「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

47都道府県「住んだ町」「旅した町」(北海道)根室 「北方領土」

2021-05-17 06:01:47 | 2012・1・1
歯舞色丹群島のある「北方領土」に最も近い市である。JR根室本線の 根室駅からバスで25分でわが国最東端の納沙布岬につく。日本で一番早く太陽が拝めるポイントだ。この地点からはロシアが不法に占拠し実効支配している歯舞群島の一つ貝殻島が3.75㌔の近さだ。納沙布岬の展望台の望遠鏡からは水晶島が文字通り指呼の距離にみえる。

ネムロとはアイヌ語で”木の茂った所”とか"流木の集まる場所”といった意があるそうだが,遠く徳川時代初期の安永2年(1780年)に松前藩はアイヌとの交易の運用所をネムロに設けている。さらに嘉永3年(1855年)伊豆下田で択捉(エトロフ)=日本=とウルップ=ロシアは通商条約を結び二国間の国境を画定している。

下田条約で歯舞色丹は択捉の固有の領土であるのは歴史的に証明されている。にもかかわらず、1945年8月、ソ連(当時)は日本の敗戦のどさくさに便乗して侵入、そのまま占領を続けたままだ。毎年2月6日は下田条約締結を記念して「北方領土の日」が根室を中心に催されるが、残念ながら盛り上がらない。