」。判決は原発事故と自殺の因果関係を明確に認めている。
女性は生まれてから避難するまで約58年間、同じ地区で生活し、夫と3人の子どもを育てた。地区や自宅は、家族としての共同体をつくり上げ、家族の基盤をつくり、女性が最も平穏に生活できる場所。密接な地域社会とのつながりを形成する場所だったとも判決はいう。
被害者の視点に立つとともに、判決にはもう一つ特徴がある。「東電は、事故が起きれば住民が避難を余儀なくされ、さまざまなストレスを受けて自死に至る人が出ることも予見できた」。いわゆる予見可能性に踏み込んだ。
思い出すのが関西電力大飯原発3、4号機の再稼働を認めないとした、5月の福井地裁判決。憲法で保障された人格権・生存権を最高の価値と位置付け、原発の経済的価値を退けた。司法の言葉に血が通っていると感じる。
  それでも全国の原発で再稼働の動きを強める電力会社と安倍政権。いったいどこの国の話か、と思う。


福島地裁判決は安倍政権の原発再稼働に痛烈な回答を与えた!読売が論外!が各紙はどうか!?

2014-08-29 | ゲンパツ

福井地裁に続いて人間の尊厳を論じたフクシマ地裁判決!だが…

福島地裁判決を報ずる各紙の社説を一覧しておきます。読売は全く別の視点から社説を書きました。全くの論外です。恥ずかしくないのでしょうか?それともこの地裁判決については社説を書くことができなかったというべきでしょうか?しかし、それにしても各紙というか、この地裁判決についての論評が少なすぎませんか?ま、今日の社説で書かれるかもしれませんが、それにしても、関心がないのでしょうか?

原発再稼働を論じた社説がないのは何故か!しっかりしろ!

しかも、ゲンパツ再稼働との関係で論じているのはありません。間接的に論じているのはありますが、直接的に「再稼働」ということばありません。どうしたことでしょうか?確かに、被災地の避難民の「こころ」のケアが充実させていかなければならないのは当然であるにしても、その大本である原発再稼働問題について、減給していないのは、このような悲しい悲惨な事態が起こる可能性は、安倍政権の下ではある可能性が高いということを、もっと喚起すべきではないでしょうか?


フクシマの汚染水問題も対応できていないことが日々明らかになっているというのに、コントロール問題の責任追及の声は音なしです!これが日本の民主主義というのでしょうか?以下関連する部分をいうか、愛国者の邪論が関心を持った箇所を抜き出してみましたので、ご覧ください。

原発政策 「重要電源」支える工夫が要る  2014年08月28日 01時30分http://www.yomiuri.co.jp/editorial/20140827-OYT1T50147.html

朝日新聞 原発と自殺/過酷さに司法の警告  2014/8/27 4:00
http://www.asahi.com/paper/editorial2.html
ひとたび事故を起こせば、避難生活の中で自ら死を選ぶ人が出ることを東電は予想できたはずだ。判決はそうも指摘した。 原発の事故は、人間の環境も人生も激変させる。そこで起きた自殺との因果関係をそもそも否定する方がむずかしい。まっとうな司法判断である。 避難中の自殺はこのほかにも起きている。事故が時を超えて、どれほど重い苦難を人びとに強いているか、この判決は改めて考えさせる。 事故と自殺との関連性はこれまで、あいまいにされてきた。遺族が直接、賠償を求めても、東電側が因果関係を認めなかったり、認めても遺族には納得できない低い額を示したりといった対応が多かった。…東日本大震災に関連した自殺者の人数は、遺体を調べる警察が判断し、内閣府がまとめている。それによると、福島県内では、2011年10人、12年に13人、13年に23人と、時間がたつほど増えている。岩手、宮城両県より多く、今年も7月末までに10人にのぼっている。 計56人の半数近くの年齢は、50~60代に集中しており、動機は、健康問題(27人)、経済・生活問題(15人)などが挙げられている。 いま何より肝要なのは、震災と原発事故がもたらす悲劇をこれ以上、起こさないことだ。 被災者を死に追い込まないために、ストレスをいかに小さくできるか。その手だてを、国、自治体、東電を中心に社会全体で急がねばならない。

