テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

創造の熱き羽ばたき!

2010-11-30 23:17:47 | ブックス


 TVや雑誌では、例の特撮SF映画の宣伝がにぎやかな今日この頃……
 こんにちは、SF小説では『夏への扉』が好きなネーさです。

「こんにちわァ、テディちゃでスゥ!」
「がるるぅ!」(←訳:虎ですぅ!)
「うちゅうせんッ、ぜんそくゥぜんしんッ!」

 んまっ!
 テディちゃまでSF映画に染まっちゃってるわ!
 ……分かりました、ええ、こうなったら!
 特撮には特撮で対抗いたしますよ!
 活字の分野で、いま特撮といえば、はいっ、こちらを、どうぞ~!



                  ―― 特撮円谷組 ――


 
 著者は東宝ゴジラ会の皆さん、’10年10月に発行されました。
 副題に『ゴジラと、東宝特撮にかけた青春』とあります……
 ああ、この表紙写真!
 ゴジラくんの、がおおー!という雄叫びが聴こえてきそうじゃありませんか♪

「うむッ!
 ごじらもォ、いいなッ♪」
「がるがるぐるぐる!」(←訳:たしかにジュラ紀の生物だ!)

 ゴジラくんを創りだし、
 《特撮》の代名詞ともなっているその御方は……
 円谷英二さん!
 御本の巻頭には、こうあります。


   ―― 夢の力をくださった 円谷英二に捧ぐ すべては、ここから始まった ――


 この一文だけで、胸が熱くなるような想いを抱いてしまうのは、
 私たち日本人が、
 ゴジラを、エビラを、
 ラドンちゃんやキングギドラちゃんを、
 モスラへの愛を、
 DNAレベルで刻みつけられているためでしょうか。
 どの怪獣くんも、ただただ愛しい! 懐かしい!
 
「ゆけェ、ちきゅうぼうえいぐんッ!」
「ぐるるるぐるーがる!」(←訳:オキシジェンデストロイヤー、GO!)

 この御本は、多くのインタビューから構成されています。
 インタビューに答え、
 皆から『オヤジさん』と慕われ、敬愛された円谷英二さんの思い出を語るのは、
 日ごと夜ごと東宝スタジオに通い詰め、
 円谷さんのもと、
 特撮映像の創造&製作にたずさわったスタッフさんたち。

 オヤジさんの右腕となり、
 或いは手足となり、
 はたまたゴジラくんの内臓ともなって、
 怪獣映画を世に送り出していった彼&彼女たちは
 日本映画の開拓者さんでもありました。

「みなさんッ、ぷろふぇッしょなるゥ!」
「がるがるるるるー!」(←訳:お顔が輝いているよー!)

 そうです!
 なんとも印象的なのが、
 円谷さんのこと、映画のこと、
 あれこれを語る方々のお顔がステキに輝いておられるその様子!
 円谷さんとの係わりは、
 皆さんにとって誇りであり、
 支えでもあったのかしら、と想い巡らしてしまいます。
 
 活字マニアだけれど、映画ファンでもあるのさ!という御方に
 ぜひ!な一冊です。
 
 掲載されているのが殆どモノクロ写真なのは少し残念ですけれど、
 巻末(299ページ)には、ほら!
 あの有名なお写真もありますよ!
 『モスラ』の撮影現場、
 街を壊しながら東京タワーへ這ってゆく幼虫モスラを
 すっ、と指さす円谷さんのお姿が……!

「りりしいィ、おすがたでスゥ!」
「がるがるぐるるる!」(←訳:名人ここにあり!)


 ……そうだわ、ところでテディちゃ、
 話題のあのウチュウセンカンについて
 お訊ねしたいんですけど?

「ふァいッ!
 なんでもォきいてくださいィッ!」

 あのセンカンでは、人工重力を用いているの?
 人工重力って、私ネーさ、いまひとつ理解できなくてー?

「うッ? あうあうゥッ??」
「ぐる~がる~」(←訳:え~と~)

 それとね、ハドーホーっていうアレも、よく解らないんです。
 ハドーホーを撃った場合の、反動というか、
 力学的なフィードバックはどう処理されているのかしら?
 宇宙には慣性の法則というモノがあるでしょ、
 宣伝画像のような、
 破壊力をもったハドーホーを前方の標的へ発射したとすると、
 それにともない、ウチュウセンカンは後方へ吹っ飛ぶ、のが
 ニュートンさんの理論では起こりそうなものですけど?

「しッ、しりませんッ!」
「ぐるがるぐるるる!」(←訳:きっとヒミツなんだよ!)

