テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

《外観》も、《内容》も、チャレンジ!

2017-06-30 21:54:08 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 きょうゥはァ~なごしのォはらえッ、なのでス!」
「がるる!ぐっるるるるるるるる!」(←訳:虎です!祓っていただきました!)

 こんにちは、ネーさです。
 今日6月30日は《夏越の祓》ですね。
 私たちも地元の神社さんでの祭礼に参加し、
 半年間の穢れを祓っていただきましたよ。
 スッキリした気持ちでお送りする6月最後の読書タイムは、
 さあ、こちらの大型MOOK本を、どうぞ~♪

  



 ―― Casa BRUTUS 特別編集 世界のベストミュージアム ――



 編者はCasa BRUTUS 編集部の皆さん、2017年4月に発行されました。
 『THE VERY BEST OF MUSEUMS』と英語題名が付されています。

 以前に御紹介しました
 『Casa BRUTUS 特別編集 死ぬまでに見ておくべき100の建築』
 と同じく、
 雑誌『Casa BRUTUS』さんから生まれたこの
 『世界のベストミュージアム』は――

「とんがッてまスゥ!」
「ぐるるがっるるる!」(←訳:守りに入ってない!)

 そうなのよね、
 世界のベスト、と名乗るからには、
 欧米の首都もしくは大都市の、
 物凄い作品所蔵数の美術館がビシバシっと選ばれてる!

 ……と予想していたんですけれども、
 確かに、ルーブル美術館やメトロポリタン美術館など
 有名大手なミュゼが選ばれてはいるんですけれども。

「ないィ??」
「がるる!」(←訳:ないね!)

 ロンドンのナショナル・ギャラリーが、
 パリのオルセーが、
 それにローマのヴァチカン美術館も、選外になってるわ!

 って、つまり、
 名作を所蔵してたり、
 内容が充実してるだけじゃ
 《ベストミュージアム》の仲間には入れてもらえない、のね?

「どうやらァ~」
「ぐるるがる!」(←訳:外観も大事!)

 内容が良いのは当然。
 外観もキレイな器量良しで、
 展示方法もオシャレで、
 周囲の環境もカッコよくありたい。

 そんな意図から、
 いえ、冒険と挑戦の思いから選び出されたためか、
 ええっ?とびっくりさせられるようなミュージアムも
 この御本の中には収録されています。

 ノルウェーの
 《ステイルネセ・メモリアル》は
 魔女裁判の犠牲者に捧ぐ建築の碑?

「まじょさいばんッ??」
「がるるぐるる?」(←訳:最北の海辺に?)

 フランスの国立美術館《ポンピドゥー・センター》の新館は、
 日本人建築家の坂 茂さんによる、
 “うにゅ”っとしたデザイン!

「かーぶッ、してまス!」
「ぐるるがる!」(←訳:波打つ屋根!)

 日本国内の美術館もチャレンジ度ではいい勝負ですよ。

 藤森照信さんが手がけたモザイクタイルの博物館、
 岐阜県の《多治見モザイクタイルミュージアム》。

 横尾忠則さんの作品が集結する
 香川県の《豊島横尾館》。

 庭やエントランスに配されたカラフルなオブジェがめっちゃ可愛い
 青森県の《十和田市現代美術館》。

「ひゃァ! これはッ♪」
「がるるる~る!」(←訳:面白楽し~い!)

 このヘンテコな外観の内側には、展示室には、
 どれほど奇にして怪な《美》が
 訪問者を待っているのか――

 アート好きさんはもちろん、
 写真好きさん、建築好きさんにもおすすめの御本です。
 解説文やコラムもすばらしいので、
 活字マニアの皆さま、
 ぜひ、一読を~♪

 
 
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― 幸福なラジオデイズ ―

2017-06-29 21:54:09 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 もうすぐゥ? もうすぐゥ!」
「がるる!ぐるるるがる!」(↓訳:虎です!もうすぐ開幕!)

 こんにちは、ネーさです。
 はい、今週末から開幕するのは、
 ロードレースの華、グランツールの中のグランツール、
 《ツール・ド・フランス2017》!!
 きっと今頃は前日イベントの準備真っ最中ね~♪
 などと想像したりしながら、
 読書タイムも幕開けいたしますよ。
 本日は、こちらのエッセイ作品を、どうぞ~!
 
