「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

60、70歳代は年寄りではない 欽ちゃんの大学入学に想う

2015-03-01 06:39:36 | Weblog
タレントの萩本欽一さんが(73)が駒澤大学の仏教学部の社会人入試に合格,晴れて4月から大学生になるとのこと。萩本さんが生まれたのは昭和16年だが、この年、発表された童謡「船頭さん」の1節には”村の渡しの船頭さん、今年60のお爺さん、年をとっても”とある。戦前の日本人の平均寿命は50歳といわれていたから60歳はお爺さんであった。しかし、欽ちゃんは、すでに還暦を越え、古希の70歳まで祝っている。時代も変わったものだ。

昨日、地域の老人会の誕生日パーティに老妻と一緒に出席したが、年々参加者は減る一方。それも一見したところ、僕と同年齢か、あるいは上の80歳前後の”御婆さん”ばかりである。全参加者36人のうち男性は僅か5人で、うち3人までが僕より高齢で、70歳代は1人しかない。老人会には65歳から入会できるが、どうも都会の老人には、老人会は余り人気はない。おそらく、あと10年も経てば、老人会は、御婆さんだけの会になってしまうだろう。

誕生日会に地域の包括センターの職員が来て、僕ら老人には多少耳にタコになっている「振れこめ詐欺」と「認知症」の説明である。寸劇をまじえて、僕ら年寄りに解かりやすく説明があったが、同じ老人でも介護のデイサービスのお年寄りとは違う。老人会に出てくる老人は、自分の意思で社会参加しているし足腰もしっかりしている。席上、職員たちは、認知症予防だとして”後出しジャンケン”を披露、全員に参加を求めた。目くじらたてるほどのものではないが、これでは若い人は老人会には出てこない。

超高齢化社会の到来で、一口に老人といってもライフスタイルが多様化し変化してきている。大学生に対して、認知症予防体操を”強要”すれば、二度と出たくない気持ちになるだろう。誕生日パーテイは、年を忘れて楽しんだほうがよいと思うのだが。