 ヒミツが気になる御方は、
 映画館へ! いざ!
 
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《美》と《知》の秀麗コラボ♪

2010-11-29 23:32:26 | ブックス


「♪じんじんじんぐるべるッ♪じんじんじんぐるべるッ♪めェーりィー♪」

 ちょっと待ったぁ!
 そのお歌は12月まで我慢しなさいテディちゃ!
 ……えへん、失礼しました、
 12月へのツナギ的存在のようでどことなーく影が薄い11月に同情しちゃうネーさです。
 こんにちは~♪

「こんにちわッ、テディちゃでス!」
「がるるっ♪」(←訳:虎ですっ♪)

 さあ、本日は、刊行されたばかりの重厚なミステリを御紹介いたしますよ!
 11月に敬意をこめて、こちらを、どうぞ~!

 

                   ―― システィーナ・スカル ――



 著者は柄刀一さん、’10年11月に発行されました。
 副題に『絵画修復士 御倉瞬介の推理』とありますように、
 柄刀さん著の人気シリーズ『絵画修復士 御倉瞬介』の3作品目となるのが、
 この御本です。

 第一作『時を巡る肖像』、
 第二作『黄昏たゆたい美術館』に続くこの作品では、
 イタリアを舞台にした
 御倉瞬介(みくら・しゅんすけ)さんの名推理が披露されるんですよ♪

「いたァ~りあッ♪」
「ぐるる~がるる~♪」(←訳:オペラの~国ぃ~♪)

 音楽、特に声楽を学ぶ方々にとっては、
 イタリア語はとりわけ重要な言語ですね。
 同じく、絵画や彫刻の修復作業を修めたい方々にとって、
 イタリアは特別な上にも特別な国です。
 ルネッサンス!
 バロック!
 古典期から近代・現代まで、
 長靴の形をしたあのお国には《美》がいーっぱい!

 駆け出しの若き修復士・御倉さんも、
 時々、本場の《美》の素晴らしさ、凄さに、
 くらくらっ、となったりいたします。

 いま、目の前にあるのは、
 自分の、この手が、この腕が、
 一心に洗浄の作業をしているこれは、
 ローマのバチカン、
 システィーナ礼拝堂の天井画……!

 かの巨匠、ミケランジェロが描いた天井画なのだと思えば、なおさら……!

「わおッ♪ あんびりばぶるゥ~♪」
「ぐるがるぐるるるー!」(←訳:夢みたいだよー!)

 幸運にも、日本のTV局から御話をいただいて、
 御倉さん、システィーナ礼拝堂修復プロジェクトのスタッフに
 加わることが出来たのでした。
 巨匠の大作が発する熱気にアテられながら、
 日々の地道な、しかし何物にも替えがたい経験、発見は、
 まるで夢のよう……。

 けれど、そこに事件が起こります。

 ひとりの来訪者さんが、
 天井画を見上げ、
 そして昏倒しました……

 なぜ?

 何が、来訪者さんに衝撃を与えたのでしょう?
 御倉さんの推理が向かうのは――

「うむゥ! いんてりじぇんスゥ!」
「がるがるる!」(←訳:知的だね!)

 表題作品『システィーナ・スカル』、
 『ボッティチェリの裏窓』、
 『時の運送屋(カミオン)』、
 『闇の揺りかご』と
 4編のミステリが収録されています。
 秀麗な、どこか雅やかで品格ただよう御倉さんの洞察力、
 ミステリ好きさんは、んもー絶対!読み逃してはいけません!

 この御本では、ミケランジェロさんがクローズアップされていますが、
 修復士・御倉さんには、いずれ、レオナルドにも挑戦していただきたいわ!
 次作品が楽しみです~♪♪

「あーとまにあさんにィ、おすすめッ!」
「ぐるるるがるがるる~る!」(←訳:西欧美術史好きさんにもすすめちゃおう!)

 皆さま、今週も豊かな読書タイムを!
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~ さらばドラゴン ~

2010-11-28 22:58:18 | ブックス


 長い旅を終え、つい先刻ドラマ『龍馬伝』が幕を下ろしました……
 出演者さん&スタッフの皆さま、お疲れさまでした!
 最後は涙腺がゆるんでしまったネーさです、こんにちは。

「こんにちわッ、テディちゃでス!」
「ぐるるー!がるがるるー!」(←訳:虎ですー!龍馬さんー!)
「もッとォ、ながいきィしてほしかッたでスゥ!」

 変革の時代、偉人さんたちが放った光は強く、
 しかし短い間の輝きでした……。
 本日ご紹介いたしますのは、
 龍馬さんも登場する近代日本史プチ読本です♪
 こちらを、どうぞ~!


