「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

クンロク以下の大関陣の不甲斐なさ

2015-03-23 06:21:37 | Weblog
戦後すぐの時代から1970年代にかけて日本中のサリーマンが”憑かれた”ように麻雀に夢中になっていた時代があった。僕もその一人だが、その時代大相撲で毎場所9勝しか上げられない弱い大関のことをクンロク大関といった。クンロクとは麻雀の点数で9600点のこと。麻雀をやらない方には申し訳ないが、メンタンピンリーチという一般的な上がり方の一つである。

大相撲春場所が昨日、横綱白鵬の34回目の優勝でめでたく幕を閉じた。新関脇照ノ富士の大活躍もあって場所は15日間連日満員御礼の盛況だったが、一方では三大関、稀勢の里、琴奨菊、豪栄道がそれぞれ、9勝、8勝、8勝とやっと勝ち越す不甲斐なさだ。とくに豪栄道に至っては、昨年7月大関昇進後4場所の成績が、8.5.8.8勝と4場所の勝率が5割を割っている。若貴横綱の父親、初代貴ノ花も大関昇進4場所の成績は9勝、8勝、0勝、8勝とクンロク大関だったが、豪栄道は9勝すらできない。

大関昇進の基準は、最近は直前3場所の勝数が32勝とも33勝とも言われている。豪栄道も一応、この基準を満たしているわけだが、昇進すると何故勝てなくなるのであろうかー。今場所13勝した照ノ冨士に対して、早くも大関の声が上がっている。今場所の相撲を見る限り、大関、横綱の素質が感じられるが、この数場所あれだけ騒がれた遠藤が、思わぬ土俵上の怪我で欠場に追い込まれてたケースもある。

今場所の十両以下各段の優勝者がそろって怪我や病気で長期休場し、再起を期す力士たちである。怪我は相撲につきものというが、クンロク大関が勝てないのは怪我や病気を押して出場しているのだろうか。相撲協会は、力士たちの健康にもっと留意すべきではなかろうか。