テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 20世紀プチ建築旅 ~

2017-05-31 21:42:14 | ミュゼ
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 やッとォ、ころもがえェ?」
「がるる!ぐるがるるる!」(←訳:虎です!6月だもんね!)

 こんにちは、ネーさです。
 暦の上では夏服への衣替えは明日の6月から……な筈が、
 もうとっくに半袖になっちゃってるわよ!な5月でしたね。
 猛暑という長期予報がハズレまくってくれるよう祈りながら、
 さあ、本日は読書をサボって
 ↓こちらの展覧会情報を、どうぞ~♪
 
  



        ―― ル・コルビュジエと前川國男 ――



 東京都小金井市の江戸東京たてもの園にて、
 会期は2017年5月30日~9月10日(月曜休園、祝休日の場合はその翌日)、
 『Le Corbusier and Kunio Mayekawa』と英語題名が、
 『世界遺産登録記念』と日本語副題が付されています。

「あはァ! せかいィいさんッ!」
「ぐるがるぐるるがる!」(←訳:国立西洋美術館だね!)

  

 2016年、東京・上野の国立西洋美術館が
 東京初の世界文化遺産に登録されました。

 この展覧会は、登録を記念して開催される企画展であり、
 スイスで生まれフランスで活動した建築家
 ル・コルビュジエさん(1887~1965)、
 そしてル・コルビュジエさんに直接指導を受けた日本の建築家
 前川國男さん(1905~1986)の業績に注目する
 特別展です。

「うえのにィ、ありまスゥ!」
「がるるるるぐる!」(←訳:前川さんの建築!)

  

 ええ、そうなんです。
 JR上野駅の公園口からすぐ、
 オペラやバレエの公演で人気の東京文化会館と、
 公園口から歩いて10分くらい?の
 東京都美術館はともに前川さんの作品なのね。

 あ、それとね、
 おそらく活字マニアさんにとっては馴染みの深い
 紀伊國屋書店さんの新宿店も
 前川さんの設計なんですって!

「むむゥ! そういえばァ!」
「ぐるるるるるがるぅ!」(←訳:似たところがあるぅ!)

 江戸東京たてもの園では
 移築された前川邸をはじめ、
 ル・コルビュジエさんと前川さんの建築についての展示が、
 また、東京文化会館では
 アートランジ他でパネル展と写真展が催行されますよ。

「けんちくゥまにあァさんにィ~」
「がるるるぐるっ!」(←訳:おすすめですっ!)

 江戸東京たてもの園の会場では
 シンポジウムや講演会も予定されています。
 詳細は江戸東京たてもの園のHP、FB等で確認の上、
 皆さま、楽しいお出かけを♪ 




   さて、5月ラストのオマケ画像は――
  
   『不二家』さんの
   《カントリーマアム チョコミント》!
  「またしてもォ、みんとッ?」
  「ぐるっるるる?」(←訳:流行ってるの?)
  「だッてェ、なつゥだしィ!」
   はい、このミント味カントリーマアムも
   冷蔵庫で冷やしてから、
   パクリ!と、ぜひ♪
   
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いまひとたびの。

2017-05-30 22:11:22 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 さがしてもォ、ないィのでスゥ!」
「がるる!ぐるるー?」(←訳:虎です!どこだー?)

 こんにちは、ネーさです。
 そうよね、ないのよね、熱心に探してるのに。
 何を探しているかというと、
 ええ、先週ニュースになったあのお菓子ですとも!
 本日の読書タイムは、
 タイムリーかつ衝撃的な↓こちらの御本で、
 さあ、皆さまもともにため息を~!

  



        ―― 日本懐かしのお菓子大全 ――



 著者は松林千宏(まつばやし・ちひろ)さん、2017年5月に発行されました。
 『日々食べまくった思い出のおやつ』と副題が付されています。

 そう、私たちが探しているのは、
 東日本ではもう販売されなくなっちゃうらしい
 明治製菓さんのロングセラーお菓子
 『カール』!

「にほんではァ、はじめてのォ~」
「ぐるっるがるぐるる!」(←訳:スナック菓子なんだ!)

