「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

           怒れ! 後期高齢者

2008-03-15 06:07:41 | Weblog
昨日の参院予算委員会で共産党の小池晃議員が後期高齢者医療制度について良い
質問をしていた。制度そのものもさることながら、こんな制度を作った日本人の後期高
齢者に対する差別、蔑視である。具体的には忘れてしまったが、升添厚労相の通り一
遍の答弁に対して”テレビを聞いている後期高齢者は怒るに違いない”といわれていた
が、まったくその通りだ。僕もハラをたてた。

75歳以上の後期高齢者に対する医療制度は、この4月から実施されるが、一番悪評な
のは年金同様説明不足なのと僅かな受給年金から医療保険を天引きされることだ。
しかし、それ以上に僕ら後期高齢者が頭にくるのは、なぜ75歳で線引きして医療を区別
するかである。例えばガンの国民検診は適用外とか”お前たちは早く死んでくれ”といった
制度があちこちにある。まさに”姥捨て山”医療制度だ。

後期高齢者は戦後の日本共産党の”火炎ビン”戦術を知っているだけに、共産党ギライ
が多いが、こと高齢者問題については的をえている。問題は政党ではなくて升添厚労相
もそうだが、団塊世代の対老人感にあるように思われる。同世代と思われる新聞記者が
比較的老人には読者の多い新聞に"暴走老人のお通りだい”とこんなことを書いていた。
「行き場所を失って老人は病院、図書館、ショッピングモールに"居座り空間”を求めて群
をなしている」-これが主題の「暴走老人」とどのように関係があるのかー。暴走するのは
老人に限ったものではない。ストカーまがいに生徒に脅迫メールを送った高校長は団塊
世代である。むしろ暴走者が多いのは団塊世代である。

日本の美徳だった敬老精神が、そういう精神と一番薄いとみられていた共産党議員から
指摘のあったのは皮肉である。2030年には後期高齢者の数は現在の2倍になるそうだ。
そのときには団塊世代は、自分たちに有利なように制度を変えるのだろう。