目黒区美術館で、「包む─日本の伝統パッケージ」展を観る。
戰前よりアートディレクターとして活動した故•岡秀行氏の蒐集した日本古来の“梱包素材”を通して、日本の“包む”知恵がいかに合理的で環境にも優しい文化であったかを知る。
結局は有害ゴミとなるプラスティックを素材として用ゐるやうになったのは昭和三十九年の東京オリンピック以降ださうで、目先の利益しか考えない現代文明を象徴するかの如く、いまになってプラスティック素材放逐に躍起となってゐる様は、とんだ原点回帰とみるべきか……?
私は日本人でありながら、
日本人本来の知恵を知らなさ過ぎる。