「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

       資源ゴミはエコに役立っているのか

2008-03-03 07:22:12 | Weblog
東京の僕らが住んでいる地区は週に生ゴミ2、不燃ゴミ1、資源ゴミ1の回数で
収集車がやってくるが、もう一つ生ゴミと資源ゴミとの区別が解らない。先日、
へんに几帳面な老妻が、駅弁の紙製の箱を資源ゴミの日に出したら、置き去
りにされた。老妻は資源ゴミだと思っていたわけだがー。

2000年に施行された「グリーン購入法」によれば、国、地方公共団体、事業者
それに国民はエコ政策推進のため努力しようというのが、この法律の骨子だっ
たはずだ。が、果たして守られているのかどうか疑問だ。「グリーン購入法」では
再生紙の配合基準は10%だそうだが「年賀はがき」の再生紙偽装で”ばれた”
ように大手製紙会社は、これを無視していた。日本製紙連合会は、そのお詫び
なのか間伐材の利用促進の名目で10億円を国に寄付したそうだ。

製紙業はなぜ再生紙を生産しないのか、理由は知らない。WWF(世界自然保
護機構)の発表によると、スマトラ.リアウ州の森林破壊によって、この25年間に
同州の森林総面積の65%が喪失した。その原因の一つはインドネシアの製紙
会社による無計画な伐採だという。日本のコピー用紙の20%はここで生産され
た紙を輸入している。

わが国の製紙会社は「グリーン購入法」の無視だけでなく、結果として他国の環
境破壊の片棒をかついでいるわけだ。これでは国をあげて「グリーン購入法」に
よって京都議定書の2012年までのCO2、6%削減を実現しようとしている努力も
水の泡である。