  



           ―― 幸せな裏方 ――



 著者は藤井青銅(ふじい・せいどう)さん、2017年3月に発行されました。
 23歳の時、第一回『星新一ショートショート・コンテスト』に入賞し、
 以降は作家・脚本家・放送作家として、
 また新作落語の作者さんとしても大活躍している著者・藤井さんの、
 “お仕事の裏側”を活写したエッセイ集です。

「ひょうしィのォ、いらすとはァ~…」
「ぐるるるがるるる?」(←訳:ラジオのスタジオ??)

 ええ、そうなんです。
 藤井さん、ラジオドラマの脚本家さんとしても
 輝かしい経歴をお持ちなのよ!

 特に、読み手の方々に
 えええっ?と驚いて欲しいのは御本の第二章、
 『ちょっとだけ、はみ出して ――大瀧さんの想い出』。

 私ネーさ、心底仰天しました。
 手も震えました。
 だってね、
 藤井さんたら↓こんなラジオドラマ作ってたって言うのよ!

  《マイケルジャクソン出世太閤記》

   原案・小林信彦さん
   脚本・藤井青銅さん
   演出・大瀧詠一さん
   出演・片岡鶴太郎さん、谷啓さん、
   1984年、ニッポン放送にてオンエア――

「きゃッほゥ!」
「がるるっ!」(←訳:すごいっ!)

 聴きたい。聴きたいです、このドラマ!
 音源は販売してるのかしら? 配信とかあるの?
 おっとと、脱線せずに先へ進みましょう。
 
 ラジオ史に於いて“伝説”となっているこのドラマをはじめ、
 藤井さんと大瀧詠一さんは
 幾つものお仕事でタッグを組んでいます。

 アメリカでヒットした『ロックを踊る宇宙人』の替え歌を
 大瀧さんと作る!(不採用になりましたが)

 『はっぴいえんど再結成特番』の脚本を書く。

 『さらばシベリア鉄道』制作の背景を
 大瀧さんからこっそり打ち明けられる……

「なんてェ、うらやましィ!」
「ぐるるがるぅる!」(←訳:溜め息しちゃう!)

 ぼくの作詞の先生は、大瀧詠一さんだ――

 敬愛と思慕をこめて断言する藤井さんの、
 携帯電話がまだ無い時代の、
 混沌としつつも、どこかおおらかで、
 のびしろたっぷりのラジオの世界。
 
 他の章でもまた、
 藤井さんが語るお仕事の裏側話は、
 萩本欽一さんの特番を担当した時の緊張、
 『風の谷のナウシカ』公開に際してラジオ特番を書き、
 ライトノベルの走りともいえるジュブナイル小説を著し、 
 『マモー・ミモー 野望のテーマ』を作詞し、
 『全国ゆるパイ展』のキュレーターを務め、
 プレステのゲームのシナリオを作り……

「ふわわッ! はちめんッろッぴィ!」
「がるぐるっる!」(←訳:ゆるパイって!)

 目立たない、
 アーティストさんのスタッフの一員として。

 しかし、なくてはならない存在として。

 スターさんたちをいっそう輝かせる裏方としての日々。

 それは、やっぱり『幸せ』に他ならない――

「だれもォ、かわりにィなれませんッ!」
「ぐるるがる!」(←訳:最良の裏方!)

 大瀧詠一さんのファンの方々は必読の御本です。
 『さらばシベリア鉄道』を聴きながら、
 皆さま、ぜひぜひ、一読を♪
 
 
 
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~ 千尋の底へ ~

2017-06-28 21:56:57 | ミュゼ
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 つばめのォ、つぎはァ~」
「がるる!ぐるがるるる!」(←訳:虎です!蝶々来ました!)

 こんにちは、ネーさです。
 今朝はツバメくん来てないわね~?と庭を調べましたら、
 あらら、蝶やらトンボやらがひらひら飛んでいます。
 ジャングルが別次元に進化、いえ、移行したのでしょうか……
 明日の朝はカワセミくんとか来てくれないかしら♪
 と、ちょっと期待しながら、
 さあ、本日は読書をサボって展覧会情報を、どうぞ~!

  



           ―― 深海 2017 ―― 



 東京・上野の国立科学博物館にて、
 会期は2017年7月11日~10月1日(休館日は7/18、9/4、9/11、9/19)、
 『DEEP OCEAN 2017』と英語題名が、
 『~最深研究でせまる“生命”と“地球”~』と日本語副題が付されています。

 理系さんにとってのパラダイス、
 国立科学博物館でこの夏に開催されるのは、
 ええ、《深海》です!

「あううゥ! テディちゃッ、かなづちィでス!」
「ぐるるがるるぐる!」(←訳:ボクも泳ぎはNG!)
 