 日本の20世紀後半――
 つまり《昭和》という時代は、
 ある意味では、江戸~維新~明治期をも凌駕する
 大激動の時代だったかもしれません。

 社会の在り様が根底から変化し、
 政治、経済、文化、意識、
 あらゆる点で日本人の暮らしが変わっていった中で、
 もちろん食生活も例外ではありませんでした。

「のみものッ!」
「がるるぐるる!」(←訳:食材も食事も!)
「そしてェ、おかしもォ!」

 なくてもいいけど、
 あると嬉しくて、ついつい笑顔になっちゃう特別なもの、
 お菓子。

 この御本では、
 昭和の時代にチビっこたち&大人たちに愛された
 スナック、チョコレート、クッキーやビスケット等のお菓子が
 これでもかー!ってくらいに紹介されています。

 話題の『カール』も、
 本文12ページに掲載されていますよ。

 発売されたのは1968年(昭和43年)、
 トウモロコシを原料とするスナックは
 当時の日本のお菓子としては珍しいものだった、と
 著者・松林さんは解説しています。

「ちきんすーぷあじィ?」
「ぐるるぅ?」(←訳:ピザ味ぃ?)
「こういうのもォ~あッたのでスかッ!」

 驚きは『カール』に限りません。

 そもそも御本の表紙から、
 あっ!このお菓子って見たことあるような?
 そうだ、そういえば!
 うん憶えてるよ!
 と目からウロコが雪崩れ落ちる
 お菓子がいっぱい!

 いや、私ネーさが知らないお菓子もけっこうありますし、
 2017年現在も製造&販売されている
 息の長~いお菓子も載っているんですけれども……

「でざいんッ、ちがいィまス!」
「がるるぐる!」(←訳:レトロだね!)

 『ペッツ』って、基本コンセプトは変わってないわね。
 『きのこの山』と『たけのこの里』も
 『チョコボール』も『かっぱえびせん』も、
 変わらぬことこそが強味、なお菓子でしょうか。

 対照的に、
 もう見かけないわね~?なお菓子は、
 不二家さんの『ノースキャロライナ』、
 エスビー食品さんの『5/8チップ』……

「もうゥなにのでスかァ?」
「ぐっるるがーる!」(←訳:もったいなーい!)

 多くの人の記憶に残っている
 なつかしのお菓子たち。

 昭和生まれの方々、
 そして平成生まれの方々のこころにも、
 きっと何かの感情を呼び起こすに違いない
 お菓子たちの荒ぶる歴史を
 活字マニアの皆さまも
 ぜひ、一読してみてくださいね。

「どうかァ、きえないでェ~!」
「がーる!!」(←訳:カール!!)
 


 
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それぞれの、思い入れあらば。

2017-05-29 22:05:29 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ぎゃくてんでェ、ゆうしょうゥでスゥ!」
「がるる!ぐるるるがるぐるる!」(←訳:虎です!オランダ中が大喜び!)

 こんにちは、ネーさです。
 2017ジロ・ディ・イタリア総合優勝は
 トム・デュムランさん!(チームサンウェブ所属、国籍はオランダ)、
 一方、日本で開催されたツアー・オブ・ジャパン個人総合優勝は
 オスカル・プジョルさん(チーム右京所属、国籍はスペイン)!
 優勝者のおふたりと選手さんスタッフさんに
 盛大な拍手を送りながら、
 さあ、今日も読書タイムです。
 本日は、こちらの御本を、どうぞ~♪

  



          ―― 羅生門・蜜柑 ほか ――



 著者は芥川龍之介さん、2016年12月に発行されました。
 《教科書で読む名作》とシリーズ題名が付されています。

「むぎゅゥ! ちょうゥ~ゆうめいィ!」
「ぐるるるるがるる!」(←訳:文豪さんの代表作!)

 先日ご紹介しました
 《文豪ノ怪談 ジュニア・セレクション》シリーズに
 すっかり惚れ込んでしまった私ネーさ、
 本屋さんの文庫コーナーの、
 古典作品が配架されている棚を
 覗いてみましたら……

 パッと目に飛び込んできたのが、この御本です。

「きょしょうゥさんのォ、めいさくゥがァ~」
「がっるる!」(←訳:みっしり!)

 芥川龍之介さん(1892~1927)。

 日本の活字マニアさんでしたら、
 その御名を知らないはずはありませんよね。

 この御本には、

 『羅生門』『蜜柑』『鼻』『地獄変』『奉教人の死』
 『舞踏会』『藪の中』『雛』『ピアノ』

 が収録されています。

 《教科書で読む》とシリーズ名が付されてはおりますけれど、
 教科書とか学校推薦の図書とか、
 はっきり言って、そういうのどうだっていいわ!
 
