テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

森と、鳥獣と、人間と。

2015-03-31 21:37:38 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ぎゃああッ?? すぷらッたァ??」
「がるる!ぐるる~る!」(←訳:虎です!うええ~ん!)

 こんにちは、ネーさです。
 そうね、本日の読書タイムは、
 野生のクマくんやイノシシくんたちにとってはキツいかもしれないわ。
 何故かというと……はい、こちらを、どうぞ~!

  



          ―― 料理家 ハンターガール 奮戦記 ――



 著者は井口和泉(いぐち・いずみ)さん、2015年2月に発行されました。
 『ジビエの美味しさを知らないあなたへ』と副題が付されています。

 ジビエ――フランス語でいう、
 狩猟で得る鳥や獣の総称ですね。

「にほんでもォ、さいきんはァ~…」
「ぐるるがっるぅっる!」(←訳:有名になっちゃった!)

 イノシシ、シカ。
 それに、日本ではまだメジャーではありませんが、
 キジ、ヤマシギ、アナグマなども
 狩猟で捕え、お料理にしてしまう。

 著者・井口さんは、
 もともと、料理人さんなのです。
 代官山イル・プルー・シュル・ラ・セーヌで学び、
 ル・コルドン・ブルー東京校、
 フランス国立製菓学校イッサンジョー校で
 ディプロムを取得なさったそうですから、

「ほんかくはァのォ、ふらんすりょうりィ!」
「がっるるる!」(←訳:まっしぐら!)

 フランス料理を学び始めた頃の、
 “上達する喜び”を
 井口さんは本文中で語っています。

  《チャレンジすることが楽しくて、夢中になりました》

 オムレツ、サラダ、シチュー……
 でも。

 手に入らない食材が、ありました。

「もッもしやッ、それがッ??」
「ぐるるっ??」(←訳:ジビエっ??)

 そうなんです。
 野生の鳥獣料理の材料って、
 そんじょそこらには売ってはいない、んです。
 ではどうしよう、と考えて。

 井口さん、
 試験を受けて、狩猟免許を取得しました!

「あわわわわッ!」
「がるるーぐるる!」(←訳:ハンター誕生だ!)

 狩猟免許って、どうやって取るものなのか?
 狩猟者登録とは?
 そもそも狩りって、どうやって行うの?
 日本ではどんな獲物が?
 タヌキはメチャクチャ不味いというのは都市伝説?
 アナグマが美味しいというのは……ホントなの?

 そして、実際に獲物と相対し、
 自分の手で解体をする――

「おッ、おそろしィようなッ」
「ぐるがるるるるっ」(←訳:感動するようなっ)

 生きものの命を奪う=いただく覚悟、
 害獣に立ち向かう心構え、
 お肉を一片たちと無駄にしない、
 料理を口にする時の感謝。

 銃を持つハンターであること、
 ごく当たり前の料理人であること、
 それは両立できるのか?

「はんてぃんぐはァ~」
「がるるぐる!」(←訳:重労働だよ!)

 都会育ち&街暮らしの、
 大方の活字マニアさんにとっては、
 まったく無縁のノンフィクション《ハンターライフ》。

 殺生なんて!とアタマから毛嫌いはしないでくださいね。
 日本の森は、里山はいま、どうなっているのか?
 と思い馳せつつ、
 ぜひ、一読を!



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よしっ、これを読もう(春休みに)!

2015-03-30 21:39:37 | ブックス
「こんにちわゥ、テディちゃでッスゥ!
 うほほォ~いッ♪ さんぶゥざきィ!」
「がるる!ぐるるがるるる!」(←訳:虎です!一気に咲いたね!)

 こんにちは、ネーさです。
 東京都心部はちょうどサクラが満開!だそうですが、
 ここ八王子は今日、やっと3~4分咲き♪でしょうか。
 他の府県ではどうなのかしら?
 京都のサクラは咲いたかな?とドキドキしつつ、
 さあ、本日も読書タイムです~!

  



           ―― SFが読みたい! 2015年版 ――



 編者はSFマガジン編集部の皆さん、2015年2月に発行されました。
 『発表!ベストSF2014[国内篇・海外篇]』と副題が付されています。
 前回記事ではズシーンと怖い『怪談実話』!
 そして今回はドドーンとロケットが!

