「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

        ”モウレツ”時代の勤労感謝の日

2009-11-24 05:41:07 | Weblog
ラジオの「今日は何の日」を聞いていたら、昨日は米国の第35代大統領ジョン・F・
ケネディがダラスで暗殺された日だった。(現地時間は1968年11月22日)あれか
らもう46年の歳月が流れていたが、僕にはあの日の朝のことが昨日のように思わ
れる。当時勤めていた新聞社からの電話で起こされ、タクシーで会社に駆けつけ
た。早朝5時頃であった。

今、思うと11月23日は「勤労感謝の日」で休日だったのだが、当時新聞は年に数
回の休刊日以外、日祭日でも朝夕刊を出していた。また大きなニュースが入ると
"追っかけ”といって、ギリギリまで記事を突っ込んでいれた。たしかケネディ暗殺
も各新聞とも23日付の朝刊で第一報を報道している。

高度成長”モウレツ”時代のさきがけの時代であった。僕も30代前半で、仕事が面
白くてならない年齢だった。時間外勤務なんか無頓着で働いた。海外ニュースの時
差の関係で週に3回も宿泊勤務があった。ケネディ暗殺の日も早朝からそのまま夜
まで勤務し、くたくたになって帰宅した記憶がある。

あれから半世紀近く経ち、当時の同僚の大半が鬼籍の人となってしまった。僕より入
社が1年後の外国語大學の卒業者は英語、仏語、イタリア語、ロシア語、中国語卒業
5人とももうこの世にはいない。

おそらく多分当時の過労が生命をちじめてしまったのだろう。今、過労死が問題になっ
ているが、あの時代は誰もそんなことも考えず馬車馬のように働いていた。考えれば
狂気の時代だが、半面夢中になれる時代でもあった。考えさせられる。