中日/東京新聞 自殺と原発事故/苛烈な現実を見た判決  2014/8/28 8:00
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2014082802000155.html
とくに東電に対して、「事故が起きれば核燃料物質などが広範囲に飛散し、居住者が避難を余儀なくされ、さまざまなストレスを受けて自死に至る人が出ることも予見できた」と明確に言い切った。自殺と原発事故との因果関係をはっきり認めたことは重い。他の訴訟にも大きな影響を与えよう。 原発事故の避難中に病気や自殺などで亡くなった「原発関連死」は本紙の独自調査で少なくとも一千人を超す。昨年三月から約二百六十人増えている。 内閣府が公表している「震災関連自殺者」は福島で五十六人にのぼっている。この自殺者数は一一年に十人、一二年に十三人、一三年に二十三人と、むしろ時がたつほど増えているのが特徴だ。今年も既に十人に達している。 阪神大震災でも震災後三年から、ストレスによるアルコール依存症などが増えたといわれる。これが意味するのは、当然、避難生活が長期化すればするほど、ストレスはどんどん蓄積され、人間の心や身体を蝕(むしば)んでいくことだ。

福島民友 東電に賠償命令/重く受け止め支援策強化を  2014/8/28 16:05
http://www49.atpages.jp/toms/charset.php?s=Shift_JIS&d=UTF-8&url=http://www.minyu-net.com/shasetsu/syasetu/140828s.html
原発事故が原因で自殺したとして、東電に賠償請求した訴訟で初の判決。裁判長は「展望の見えない避難生活への絶望と、生まれ育った地で自ら死を選んだ精神的苦痛は極めて大きい」と述べ、事故と自殺の因果関係を認めた。原発事故から間もなく3年半になるが、いまだに12万人を超える人々が仮設住宅などで不自由な暮らしを余儀なくされている。自殺に至らないまでも、仮設に閉じこもりがちになる人やうつ状態になる人が増えている。国や東電は、安住の地を失ったストレスに耐えて避難生活を送る人々に対し、多様な支援策を講じる必要がある。…内閣府によると、県内で11年6月から今年7月までに震災に関連した自殺者として認定されたのは56人。宮城県の37人や岩手県の30人に比べて突出している。震災後、年を追うごとに増えており、内閣府の担当者は「避難の長期化が原因ではないか」と分析している。…被災者は避難生活の長期化に伴い、心身の不調や将来への不安に加え、コミュニティーが分断されるなど重層的な問題を抱えている。見守りのネットワークを整えて孤立化を防ぎ、生の声に耳を傾けながら心のケアを手厚くするなど対策が急務だ。

秋田魁新報 原発避難自殺訴訟/痛みに寄り添う判決だ  2014/8/28 10:06
http://www.sakigake.jp/p/akita/editorial.jsp?kc=20140828az
 判決が大きな意義を持つのは、避難者の女性の自殺と原発事故の因果関係をはっきり認めた点だ。東日本大震災から間もなく3年半。福島では今も12万人を超す人が避難生活を続けている。判決を機に、原発事故がもたらす過酷な現実をあらためて認識しなければならない。…ここで思い出さなければならないのは先の福井地裁判決である。原発は電気を生み出す一手段であり、憲法の「人格権」よりも劣った位置にある。豊かな国土に国民が根を下ろして生活している「国富」を奪うのが原発事故だ。そう警鐘を鳴らしたのだ。今回の福島地裁判決と共通している点は何か。それは、原発事故の悲惨さに向き合い、大きな被害を受ける住民側の痛みを共有しようとする姿勢だ。従来の原発訴訟判決は、行政手続き上の適否の判断にとどまっていた。だが福島原発事故以降、安全性の審査や事故の影響にまで踏み込むようになった。司法の判断が大きく変化していることは心強い。震災関連の自殺者が増え続けている事実も忘れてはならない。中でも福島の自殺者は先月までに計56人に上り、増加傾向が著しい。こうした現状で、原発の再稼働手続きを進めることは果たして許されるのか。今なすべきことは、避難者の一人一人の生活を支え、将来に希望を見いだせる取り組みに全力を尽くすことだ。

京都新聞 原発避難と自殺/苦境と向き合った判決  2014/8/28 14:13
http://www.kyoto-np.co.jp/info/syasetsu/20140828_3.html
原発事故と自殺をめぐる初の判決であり、事故と自殺の因果関係を認めている。民事訴訟は主文だけの判決言い渡しが通常だが、ていねいに判決理由を述べたところに裁判長の熟慮が感じられる。多くの人に聞いてほしい内容だ。 …原発事故と自殺をめぐっては、裁判外紛争解決手続き(ADR)での和解が中心だが、裁判もある。今回、司法は避難者の苦境に正面から向き合って判断した。東電にも求めたい姿勢だ。