「せすえふゥだもんねッ!」
「ぐるるがる!」(←訳:宇宙で冒険!)

 と、言いたいところですけれど、
 活字マニアの皆さまは御存知でしょう、
 近年のSFはとにかく門口が広いというか、
 ほぼノージャンルに等しい多種多様な進化っぷり。

 その中の、
 2013年11月1日~2014年10月31日の間に刊行された新作SFから
 栄えあるBESTに選出されたのは――

 日本国内篇の第一位が
 藤井太洋さん著『オービタル・クラウド』!

 海外篇第一位が
 アンディ・ウィアーさん著『火星の人』!

「ぱちぱちぱちィ!」
「がるるー!」(←訳:ブラボー!)

 ……えっと、申し訳ありません、
 私ネーさ、藤井さんの『オービタル・クラウド』、
 まだ読んでおりません。
 取り急ぎ読まなくちゃ!

 あ、でも『火星の人』は
 以前に御紹介しましたよね!
 久々に胸躍るSF!これぞSFの華と醍醐味!と
 読んでいて本当に嬉しくなっちゃう作品でした♪

「テディちゃもォ、おぼえてェまス!」
「ぐるるがる~!」(←訳:心拍数UP~!)

 この『SFが読みたい!2015年版』では、
 国内篇20作品&海外篇20作品の2015ベストSFランキングが掲載されています。

 さらに、
 作家さん・評論家さん・翻訳家さんたちが選んだ
 “マイ・ベスト5”、
 ライトノベルSFジャンルのBEST10、
 伝奇アクション&異世界ファンタジイのジャンルでのBEST10、
 国内&海外ファンタジイのBEST10、
 国内&海外ホラーのBESST10、
 国内&海外ミステリBEST10、
 海外文学のBEST10、
 文芸ノンフィクションBEST10、
 科学ノンフィクションBEST10、
 SFコミックBEST10、
 SF映画BEST10、
 SFアニメBEST10、と
 幅広くBEST本が掲載されていますよ。

 科学ノンフィクションのBESTっていうのが
 実にSFマガジンさんらしい視線だわ~♪

「むむむッ、むずかしそうゥ!」
「がるる~!」(←訳:多彩だ~!)

 各BESTランキングには、
 既読の御本あり、
 未読の作品もあり……
 ふっふっふっ、
 春休みにはこれを読むぞ!と
 読書意欲も高まります。

 私ネーさがおすすめしたいのは、やはり、
 海外篇の一位となった『火星の人』!

 著者アンディ・ウィアーさんが
 一位に選ばれての想いを寄稿されていて、
 それがとっても微笑ましいんです。

 『マッハGoGoGo』が好き、
 『超時空要塞マクロス』が、
 『らんま1/2』と『めぞん一刻』が、
 スタジオジブリ作品が好きー!なウィアーさん、
 自身をOtakuと評しています。

「あはァ! なァるほどォ!」
「ぐるるるがるるぐる?」(←訳:お友達になれるかも?)

 貴方の好きな作品はランクインしているでしょうか?
 そして、
 これ読みたいぃ!と本屋さんへ走りたくなる御本が
 ここで見つけられるでしょうか?

 春のブックガイドとしておすすめですので、
 ぜひ、御覧くださいな~♪ 



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怖さの、背景……。

2015-03-29 21:37:36 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでッス!
 うきゃァ~ッ!」
「がるる!ぐるーっ!」(←訳:虎です!ヤダーっ!)

 こんにちは、ネーさです。
 さあ、サクラ咲く3月最終週の読書タイムは、
 悲鳴と絶叫ほとばしるこちらの御本を、どうぞ~!

  



        ―― 明治の怪談実話 ヴィンテージ・コレクション ――



 編者は東雅夫(ひがし・まさお)さん、2014年6月に発行されました。
 『KWAIDAN-JITUWA THE REAL GHOST STORIES in MEIJI VINTAGE COLLECTIONS』と
 英語題名が付されています。

「ぶるぶるゥ!」(←震えてます)
「ぐっるるっ!」(←訳:じっ実話っ!)

