「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

     「親学」 子供じみた議論

2007-05-24 06:00:19 | Weblog
あまり聞きなれない「親学」なるものが政府の教育再生会議で
話しあわれている。まがりなりにも”親”を卒業した僕にとって
不謹慎かも知れないが、あまり興味はなかった。ところが、新
聞でその一部を知り、思わず噴飯した。ここまで日本人の”幼
稚化現象”は進んできているのかー。驚いた。

”子供は母乳で””授乳しながらテレビをみてはいけない”"子守
唄を聞かせろ””早寝早起朝御飯””テレビよりナマの演劇を”など
などー「家庭生活のマニュアル」が「親学」のようだ。昔の育児雑
誌の座談会ではない。言葉は悪いが、いい年をした”有識者”が
政府がスポンサーの会議で討議するテーマではない。

埼玉県の行田市では半年間で、計10回の「親学」講座が開かれた
そうだ。受講生は20-60歳の男女で、大半は女性だという。全国
でこのような「親学}が2万か所も開催されていると聞き、びっくりし
た。”子育て”真っ最中ならとても忙しくて、こんな講座には出席で
きない。

僕らは「家庭生活のマニュアル」がなくとも、なんとか子育てを終え
た。今の日本には本当に「親学」が必要なのであろうかー。最初、
僕は「親学」を耳にしたとき、冗談ではなく、社会マナーが最低の世
代、車内でエロ漫画を読みふけっている若年寄り世代の再教育かと
思った。「美しい国」造りへ即効薬ならば「罰則」中心の道徳再武装
だと思う。戦前への回帰でイヤだが仕方がない。