「だいじィなのはァ~!」
「ぐるがっるぐる!」(←訳:本物だってこと!)

 まさしく、近代日本の文学史に於ける
 “本物”の文豪であった芥川さん。

 収録されている9作品は、
 いずれも珠玉の名作――

 とはいえ、読み手の私たちにも
 “好み”の作品、
 つい、ひいきしたくなるキャラクターというものがございます。

「ふァいッ! テディちゃ、みかんがァすきでスゥ!」
「がるるぐるるー!」(←訳:ボクは羅生門ー!)

 私ネーさは、『地獄変』ね。
 ええ、誰に何と言われようと、『地獄変』ですとも!

 1918年(大正7年)に《発表されたこの作品は、
 『宇治拾遺物語』中の
 『絵仏師良秀』をベースとしています。

 御本の巻末には
 原作であるこの『絵仏師良秀』も収録されているのですが、
 文庫のページにして
 わずか1ページ強ほどの分量の昔語りが、
 芥川さんの筆にかかると……

 壮大で苛烈な、
 ひとりの芸術家の栄光と破滅が、
 苦悩と喜びと、
 強さと弱さと、
 一瞬であり永遠でもある《生命》が
 紙の上に絞り出されます。

「いちどォ、よんだらァ~」
「ぐるるるる!」(←訳:忘れないね!)
「でもォみかんもォいいんでスよゥ!」

 ええ、そうね。
 読み手の皆さまはそれぞれに、
 アタシは『藪の中』よ!
 僕は『鼻』を推したい!と
 心のうちで呟いておいででしょう。

 いつか読んだなつかしい名作を、
 絶妙な注釈と、
 鋭利な解説文とともに、
 今日、ふたたび。

「あいどくゥしてみようゥ!」
「がるるるるぐるぐる!」(←訳:よみがえるワクワク!)

 大人にも少年少女にもおすすめの一冊です。
 ぜひ!

 

 
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野菜は、友だち?

2017-05-28 21:50:54 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 おもわぬゥ、だいはらんッ!」
「がるる!ぐるるがるっ?」(←訳:虎です!勝者は誰だっ?)

 こんにちは、ネーさです。
 第20ステージを終えたジロ・ディ・イタリアが大混戦になりました。
 優勝候補さんが大幅にタイムロス!
 今日行われる最終ステージ個人TTの結果次第で大逆転もアリ?
 近年稀な乱戦を制するのは誰なのか、
 ドキドキしながらも読書タイムもちゃっかりと♪
 さあ、本日は、こちらの新書を、どうぞ~!
 
  



          ―― ありがたい植物 ――



 著者は田中修(たなか・おさむ)さん、2016年11月に発行されました。
 『日本人の健康を支える野菜・果物・マメの不思議な力』と
 副題が付されています。

「ふうむむゥ~? おやさいィ?」
「ぐるるぅ~…」(←訳:野菜かぁ~…)

 そうねえ、なぜか多いのよねえ、
 お野菜よりもお肉の方がいいよ!
 お肉が好きなんだ!という人が。

 それに、お野菜好きを公言しておきながら、
 ホントはお肉が好きで好きで!という人も。

「たぶんッ、おおぜいィいまス!」
「がるるるうぐるがる!」(←訳:野菜嫌いなヒト多し!)

 そんな《お肉好き》多数派に囲まれて
 私ネーさのような《肉嫌いで野菜好き》な少数派は
 いつも肩身の狭い思いをしておりますが。

 この御本を読めば、
 ちょっと胸を張りたくなってくる!

「えェ~? そんなにィ?」
「ぐるるがるるぐるがるる?」(←訳:野菜のどこがどう良いの?)

 御本の本文、まず第一章の
 『日本人の寿命の不思議』では
 日本人がなぜ長寿であるか、
 和食の中心素材となっている
 野菜についても論じられます。

 第二章『和食パワーの脇役は?』
 第三章『和食パワーを援けッる果物』では
 古代から日本で食されてきた野菜と果実、
 江戸時代以降に栽培されるようになった野菜と果物が
 丁寧に紹介されていて――

「たくさんッありまスよゥ!」
「がるる!ぐるる!」(←訳:りんご!メロン!)
「れもんッ! とまとォ!」

 そして第四章では
 『日本人がよく食べる野菜』が明らかになります。

 江戸の以前から、変わらず栽培されているもの。
 流行や品種改良を経て、
 私たちの食生活に欠かせないものとなった
 野菜と果物。

 どの章でも、
  
  精進料理の《畑の肉》とは?