 ええ、そうです、実話です。
 ですから、手に取ったら、
 はい、先ずは……

 解説から読み始めましょう!

「……ふァ??」
「がるぅ?」(←訳:解説ぅ?)

 御本の巻末、246ページから254ページにかけて掲載されている
 編者・東さんによる『編者解説』。

 このパートから読み始めれば、
 御本全体の印象、
 収録されている“怪談実話”への理解度が
 ずいぶんと違ってくるはずです。

 すなわち、明治という時代に怪談が語られることの意味が、
 明らかになる、んですね。

「ふあァ? なぜェ、めいじィ?」
「がるるぅるるぅぐる?」(←訳:明治じゃなきゃだめ?)

 明治維新によって
 文明開化の波が日本を覆いました。

 政治体制の一新、
 暦の改変、
 身分制度と髷は消えましたが……

「おしろがァ、なくなッちゃッたでス!」
「ぐるる~!」(←訳:仏像も~!)

 旧い日本の習慣や文化が無理矢理に、
 次々と消し去られていった明治の初め。

 けれど、そこにフィードバックというか
 反動現象が生じるのもまた必然だったのでしょうか。

 昔の日本を全否定しちゃうのはどうなんだろう?
 何から何まで悪いことばっかり、じゃなかったよね?

「だからァ~?」
「がるぐる?」(←訳:怪談復活?)

 編者・東さんの解説では、
 明治二十年代を境に
 怪談はふたたび文化の表舞台に返り咲きます。

 三遊亭圓朝さんの速記本『怪談牡丹燈籠』がベストセラーになり、
 井上圓了さんが東京帝国大学で『不思議研究会』を旗揚げし、
 やがて泉鏡花さんが幻想文学に本領を発揮し、
 のちに柳田國男さんが佐々木喜善さんの話をもとに
 『遠野物語』を著す――

 維新の時代=明治が抱える矛盾と混沌が
 窺えるムーヴメントですね。

「だからかなッ?」
「ぐるがる!」(←訳:この変化!)

 明治の百物語イベントで
 細々と……ではなく堂々と語られる怪談には、
 江戸の残り香が強い幽霊譚もあれば、
 ガラスという近代的な物質が登場するお話、
 ロンドンでの怪異を報じたもの、
 アメリカの鉄道で起きた出来事もあります。

 また、百物語のニュースは新聞の紙面を飾って
 世間に波紋をもたらしたのでした。

「えどじだいィとォ、めいじィではァ~…」
「がるるるるるぐる?」(←訳:似てるようで違う?)

 この御本に収録されているのは、
 受け取り方によっては
 “吹けば飛んでしまうような怖いおはなし”
 かもしれませんが、
 たとえボンヤリとでも
 時代の背景や風潮、流行を感じ取った後に本文の
 『怪談実話』ねと読み進めば、
 見えないモノも見えてきます。

 社会の変容、
 歪み、澱み、人々が感じだ不安、郷愁、
 そして新しい世界への好奇心も。

「……でもねッ!」
「ぐるがるるるがるるる!」(←訳:マジ怖い話もあります!)

 そうね~、
 とりわけ怖いのは数行で済んじゃう怪談だわね。
 容赦ないブッたぎり方が、怖さを倍加します……!
 これが近代の怪談実話、なのかしら?

 そんなゾクゾクするお話の御本を、
 怪談好きさんも
 近代の歴史&文化史好きな活字マニアさんも、
 ぜひ、一読くださいな~♪
 


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~ 花の季節に、花のアート ~

2015-03-28 21:31:54 | ミュゼ
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 さいたァさいたァ~♪」
「がるる!ぐるがるる!」(←訳:虎です!桜が咲いた!)

 こんにちは、ネーさです。
 JR八王子駅から徒歩数分のシダレザクラくんが咲きました~♪

  

 ので、本日の読書タイムじゃなくて展覧会情報も、
 花、花、花尽くしの展覧会を、さあ、どうぞ~!

