「こんにちわッ、テディちゃでス!
やくしゃさんにィ~はくしゅゥ!」
「がるる!ぐっるるる~!」(←訳:虎です!そっくりだ~!)
こんにちは、ネーさです。
NHK夜ドラ新作『作りたい女と食べたい女』、
おお原作そのままだ!と感激しつつ拝見しました。
ドラマ好きな方々はチェックしてみてくださいな♪
では、今日の放送開始の時刻までは
↓こちらの御本で、さあ、読書タイムですよ~!
―― イギリス花粉学者の科学捜査ファイル ――
著者はパトリシア・ウィルトシャーさん、
原著は2019年に、
画像の日本語版は2022年11月に発行されました。
英語原題は『THE NATURE OF LIFE AND DEATH』、
『自然が明かす犯罪の真相』と日本語副題が付されています。
「のんふぃくしょんッ、なのでスゥ!」
「ぐるがぅるるるる!」(←訳:小説じゃなんだ!)
ええ、そうなんです。
科学捜査ファイル、という題名は、
まるでミステリ小説……のようですが、
著者・ウィルトシャーさんが捜査するのは、
現実の世界で起きている、
本物の事件、なのです。
そして、ウィルトシャーさんが
どのような立場から捜査に参加しているのかというと、
《法生態学》。
「せいたいィがくゥ……?」
「がるるぐるるぅ??」(←訳:初めて聞くよぅ??)
法生態学者である“私“に何ができるか。
第1章『開幕』の中で、
ウィルトシャーさんは↓こう断言しています。
私は靴についた微細な粒子から
その人がどんな場所に行ってきたかを
言い当てられる。
「ふむむッ! なあるほどォ!」
「ぐるるるがるる!」(←訳:そういうことか!)
第2章『探す、そして見つける』では、
ウィルトシャーさんのお仕事の実例が語られています。
或る殺人事件が起き、
警察の捜査の結果、
犯人は逮捕されました。
が、犯人は言うのです。
遺体がどこにあるか分からない。
見慣れない田舎道を夜通し運転し、
人目につきそうもない光量とした場所に
彼女を埋めてきた。
どこに行ってきたかと聞かれても、
思い出せることは殆どない。
「むちゃくちゃでスゥ!」
「がるぐるる!」(←訳:漠然すぎる!)
犯人への怒りは、とりあえず脇に措いて、
ウィルトシャーさんは調査と分析にかかります。
犯人が着用していたジーンズ、靴、
遺体を運ぶのに使った車両のマット、
アクセルやブレーキのペダルを覆っていたカバー、
トランクのマット、
車体のフロントスポイラー。
こういった部品から
粒子を採取して、
顕微鏡で拡大してみると……?
「とげとげッ、はッけんッ!」
「ぐるるる!」(←訳:花粉粒だ!)
花粉から浮かび上がるのは、
事件現場とその周辺の植生。
土壌の酸性度と湿気、
日当たりの具合、
森か林か野原か、
放置された土地か管理されている土地か。
ウィルトシャーさんが分析を進めるごと、
対象の条件は絞られてゆき、
ついにご遺体は発見されました。
「はんざいィ、ゆるすまじィ!」
「がるるぐるがるるる!」(←訳:未解決にはさせない!)
ほんの数粒の、
花粉、胞子、菌類の残骸、
昆虫や甲殻類の外皮から、
ウィルトシャーさんは
事件解決への“道”を見出してゆきます。
犯罪など無い世界に。
その思いがひしひしと伝わってくる
《法生態学者》ウィルトシャーさんの奮闘の記録は、
ノンフィクション好きな活字マニアさんに
おすすめですよ。
本屋さんで、図書館で、
ぜひ、探してみてくださいね♪