「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

昭和30年(1955年)生まれ境界の世代交代論

2015-03-27 05:52:09 | Weblog
元外交官で評論家の宮家邦彦氏(昭和28年生まれ)が産経新聞のコラム「オピニオン」欄(3月26日付け首都圏版)に”日本の世代交代を考える”という世代交代論を書いていた。僕なりにざっつと解釈してみると、鳩山由紀夫,菅直人(民主党両元総理)で代表される”空想的平和主義”の時代は終わり、昭和30年(1955年)生まれ前後の、いわゆる”ノンポリ”(政治的無関心)といわれた世代の時代に入ってきた、というのである。

知人(昭和34年生まれ)から執筆原稿が載ったと、”新しい日本を創る提言誌”「Voice」の贈呈を受けた。読むと、別の知り合い(49年生まれ)の玉稿も掲載されている。この月刊誌には、執筆者の紹介欄に生年月日が書いてあるが、戦前生まれは作家の曾野綾子さん他二人だけ、戦後の、団塊世代も二人しかいない。これに対して、昭和30年前後以降の世代が15人と半数以上を占めている。

改めて世代交代を感じて、安倍内閣の閣僚の年齢を調べてみたら、安倍総理の29年生まれを初め岸田外相(32年)中谷防衛相(36年)石破地方創生担当相(36年)林農水相(36年)高市総務相(36年)上川法相(28年)有村行政改革相(45年)と、この世代が8人もいる。これに対して団塊世代は菅官房長官(23年)のほか7人である。着実に世代交代は進んでいる。

宮家氏の記事によると、先日仙台で"G1サミット”という各界の若手指導者の会合があったが、主催者は参加の条件として”昭和30年以降生まれ”としていたそうだ。何故、昭和30年で切ったのか、知らないが、行動方針は”批判より提案”だそうだが、宮家氏は原稿の最後に”ようやく、まっとうな国になり始めてきた。これを次世代に引き継ぐべきだ”と結んでいるが、僕も同感だ。”空想的平和主義”世代が、危うく国を滅ぼしかけていた。