  《三毒を断つ》果実とは?

  《世界最古の栽培植物》とは?

 というような
 Q(=問題)と
 それに対するA(=答え)が提示される構成になっているので、
 読んでゆくうち自然と知識が身についてゆくこの御本、
 お野菜好きな方々にとっては頼もしく――

「おにくゥだいすきなァ、かたがたにはァ~」
「ぐるっるがるぐるるるー?」(←訳:ピリっと耳にスパイシー?)

 肩肘張らず、
 楽しくお野菜と付き合いたいのなら、
 ぜひ、一読を。

 また、野菜の歴史についても記されているので、
 歴史好きな活字マニアさんにも
 おすすめですよ~♪

 
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キュレーターは、あのふたり!

2017-05-27 21:58:42 | ミュゼ
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ぐすんッ、おわッちゃうゥでスよゥ~!」
「がるる!ぐるるるぅ~…」(←訳:虎です!寂しいなぁ~…)

 こんにちは、ネーさです。
 海外サッカーは今季のリーグ戦がほぼ終わり、
 ジロ・ディ・イタリアも明日が最終日……
 って寂しがってるヒマはないわ!
 もうすぐテニスの全仏やウィンブルドンが開幕するわよ!
 錦織くんの快進撃を祈願しながら、
 本日は読書をサボり、
 ちょっと珍しい形の展覧会の情報を、さあ、どうぞ~♪
 
  



   ―― 奈良美智がつくる 茂田井武 展 夢の旅人 ――



  



 ―― 高畑勲がつくるちひろ展 ようこそ!ちひろの絵のなかへ ――



 両展覧会とも、東京都練馬区のちひろ美術館にて、
 会期は2017年5月19日~8月20日(月曜休館、ただし8/1~8/20は無休)。
 ひとつの美術館でふたつの展覧会が同時開催!というドラマチックな企画は、
 開館40周年を記念する特別展の第2弾です。

 ことに注目したいのは
 ふたりのキュレーターさんの存在です。

「たかはたァさんッ!」
「ぐるがるる!」(←訳:奈良さんも!)  
 
  

 日本を代表するアニメーション作家・高畑勲さん。

 その高畑さんがキュレーションするのは、
 絵本作家いわさきちひろさんの展覧会です。

 もともと、ちひろさんの絵本ファンであった高畑さんが、
 “ちひろの絵の世界”を表現しようとするなら、
 展示室に並ぶのは……?

「あらたなァ、めせんッ!」
「がるるる!」(←訳:水彩の美!)
 
  

 一方、国内外で活動する美術家・奈良美智さんが“つくる”のは、
 画家・絵本作家の茂田井武(もたい・たけし)さんを
 主役とする展覧会です。

 20世紀の中頃に活躍した茂田井武さん(1908~1956)の作品世界を、
 「今も新しい」と感じる奈良さんが、
 どのようにして現代に再構築させるのか――

「ちゃれんじィ、でスゥ!」
「ぐるるる~♪」(←訳:楽しそう~♪)

 絵本好きな御方、
 高畑さんのファンの方々、
 そして奈良さんのファンの方々も必見の企画展ですが、
 講演会やギャラリトークなど
 関連イベントも多数予定されていますよ。

 特に、8月30日に紀伊国屋サザンシアターで行われる
 高畑さんと奈良さんの対談は
 チケット争奪戦になるんじゃないかしら
 (7月初旬に発売予定です)。

「いいなァ、それッ♪」
「がるるるぐっるー!」(←訳:聞ける人ラッキー!)

 ファンの方々は、お出掛け前に
 美術館HPのチェックを、抜かりなく!
 



   では、ここで初夏の美味しいオマケ画像も、はいっ♪
   
   『不二家』さんの
   《LOOK チョコミントダブル》。
   ミントアイス味のチョコ、
   カカオミント味のチョコ、の
   2種のチョコレートを召し上がれ~♪
   「ふきゃッ!」
   「ぐるぅ!」
   予想外に効いてます、ミントの爽快感!
   冷蔵庫での保管をおすすめしたい夏ショコラで
   ひ~んやり気分を味わいながら、
   どうか皆さま、穏やかな休日を。

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両手に、フクロウ♪

2017-05-26 22:06:00 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 あううゥ~、しょッくゥなのでスゥ~…!」
「がるる!ぐーるる……!」(←訳:虎です!カールが……!)