  



           ―― ルドゥーテ《美花選》展 ――



 東京都千代田区・日比谷公園内の
 日比谷図書文化館1階特別展示室にて、
 会期は2015年4月18日~6月19日(毎月第3月曜日休館、また5/18は休館)、
 『マリー・アントワネット、ジョゼフィーヌに仕えた宮廷画家』と
 副題が付されています。

「ふわァ~♪ きれいィ~…あれッ??」
「ぐるるるっ??」(←訳:あれれれっ??)

  

「おややややっ??」
「がるるっ??」(←訳:おややっ??)

  

「ひゃあァ! これはッ?」
「ぐるるるがるがる?」(←訳:蜃気楼か目の錯覚?)

 目の錯覚やトリックではありませんよ。
 この『ルドゥーテ《美花選》展』のチラシ(フライヤー)は、
 なんと、3バージョンも制作されているんです。

  

 裏面の解説文は共通なのですが、
 表面がね、、
 バラの花の画のもの、
 アネモネの花の画のもの、
 ツバキ・スイセン・パンジーの花を描いたもの、と
 3種類!

 う~ん、主催の日比谷図書文化館さん、
 気合いが入ってますねえ。
 なんて豪華なのかしら~♪

  

「こッちもォ、きあいィだァ!」
「がるるぐる?」(←訳:美への執念?)

 ラナンキュラス、チューリップ、
 ブドウ、ツバキ、
 日本原産のアジサイまで、
 ピエール=ジョゼフ・ルドゥーテさん(1759~1840)は
 描きに描いて花の画の頂点を極めました。

  

 この展覧会では、
 ルドゥーテさんの《美花選》全144点が、
 肉筆作品2点、資料なども交えて紹介されます
 (会期中の休館日・5月18日には展示替えがあります)。

 ギャラリートーク(無料)、
 ワークショップ(¥500・先着40名)、
 トークショー(¥500・先着200名)、
 ルドゥーテさんの時代の音楽コンサート(¥500・先着200名)も
 行われるといいますから、
 思いのほか大規模な展覧会になりそうですね。

「そのわりィにィ~」
「ぐるるるがる!」(←訳:お安いのです!)

 入場料は、
 一般が¥300、
 大学・高校生が¥200、
 中学生以下無料、と
 この種の展覧会としては破格といっていいプライス!

 日比谷公園近くにお出掛けする機会がある御方は、
 ぜひ、公園内の千代田区立日比谷図書文化館へも
 足をのばしてみてくださいな♪♪




   さて、今日はオマケ画像もアートネタで!
   
   『ブリヂストン美術館』さんの、
   《ベスト・オブ・ベスト》展!
   「べすとてんッ?」
   「がるるるぐる~?」(←訳:どういうこと~?)
   ブリヂストン美術館さんは2015年5月18日より長期休館し、
   新築工事を開始するのだそうです。
   再オープンは数年後……
   長いお休みに入ってしまう前に展示されるのは、
   収蔵作品中のベストセレクション160点!
   アートマニアさんには、
   こちらもおすすめですよ~♪

   では皆さま、春を実感しつつ、穏やかな休日を。
   


   
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これもNEW食材?

2015-03-27 21:22:54 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでスほくほくッ!」
「がるる!ぐるるるるっ!」(←訳:虎です!あちちちちっ!)

 こんにちは、ネーさです。
 皆さま、お花見にはどんな御馳走を持ってゆく予定ですか?
 まだ決まっていないのなら、
 こんな食材はいかがでしょう~♪

  



            ―― 焼きいもが、好き! ――



 著者は日本いも類研究会『焼きいも研究チーム』の皆さん、
 2015年1月に発行されました。
 先日は、いまブームとなっている食材・ココナッツオイルの本を御紹介いたしましたが、
 本日の読書タイムでは、
 焼きいもくんに俄然注目です!

「おいものォ、けんきゅうかいィ??」
「ぐるるるがるるる!」(←訳:あるんだ研究会が!)

 ええ、おられるんですねえ、
 真剣に、真面目に、いも類&焼きいもを研究している方々が。

 焼きいもくん、ルックスはいまひとつなんですけど、
 この御本の第一章の題名に、ズバリ、
 『いま焼きいもが新しい』
 と、ありますように、
 人気が高まってきているようです。

「おいしィもんねッ!」
「がるぐる!」(←訳:手軽だし!)

