「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

      64年前牝馬がダービーを制した頃

2007-05-28 05:31:31 | Weblog
「ウオッカ」とあまり牝馬にはふさわしくない名の馬がなみいる牡馬
を押しのけて2,400㍍の芝生の馬場を駆け抜けた。日本ダービー史上
三番目の快挙、昭和18年以来、なんと64年ぶりの記録だという。

”64年ぶりの記録”と聞いて、あの戦争中にダービーがあったのかーと
一瞬思った。昭和18年といえば4月に山本五十六・連合艦隊司令官が
戦死し、戦局は泥沼化していた。とてもダービーなど楽しむ時代ではな
かった。しかし、東京競馬場で実施され「クリフジ」という牝馬が勝利し
ている。

日本ダービーは昭和9年、目黒競馬場で開始され、今年で第74回目だ
が、この間中止になったのは空襲下の20年と占領下の21年だけである。
19年は勝馬投票なしで変則開催されている。あの時代を知っている者
にとっては、18年の開催はちょっと考えられない。

しかし一方ではあの時代は「愛馬行進曲」(昭和14年)の時代でもあった。
日本軍は”おまえ(馬)の背なに日の丸を立てて”南京に入城した。「馬」
は重要な兵器の一部であり、戦争末期までは「騎兵」さえ存在していた。
馬匹改良は国策で、馬にも「赤紙」が来て徴発された時代であった。時代
背景を考えれば、ダービー開催があってもも不思議ではない。

きのうのダービーには皇太子殿下もご観覧、安倍総理夫妻は牝馬中心に
馬券を買われて儲けられたそうだ。戦後、強い牝馬が何度か挑戦しなが
ら勝てなかったダービーだ。今後の「ウオッカ」の活躍を祈りたい。

ちなみに「愛馬行進曲」はあの栗林硫黄島守備司令官が陸軍省馬政課長
だったたとき補作された歌である。