「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

       今日は陸軍記念日でもあった

2008-03-10 06:57:45 | Weblog
今日3月10日は「東京都平和の日」である。63年前の東京大空襲の日を祈念
して1990年に制定された。昭和20年3月10日未明の大空襲は直接被害にあわ
なかったが、当時東京の山手にいた僕も鮮明に記憶にある(昨年、一昨年ブロ
グ)10万人余の非戦闘員、民間人を殺害した米国の暴挙である。

3月10日は戦前戦中は「陸軍記念日」であった。明治38年3月10日、日露戦争
で大日本帝国陸軍は奉天(現在の瀋陽)でクロパトキン率いるロシアの大軍を
撃破し大勝利した。翌39年からこの日は「陸軍記念日」に制定された。日本海
海戦でロシアのバルティック艦隊を破った5月27日の「海軍記念日」とともに戦
前生れの日本人には忘れられない記念日である。

僕は「陸軍記念日」には特に想い出はないが、インターネットを見ていたら3月
10日の大空襲の日、業火を避けて代々木練兵場に逃げた人の手記があった。
代々木練兵場は、いまの代々木公園のところにあった兵隊の軍事訓練の場で
ある。当時、代々木から渋谷、赤坂、九段界隈は、近衛師団の兵舎が多く、さな
がら陸軍の町であった。

今、渋谷のスペイン坂と呼ばれているあたりに親戚があり、僕もよく練兵場へ兵
隊の訓練を見に行った。「東京都平和の日」の今日、あの大空襲の悲劇に思いを
はせながら、日露の戦役の奉天の戦いで戦死した5000人の英霊にも祈念した。

     ▽「陸軍記念日」を祝う歌(作詞 陸軍省 作曲 山田耕作)
      
      奉天戦の勝どきの 聞こゆる今日の記念日は
      わが陸軍の誉れぞと 国民あげて祝うなり
      日露の役に誓ひたる 挙国一致を偲びつつ