 江戸時代、庶民のおやつとして
 焼きいもくんは誕生しました。
 1793年(寛永3年)、お江戸の街角で産声を上げ、
 日本の食文化/生活に定着。
 近年は、焼いも専用品種のサツマイモが開発されるなど、
 消費量は確実に増加しているみたいね。

 それに、けっこう多いんです、
 焼きいも専門店って!

「ほッかいどうゥ、からァ~」
「ぐるぐる!」(←訳:沖縄まで!)

 サツマイモに関する基礎知識――
 おイモの育て方、収穫の様子、
 生(ナマ)のおイモと
 蒸したおイモ、
 焼いたおイモにどのような違いがあるのか、
 サツマイモに含まれる成分他、
 栄養学的な情報に、
 海外焼きいも事情。

 へえ、中国や台湾、韓国、ベトナム、
 インドネシア、インドでも
 焼いもが売られているの?

「あじあァでェ、にんきィ!」
「がるぐるるる!」(←訳:夏も焼きいも!)

 ココナッツオイルは身体にいい、と分かっていても、
 なかなかお値段が高くて、
 しかも品薄で入手困難。
 話題のエゴマ油、シソ油は、
 どこのお店でも売り切れ……。
 
 そんな現状ですから、
 美味しくて健康に高効果な食材をお探しの方々に、
 この御本はおすすめです。
 
「れしぴィもォ、のッてまス!」
「ぐるがるるるるる!」(←訳:全部食べてみたい!)

 ドンキホーテさんのレジ横では、
 よく売られていますね、
 出来立て、熱々の焼きいも。
 食いしん坊を自認する活字マニアの皆さま、
 お花見のお供に、
 焼きいもの御本と焼きいもを、ぜひ♪
 

 

  
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海の冒険、買います!

2015-03-26 21:44:21 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 うむむゥ、にげなくちゃァ!」
「がるる!ぐるるる!」(←訳:虎です!敵は海賊!)

 こんにちは、ネーさです。
 押し寄せ来る快速船の帆には巨大なドクロマーク!
 なんてことになったら、
 う~ん、どうしたらいいんでしょう?
 本日の読書タイムは、
 剣戟も騒々しい海洋ロマンの世界へ、どうぞ~!

  



             ―― 北半球の南十字星 ――



 著者は沢村浩輔(さわむら・こうすけ)さん、2015年1月に発行されました。
 ええ、海賊ですよ!
 『パイレーツ・オブ・カリビアン』に登場するような、あの海賊!

「わんぴーすのォ、るふぃ~くんみたいなァ?」
「ぐるがるるる?」(←訳:黒髭みたいな?)

 まさにそんな、《海賊の強盗団》たちを思い浮かべてくださいな。
 首元や耳には強奪品や盗品のアクセサリーがジャラジャラ、
 ポケットにはラム酒の瓶、
 いつも酔っぱらっていて、
 マナーは最低で、
 お友達になるのはちょっとどうもね……というワルいヤツら。

 とある王国では今、
 海賊討伐が大問題になっています。

 かつて、
 国の周辺を荒らしまわった海賊たちを退治した功績から、
 人気が高く人望もある、
 バロウズ提督。

 その提督が、こともあろうに――

「さらわれちゃッたッ!」
「がるる!」(←訳:海賊に!)

 じわじわと、再び海を荒らし始めた新興海賊勢力が、
 白昼堂々と海軍の船を襲撃し、
 バロウズ提督を奪い去る暴挙に出ました。

 犯人は、
 海賊連合《南十字星》の首魁、
 アルバート・リスターなる人物。

 と、分かってはいるのですが。

「てだしィ、できないィでスゥ!」
「ぐるるるがるるる!」(←訳:居場所も不明だし!)

 提督を誘拐したのは
 何を狙ってのことか?

 王国の海軍は一計を案じ、
 剣の名手アラン・クリフォード大尉に
 任務を命じます。

 海賊団に潜入せよ!ってね。

「おおッ! すぱいィでスかッ!」
「がるぐるる!」(←訳:潜入捜査だ!)