  

 ご安心くださいな、
 水着がなくても浮き輪がなくても、
 深海の生物たちと身近に接することが出来る、
 それが博物館の良いところ♪
 
 この展覧会では、
 ホタルと同じように発光する能力を持つ深海生物たちの映像、
 多数の生物標本など、
 地上にいながらにして
 深海を体感できる展示が繰りひろげられます。

「それならァ、あんしんッ♪」
「がっるるぐる!」(←訳:ゆったり見学!)
 
   

 イカ大王さま、いえ、
 ダイオウイカくんが大注目を浴びた前回の特別展から4年――

 パワーアップして戻ってきた《深海》展は、
 なんと!リラックマとコラボ・キャンペーンを展開中です。
 渋谷のスペイン坂上には
 《深海×リラックマ》のコラボポスターが!
 ローソンでは、
 リラックマと深海生物のコラボグッズ付き前売り券も販売中!

「ええッ? りらくまァちゃんがァ、しんかいィへッ??」
「ぐるっるるるるっるがるるるるっ!」(←訳:リラックマくんって泳げるんだっ!)

 えへん、チケット入手法についての詳細は
 博物館もしくはローソンのHPを御参照くださいね~♪




    ではここで、本日のオマケ画像も。
   
    『LoFt』さんで出会ったのは、
    《B-SIDE LABEL》さんの雑貨たち。
    いいわね、とくにこの↓
   
    イナリキツネちゃん、可愛いわ!
    「わわわうゥ!」
    「がるぅるる!」(←訳:和キャラだ!)
   
    バッグ、ステーショナリー、カードホルダー他、
    個性的なグッズのあれやこれやは
    全国の『LoFt』さん店頭で御覧あれ♪
    
     

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七つ星の七つ屋にて。

2017-06-27 22:06:25 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 わむむゥ~! じめじめッ!」
「がるる!ぐるがるる~!」(←訳:虎です!毛がうねる~!)

 こんにちは、ネーさです。
 梅雨――それはクセっ毛人間にはつらい季節……ですけれど、
 さあ、明る~いコミックスで
 この湿気を笑い飛ばしましょう♪
 本日の読書タイムは、こちらを、どうぞ~! 

  


      ―― 七つ屋志のぶの宝石匣 3 ――


  


      ―― 七つ屋志のぶの宝石匣 4 ――


 著者は二ノ宮知子(にのみや・ともこ)さん、
 『3』は2016年11月に、『4』は2017年4月に発行されました。
 先日御紹介しました『1』巻と『2』巻に続いての、
 笑ったり感心したり驚いたりの
 宝石探究コミックですよ~♪

「おべんきょうゥにィ、なりまスゥ!」
「ぐるるるがるるるぐる!」(←訳:ボクらの知らない世界!)

 そうなのよねえ、
 ダイアモンドにルビー、サファイア、真珠、
 そして合成石――

「ごッ、ごうせいィ??」
「がるぐるる!?!」(←訳:偽物ですか!?!)

 『1』『2』巻をおすすめした際は、
 老舗質屋《倉田屋(くらたや)》さんに
 質草として預けられてしまった名家の御曹司、
 北上顕定(きたがみ・あきさだ)さんの
 切なく、狂おしく、
 それでいて、どこかのどかな生きザマについて
 お喋りいたしましたが。

 今回は、この物語のもうひとりの主役、
 質屋《倉田屋》さんの跡継ぎ、
 志のぶちゃんに、スポットライトを当てましょう~!

「まだァ、わかいィのにィ~」
「ぐるるるがる!」(←訳:デキる子です!)

 志のぶちゃん、
 跡継ぎの呼び名は伊達じゃありません。

 高校の2年生でありながら、
 剣道部の部活はない時には
 お店でしっかりお仕事します。

   ……これ、お鐘になるかしら?

 と、持ち込まれた宝飾品を
 ちゃちゃっと鑑定、
 買い取り金額もしくは預かり金額を
 瞬時にしてハジキ出す。

「ぷッ、ぷろふぇッしょなるゥ!」
「がっるるるぅ!」(←訳:すっごいなぁ!)

 宝石を見分ける“天与の才”を持っている志のぶちゃん。

 そんな才を持っているからこそ、
 不安に思っているのです。

 顕ちゃん――
 《倉田屋》さんでともに育ち、
 お祖父ちゃんによって
 志のぶちゃんの婚約者と定められた顕定さんは
 何をこっそり企んでいるんだろう……?

   滅んでしまった北上家の再興?

   散り散りになった家族を探しているのか?

