「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

        中国人研修生の犯罪 制度の改革を!

2009-11-10 05:31:57 | Weblog
また中国人研修生がからむ痛ましい事件が起きた。熊本県植木町の農家夫妻が”雇って”
いた中国人研修生に殺され、研修生も首つり自殺した。警察で事件を調査中だが、夫妻の
親類の女性も重傷を負っており、一家と青年との間に研修をめぐって何かトラブルがあった
ことはまちがいない。

JITCO(國際研修協力機構)によると、現在日本国内に20万人近くの外国人が研修生がい
てその7割が中国人のようだが、各地でトラブルが多発している。その多くは研修先の研修
への無理解から、パスポートを取り上げたり、時間外労働、過勤料の不払いなどとされてい
るが、果たしてそれだけだろうか。

JITCOは國際貢献、國際協力をうたって発足したが、研修受入れ先のほとんどが、人出不足
解消のため安い労働力を得るため、研修生を”雇って”いる。この意識の差が最大の原因であ
る。研修生送り先の国々も日本での技術修得など期待はしていない。

昨年、今年と中東のドバイを訪れる機会があったが、この国は埼玉県ぐらいの広さの所に120
万人が住んでいるが、ドバイ人は24万人で、8割を外国人の労働力に頼っている。外国人は
”expatrit"と呼ばれ、その労働力の管理は国の重要政策の一つとなっている。国情は違うが、
日本のように研修の名を借りた”玉虫色”のものではない。完全なビジネスとして扱っている。

日本では景気の後退で帰国できない中南米からの出稼ぎ労働者に帰国金を出している自治体
があるそうだが、外国人就労問題をビジネスとして扱えばこんなことはない。JITCOの事業も”玉
虫色”から脱却する時期にきているのではないだろうか。