「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

自民党議員の定年制と国会解散

2017-02-09 07:14:38 | 2012・1・1
読売新聞の政治面の片隅に”怒るベテラン議員 自民党定年制”という記事が載っていた。自民党の青年局が党の内規となっている衆院比例代表候補73歳、同参院候補の定年70歳を堅持すべきだと幹部に進言したところ、ベテラン議員から強い反対の声が上がったという。自民党は小泉内閣の2000年から比例代表区候補に上記の年齢制限を設定、03年の衆院選挙では、中曽根元総理がこれに抵触、政治から引退している。

今、なぜ、こんな問題が出てきたのであろうか。東京千代田区長選で推薦候補が大敗したり、文科省の大掛かりな”天下り”が発覚、神田法相の国会での謝罪答弁など、自民党に逆風が吹き始めてきた。そして、安倍総理が、入国禁止令を巡って国が二分している米国を訪問、トランプ大統領と会う。米国の今後次第では、安倍総理の責任問題である。総理の頭の中には国会解散、総選挙がよぎり始めてきたのかも。

自民党が比例代表とは言え、定年制を設けた理念の中には政治家の若返りもあったのであろう。しかし、今の党の幹事長二階俊博氏は77歳、総務会長の細田博之氏は72歳と、閣僚年齢に比べて必ずしも若くない。自民党青年局が今なぜ定年制の堅持を進言したのか判らないが、年寄りが多い党内の空気に窒息感があるのかもしれない。

先日、老人学会の提言として「老人」を75歳以上と定義していたが、「一億総活躍社会」とはいえ、「老人」は老人である。比例代表だけでなく、一般選挙区でも75歳以上の老人は立候補しない方がよい。いわんや、党の要職は後進に譲るべきではないだろうか。