「おいえェさいこうゥ??」
「ぐるるるっるぅ!」(←訳:ドラマチックぅ!)

 お家の再興に役立つのは、
 北上家に代々伝わる《幸福の石》。

 何処かへ失われてしまった《幸福の石》を
 顕定さんは必死に探しているのらしい、と気付き、
 志のぶちゃんも考えます。

 《幸運の石》とは、
 どんな“宝石”なのだろう?

「まじめにィ、ほうせきィさがしィ!」
「がるるる……!」(←訳:のはずが……!)

 ええ、そこで著者・二ノ宮さんの
 コメディ・センスが冴え渡ります。

 質屋商売に欠かせぬ真贋鑑定の闘い!
 ニセ高級ブランド品に騙されるな!
 盗難品が持ち込まれたらどうする?
 近所にブランド物高価買取店がオープンしたら?

「ふわァ~、しちやさんッてェ~」
「ぐるがる・」(←訳:激務激職?)

 ときにシリアス、ときに笑い、
 宝石・天然石の知識まで大盛りに盛り付けた
 ファンタスティックなコミック既巻4冊、
 梅雨時の厄払いにもおすすめです。
 ぜひ、一読を~♪

 
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高い壁の下で。

2017-06-26 22:26:16 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでッス!
 ねッせんッ、つづいてェまスゥ!」
「がるる!ぐるがるっ!」(←訳:虎です!体力すごっ!)

 こんにちは、ネーさです。
 29連勝を懸けた日本中が注目する将棋会館での熱戦は、
 この記事を書いている現在も進行中!
 二人の若棋士のどちらに勝利の女神さまは微笑むのか?
 どっちも頑張れ~!と声援を送りながら、
 休憩のお時間には、はい、ちょっとだけでも読書タイムを。
 本日は、こちらの御本を、どうぞ~♪

  



        ―― ブリューゲルへの招待 ――



 監修は小池寿子さん、廣川暁生さん、2017年4月に発行されました。
 『Pieter Bruegel Ⅰ』と英語題名が付されています。
 
 ブリューゲルさん関連の御本としては
 先日、『ブリューゲルとネーデルランド絵画の変革者たち』を
 ご紹介いたしましたが、
 こちらはよりくっくりとブリューゲルさんの画業にフォーカスした
 アートブックですよ。

「てんらんかいィ、やッてまス!」
「ぐるがるるるる!」(←訳:盛況なんだよう!)

 『ボイスマンス美術館所蔵ブリューゲル《バベルの塔》展』は、
 東京・上野の東京都美術館にて7月2日まで、
 その後、展覧会は京都の美術館に巡回予定ですから、
 関西地域にお住まいの方々は
 この夏~秋にブリューゲルさん作バベルの『塔』と出会えますね。

「なつやすみィにィ、ぶりゅーげるさんッ♪」
「がるぐるる~♪」(←訳:贅沢だなあ~♪)

 アート好きさんの夏休みにおすすめしたい展覧会の
 最大の見どころは、
 もちろん『バベルの塔』なんですけれども、
 この御本では、
 ブリューゲルさんの作品鑑賞講座、
 ブリューゲルさんの年齢を追いながらの誌上ギャラリーが
 中心になっています。

 そして、作品の解説(解読?)の合間には、
 ブリューゲルさんが生きていた当時の
 ネーデルランドの家庭料理がチラっと登場したり、
 もし現代の日本に『バベルの塔』が出現したら?を
 空想するページがあったり、
 《画家を育んだ時代》という
 ブリューゲルさんの作品のコレクター、
 ネーデルランドの政情についての文章などもあったり、
 画家さんが暮らした時代と政治についての
 目配りも為されています。

「うむむゥ! このとうゥ、たかァ~いィ!」
「ぐるるるるーるがるぐる!」(←訳:スカイツリーにあと少し!)

 『バベルの塔』の高さは、
 推定510メートル。

 あべのハルカスの300メートル、
 東京タワーの高さ33メートルを余裕で超え、
 スカイツリーの634メートルにはちょっと届きません、が……

 モーセさんが著した『創世記』の古代、
 こーんな塔があったら。

 平原にぽつりと、
 はるか彼方からもはっきり目に捉えられるような
 そんな巨大な建築物が、
 本当にあったとしたら。

 それは、はたして、
 神々しいのか、
 禍々しいのか。

 近付いてゆくにつれ、
 塔は、視界を覆う壁になり、
 塔に激突する風のゴウゴウという咆哮が鼓膜を震わせ、
 いつ完成するか分からない建物の上方からは
 資材の破片がぼろぼろ落下し……

「うぎゅゥ! それはァ、なんだかァ~」
「がるるるぐるるるがる~!」(←訳:そこには住みたくない~!)

