「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

     鳩山総理の”思い” ”思い”だけでは!

2009-11-05 07:02:44 | Weblog
週刊誌の見出しだが「小沢一郎の最後の面接法」の一つに”決まり文句をつかうな”
というのがあった。読んでもいないのに無責任だが”決まり文句”が多い政治家の
一人は鳩山由起夫総理だ。例の”友愛”から始まって”国民の目線”"歯を食いしば
ってなどなど。一番多いのは”その思いで”という表現だ。

昨日も衆院予算委員会の質疑の模様をテレビで視聴したが、総理は”その思いで”を
乱発していた。僕は言語心理学者ではないが、民主党の政権約束も”その思い”だけ
で、実現性に乏しいものに見えてきた。

昨日の午前の委員会では自民党の斉藤健議員が二酸化炭素を2020年までに25%削
減するという政権公約を鋭く追及した。僕が改めて驚いたのは、鳩山総理が国連気候
変動サミットまで出かけ世界に公言した約束が”その思い”だけが先行して、現段階では
具体的な裏づけがなく、これからタスクフォースを設けて検討するのだという。

民主党の政権公約のほとんどが”その思い”が先行していて先送りだ。その最たるのが
「後期高齢者医療制度」の廃止だ。政権の座について精査すると、医療の現状からみて
即時廃止は不可能で”コンピューターの整備だけで2年もかかる”(長妻厚労相)そうで、
その後も後期高齢者が期待するものになるとは限らない。

老い先短い老人だましなら一歩さがって許せるが、二酸化炭素の25%削減といった國際
公約となるとそうはいかない。単なる”アドバルーン”では許されない。”その思い”だけで
公約をつくるのは無責任きわまる。