 こんにちは、ネーさです。
 明治のカールといえばチーズ味が大好き♪なんですけど、
 ああ、もう食べられなくなってしまうんでしょうか。
 しんみりしつつも、
 さあ、元気出して読書だ!の時間です。
 本日は、こちらの御本を、どうぞ~!

  



         ―― イートン校の2羽のフクロウ ――



 著者はジョナサン・フランクリンさん、
 原著は1960年、原著改訂版が2016年に、
 そして日本語版は2017年3月に発行されました。
 英語原題は『Two Owls at Eton』、
 落ち込んだ気持ちもたちまち回復する?動物ノンフィクション作品です♪

「ふッ、ふくろうゥ??」
「ぐるるがーるる」(←訳:しかもイートン?)

 ええ、イートン校というのは、あのイートン校です。
 英国の有名な私立寄宿学校、
 名門貴族の子弟が通い、
 数多のエリートを輩出してきたことで知られる
 あの、イートン校で。

 学生のジョナサンくん、
 かつてどんな生徒さんもしなかった難行に
 挑む事態となりました。

「おきてェやぶりィのォ?」
「がるるるぐる!」(←訳:フクロウ同行!)

 だって、仕方ありません、
 見つけちゃったんですもん。

 フクロウのヒナを、巣の中に。

 おっと、誤解しないでいただきたいのですが、
 ジョナサンくん、
 巣からヒナたちを強奪してきたわけではありません。

 友人の家の庭にモリフクロウが巣を作ったところ、
 お母さんフクロウは猟師に撃たれてしまった……

 巣には赤ちゃんフクロウが何羽か
 取り残されているらしくて――

「そッ、それはァ!」
「ぐっるるがるる!」(←訳:ほっとけないよ!)

 現在でしたら、
 日本では一般市民が野鳥を飼うことはできませんし、
 英国でも何らかの法規があろうと思われますものの、
 ジョナサンくんがフクロウのヒナと出会ったのは
 1960年以前のこと。

 ならば、鳥好きな少年ジョナサンくんが
 どうしてチビっ子フクロウたちを
 放っておけるでしょう。

「ごはんッ、あげなくちゃッ!」
「がるるるぐるるるる!」(←訳:世話してやらないと!)

 ジョナサンくんがフクロウのヒナたちを救出したのは、
 新学期が始まる数日前。

 長い夏休みの最中ならともかく、
 すぐ学校が始まるっていうのに、
 始まるって……始まる……ん?

「あはァ! ひらめきィましたでス!」
「ぐっるがるるぅるる!」(←訳:グッドアイディアが!)

 学校に連れていって
 フクロウたちの面倒を見る。

 そんなこと……そんなステキなこと……!

「わぽぽぽゥ~♪」
「がるるるっ♪」

 この妙案は実現するのか?

 実現したらしたで
 どんなハチャメチャとドタバタがジョナサンくんを見舞うのか?

 同級生や保護者たちや先生たちの反応や如何に??

「ゆけゆけェ~!」
「ぐるるるぅ!」(←訳:負けるなぁ!)

 ジョナサンくんとフクロウたちの愉快な学校生活の続きは、
 はい、どうか御本を読んで
 ご自分の眼で確認してみてくださいね。

 イートン校=お堅いエリート校、
 というイメージの幾割かが崩壊することは間違いなしの
 英国らしい魅力に満ちたノンフィクションは
 動物好きな活字マニアさんにおすすめです。
 ぜひぜひ、一読を~♪
 
 
 
 
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幻か、オアシスか。

2017-05-25 21:57:54 | ミュゼ
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 むむゥ! ちかづくゥ~しょうねんばッ!」
「がるる!ぐるがるるる?」(←訳:虎です!決着つくかな?)

 こんにちは、ネーさです。
 ジロ・デシ・イタリアの総合優勝候補も絞られてきました。
 第16ステージでは首位の選手さんがトイレタイムのため
 大幅にペースダウン!という前代未聞の椿事が発生、
 そして今日はドロミテアルプスで激坂レース!
 誰がトップを獲るのか、結果を心待ちにする一方で、
 さあ、読書タイムです♪
 本日は、こちらの御本を、どうぞ~!
 