 人間の、
 ヒトの幸福とは
 どんな場所に宿るのか。

 『バベルの塔』で、
 『雪中の狩人』で、
 『農民の婚礼の踊り』で、
 ブリューゲルさんは問いかけます。

 我々の住み処は、ここか?――

「えいえんのォ、くえすちょんッ!」
「ぐるるがるるるっるる!」(←訳:みんな知りたがってる!)

 展覧会へお出掛けした方々は、
 ぜひ、余韻を味わいつつ、
 この御本を手に取ってみてくださいな。




 あっ!
 いまニュースをチェックしてみましたら、
 んまあああっ!藤井四段が勝利ですって!?!
「ひゃわァ!」
「がるぅ!」
 新記録達成とは、
 すごいことになってきちゃったみたいですが、
 とにもかくにも、
 藤井四段、おめでとうございます~!


 追記:お詫びして訂正いたします。
    『ボイスマンス美術館所蔵ブリューゲル《バベルの塔》展』の
    関西での開催地は京都ではなく、
    大阪の国立国際美術館となります。
    たいへん失礼いたしました(涙)
 
 
 
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お妃さま、走る!

2017-06-25 21:54:57 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ♪ささのはァ、さらさらァ~♪」
「がるる!ぐるるがるる!」(←訳:虎です!願い事しよう!)

 こんにちは、ネーさです。
 七夕まであと2週間となってチビっ子たちは
 何をお願いしようかな?と思案中でしょうか。
 オトナの私たちとしては
 地球上のどこもかしこものんびり読書できる平和な世界を!
 との思いをこめって、
 さあ、本日は、こちらのご本を、どうぞ~♪
 
  



          ―― 紅霞後宮物語 ――



 著者は雪村花菜(ゆきむら・かな)さん、2015年5月に発行されました。
 『紅霞後宮』は『こうかこうきゅう』とお読みくださいね。
 文庫好き&ライトノベル好きな活字マニアさんは
 既に御存知のことでしょう、
 いま大ヒット中の“中国史”風ファンタジーですよ。

「さんごくしィ~?」
「ぐっるがるる?」(←訳:レッドクリフ?)

 そうですね、
 ファンタジー作品といえど、
 魔法は出てきません。
 神仙の存在も感じられません。

 そういう意味では、『西遊記』とは違うジャンルの
 ファンタジーなんですけど……

 睡眠時間を削ってでも
 ついつい読み込んでしまう勢いがありまーす!

「しゅじんこうゥさんッ、かわりだねェでス!」
「がぅるるぐる!」(←訳:キャリア有り!)

 関小玉(かん・しょうぎょく)さんは、
 33歳、女性の身でありながら、
 プロの軍人さんです。

 それも、下っ端軍人ではなくて、
 大軍を率いる将軍の位にあって
 軍略の天才と謳われる御方なのですが、
 このたび、あっさり転職いたしました。

「わほゥ? それでェ~…」
「ぐるるるる?」(←訳:再就職先は?)

 いま、小玉さんがいる場所とは。

 後宮です。

 皇帝陛下のお妃さまたちが暮らす、
 『紅霞宮』と呼ばれる後宮の……

「おやくにんッ?」
「がるる?」(←訳:護衛官?)

 いいえ、現在の彼女は。

 皇后さま。

「ええッ??」
「ぐるぅ?」

 かつて、軍人として共に戦った仲間、
 友人でもある文林(ぶんりん)さんは、
 なんと、皇帝として玉座に上っていたのでした。

 文林さん、いえ、皇帝陛下に頼まれて、
 その軍才を後宮で発揮すべく
 皇后の座に就いたのです。

 いまは落ち着いているけれど、
 この国はまだまだ荒れるだろう。
 後宮にも、その嵐は及ぶだろう。
 そんなとき、こいつに任せておけば大丈夫!と思えるのは。

「ただひとりィ~?」
「がるるるぐる?」(←訳:小玉さんだけ?)

 バリバリの武人キャリア小玉さんと、
 特殊な空間=後宮。

 両者の相性はどうかというと、
 今日も朝早くから、
 皇后・小玉さんの私室に
 イヤがらせのためのブタの頭が放り込まれる――

「ひええェッ!」
「ぐる~!」(←訳:怖い~!)

