「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

          お巡りさんは制服嫌い?

2008-03-27 06:39:27 | Weblog
JR常磐線荒川沖構内での殺傷事件の警察の警備について色々と批判が出てい
る。その一つは、なぜ制服の警察官を現場に配備させなかったのか、というもの
だ。僕もその通りだと思う。犯人から前もって“早く捕まえてごらん”と挑発的な電
話が駅周辺からあり、そのあたりに潜んでいるのは判っていたことだ。

警察官の心理の中に”私服”への変な憧れがあるのではないか。昔、警察官の知
人から聞いた話だが、交番勤務の若いお巡りさんには”私服”の刑事に対して憧憬
があるようだ。それと関係があるかどうかはしらないが、東京の警視庁の警察署には、
警棒を持った”私服”の警察官が門前の警備に立っている。警備が目的なら制服の
方が威厳があり、適切だと思うのだが。

敗戦直後、戦争中のイヤな体験からか制服(軍服)嫌いの日本人が多くなった。自
衛隊が、まだ警察予備隊とか保安隊と呼ばれていた当時、隊員が制服を着て街を
歩いた所、世論から反発があった。そのせいか、あまり制服を着た自衛隊員を街で
みかけなくなった。

自衛隊や警察庁にも隊員の制服着用については内規があると思う。捜査部門の刑
事が、犯人捜査の必要上、私服なのは解る。しかし、荒川沖事件のような時には制
服の警察官も必要だった。警察官の中に制服嫌いの心理がかりにあったとすれば
誤りだ。今の若いお巡りさんには戦争体験があるのではなし、誇りをもって制服を
着用して貰いたい。