  



        ―― あとは野となれ大和撫子 ――



 著者は宮内悠介(みやうち・ゆうすけ)さん、2017年4月に発行されました。
 『カブールの園』で三島由紀夫賞を受賞したばかりの著者・宮内さんの、
 最新刊がこちら!なんですけど……

「えすえふゥ、でスかァ?」
「ぐるるぅ?」(←訳:政治劇ぃ?)

 そうなのよね、
 この御本はどのジャンルに属するの?と問われたら、
 さて、どう説明したらいいんでしょう。

 現実的であり、まったく架空でもある設定。
 ファンタジーともSFとも言えそうな物語なのに、
 私たち読み手はひしひしと
 恐怖と危機感を覚えます。

 これは、明日、我々の身にも起こり得る事柄ではないのか……?

「だからァ、はらはらァ、しちゃいまス!」
「がるぐるる!」(←訳:心配なんだ!)

 物語の舞台となるそこは、砂漠の国。

 アラルスタンという、
 中央アジアの小国です。

 ソビエト連邦の末期に
 政治的な思惑から建国されたアラルスタンは、
 いまもまだまだ、“国”としての形と方向を定められず、
 摸索を続けている最中。

「げんきはァ、あるんでスけどォ!」
「ぐるがるるるる!」(←訳:町は賑やかだし!)

 ええ、人の往き来も盛んで、
 活気がある――ように見える首都の繁華街。

 しかし、そこで異変が起きました。

 民衆の注目を浴び、
 演説を始めたのは
 国家の舵取りを担う、大統領。

 彼を狙って
 ……銃弾が!!

「えええッ?」
「がるぅ!」(←訳:うそぉ!)

 舵取りを喪った若い国が
 沈没するのは必定、と誰もが思うでしょう。

 無思慮無気力な議員たち、
 信念なき官僚たち、
 好機を窺う無法集団たち。

 もう、国が亡びるのは時間の問題か……

「そッ、そんなのォ~!」
「ぐるるぅ!」(←訳:いやだぁ!)

 そのとき、国を、
 いえ、“自分たちの居場所”を護るべく
 立ち上がったのは。

 女の子たち。

「ふァ?」
「がる?」

 初代大統領が愛妾たちを住まわせていた《後宮》は、
 現在、行き場を持たない少女たちが暮らし、
 毎日勉強に励んでいました。

 国が、町が、滅んでゆくのを
 ただ見ているだけ――なんてこと、できるもんか!

 誰も守ってくれないんなら、
 いっそ、あたしたちの手で!

「そッ、そッちィでスかッ!」
「ぐるがる!」(←訳:発想斬新!)

 傾く国家を、どう立て直すか。
 再生させ、大地にすっくと立ち上がるか。

 政治エンタと言えなくもない壮大な物語ですが、
 私ネーさは《宝塚》を連想いたしましたよ。
 
 少女たちが沙漠に築く“夢の国”の理念は、

「きよくゥ! ただしくゥ!」
「がるる!」(←訳:美しく!)

 砂漠にそびえるのは、
 蜃気楼に揺れる幻の楼閣か、
 本物のオアシスか。

 冒険と挑戦の快作、
 宮内さんファンの皆さま、
 ぜひ、一読を♪
 
  
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― 驚異の緻密画! ―

2017-05-24 21:49:15 | ミュゼ
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 えッとォ、こんしゅうまつゥのォ、いべんとォはァ~…」
「がるる!ぐーるーるがるる!」(←訳:虎です!ダービーがあるよ!)

 こんにちは、ネーさです。
 ええ、今度の日曜日はダービーの開催日ですね。
 私ネーさ、馬券を買ったことはなくて買う予定もありませんが、
 ちょっと研究してみようかしら♪
 では、本日は読書をお休みしてウマのお話、じゃなくて、
 ↓こちらの展覧会情報を、どうぞ~!
   
  



             ―― 池田学 展 ――



 石川県金沢市の金沢21世紀美術館にて、
 会期は2017年4月8日~7月9日(月曜休館)、
 『IKEDA Manabu: The Pen ―― Condensed Universe ――』と英語題名が、
 『――凝縮の宇宙――』と日本語副題が付されています。

「ここッ、こまかァ~いィ!」
「ぐるるる!」(←訳:細密画だ!)