 “海賊バート・ウイリアムズ”に化け、
 いかにも海賊らしく、
 剣を振りかざして商船を襲うクリフォード大尉。

 少し、いえ、だいぶ予想外だったのは、
 宝島探しを余儀なくされた、という事態でした。

   幻影島なる荒れはてた孤島に
   大海賊の遺した宝が眠っている……!

 これを知って宝探しに向かわなかったら、
 オトコじゃ、いえ、海賊じないわよね?

 かくて、成り行きで、
 宝探しに乗り出さざるを得なくなった大尉は
 さらなる予想外の展開に
 振り回されることとなります。

「あらくれものもォ、びッくりィのォ!」
「ぐるがるる!」(←訳:異常事態だ!)

 海賊!
 孤島で宝探し!
 と、いわゆる冒険ロマンの流れから、
 後半は一変して方向転換?
 これは……本格ミステリ、ですか?

「いそがしィ!」
「がるる!」(←訳:大混乱!)

 日本ではあまり馴染みがないけれども、
 欧米の読書シーンでは、
 《海洋冒険ロマン》というジャンルが確立しているそうです。
 この御本もそんなノリかなぁ?と思っていると
 良い意味で期待を裏切られますよ。

 スティーブンソンさんの『宝島』、
 ディズニーの映画を想わせる海賊たちの物語と、
 “いちばんワルい奴は誰だ?”な犯人探し、
 そして、宝の行方――

 冒険もの大好きだ~♪な活字マニアさんは、
 必ずや楽しめる海洋フィクション作品です。
 ぜひ、一読を!

「もッちろんッ、わんぴーすふぁんのォ、かたがたもォ!」
「ぐるるるるがるるる!」(←訳:本屋さんへ出航です!!)
 


 
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面魂!!

2015-03-25 21:22:32 | ミュゼ
「こんにちわッ、テディちゃでスゥ!
 うきゃッ! はくりょくゥ!」
「がるる!ぐるぐる!」(←訳:虎です!貫録です!)

 こんにちは、ネーさです。
 ええ、本日はドクショおサボりの展覧会情報をお送りいたしまするが……
 まずは御覧くださいね、スーパーヘヴィ級なこの面魂~!

  



              ―― 片岡球子 展 ――



 東京・千代田区北の丸公園の東京国立近代美術館にて、
 会期は2015年4月7日~5月17日(月曜休館、ただし5/4は開館)、
 『生誕110周年 球子に会いに行こう。』と副題が付されています。

 上の画像は《面構 足利尊氏》(1966年製作)ですよ。

「おォもォいィ~!」
「ぐるるるっ!」(←訳:顔大きいっ!)

 尊氏さん本人が見たら、
 はあぁ?これ俺なのぉ??と
 仰天してしまいそうな豪快顔貌!

  

 北海道生まれの画家・片岡球子(かたおか・たまこ)さん(1905~2008)。

 片岡さんの作品を、
 特に《面構》シリーズの画を最初に拝見したときは、
 私ネーさも、
 うわっ!!と畏れ入ったものでしたが、
 驚きを乗り越えた後には……

  

「なんだかァ、ふぁんてすちッくゥ~!」
「がーるる!」(←訳:クールだ!)

 そうなのよね♪
 カッコいい、というか、
 究めてる、というか♪

  

「むかうところォ、てきなしィ!」
「ぐるがる!」(←訳:横綱だあ!)

 この展覧会では、
 片岡さんの代表作品約60点と、
 スケッチ、資料なども展示されます。

 なお、6月12日~7月26日には
 愛知県美術館へも巡回しますので、
 関西圏にお住まいの方々は
 名古屋での観賞もおすすめです♪





   さて、今回のオマケ画像は春イベント関連モノ!
   
   『ロッテ』さんの
   《プチブッセ カスタードプリン》は
   イースター仕様になってます。
   「やッほゥ! えッぐはんとォ!」
   「がるるぐるるる!」(←訳:可愛いデザイン!)
   お花見やピクニックで、パクリ!と、どうぞ♪



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うきうき♪サクラ旅。

2015-03-24 21:34:23 | ブックス
「こんにちわァ、テディちゃでス!
 さささッ、さみゅいィ~けどッ!」
「がるる!ぐるるる?」(←訳:虎です!春だよね?)

