迦陵頻伽──ことだまのこゑ

手猿樂師•嵐悳江が見た浮世を気ままに語る。

ささやかに釣る大鯛。

2018-05-20 21:38:00 | 浮世見聞記
格安の扇風機を狙って入った家電量販店で、前から気になってゐた小説本を、同居する新古書店で見つける。

神保町の古書市で初めて見たときは、催しの内容のわりに値の張りすぎるのが気に喰はなくてワゴンに戻したが、その後もなにやら気になって月日を送るうち、今日の出逢ひに至る。

ネット通販で手に入れるといふテもあるにはあったが、送料といふやつが、どうも気に喰はない。

あるわけないよな、と初め(ハナ)から期待もしていなかった場所で、パッと眼に入ったときの驚き、そしてそれを迷はず手に取って会計へ向かふ歓び──あの興奮は、やはり現物でなくては味はへぬ。



しかも、以前にほかで見た値よりもはるかに廉ければ、なおさらだ。



扇風機も、若い女性従業員の感じ良い応対で納得のいく物を手に入れ、カラリとした過ごしやすい陽気に見合った、気持ちの良い買ひ物をしたひととき。
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