  

 現在、モダンアートを中心とする展示と企画展で大人気の美術館、
 金沢21世紀美術館では、
 池田学(いけだ・まなぶ)さんの展覧会が開催されています。

 ペンを主な画材として作品を制作しておられる
 池田学さん(1973~)は、
 “一日に握りこぶしほどの面積しか描くことができない”という、
 超絶細密な画風の作家さんです。

「むむゥ! むしめがねェ、ほしくなりまスゥ!」
「がるるるぅ……!」(←訳:スゴイなぁ……!)

 確か以前に、北野猛さんのアート系TV番組で特集されて
 大きな反響を呼んだ池田さん、
 最新作は、こちらの↓
 
  

 『誕生』(2013~2016)。

 米国ウィスコンシン州のチェゼン美術館の滞在制作プログラムにより
 3年に渡って制作されたこの新作と、
 『巌ノ王』
 『興亡史』
 『予兆』
 チラシ(フライヤー)表面に仕様されている『再生』など、
 池田さんの主要作品が一興に公開されるこの展覧会は、
 初の大規模な個展でもあります。

「かなざわァとォ、とうきょうゥ……!」
「ぐるるる~…」(←訳:遠いけど~…)
「みにィゆきたいィでスゥ!」

 細密画好きなアートマニアさんは、
 ぜひ、新幹線で、特急列車で、お車で、
 金沢21世紀美術館へ、お出掛けを♪




    さあ、ここで、冷菓なオマケ画像を、またも!
   
    『グリコ』さんの
    《牧場しぼり》バニラとラムレーズンは、
    おお、想像以上に本格的なラムレーズン?
    「ぱくぱくゥでス!」
    「がるるるぐる!」(←訳:おかわり所望!)
    どちらもそれぞれに美味しいので、
    食べ比べてみるのもおすすめですよ~♪

  
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これぞ《フィクションの華》。

2017-05-23 22:12:00 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 にほんでもォ、はしッてまスよゥ~♪」
「がるる!ぐーるるーるがるる!」(←訳:虎です!ロードレース花盛り!)

 こんにちは、ネーさです。
 はい、現在イタリアではジロ・ディ・イタリアが、
 米国ではツアー・オブ・カリフォルニアが、
 そして日本でもツアー・オブ・ジャパンが開催中です。
 ああ、画像を眺めるだけでも溜め息しちゃうカッコよさ……
 自転車競技&ロードレースに興味をお持ちの御方は
 各ツアーのHP等をチェックしてくださいね。
 では、ここからは読書タイムを、どうぞ~♪
 
  



             ―― 花嫁首 ――



 著者は柴田錬三郎(しばた・れんざぶろう)さん、
 編者は末國善己(すえくに・よしみ)さん、2017年3月に発行されました。
 『眠狂四郎ミステリ傑作選』と副題が付されているこの御本は、
 剣士・眠狂四郎が推理のナタを振るう異色のミステリ短編集です。

「みすてりィなのはァ~」
「ぐるるるるるがるる!」(←訳:狂四郎さんの方かも)

 昭和のエンタ分野を代表する小説家
 柴田錬三郎さん(1917~1978)。

 その柴田さんが、一話ごとに工夫に工夫を重ねて発表し、
 大人気を博したのが
 《眠狂四郎》シリーズです。

「くふぅゥ?」
「がるるぐるる?」(←訳:例えばどんな?)

 1話の長さは、だいたい原稿用紙にして20枚。

 初めて読む人にとっても、
 設定やキャラが分かりやすい読み切り連載。

 内容は、政争ものあり、
 庶民の暮らしに題材をとったもの、怪異譚、
 剣豪や忍者との死闘、
 そうして本格ミステリもの、と
 バラエティに富んでいます。

 その中から、編者・末國さんが選り抜いたのが、
 この御本に収録されている21作品。

「たんていィやくはァ、もッちろんッ!」
「ぐるがるるぅる!」(←訳:眠のおじちゃん!)

 眠りのナントカなんていうと
 『名探偵コナン』くんみたいですけど、
 こちらの名探偵=眠狂四郎さんは
 コナンくんに眠らされる探偵さんとは違い、
 本物です。

 その凄味は、21作品のいずれからも
 月光のように冴え冴えと漂い来るものですが、
 柴田さんの作品も
 眠狂四郎さんの名も初めて聞いたわ!という
 ビギナーさんには、
 やはり表題作品『花嫁の首』がおすすめ、でしょうか。

「おめでたいィおしょうがつゥ、なのにィ~」
「がるぐる!」(←訳:緊急事態!)

 婚礼が行われたばかりの武家屋敷で、
 尋常ならざる異変が!