          
                      ―― 幕末流星群 ――



 著者は荒井裕介さん、漫画は宮崎絵美子さん、’10年8月に発行されました。
 副題に『日本の夜明けに燃え尽きた流れ星たちの物語』とあります。

「りゅうせいぐんッ!
 かッちょいィ、だいめいィ、でスねッ!」
「ぐるぐるがるぐる!」(←訳:龍馬さんにぴったり!)

 そうですね、
 流星群……暗い天空を翔ける光玉の雨……
 『はやぶさ』のように、
 人々の上に光の残像と、無二の宝物を遺して
 消えていった志士さんたち……。

 この御本では、
 幕末の黒船来航から、
 大政奉還、
 明治政府の発足、
 西南戦争を経て、
 日露戦争に至るまでの
 近代の日本の歴史が解説されています。
 コミックや人物略伝なども掲載されていて、
 分かりやすい幕末史入門書、なんですね。
 
「あッ!
 ひじかたさんもォ、いるでスよッ!」
「がるがるぐる~る!」(←訳:歳三さ~ん!)

 私たち多摩っ子は、どうしても新撰組に親近感を持ってしまうんですけれど、
 う~ん、ちょっと残念ね。
 土方さんを描いたイラストは載っているのに、
 お写真がないわ……!
 討幕・佐幕の両派をぐるりと見渡しても
 歳三さんほどの美男子さんはいない!と思うんですが……
 これって、ひいき目かしら?

「ひいきィひいきィ♪」
「がるぐるがるるる!」(←訳:高杉さんもハンサムだし!)

 えへん、
 ミスター幕末コンテストは他日に開催することといたしまして、
 印象的だったのが、
 御本の巻末近くにある一種の年表のような図です。
 『志士たちの最期』と題されたそこには、
 幕臣さんたち、
 維新の立役者さんたちの、
 没年と亡くなった原因などが一覧化されています。
 
 病没あり、
 戦死あり、
 孤独死、あるいは詳細不明、といった
 流星たちの最後の姿……。
 不思議な感慨を抱かされますね。

 歴史初心者さん、
 歴史系ゲーム好きさん、
 歴史&時代もの大好き!な活字マニアさん、
 皆さんがそれぞれに楽しめる肩の凝らない幕末読本です♪
 大河ドラマ好きさんも、ぜひ!

「らいねんはァ、せんごくじだいィだよッ!」
「がるぐるがーるるる!」(←訳:お江ちゃん頑張れー!)
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週末は鉄路鑑賞会?

2010-11-27 23:16:52 | ブックス
 11月最後の週末となりましたね。
 こんにちは、ネーさです。

「こんにちわッ、テディちゃでスゥ!」
「がるるっ!」(←訳:虎ですっ!)

 さあ週末はいつものように、おやーつタイーム!……とは、
 今回ばかりは行きません。
 本日は趣向を変えて、
 《東京・西のすみっこ プチ鉄路散歩》の巻、ですよ。
 まずは、こちらを、どうぞ~!



「わほゥ♪ えきィ、でスゥ!」
「がる!がるるるぐる!」(←訳:あっ!電車が来たよ!)

 上の画像は、私どもの地元、東京は八王子市の
 JR八王子駅の様子です。

 JR八王子駅の南口付近は、今秋、長期に及んだ改装工事がようやく完了しました♪
 南口に隣接するビルなども営業を始めたので、
 物見高い私ネーさ、
 ひょこひょこっと出掛けてみましたら……
 まあ!
 ビルと駅を繋ぐ連絡デッキからは
 駅構内が手に取るように、よ~く見えるじゃありませんか!
 一望のもと、というのはこれね!

「おおッ?
 あなうんすゥもォ、きこえまスでスゥ!」
「ぐるるるがるるーぐるる!」(←訳:東京方面行きの特急列車だって!)



「こんどはァ、たかおォゆきィ!」
「ぐるるぐるがるる!」(←訳:中央線の快速だ!)

 JR八王子駅には、
 『あずさ』『かいじ』『スーパーあずさ』といった中央本線の特急、普通列車、
 中央線の特別快速と快速、
 JR横浜線、
 八高線、などの路線が乗り入れています。
 早朝でしたら成田エクスプレスも走っています。
 それに、コンテナを積んだ輸送車両、燃料用の長~い車両も、
 通過することがあるんですよ。

 上の2枚の画像は、建物2階に当たる連絡デッキから撮ったものですが、
 1階部分の広場から撮影すると、
 はい、こうなりますよ。
 じゃん!



