「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

      大丈夫なのか 政府の新型インフル対策

2009-11-02 05:32:43 | Weblog
新型インフルエンザが各地で本格的な流行に入り、先週1週間で患者数は100万
人を越えた。気がかりなのは死者の数が若年層を中心に疑いを含めて43人も出
ていることだ。昨日の日曜日、家の近くの休日診療所の前を通ったら、マスクをし
た人が行列していた。ワクチンの対応は大丈夫なのだろうか。WHO(世界保健機
構)は接種は1回でよいと言っているが、新聞報道によれば、厚労省は、つい先日
まで政務官の異論から回数といった基本的なことでさえもめていた。

鳩山内閣の医療政策は政治が先行して本当の国民への医療奉仕がないがしろに
されている印象を僕は持つ。その象徴的なのが、先日の「中医協」(中央社会保険
医療協議会)における委員の人選だ。なぜ一方的に日本医師会という全国的なお
医者さんの組織の会長はじめ三理事を委員からはずし、一地方の医師会(茨城県)
の代表を選んだのか。茨城県医師会はさきの総選挙で民主党を支持し、さらに勘
ぐれば委員の選出を決めた政務官が医師として勤務していた県である。

この春、新型インフルが日本に初めて上陸してきた時には、少し大げさとの批判も
あったが、当時の桝添厚労相が連日テレビの前で、予防と対策をこと細かく説明し
た。ところが、患者数が100万人を越す大流行だというのに、長妻厚労相は部下の
政務官まかせみたいのようにみえる。その政務官が政治を先行させて国民の医療
を等閑にしている印象を与えている。新型インフルだけでなく、季節性インフルのワ
クチンも不足し、老人には人気の肺炎球菌ワクチンも不足している状態だ。対策は
大丈夫なのだろうか。心配だ。