 こんにちは、ネーさです。
 東京は西多摩地域の、ここ・八王子市では、
 ソメイヨシノちゃんは、まだ咲きそうにありませんが……

  

 どうだっ!
 早咲きの品種の桜は絶賛8分咲き中!!
 いえ、満開かしらね?

  

「はなみィだんごッ!」
「ぐる!」(←訳:桜餅!)

 では、予想外の寒の戻りでマフラー+手袋と重装備しつつも、
 本日の読書タイムは、
 こちらの“サクラ旅”ガイド本を、どうぞ~♪

  



              ―― 京都 おさんぽ案内 ――



 現在発売中の OZ magazineの特別編集号には
 『完全保存版 エリアで探す京都のおいしいごはん&カフェ』と副題が付されています。

「そうだッ、きょうとォゆこうゥ~ッ!」
「がるるがるる!」(←訳:行こう行こう!)

 私ネーさも行きたいわ、春の京都!
 桜爛漫の京都!
 トップシーズンでホテル代金もお高い4月の京都!
 ええもう、
 時間と予算に余裕のある御方は
 行っちゃってください、京都へ!

「ゆくとォしたらァ~♪」
「ぐるるがるるる~♪」(←訳:どこがいいかな~♪)

 旅行特集を得意とする雑誌 OZ magazine さんの編集ですから、
 京都の桜名所は
 御本の18ページから27ページまで
 コンパクトにわかりやすく紹介されています。

 東寺、
 平安神宮、
 仁和寺(にんなじ)、
 京都府庁旧本館の中庭、
 半木(なからぎ)の道……

「ぴィ~んくゥ!」
「がるがる!」(←訳:もこもこ!)

 お花のページに続いては、
 花より団子スピリットに則って、
 京都のおいしいごはんとカフェ、のページが
 桜案内を数倍上回る分量で(!)掲載されています。

 いいのか?とココロのどこかでちょっと心配し、
 まあホントに美味しそうだから、
 いっか~♪

「おばんざいィ!」
「ぐるぅがる!」(←訳:カフェめし!)

 京都案内の達人・甲斐みのりさんのコラム
 《食べ歩き編》
 《調味料編》も、
 旅好きな御方には嬉しい読み物ですね。

 旅行専門誌や女性誌などでは、ちょうどいま、
 京都やサクラの特集が組まれていて、
 本屋さんの店頭に並んでいます。

 その中で、この『OZ magazine 京都おさんぽ案内』は
 最も軽量級で、
 持ち運びしやすい!
 サクラ好きな京都マニアさんは
 ぜひ、手に取ってみましょう~♪

「はるはァ、やぱりィ!」
「がるぐるるる~!」(←訳:京都行きたい~!)



 
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迫りくる、恐怖?

2015-03-23 21:30:42 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 くううゥ~、にげちゃッたでス!」
「がるる!ぐるるるるー!」(←訳:虎です!行かないでー!)

 こんにちは、ネーさです。
 ようやく来てくれた春の使者・ウグイスくん……なのですが、
 近所でドカーンバコーンと解体工事をしているせいでしょうか、
 早々に逃げちゃったみたいです。
 野鳥ってセンシティヴなんだわ~と工事現場をちょっと恨みつつ、
 本日の読書タイムは、
 こちらも充分にセンシティヴ?な一冊を、どうぞ~!  

  



               ―― あなたの本 ――



 著者は誉田哲也(ほんだ・てつや)さん、単行本は2012年に、
 画像の文庫版は2014年12月ひ発行されました。
 誉田さんの代表作っていったら、
 映画・ドラマ化された『ストロベリーナイト』の《姫川玲子》シリーズを筆頭に、
 《武士道》シリーズの『武士道シックスティーン』などの――

「けいじものォ、でスッ!」
「ぐるぅるるがる!」(←訳:アクションもの!)

 が多い、と思っていたのですけれど、
 あららららら、
 この御本を読んでビックリいたしました。

 こういう作風&作品も、巧い!!

 7編の短編作品が収録されているのですが、
 表題作品の『あなたの本』は、
 もう見事なSFです!