「またァ、でんしゃがァ、きたよッ!」
「がるがるぐるる~!」(←訳:また高尾行きだよ~!)

 わずかな間に、
 電車が次から次へとホームに滑り込んできます。
 写真ですと、構図的にちょっとゴチャゴチャしちゃっている印象ですが、
 デッキから肉眼で眺めると、
 鉄道好きさんはきっとうっとりしちゃう風景がひらけます♪

 『白線の内側までお下がり下さい』というアナウンス、
 列車のブレーキ音、ドアの開閉音……
 ダイレクトに、
 鉄道の《動き》が伝わってくる場所です。

 ただーし!
 いわゆる《撮りテツ》さん向けの場所ではありません。
 あくまで、
 
 の~んびり、
 ほんわか、
 ゆったり気分で眺望を楽しみたい御方向けの場所です。

 鉄道好きさん、
 お暇な時には
 マナーを守りつつ、
 新・鉄道観賞スポット周辺をお散歩してみて下さいな~♪
 
「てつどうッ、みてるとォ、あきませんッ!」
「がるがるぐるる♪」(←訳:旅に出たくなる!)

 本日も御来訪下さり、ありがとうございます!
 皆さまの週末が楽しいものでありますように♪ 
 
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女王陛下の、新アクション?

2010-11-26 23:19:04 | ブックス


 ……お肌の乾燥に、冬だわ!と、痛感させられる朝夕ですわね。
 こんにちは、ウィンタースポーツには縁が無いへなちょこネーさです。

「こんにちわッ、テディちゃでス!」
「ぐるるー!」(←訳:虎ですー!)
「ネーさッ!
 さむくてもォ、あつあつにィなッちゃうゥおはなしをォ、がつんッ!とォ」

 そうですね。
 ファイトォ~!一発ぅ!えいえいおー!的な物語を
 本日は御紹介いたしましょう。
 こちらを、どうぞ~!

 

                  ―― モーツァルトの陰謀 ――



 著者はスコット・マリアーニさん、原著の英語版は2008年に、
 画像の日本語単行本は’10年10月に発行されました。
 英原題は『THE MOZART CONSPIRACY』――
 先日ご紹介したばかりの『消えた錬金術師』に続く、
 元SAS隊員ベネディクト・ホープさんを主人公とする冒険活劇シリーズの第二作です。

「あはッ♪ あくしょんものッ、でスねッ!」
「……がるがるるるるーぐるる?」(←訳:……もしかしてまたドンパチ?)

 イエス、ドンパ……えへん、失礼、アクションあり、乱闘あり、
 カーチェイスや銃撃戦も大有りの、
 大アクション&サスペンス作品です。

 『消えた錬金術師』では、
 或る有名な錬金術師さんが生み出した不老不死の秘薬を巡って
 アクションストーリーが展開されましたが、
 こちらの『モーツァルトの陰謀』では
 題名のごとく、偉大なるモーツァルトさんにまつわる謎と陰謀が
 物語の中心となりました。

「ふゥむッ? もーつァるとおじさんのォ、なぞッ?」
「がるるる!ぐるるる!」(←訳:それはきっと!あの噂だよ!)

 映画『アマデウス』で有名になったのは、
 宮廷音楽家サリエリさんがもしかしたら……?という仮説でした。
 でも、この御本では、ちょっと違う説が選択されているようです。
 モーツァルトさんが生きた時代の、
 政治的な背景、不穏な動き、死の真相が、
 長い時を経て、現代に新たな影を落としてゆく……
 主人公のベネディクトさん、通称ベンさんは、
 その渦中にばっちり巻き込まれてしまいました。

「むちゃしないィでねェー!」
「がるがるぐるるる~!」(←訳:もう無茶しちゃってるよー!)

 『消えた錬金術師』を御紹介した折に
 ちょこっと記しましたが、
 ベンさんが無茶しまくるこのシリーズ、
 既に映画化が決定されています。
 著者のマリアーニさんは、イタリア風のお名前ですけれど、
 スコットランド生まれ&現在は英国ウェールズ在住の英国人さん。
 インタビューでは、なんと、
 『ぼくはたぶん本よりも映画から影響を受けている』
 と明言する映画好きさんです。

 おっと、
 なんだ~映画マニアの書いた薄っぺらアクションかぁ~、と
 バカにしてはいけません。
 
 ベン・ホープさんが活躍する作品は
 いずれもアマゾンUKのチャート上位にランキングされ、
 シリーズ4作目は予約の段階で売り切れとなる勢い!
 世界30ヶ国で翻訳出版されているそうです。
 すごいわね!