 後宮で、小玉さんは何を見つけるのか。
 後宮の人々は、
 小玉さんの言動に何を見出すのか。

 ムチャと波乱の後宮物語は、
 続巻が刊行されておりますし、
 コミック版も本屋さんに並んでいます。
 ファンタジー好きさんだけでなく、
 歴史もの大好きな活字マニアさんも、
 ぜひ、一読を~♪
 
 
 
 
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~ しつらえ、ほっそり ~

2017-06-24 22:00:48 | ミュゼ
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ことしもォ、さきましたでス!」
「がるる!ぐるるがるるるる!」(←訳:虎です!今年もネジリ咲き!)
 
  

 こんにちは、ネーさです。
 ええ、今年もまた↑上の画像のように
 我が家の庭の一角にネジリバナが咲く季節となりました。
 小っこくも可愛いピンクのお花にうっとり♪の本日は、
 読書をきっちりサボって、
 夏の展覧会情報を、どうぞ~!
 
  



         ―― ジャコメッティ展 ――



 東京・六本木の国立新美術館企画展示室1Eにて、
 会期は2017年6月14日~9月4日(火曜休館)、
 国立新美術館開館10周年を記念する特別展です。

「ほッそォ~いィ!」
「ぐ~る!」(←訳:長~い!)
 
  

 そうですね、
 細くて、縦に長い――それこそが、
 アルベルト・ジャコメッティ(ALBERTO GIACOMETTI)さんの
 作品の特徴と申せましょうか。

 1901年、スイスに生まれ、
 フランスを中心に活動して1966年に没……
 日本人哲学者の矢内原伊作さん(1918~1989)とも交流があった
 というジャコメッティさんは、
 矢内原さんをモデルとする作品も制作しています。
 
  

「こッちのもォ、ほそォながァいィ~!」
「がるる!」(←訳:個性的!)

 20世紀を代表する彫刻家、
 と評されるアーティストさんの中でも、
 ジャコメッティさんの作風は
 “一目でわかる”もの、というか、
 目にした瞬間にもう、
 あ、これはジャコメッティさんでしょ?と
 識別できてしまう豪快なオリジナリティ!

 この展覧会では、
 マーグ財団美術館をはじめ、
 日本国内でのコレクションから集められた
 彫刻、油彩、素描、版画など
 約132点の作品が展示されます。

 期間中には、
 講演会や対談、
 アートトークイベントなども予定されていますので、
 お出かけの際には、美術館HPを参照の上、
 さあ、六本木へ♪

「あめのォひィはァ~」
「ぐるるるがるるる!」(←訳:地下鉄がおすすめ!)

 東京メトロ千代田線の
 乃木坂駅・青山霊園方面改札6出口は
 美術館に直結しています。

 お天気の良くない日には、
 メトロを活用して、
 気軽なミュゼ散歩を、ぜひ♪
 

 

    では、ここでオマケ画像も、えいやっ!と。
   
    『不二家』さんの
    《カントリーマアム mini 魅惑のビターキャラメル》!
   「うほゥ!みわくゥ??」
   「がるる?」(←訳:苦いの?)
    甘さは二の次?なチビクッキーは
    よ~く冷やしてからいただきましょう。
   「ぱくりッ!」
   「ぐるる!」(←訳:もぐぐ!)
    熱中症患者さん急増の6月下旬です、
    皆さま、水分を充分に補給して
    どうか穏やかな休日を。

   
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~ 《観光の世紀》を開く ~

2017-06-23 22:03:05 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 せんしゅけんッ、かいさいちゅゥ~!」
「がるる!ぐぅるるるがるる!」(←訳:虎です!チャンプを目指せ!)

 こんにちは、ネーさです。
 もうじきツール・ド・フランス!というこのシーズンは
 各国で自転車競技の選手権が催行される時期でもありますよ。
 日本では、今年は青森県で全日本選手権の各競技が激闘中です。
 これからの一年間、栄えあるナショナルジャージをまとうのは誰なのか?
 速報を待ちながら、
 さあ、読書タイムも頑張りましょう!
 本日は、こちらのノンフィクション作品を、どうぞ~♪

  



      ―― アガサ・クリスティーの大英帝国 ――



 著者は東秀紀(あずま・ひでき)さん、2017年5月に発行されました。
 『名作ミステリと《観光》の時代』と副題が付されています。

「ふァいッ! くりすてィさんとォ、いえばァ~」
「ぐるるがる!」(←訳:ポアロさん!)

