「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

”ハンカチ王子"と神宮球場

2007-05-22 05:18:48 | Weblog
”ハンカチ王子"こと早稲田大学の齋藤佑樹投手ブームで東京六大学
リーグに観客が戻ってきた。一昨日の早明戦には3万人の観客が神宮
球場に押しかけた。春季の優勝をかける6月2,3日の早慶戦の前売
切符は僅か1時間で6,000枚が完売、という人気だという。ただ麻疹の
流行で予定どおり行われるかどうか。

戦前戦後のある時期までの東京六大学野球はプロ野球よりはるかに人
気があった。小学生だった頃、僕は弁当持参で電車に乗って神宮球場へ
何度も通った。当時の外野席は芝生でピクニック気分で楽しかった。当
時の選手は60余年経った今でも覚えている。白木、宇野、大舘、別当
(慶応)石黒、小島、指方、南村(早稲田)鶴岡(法政)etc.

昭和20年11月18日、僕は戦争で中止されていたオール早慶戦を神宮球
場へ観に行っている。敗戦から2か月なのに球場は超満員だったのを記
憶ている。選手の中にはやせこけた軍服姿もあった。翌21年4月の後楽
園球場のオール早慶戦もスコアボードの鉄桟の上から観戦した。超満員
でここしか観る所がなく、おかげで一張羅のズボンをカギ裂きにしてしまっ
た。

六大学野球の醍醐味はやはり伝統の応援合戦である。校歌「都の西北」
(早稲田)「若き血潮」(慶応)をはじめとする応援歌である。あのドロ臭い
プロ野球の鳴物入りの応援は御免だ。ところで、今年は判官びいき、僕は
慶応を応援したい。