「ばかはァ、ばかでもォ~」
「ぐるがるっ!」(←訳:バカ売れっ!)

 昔ながらの、英国作家さんによる渋いアクションものを愛する活字マニアさんは
 拒否反応を起こしかねない派手系サスペンスアクションですが、
 映画好きさんには、おすすめ!
 世情からズレ始めた007シリーズ製作が停滞している今、
 こういう設定のアクションもありでしょ?
 と言いたげな作者さんの自慢顔が思い浮かんでしまう作品です。
 ドンパチもの好きな御方には、
 ぜひ!の一冊ですよ。

「じょおうへいかもォ、でてこないィかなッ?」
「がるるるがる~!」(←訳:それこそ無茶~!)
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いのちの、ともしび。

2010-11-25 23:25:33 | ブックス


 わんわん!
 こんにちは、ネーさワンコ、あらっ失礼、ネーさです!

「……こんにちわァ、テディちゃでスゥ……」
「がるる!……ぐるがるるるー?」(←訳:虎です!……どうしたんだろネーさは?)

 えへん、今日は犬語での挨拶を試みてみましたのよ。
 ……世のワンコちゃんたちがこのブログを拝見してくださるとは思えませんが、
 ワンコ好きの人間さんたちには通じるかも?と期待して、
 さあ、ワンコ好きさんもニャンコ好きさんも、
 本日はこちらを、どうぞ~!



 
                ―― 犬部! 北里大学獣医学部 INUBU ――



 
 著者は片野ゆか さん、’10年4月に発行されました。
 『犬部』は『いぬぶ』とお読みくださいね。
 
「じゅういィがくぶゥ!」
「がるるるるーぐる!」(←訳:獣医さんの大学だね!)

 北里大学獣医学部は、その名の通り、
 獣医さんになるための学校です。
 この御本は、獣医学部で獣医になるべく学びながら、
 『犬部』なるサークル活動を行っている学生さんたちの日々を記録した
 ノンフィクション作品です。

 『犬部』――なんだか可愛いネーミングだわ♪
 キュートでフワフワ、もこもこ毛並みの、
 色んなワンコたちの研究をしてるグループさんなのかなっ♪
 
 なーんて、つい早合点してしまいそうになりますが……

 いいえ。
 犬部は、お気楽な、お遊びサークルではないんです。

 犬部が掲げるのは、
 入部勧誘のチラシに記されているのは、

  動物の命を救いたい

 そんな思いであり、願いです。

「うむッ!
 どうぶつゥあいごォかつどうゥ、でスねッ!」
「がるるるーがるがる?」(←訳:動物を保護するの?)

 現在は『北里しっぽの会』として活動する
 旧称『犬部』の歴史は、
 2004年、ひとりの学生さんが何気なく始めた
 迷いワンコの保護にさかのぼります。

 どうしてなのか、
 捨て犬や放浪ワンコに出逢ってしまうその学生さん、
 どの子も見捨てられなくて、家に連れ帰り、
 新しい飼い主を見つけようと頑張りました。
 その頑張りが、非公認サークル活動として、あらためて開始され、
 犬好きの、
 いえ、ワンコ好きニャンコ好きウサギ好きな学生さんたちを呼び込み、
 一歩ずつ、前進してゆきます。

 ときには涙し、笑い、怒り、激しく葛藤し、
 身もやせ細る苦労に体重を激減させながら、
 救える命を救いたい!と。

「うむむゥ!
 やまありィ、たにありィ!」
「がるがるがるるるー!」(←訳:それって大変なことだよー!)

 道は、平坦ではありません。

 動物愛護って何なのか?
 人間の身勝手ってこんなに怖ろしいものなのか?
 ワンコやニャンコを幸せにするために
 出来ることは何なのか……?

 軽いノリで読んでゆけば
 手痛いしっぺ返しを喰らってしまう、
 悲痛と、答えのない苦しみと、
 所々では重い無力感になぎ倒されそうになる、
 これはそんな一冊です。
 それでも、ぜひ多くの方々に読んで欲しい、
 尊い一冊でもあるのです。

 北里大学十和田キャンパス。
 いまこの瞬間も、ワンコ、ニャンコ、ウサギたちの
 こぼれ落ちそうになっている命をつなぎ留めようと
 闘っているに違いない学生さんたちに、
 読み手は願い、祈ります。
 
「みんながァ、しあわせにィなれまスようにィッ!」
「ぐるるるーがるがるるる!」(←訳:どうかワンコもニャンコもハッピーに!)