 ええ、そうですね、
 私たちが何かにつけ、リスペクトしつつも
 申し訳ないことにネタにしちゃってるシャーロック・ホームズさんが
 コナン・ドイルさんの作品を代表する名探偵であるのなら、
 エルキュール・ポアロさんは
 作家アガサ・クリスティーさんの代名詞ともいうべき
 偉大なる探偵さんです。

 評論家さんによっては、
 ポアロさんの方がホームズさんより優れている、と
 称賛される名探偵ポアロさん――

 彼はまた、いえ、ポアロさんのみならず、
 クリスティーさんの作品に登場する探偵さんたちは、
 大の旅行愛好家でもありました。

「おりえんとォ~きゅうこうゥでッ!」
「がるるるぐるるる!」(←訳:トルコやイラクへ!)

 20世紀前半、つまり第二次世界大戦が勃発するまでは、
 ポアロさんは様々な国、都市へ出かけたものでした。

 特に、考古学好きな著者クリスティーさんが興味を抱いた
 中東の都市へ、遺跡発掘の現場へ、と
 ポアロさんは旅をします。

「みすてりィとォ、りょこうゥ!」
「ぐるがるる~!」(←訳:良い組合せ~!)

 著者・東さんは
 現代の日本でも大人気の《旅行ミステリ》のルーツを、
 というか、ひとつの起点を、
 クリスティーさんの作品に見出します。

 そして、世界大戦が終わった後、
 20世紀後半を背景とする作品では、
 《旅行ミステリ》の主人公は、
 ポアロさんからミス・マープルへと
 変化してゆくことも。

「かしこいィ、ろうふじんさんッ!」
「がるるるるるる!(←訳:目敏いんだよね!)

 ミス・マープルの旅先は、
 ポアロさんとは違って、国内が殆ど。

 カリブ海へも行ったりしたんですけど、
 老婦人が編み物をしながら、
 人間観察をしながら、の旅行は、
 やはり、国内がしっくりきます。

「こくないィりょこうゥはァ、きがるゥだしィ!」
「ぐるるるがるるる!」(←訳:観察力も冴えるし!)

 旅から、ヒトは何を汲み上げるのか。
 自宅では見られない風景を前にして、
 そんな“異郷”で犯罪事件と出会ったら、
 何を思うのか。

 旅という、
 “もの想う”ことの多い特別な出来事の中では、
 《謎(=ミステリ)》は
 人をどう動かすのか。

 ポアロさんが、マープルさんが、
 旅を好んだ理由とは。

「しらないィくにへッ!」
「がるるるる!」(←訳:知らない町へ!)

 旅好きさん、
 探偵小説好きな活字マニアさんにおすすめの
 ミステリ評論を、
 皆さまも、ぜひ♪
 
 
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激闘、してみました。

2017-06-22 22:27:23 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 あうゥ~? ひやけッ?」
「がるる!ぐるるがるがる!」(←訳:虎です!お肌ヒリヒリ!)

 こんにちは、ネーさです。
 梅雨時なのに毎日せっせとUVケアして、
 日焼け止めの消費量がタイヘンなことになってます。
 一年のうち、いちばん過ごしやすい季節っていつなのかと悩みつつ、
 さあ、今日も読書タイムですよ。
 本日は、こちらの御本を、どうぞ~♪
 
  



         ―― ある日うっかりPTA ――



 著者は杉江松恋(すぎえ・まつこい)さん、2017年4月に発行されました。
 いま読書界で話題の?“PTAドキュメント”といえば、
 はい、↑こちらの御本なんです。

「ふァ~…ぴィーてィーえェー……」
「ぐるるがるるぅ~…」(←訳:なんか怖いなぁ~…)

 そうね、そうよね、
 PTA ―― Parent-Teacher-Association ――って聞いたら、
 お子さんが就学している・いないにかかわらず、
 腰が引けちゃうものよね、やっぱり。

 学校の様々な行事、
 先生たち、生徒さんの親御さんたち、
 地域の住民さにゃ、教育機関との果てしなき闘いが
 目に浮かぶようだわ……

 できることなら、そのぅ~…

「ぱすッ!」
「がるるる!」(←訳:したいね!)

 そんな、出来るならパスしちゃいたいPTAの役職に、
 就くことになったのが著者・杉江さん。

 活字マニアさんでしたら『ダ・ヴィンチ』誌上で
 杉江さんのお名前を御存知の方もおられましょう。
 ミステリや文芸書などの書評・評論で活躍する
 ライターさんなのですが。

 その《自由業者》な雰囲気が、
 一本の電話を引き寄せたのかもしれません。

「もしもしィ!」
「ぐる!」(←訳:実は!)