 花嫁さんの首が刎ねられ、
 代わりに置かれていたのは……罪人の首?!?

「ぎょえええェッ?」
「ぐるるるるる!」(←訳:めでたくない!)

 真相究明へ、
 敢然と挑む眠狂四郎さん。

 中編か長編にしてもいいほどに
 内容濃密な《謎》物語の結末は……?

「さすぺんすゥ!」
「がるるぅる!」(←訳:アクション!)

 フィクションの華ともいえる
 《眠狂四郎》シリーズ、
 しかし実は、確かな時代考証に裏打ちされた
 極上の時代小説でもあります。

 ノンフィクションより小説が好き!な活字マニアさんは
 ぜひ、一読を!
 柴田さんのファンの方々も、
 新たな視点で編まれたこの御本、
 書店さんで探してみてくださいな♪
 巻末の解説も必読です!



 
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本を愛し、本に愛され。

2017-05-22 22:05:07 | ブックス
「こんにちわァ、テディちゃでスゥ!
 ついにィ、やたッ!!!」
「がるる!ぐるがるるるる!」(←訳:虎です!歴史作りました!)

 こんにちは、ネーさです。
 ええ、やりました我らがユヴェントス!
 セリエ史上初の6連覇を成し遂げて、有終の……おっとと、
 リーグ戦はまだ残っているし、CLもありますが、
 とにかく優勝です!
 選手さんスタッフさんに心からの感謝の拍手を送りながら、
 さあ、スカっと明るい気分で
 本日の読書タイムは、こちらの新書を、どうぞ~♪
 
  



          ―― 役に立たない読書 ――



 著者は林望(はやし・のぞみ)さん、2017年4月に発行されました。
 大ヒットエッセイ『イギリスはおいしい』、
 ケンブリッジ大学に所蔵される和漢古書に関する研究、
 『謹訳源氏物語』他の作品で
 活字マニアさんにはお馴染みの著者・林さん、
 この御本では、語って語って語ります、
 “書物と人”について、ずっしりと!

「しょもつのォ、ないィくらしィ、なんてェ!」
「ぐるるるるがる!」(←訳:つまんないもん!)

 書物=本って、
 そもそも、どういうものなのだろうか――

 御本の本文、第一章『読書と知』の冒頭には、
 次のような小題が掲げられています。

  『読めば教養人になれるという錯覚』

 ↑これがもう、ほぼキモというか、
 この御本の真髄であると言えましょう。

「おもいこみッてェ~」
「がるぐるる!」(←訳:怖いからね!)
 
 たくさん読めばいいってものじゃない。
 早く読めばいいってものでもない。

 大切なのは、考えること。

 そう、時々メディアに広告が出ている速読法なんて、
 とてもできない。

 一冊の本をいかに深く味わい、
 そこから何を汲みとり
 自らの栄養にしたか。

「むむゥ! それこそがァ~」
「ぐるがるぐるる!」(←訳:真の活字マニア!)

 と、書いておきながら。

 著者・林さん、こんな風にも言い切ってしまいます。

  『読書以前に大切なものがある』

「わほゥ??」
「がるぅ?」

 小っちゃい頃の林さん、
 完全なアウトドア派であられたそうな。

 学校から帰って来るなり、
 ランドセルを放り出し外へ遊びに行ってしまう。
 本を読んでいる時間なぞゼロ。

 そんな少年時代を過ごしたからこそ、思うことは。

 読書は、書物は、確かに大事だけれど、
 世界はそれだけじゃないだろう?

「むふふッ♪」
「ぐるるっ♪」

 ええ、そう、
 読書が世の何にも優るだなどとは
 思ってもいませんが、
 やはり、本が大好きなのも事実。

 そこで、御本の後半では、
 書物の入手法、
 どうしたら良い書物(読みたいと思える書物)と出会えるか、
 出会った書物のどこに醍醐味をみつけるか、
 大事な書物の保管方法など、
 “本との付き合い方”にも言及されています。

「なァるほどォ、こうすればァ~」
「がるぐるるるるる!」(←訳:本も長持ちしそう!)

 マイ本棚をお持ちの方々には、
 うんうん、そうなんだよね、と頷かされる
 書物マイスター・林さんの読書論。

 特に、本の探し方を解説したパートは
 活字マニアの皆さまの参考になるかもしれません。
 古書店街へ行く前に、
 ぜひ、一読してくださいね~♪
 
 

 
 
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