神戸新聞 原発避難と自殺/理不尽さを認めた判決だ  2014/8/27 6:05
http://www.kobe-np.co.jp/column/shasetsu/201408/0007275333.shtml
原発事故の影響の大きさは、震災関連の自殺者数で分かる。福島県の今年7月までの自殺者は56人に上り、岩手、宮城県より20人前後多い。2011年、12年、13年と年を追って増え、自殺対策への腰の据わった取り組みが必要になっている。 自殺との因果関係を認めた判決は初だが、事故を苦にした自殺は初めてではない。震災2カ月後に自殺した男性の遺族は裁判外紛争解決手続き(ADR)で東電と和解した。 東電との賠償交渉でへとへとになる避難者もいる。財物評価を低く抑えられ、請求のずっと後で不備を指摘される例もあるという。東電の誠実な対応が不可欠だ。 避難が法的に定められた30キロ圏内からの避難者には一定の賠償があるが、圏外の自主避難者にはADRへの申し立てか、裁判以外にない。 一方的被害者でありながら苦境を分かってもらえない。その理不尽さを国や東電は理解し、避難者に寄り添う努力を尽くさねばならない。

高知新聞 原発避難と自殺/心のケアは十分だろうか  2014/8/28 10:22
http://www.kochinews.co.jp/?&nwSrl=325213&nwIW=1&nwVt=knd
最大の争点は、自殺と原発事故の因果関係だった。 判決は「(避難などが)耐え難い精神的苦痛を強いて女性をうつ状態にした」とし、そうした強いストレスが自殺につながったと認めた。 東電に関しては、原発事故で多くの住民が避難を余儀なくされる中、「さまざまなストレスを受けて自死に至る人が出ることも予見できた」と、自殺への責任を厳しく指摘した。 …東日本大震災との関連で自殺したと内閣府が認定する人が増えている。中でも福島県は、ことし7月までに56人と岩手や宮城県に比べて20人ほど多く、増加傾向が続いている。 原発周辺の住民の中には帰還のめどが立たない人が多い。将来の生活への不安、ストレスから自殺者が多いとの分析がある。自殺に、疲労や体調悪化などを加えた震災関連死も福島が最多で1700人を超えている。

南日本新聞 避難者自殺判決/東電の「予見」を認める  2014/8/28 8:06
http://373news.com/_column/././syasetu.php?ym=201408&storyid=59398
判決によると、女性は生まれてから避難するまで約58年、川俣町の故郷の集落で暮らした。そこで夫と3人の子どもを育て、00年に自宅を新築した。だが、集落が計画的避難区域に入ると、農場での仕事や地域住民とのつながりを失った。大きな喪失感にさいなまれ、帰還の見通しが立たないこと、残った住宅ローンの支払い、避難先のアパートの住環境の違いなども重なって相当のストレスになった。 その結果は、「極めて過酷な経験であり、耐え難い精神的苦痛、負担を強いて女性をうつ状態にした」と断じた。…見過ごせないのは、これらのストレスや自殺について、東電に予見の可能性があった、と踏み込んだ判断を示したことだ。判決は「事故が起きれば、核燃料物質などが広範囲に飛散し、居住者が避難を余儀なくされ、さまざまなストレスを受けて自死に至る人が出ることも予見できた」と述べている。東電や電力各社は、あらためて原発事故が住民に及ぼす被害の甚大さを肝に銘じ、判決に真摯(しんし)に向き合うべきである。 東日本大震災と原発事故から間もなく3年半。避難者は今も24万人を超え、仮設住宅やアパートなどで不自由な暮らしが続く。福島県の震災関連の自殺者は、今年も7月までに10人に達し、これまで計56人に上るという。自殺を含めた「震災関連死」は増え続け、地震や津波など震災を直接の原因とする死者の数をすでに上回っている。これ以上悲劇を繰り返さないため、行政には避難先での悩みに関する相談や、生活に希望のもてる取り組みの強化が求められる。東電は事故当事者であることを自覚して、こうしたサポートを積極的に担う必要がある。