チベットの首都ラサの暴動の模様をテレビ画面でみた。中国は暴動による死者は
10人と発表、一方亡命政府側は80人といっている。中国政府が全容を明らかにし
ないから真相は判らない。しかし、問題は死傷者の数ではない。チベット仏教の指
導者で、インドに亡命中のダライ・ラマのいうように、これは漢民族による"文化大
虐殺”である。
日本の歴史教育は伝統的に”大国主義”で、小国の歴史には触れない。ましてチベ
ットとかクルドといった”国のない民族”の歴史を教えない。歴史は繰り返すが、49
年前の1959年3月10日にもチベットでも中国に対する暴動が起きている。当時“駆
けだし”記者だった僕は恥ずかしながら、チベットについて、あまり知らず、中国共産
党軍によって占領され弾圧を受けている事実も知らなかった。もちろん、ダライ・ラマ
の名前も初めて聞く名前だった。その時読んだ本が河口慧海の「チベット旅行記」
(講談社学術文庫)だった。
河口慧海は黄檗宗の僧侶で1901年から03年まで、仏典蒐集のため単身チベットへ
渡り、仏教修行のかたわらチベット文化の研究や植物標本を蒐集し、帰国後これを
「チベット旅行記」にまとめている。この本を読めば解るが、チベットは中国の属国
ではなく、れっきとした文化、宗教を持ち、チベット語という単一言語を持つ単一民族
なのである。
今回のチベットの暴動は中国の覇権に対する抗議であり、大国のエゴに対する反抗
である。ダライ・ラマのいうように中国政府は”文化大虐殺”を行っているのだ。抗議
しよう。
10人と発表、一方亡命政府側は80人といっている。中国政府が全容を明らかにし
ないから真相は判らない。しかし、問題は死傷者の数ではない。チベット仏教の指
導者で、インドに亡命中のダライ・ラマのいうように、これは漢民族による"文化大
虐殺”である。
日本の歴史教育は伝統的に”大国主義”で、小国の歴史には触れない。ましてチベ
ットとかクルドといった”国のない民族”の歴史を教えない。歴史は繰り返すが、49
年前の1959年3月10日にもチベットでも中国に対する暴動が起きている。当時“駆
けだし”記者だった僕は恥ずかしながら、チベットについて、あまり知らず、中国共産
党軍によって占領され弾圧を受けている事実も知らなかった。もちろん、ダライ・ラマ
の名前も初めて聞く名前だった。その時読んだ本が河口慧海の「チベット旅行記」
(講談社学術文庫)だった。
河口慧海は黄檗宗の僧侶で1901年から03年まで、仏典蒐集のため単身チベットへ
渡り、仏教修行のかたわらチベット文化の研究や植物標本を蒐集し、帰国後これを
「チベット旅行記」にまとめている。この本を読めば解るが、チベットは中国の属国
ではなく、れっきとした文化、宗教を持ち、チベット語という単一言語を持つ単一民族
なのである。
今回のチベットの暴動は中国の覇権に対する抗議であり、大国のエゴに対する反抗
である。ダライ・ラマのいうように中国政府は”文化大虐殺”を行っているのだ。抗議
しよう。