モービルホイップ、特にHFのものは無調整ではまず使えませんね。
SWRを下げるため、調整用エレメントの伸ばしたり縮めたりしなければなりません。場合によってはステンレスの丈夫な調整エレメントをカットすることもあると思います(ステンは硬く、ペンチが欠けたり、切り口が割れたようになるのが難点)。
説明書には参考の長さが書いてあります。計算で出した?、それともメーカーさんの標準的な車で実測したのでしょうか、そのあたりはわかりませんが、目安として表示されています。
購入者は車種も違えば設置箇所、アースの状態、みんな違うので、このデータ通りになることはまずありません。だから買ったまま使う、というわけにはいきません。
でもあまりにも大きく外れていたら、それをアンテナのせいにする前に、アンテナを切り詰めたりする前に、アースの改善、基台の取り付け位置の変更、ケーブルの変更、などなど、いろいろ取り組むべきだと思います。設置状態によるアンマッチング回路が形成されてしまっているのかも知れません。他の何かが悪い可能性大です。
説明書の長さと大幅に調整位置が違う場合、同調から外れていてもインピーダンスが50Ωに近づいただけ、という可能性が高まります。SWRは必ずしも同調点を示しているわけではありません。同調していなくても(飛ばない状態)インピーダンスが50Ωに近づけばSWRは下がる。ダミーロードがその典型です。
経験上、車種や取り付け位置、アースの状態で0.5MHzくらいの変動はいくらでもありました。たいていはアースの改善でメーカーの示している長さ、切り詰めたりしなくても調整できる範囲に落ち着いていきます。改善すればするほど、経験上、切ったりしなくて済む方、つまり低めに合っている状態から、切らなくて済む方へ、高い周波数でSWRが下がることが多いです。皆さんはいかがでしたか?。
メーカーさんもあらかじめ長めのエレメントを付けてくることもあるので、買った状態で使えるよう、周囲を調整するのがベストと言い切れませんが、概ねこの方向でベストになると言える、と思います。
追記
本日日中に先日買った10/18のホイップを調整してみました。
説明書より数センチ違いましたが、調整の範囲内でスッキリ落ちました。
しかも、どちらもバンド内1.5以内程度で納まり帯域が広い。大変良い結果です。
ただ、一度組むと分解できない(こともないけど)ので、外したときに車の中でかなり邪魔です。
いつも使っているCA-UHVは簡単に分解して収納できるところが良いところかもしれません。