幸運だが多少申し訳ない気持ちで65歳以上の高齢者を対象にしたコロナワクチンの第一回目接種に180歳の老夫婦揃って近くの大学キャンパス跡の会場へ雨の中、娘婿の車でかけてきた。僕らの住む目黒区では高齢者を年齢に応じていくつかのゾーンに分け予約を受けつけているが、僕ら夫婦は85歳以上の最先行組である。しかし、65歳ー70歳組はまだ予約も始まっていない。
河野太郎行政改革大臣(ワクチン担当)が12日夜のTBSの番組で地方自治体でワクチン接種の予約をめぐって”効率性より”平等性を重視したため混乱が起きているのは私の過ちだと謝罪したという。確かに大阪府の茨木市では予約の電話申し込みやネットが通じないとしてお年寄が市役所に押し寄せているテレビ画面をみた。しかし、大臣の言う予約制は必ずしも平等ではない。85歳以上の中にはITに疎く難聴から通話できないものも多い。
僕らがワクチン接種を受けた会場は区営でバレーボールコートがなん面もとれる広さで、その中に10室の仮設接種ブース、区内の開業医による問診ブース、それにこれを補助する消毒スタッフなど100人近いスタッフが動員されている。正直言って僕は大がかりな設営に驚いた。
河野大臣はワクチン接種をめぐる平等性重視が現場の混乱性を起こしていると謝罪しているが、僕には今一つわからない。それ以前の問題として、大臣は高齢者の基本的な問題を理解してもらいたい。娘婿の介助がなければ車イスの僕は接種を受けられない。