迦陵頻伽──ことだまのこゑ

手猿樂師•嵐悳江が見た浮世を気ままに語る。

うちなーのゑいにふしたるまなつのゆめの。

2014-08-03 22:10:50 | 浮世見聞記
都内でおこなわれた現代舞踏家・市川淳一氏のリサイタルのなかで、「猩々」を謡う。


猩々は中国の妖精だが、市川氏は独自の解釈で沖縄に設定を置き換え、役を舞う。

稽古がわずかな日数しかとれず、ほとんどぶっつけ本番でのぞんだ舞台だったが、能とはまた違う“土”の匂いを感じる作品に仕上がり、

「こういう考え方もあるのか……」

と、謡いながらちょっぴり感動する。





舞台という板の上で、一人は立って全身で、世界を表現する。

また一人は座って、声で世界を表現する。


そのことに、ジャンルの壁は、存在しない。



生きることは、すなわち旅。




霞に紛れてぼんやりとしか映らない太陽も、いつかは燦々と輝くだろう。
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