「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

夫婦合わせて168歳 感謝の旅のなさけ

2016-04-17 06:38:49 | 2012・1・1
二人併せて168歳の僕ら老夫婦にとって、たった1泊2日の東京から福島への旅だったが、改めて旅が老人にとっては”憂いもの辛いもの”だ事を実感したが、一方では旅の情けに心から感謝する旅であった。

自分で言うのもおかしいが、僕には慎重な一面もあり、旅行に当たってはPCの”路線”を調べ、駅の構造(老人にとってはエレべ―ター、エスカレーターの有無と場所が大切)までチェックする。今回も初めて利用する「新宿バスタ」なので、事前に予約の切符を買い方々下見をしていた。にも拘らず、僕らは予定のバスに乗り遅れてしまった。理由はJRの駅まで出る路線バスが雨による交通渋滞で思わぬ時間がかかってしまったからだ。1時間に1本もない磐越東線の寒駅まで出迎えてくれる知り合いにご迷惑になるので、電話で連絡を取ろうとしたが「新宿バスタ」には公衆電話はなく、近くのデパートまで行ってくれてのこと。スマホを持たない僕らは途方に暮れていたいたら、会話を聞いていた隣の女性が、どうぞと自分のスマホを貸してくれた。

田村市の老人介護施設「聖オリオンの郷」の田中リナ先生の心のこもった親切な対応には改めて感謝する。このような先生が施設長のご老人は幸せである。施設には百歳を超える元気な方もおられるとのこと。僕ら夫婦は田中先生のご厚意で三春の滝桜まで見学させてもらった。滝桜の入口で、足の悪い僕を老妻をが車イスに乗せようとしたら、スタッフと腕章をした女性が、私が案内しましょうと往復、車イスを押してくれた。83歳の老妻ではとても無理な坂道である。

IT時代、老人には思いもよらぬ”憂い、辛い”旅の障害もあったが、昔からの旅の情けにすがりながらの感謝の楽しい旅であった。