「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

             ”お酌禁止令”に拍手

2009-06-07 05:09:34 | Weblog
長野県庁では、この春以来板倉敏和副知事の呼びかけで県職員らの内輪の宴会で
お互いにお酌をするのをやめようと申し合わせたという、この”お酌禁止令”に対して
若い世代や女性は“気を使わないで済む””自分のペースで飲める”と大方好評のよう
である僕も賛成だ。

わが老妻の生まれ故郷は長野である。これまで何十回ともなく冠婚葬祭のさいの宴会
に出ているが、困るのは度のすぎたお酌である。東京の僕の職場ではドライであまりお
酌の習慣などなかった。いつも自分のペースで手酌でやっていたので、お酌にまわるの
はうっとおしい。

長野だけではない。地方の都市ではまだ昔のしきたりが残っている。十数年前だが出張
先の沖縄で宮古島出身の人たちの宴会に出て、島の”おとーり”という習慣に従って泡盛
を強要されてしたたか酔わされた。聞くところによると、この”おとーり”は最近宮古島市議
会の条例で禁止されたとか。

酒の飲み方が変わってきた。かってのように熱燗のとっくりから、チビリチビリ杯で飲む人
は、あまりいなくなった。床の間を背にして、きれいどころにお酌してもらうのならば情緒も
あり絵になるが、焼酎のお湯割りのコップではー。それに馬齢を重ねると、残念ながら酒量
も決まってきた。健康を考えれば、やはり自分のペースで手酒で飲むのが一番よい。