 《捨てられた命》がひとつもない世界を
 夢見つつ……。
  
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ころろん、と香るのは。

2010-11-24 23:09:58 | 美味


 今日は11月の24日……クリスマスまでほぼ一か月だわ!
 ならば拙ブログもそれらしくドレスアップしましょ♪という訳で、
 毎年恒例のガラス製クリスマスツリーを登場させてみたネーさです、こんにちは。

「こんにちわッ、テディちゃでス!」
「がるる!」(←訳:虎です!)
「ネーさァ、
 テディちゃ、つりーよりもォ、きになるものがァ~♪♪」

 おっほん!
 え~え、分かっておりますとも。
 読書の合間の、本日のおやつタイムは、
 はい、こちらのお菓子を召し上がれ~♪

 『不二家』さんの
 《カントリーマアム 黒みつきなこ》!

 前回のおやつタイムに引き続いての、
 『不二家』さんの人気商品♪
 北海道産黒大豆きなこ、
 それに国産米粉を使用したクッキーですよ。
 どんなお味なのかしら?と頭の中を《?》マークでいっぱいにして、
 では、いただきまーす!

「テディちゃもォ、いただきまァス! ぱくくんッ!」
「ぐるるるるがる!がる!」(←訳:ボクもいただきます!がぶり!)

 小ぶりだけれど、厚さがあるクッキー生地からは、
 おお~!
 きなこの香りが強~い!
 クッキーのお味も、きなこそのもの!
 《焼きいも》味のカントリーマアムは、和風、なクッキーでしたが、
 この《黒みつきなこ》は総てが《和!》です。
 少々もっちりした食感も、和!だわね。

「もぐもぐぐッ♪
 わがしやさんのォ、おかしィ、みたいィッ!」
「がるがるるるるー♪」(←訳:ちょっぴりオトナな味だあー♪)

 和菓子好きさんも洋菓子好きさんも一緒に楽しめる
 美味しいクッキー、
 きなことチョコレートって相性がいいんだなあ、と
 あらためて感じ入りました。
 このお菓子のお供には、
 緑茶か、熱いほうじ茶が似合いそうですね。
 ふぅ~、ご馳走さまでした。

「ごちそうさまッ♪」
「ぐるぐるぐるるるっ♪」(←訳:満足おやつでしたですっ♪)

 街が華やぐクリスマスシーズン、
 皆さま、美味しく、愉しく、過ごされますよう!
 
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魔界の冒険?ではなくて。

2010-11-23 23:18:55 | ブックス


 つい先ほど、『ミスド』さんのTVCMを拝見してヒャアッ!と驚愕……!
 あのかっこいい玉木さんが、リラックマちゃんたちと共演してるなんてー!
 こんにちは、心臓バクバクのネーさです。

「こんにちわッ、テディちゃでス!」
「がるーる!」(←訳:虎でーす!)
「むぽぽッ♪ りらくまちゃんッ、みごとなァえんぎりょくゥ!」

 ……演技力、って……まあ、そういうことにしておいて、
 心を落ち着かせるためにも、今日も楽しく読書タイム!
 本日は、海を渡ってやって来たこちらの御本を、どうぞ~!!




                    ―― 消えた錬金術師 ――




 著者はスコット・マリアーニさん、原著は2007年に、
 画像の日本語版単行本は’10年5月に発行されました。
 副題に『レンヌ・ル・シャトーの秘密』とあります。

「ふむゥ??
 れんぬ・る・しゃとォー???」
「ぐるるるがるがるー?」(←訳:どこかで聞いたことあるようなー?)

 そうね、活字マニアさんでしたら聞き覚えがある単語――レンヌ・ル・シャトー。
 確かBBCTVのドキュメント番組でしたかしら、1980年代に、
 非常に謎めいた土地として取り上げられたフランスの田舎町です。
 番組は大評判を呼び、以来、小説の題材となることもしばしば……
 それらの小説の多くがオカルト的傾向が強い作品だったおかげで、
 なんだかレンヌ・ル・シャトーが出てくる御本というと
 剣と魔法の空想物語か?
 トンデモ本か?
 などと、読む側は身構えがちになってしまいました。

 この御本も、題名に『錬金術師』とあります……。
 あやしいお話なのかなあ?と案じつつ手に取ると……。

 あらっ?
 時代は現代?
 主人公さんは、元軍人さんの犯罪コンサルタントさん?
 魔法使いさんではないみたい?
 
「ほッ♪ おかるとではァ、なかッたのでスねッ」
「ぐるるるがるるる~?」(←訳:じゃあどんな御話なの~?)

