「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

"熊本大地震10日今何が必要なのか” テント村の開村

2016-04-25 06:01:46 | 2012・1・1
熊本大地震の被災地の一つ、益城町の総合運動場に”テント村”が建設されたのをテレビで見た。登山家の野口健さんが総社市や登山仲間の支援をえて、129張りのテントを寄贈して開村したものだという。テントのほかに寝袋、それにアイマスク、耳栓まで用意した気配りに感心した。

大地震から10日経ったが、いまだに10万人近くの方が不便な生活をされているが、地震発生直後から僕が不思議に思っていた一つは、今回の地震では、被災者の方が指定の避難場所ではなく、自分の車の中で避難する方が多いことだ。原因の一つは14日の強震の後、16日未明にそれに劣らぬ強震があり、屋内にいては危険だという心理が働いたということが後で判った。この結果、心配されていた「エコノミ―.クラス症候群」とか「生活不活発病」に罹り死者まで出た。

安倍総理が現地を視察した後”被災者の気持ちに寄り添って”28年度の補正予算を早急に組み、復旧に全力を尽くすと語っていた。東北大震災の時とは違って、政府も一生懸命にやっているとは思うのだが、被災者の気持ちに寄り添う気持ちがあるのかどうかだ。被災地の一部では、特定の救援物資が集中して保管場所がなく受け入れを断っているとのこと。テレビ画面には放棄されたおにぎりが映されていた。

NHKの朝の番組「日曜討論」で”熊本大地震10日今何が必要なのか”を見た。専門家がそれぞれの立場から有益な話をしていたが、今本当に必要なのは、野口健さんのような被災地の気持ちをくみ取った行動力とアイマスクから耳栓まで用意する”寄り添った”気配りだと思った。テントに入る子供の笑顔が印象的だった。