 来年度のPTA会長を引き受けていただけませんか。

 と、いきなり訊ねられて、
 NO!絶対NOです!
 とは、言わなかったところから
 杉江さんのPTAな日々が始まってしまうのです。

 嫌だ!NO!と断るより先に
 好奇心が燃え上がり、
 知りたくてたまらない――

 PTAとは、どんなところなのかを。

「なッてみたらァ~」
「がるぐる!」(←訳:驚愕です!)

 杉江さんが冒険に乗り出したのは、
 2008年の春から。

 そして、PTA会長に就任した杉江さんは知るのです。

 これは、父母会の延長のようなもの、じゃない。
 子どもたちの教育に携わるPTAの役職は、
 まるっきり未知の、
 世間の常識が通用しない世界??

「いそがしいしィ!」
「ぐーるるがっるる!」(←訳:ルールがいっぱい!)

 ワケのわからない世界だけれども、
 ここを、少しでも風通しのよい場所にするために。

 子どもも大人も、
 生きてゆきやすい空間にするために。

 いざ、PTAライフを全力でスタート!

「へんてこォえぴそーどッ!」
「がるるぐるるーるる……」(←訳:悲しいエピソードも……)

 村林タカノブさんのイラストに和まされる
 3年間の激闘の記録を、
 ノンフィクション好きな活字マニアさんは、
 ぜひ、一読を♪


 
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削って削って、突き詰めて?

2017-06-21 22:00:57 | ミュゼ
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 いだいィなァ、たいィきろくゥ~!」
「がるる!ぐるるがるっ??」(←訳:虎です!まさか次もっ??)

 こんにちは、ネーさです。
 藤井四段&将棋ファンの皆さん、
 トップニュース独占おめでとうございます。
 28連勝……30年ぶりの偉業……
 この勢いでタイトルを獲得しちゃうのかしら?
 固唾を呑んで見守りつつ、
 さあ、本日は読書をサボって、
 ↓こちらの展覧会情報を、どうぞ~♪
 
  



   ―― AMBIENT 深沢直人がデザインする生活の周囲展 ――



 東京都港区東新橋のパナソニック汐留ミュージアムにて、
 会期は2017年7月8日~10月1日(水曜休館、8/14~8/16は休館)、
 『AMBIENT Lifestyle Items Designed by Naoto Fukazawa』と
 英語題名が付されています。

「むむゥ! なんというゥ、ふぉるむゥ!」
「ぐるるる!」(←訳:明快の美!)

  

「こッちのもォ~!」
「がるるるぅ!」(←訳:すごいなぁ!)

 世界的に活躍するプロダクトデザイナー
 深沢直人(ふかざわ・なおと)さん。

 ALESSI、ARTEMIDE、B&B ITALIA、
 BOFFI、DANESEなど世界中で人気のブランドのデザイン、
 日本国内ではパナソニック、無印良品、SEIKO他の
 デザインやコンサルティングを多数手掛けている深沢さんが、
 この展覧会で掲げるテーマは、

   《 AMBIENT 》

 日本語では《環境》と訳されることが多いこの言葉を
 深沢さんは《周囲》《雰囲気》と捉えているそうです。
 
  

「たしかにィ、ふんいきィ~!」
「ぐるるる!」(←訳:あります!)

 この展覧会では、
 無印良品、au(KDDI)、B&B ITALIA、
 パナソニックなどのブランドの製品としてデザインされ、
 グッド デザイン賞など著名な賞を受賞した作品が
 展示されます。

 また、7月17日には深沢さん御自身が講師を務める
 トークショー(要予約・定員250名先着)、
 7月21日・8月26日・9月8日には
 学芸員さんによるギャラリートークも開催されます。

「でざいんッまにあァさんはァ、ゆかなくちゃッ♪」
「がるるるぐるるがる~!」(←訳:最寄駅は汐留か新橋~!)

 夏休み期間は子ども向けの企画展が多い中、
 大人向けのクールな展覧会は貴重です。
 アート好きな皆さま、ぜひ、お出掛けを♪




    はい、ここで今日のオマケ画像も、どうぞ~!
   
    『MUJI 無印良品』さんの、
    もしやこのボトルも深沢さんデザインかもしれない
    《桃 SODA PEACH》は、
    果汁100%で、炭酸飲料!
   「おおォ!それはッ!」
   「ぐるるがる!」(←訳:珍しいかも!)
    美味しいモモソーダ、
    熱中症対策にも、ゴクゴクっとゆきましょう♪



    
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