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迦陵頻伽──ことだまのこゑ

手猿樂師•嵐悳江が見た浮世を気ままに語る。

新しい習慣の“副作用”。

2020-09-27 19:41:00 | 浮世見聞記
東京圏を覆ってゐたイヤな雲がやうやく拂はれ、戻った陽射しに秋風は見ゆれど、にほひが聞こえてこない。



……さうであらう。

マスクをしてゐるのだから。



顔の下半分を覆ってゐることをうっかり忘れるほど、いまやこの“新しい生活様式”は我が身に浸透したらしい。


近くにヒトがゐないのを確かめてからマスクを外す──さうした忌ま忌ましい作法を経て、やうやく秋のにほひを聴く。



支那發の人災疫病は、四季の聲を聴く樂しみすら、かくまで手間のかかるものにしおった……。



休場者ばかりでイマイチ盛り上がりに欠けた大相撲九月場所は、正代の優勝で締めくくらるる。




やっと摑んだ優勝。

いつも同じ力士の優勝より、いつも違ったはうが、まわりも励みにならう。


……と、思ふのだが、北の富士勝昭さんが解説でよく口にする、

「稽古が全然足りてないんじゃないかなぁ」

のはうが耳に残った、令和二年九月場所。







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