「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

石原慎太郎氏のブレーンストーミング

2017-02-15 06:30:53 | 2012・1・1
東京都の元知事、石原慎太郎氏が昨日、自宅前で記者団に対し”都議会の召喚を待てない。来週中にも記者会見を開き、自分が逃げ隠れしたているという鬱憤をはらしたい。これは弁護士と特別秘書とブレンストーミングした結果である”とテレビの画面で語っていた。ブレーンストーミング(brainstorming)とは”自由奔放にお互いに意見を出し合い、創造的なアイディアを生み出す”(コトバンク)とある。企業言葉で、半世紀ほど前、僕もよく耳にした懐かしい言葉だ。

83歳の石原氏の心労は、同じ老人の僕にはよく解かる。マスメデイアを通じて豊洲市場の問題について批判が出れば、石原氏自身も言っていたが”心身が持たない”だろう。深く同情する。しかし、この問題に対する氏の言動は、都民の一人である僕にも理解できない。小池百合子知事が昨年、市場の一部に盛土がなされていないことを理由に市場の移転を延期した。都民の誰もがテレビで水侵しの地下道を見てショックを感じた。

築地から豊洲へ市場移転が延期になった小池知事の判断は正しい。問題は延期に伴い、果たして豊洲への移転が可能かどうか。可能ならば移転の時期が何時なのかなどなどである。今、それに向けて地下水の分析など専門家が検討している最中と了解しているが、同時に何故、常識では考えられない、こんなことが発生したのか、都民の一人として僕も知りたい。しかし、豊洲への移転を決定した石原知事の、小池知事からの問い合わせには”記憶にない””知りません”が多く回答にはなっていないと小池知事はいう。

真実は一つしかない。僕は石原元知事が都議会の要望で参考人として事実を語って貰えばよい。ブレーンストーミングした結果を記者会見で語る問題ではない。いわんや、”小池知事が安心と安全を混同して迷い道に入っている”と言った批判は慎むベきである。同時に小池知事も石原氏を刺激するような発言は止めた方がよい。”都民ファースト”の立場から豊洲問題の一日も早い解結であって、知事対元知事の罵りあいではない。