 主人公のベネディクト・ホープさんは
 英国陸軍特殊空挺部隊(SAS)で培った技術を活かし、
 現在は誘拐された子どもたちを救出する仕事に携わっています。
 最も卑劣な犯罪である児童誘拐が世界中で増え続けている今、
 ホープさんへの依頼はひっきりなし……。
 
 今日も、ホープさんは電話に眠りを妨げられました。
 仕事?
 ええ、そうです。
 新たな依頼の電話でした、が。

 依頼主が探してほしいと言うのは、
 誘拐された子どもではありません。
 
 とある錬金術師の行方を、
 錬金術師が著した手稿の在処を、
 突き止めてくれないか?

「ふァ? わけェわッきゃらないィでスゥ??」
「ぐるるがるがるっ?」(←訳:手稿って何っ?)

 奇怪な依頼は、いったい何を意味するのでしょう?
 ホープさん、依頼を承諾するのでしょうか?
 手稿とはどんなもので、どこにあるのか?
 
 あっちがドカンと燃え上がり、
 こっちで車がガシャンとぶつかり、
 拳銃がバリバリ火を吹き、
 警察車両がワラワラと集結して、
 フランス各地は大混乱?
 英国で大ヒットし、
 映画化も決定している人気シリーズの第一作、
 アクションアドベンチャー好きな方々におすすめ、ですよ♪

「しゅじんこうさんッ、おおいそがしィ!」
「ぐるるるがるがるるる!」(←訳:休む暇もない冒険だよ!)

 休む間なしの冒険物語、の~んびりの休日に、ぜひ!
 
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都大路の、ちょっと向こうに。

2010-11-22 23:24:15 | ブックス


 町を歩いていると、すれ違った女子高校生さんたちが、
 寒~いっ!!
 と叫んでおりました。寒ぅ~い東京・多摩地方から、こんにちは、ネーさです。

「こんにちわッ、テディちゃでス!」
「ぐるるっ!」(←訳:虎ですっ!)

 日曜日と祝日の狭間である本日は、
 ちょこっと旅気分で、異国の都市のガイド本を御紹介いたしましょう。
 日本も寒いけれど、今頃は日本以上の冬支度に染まっているかもしれない花の都へ、
 さあ、ひとっ飛び~!!




                     ―― パリのすみっこ ――




 編集・文は鈴木るみこさん、’10年10月に発行されました。
 活字マニアの皆さまは、
 それにテディちゃ、虎くんも、『クウネル』という雑誌を御存知のことでしょう。

「ふァいッ!
 しッてまスゥ! ほんやさんでェ、みましたでスッ!」
「ぐるるるるがるる!」(←訳:可愛い雑誌だよね!)

 この御本は、
 書店さんの雑誌コーナーに行けば、ほら、すぐに見つけられる
 キュートでラブリーな『クウネル』から生まれました。
 『クウネル』2006年1月1日号と、
 2010年1月1日号のパリ特集から記事を選び、再編集をして、
 さらに新しい記事やデータをも加え、
 こ~んなにステキな一冊が完成!

 メインストリームではないかもしれない、
 でも、愛しい、無くなってほしくない、
 パリの街角の、大切なあれやこれや……。

 おフランス贔屓ではない御方も、
 きっとパリが好きななってしまう、
 そんな御本です♪

「きれいなァ、しゃしんがァ、い~ッぱいッ♪」
「ぐるるがるるがる?」(←訳:表紙写真のこれは、なぁに?)

 表紙写真の被写体さんは、
 分かりますかしら?
 パステル――画材の、パステルなんです。

 『ラ・メゾン・デュ・パステル』。
 かつては画家のドガさんがこのお店のパステルを手に、
 あの有名な、踊り子さんたちの画を描きました。
 そのころは繁盛していた『ラ・メゾン・デュ・パステル』さんでしたが、
 第二次世界大戦の後、衰退の危機を迎えます……
 お店の規模は小さくなってゆく一方……
 製造するパステルの色数も減っていって……

 でも!
 ここで立ち上がったひとがいます。
 創業者アンリ・ロシェさんを祖先に持つ、イザベルさん!
 彼女の奮闘のおかげで、
 ドガさんも使ったパステルが現代に息を吹き返したのです。

「すごいィぞッ、いざべるおねえさんッ!」
「がるるるー!」(←訳:立派ですー!)

 『ラ・メゾン・デュ・パステル』があるのは、
 パリ3区のランビュトー通り。
 すぐに見つけられる……かな?

