「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

         春 "ダルマさんが転んだ”

2008-03-01 06:54:29 | Weblog
今日から弥生三月。自然は正直だ。昨日の東京はやっと春めいてきて気温は12度
まで上がった。日頃の運動不足の解消に自転車で遠出したところ、隣町で久しぶり
に子供の遊ぶ姿をみた。それもとうに忘れかけていた、あの”ダルマさんが転んだ”
の遊びだ。狭い路地で小学校2,3年の男の子と女の子が楽しそうに声を上げていた。

僕らがこの遊びをしたのは、もうそろそろ70年も前のこだ。当時東京の区部でも裏通
りは舗装されてなく車の往来も少なかった。僕ら男の子は”三角ベース”、女の子は
縄とびやゴムとびをしていた。学校帰りには、じゃんけんしながら"グリコ””チョコレート”
”パインアップル”と道草して家に帰った。

文科省が先頃発表した新学習要領案で昔話や伝説を残そうと「金太郎」の名が上がっ
ていた。結構の話だ。それとともに”ダルマさんが転んだ”みたいな昔からの遊びも次
世代へ伝えたいものだ。僕らが子供の頃には、まだ江戸時代からあった「とおりゃんせ」
や「かごめかごめ」などの遊びも見られた。しかし、今は明治大正昭和と子供達の遊び
の定番だった「隠れん坊」や「鬼ごっこ」などする子供の姿はほとんどみられない。やが
て"じゃんけん”も出来ない子供もでてくるかもしれない。

都会では「摘み草」などほとんど出来なくなったが、昔、僕らの少年時代にはもう少し季
節が進むと、山手線の土手でも土筆(つくし)坊が目を覚まし、よもぎを摘んで草もちを
作って食べたものだった。時代の移り変わりを感ずるがー。