「がんばッてェ、さがそうゥッ!」
「ぐるるるがる~♪」(←訳:見つかるといいな~♪)

 『クウネル』の旅人さんたちは、
 他にも心躍る《すみっこ》をたくさん紹介してくださいます。
 廃線になった線路が見下ろせる橋、
 ぞうきん犬?の出現、
 ノートルダム寺院の奇々怪々な怪物番人たち、
 建築家ガルニエによって設計された回転木馬は
 今もなお現役で子供たちを背に乗せて走り、踊り……。

「わはァ♪
 めりィごーらんどォ、だいィすきィッ!!」
「がるるっ!」(←訳:ボクもっ!)

 クリスマスシーズンにパリ旅行を計画している御方は、
 はいっ! 手を挙げてー!
 メイジャーなガイドブックでは得られない、
 魂宿る《すみっこ》のものがたりを、
 旅立つ前に、ぜひ!

「こころォ、ほわほわッ♪
 たのしィ、すみッこゥ!」
「ぐるるるがるるがる!」(←訳:すみっこにこそ、人生がある!)
 
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鳩舞う古都にて。

2010-11-21 23:23:57 | ブックス


 ボジョレーヌーヴォー解禁後の週末は、優雅なおフランス料理の晩餐……
 なーんてことはある筈もないアルコールが苦手なネーさです、こんにちは~♪

「こんにちわッ、テディちゃでスゥ!」
「がるるっ!」(←訳:虎ですっ!)

 新酒はないけれど、私たちにあるのは、読書タイム!
 本日ご紹介いたしますのは……知的な冒険アクションミステリ?
 活字マニアでミステリ好きの皆さま、こちらを、どうぞ~!


 

                 ―― カンナ 鎌倉の血陣 ――



 
 著者は高田崇史さん、’10年6月に発行されました。
 先日、高田さん著『鬼神伝 龍の巻』を御紹介いたしましたが、
 この御本も『龍の巻』と同様に、関東の古都・鎌倉を舞台にした物語です。

「ふむむッ♪
 いまァ、かまくらとォいえばァ、まッちゃあいすゥ!」
「ぐるるるがるがるるー!」(←訳:大統領が食べてたねー!)

 ええ、それはそうなんですが、
 ここでは抹茶アイスの出番、残念ながら無いようなのです。
 だってもう、
 事件が起きちゃって登場人物さんたちは大忙し!

 日本史の光と影を裏テーマ?に据えた
 人気ミステリ『QED』シリーズに比して、
 こちらの『カンナ』シリーズは
 歴史秘話を随所に絡めつつも、
 或る神社さんから盗まれた社伝(しゃでん)を追って
 日本各地を巡る冒険サスペンスが基本……と思っておりましたが、
 今回は、サスペンスの上に
 密室トリックが加わりました!
 ハウダニット!
 フーダニット!
 もうひとつオマケに、
 ニンジャウォーズも炸裂ですわ!

「にんじゃうぉーずゥ!?!」
「ぐるるぐるがる?」(←訳:現代モノなのに?)

 現代――21世紀の鎌倉が舞台であっても、
 忍者ウォーズ、起きるときは起きるんです!

 はるかな昔から代々続く神社に生まれついた鴨志田甲斐(かもしだ・かい)くん、
 今日も盗まれた社伝を探し求めて、
 故郷の伊賀を発ち、いざ鎌倉へ!
 ではなくて。
 
 慣れないことに困っております。
 美しい婚約者さんに連れられて
 鎌倉でのお茶会に出席するなんて……
 お作法も知らないのに、どうしよう?
 いや、それよりも、
 婚約者といっても、
 家同士の話し合いで決められた婚約ですから、
 彼女とは、親しくお喋りした記憶さえもありません。
 なんだか、気まずい道中です。

「ふゥ~むむゥ、それはァ、めちゃくちゃきまずいィ!」
「ぐるぐるぐるるる~…」(←訳:つらい旅だよねえ~…)

 鎌倉へ着いて、ああ、ホッと……している余裕も皆無。
 甲斐くんが到着するのを
 狙いすましたかのように、事件が!

「やぱりィ!」
「ぐるがる~がるがるる~!」(←訳:怖いよぅ逃げようよぅ~!)

 シリーズ第6作目のこの御本では、
 主人公の甲斐くん、
 急に頼もしくなり、
 成長した姿を見せてくれます!
 忍者犬・ほうろくくんも、相変わらず期待通りの大活躍!
 歴史ミステリ好きさん、
 本格ミステリ好きさんも、
 サスペンスフルな紙上鎌倉ミステリ散歩をお楽しみ下さい~♪

「まッちゃあいすとともにィ!」
「ぐるるるがるがるがるるる!」(←訳:寒いからケーキにしよう!)

 えへん!
 鎌倉ミステリのお友には、鳩の形をしたあのお菓子がおすすめ♪ですよ!
 
  
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