「えすえふゥ~??」
「がるぐるがる?」(←訳:空想科学小説?)

 物語の舞台や設定には、一見、
 SF的な気配は微塵もありません。

 昭和から平成にかけての現代日本に生きる、
 主人公の“私”は、
 簡単に、淡い初恋の夢は破れ、
 高校受験ではミスをするし、
 大学受験でも二浪してしまう青年です。

「うゥ~むゥ? ふつうゥ、でスねェ?」
「ぐるがるるるぅ?」(←訳:ごく平凡だよぅ?)

 ごく平凡そうに見える“私”――吉川(よしかわ)さん、
 実は、或る秘密を抱え持っています。

 一冊の、本。

 『あなたの本』と題された、
 父の書斎で見つけた本。

 そこには、
 彼の人生が記述されている……

 誕生から、幼時の振舞いやケガ、
 小学生、中学生の時代の出来事。
 吉川さん本人が忘れてしまったことまでも、
 きっちりと書いてある、本。

「ふァ? なにかのォ、じょうだんでスかッ?」
「がるるぐる?」(←訳:ただの偶然?)

 冗談や偶然にしては、
 当たりすぎている、その内容。

    これは、私の人生を書いた本なのか?

 そうと気付いた吉川さんは怖ろしくなります。
 過去の人生を再認識するだけならまだしも、
 ここにはどうやら将来のことも書いてある……?

 明日の私、
 明後日の私、
 その先の、何十年後の、私……。

「ぎょえええッ!」
「ぐるっ!」(←訳:うそっ!)

 『あなたの本』の頁をめくる
 吉川さんの手が止まります。

    未来を、知りたいか?
    これから私の人生に何が起こるか、
    知りたいのか?

「えッとォ、えええェ~とォ?」
「がるるるる??」(←訳:どうしよう??)

 未来を知りたいか、知りたくないか。

 そこには幸福、だけでなく不幸も記されているのだろうか。
 良いことも悪いことも、
 ああ知らなければよかったのに、と
 永遠に後悔するようなことも?

 慄然とする吉川さんが、はたして、
 『あなたの本』に対し
 取った行動とは……?

「そそッ、それはァ、きゅうきょくのォ?」
「ぐる!!」(←訳:選択!!)

 読むか、読まぬか。
 未来を、
 自分の世界を変えてしまう選択。
 その恐怖。

 ええ、これってSF精神ですよね。
 それも、H・G・ウェルズさんが主題としたような、
 王道古典路線の傑作SFです。

「できればァ、ほんやくしてェ~」
「がるるるるぐるぐるがるる~」(←訳:世界中の活字好きさんに~)
「よんでいただきたいィでス!」

 ぜひ、皆さま、
 最後の一行まで気を抜かず、
 読み切ってくださいね~♪


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洋子さんズの、読破力!

2015-03-22 21:52:18 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 さあッ、かうんとォだうんッでスよゥ!」
「がるる!ぐるるがるぅ?」(←訳:虎です!今週末かなぁ?)

 こんにちは、ネーさです。
 ソメイヨシノ開花までのカウントダウンが
 いよいよ始まった関東地方……(関西では確かヤマザクラですよね?)、
 なにやらソワソワ、
 今日か?明日か?と花を待つ間の読書タイムは、
 こちらの御本を、どうぞ~♪

  



             ―― 洋子さんの本棚 ――



 著者は小川洋子さん、平松洋子さん、2015年1月に発行されました。
 ふたりの“洋子さん”による対談と読書/書評がこの一冊に、
 ぎゅぎゅ~っと!

「つまッてまスねッ!」
「ぐるる~!」(←訳:濃ゆい~!)

 『博士の愛した数式』『ミーナの行進』他の著作で知られる小川洋子さんと、
 『小鳥来る日』『久しぶりの海苔弁』他の作品で知られる平松洋子さん――

 小川洋子さんが岡山県の御出身であるとは
 知っていたのですが、
 平松さんも岡山県の御出身なのだとは
 この御本で初めて知りました。

 小川さんは、岡山県岡山市生まれ。
 平松さんは、岡山県倉敷市生まれ。

 同じ県の出身で、お名前も同じ。
 ってなると、共通項もいっぱい?

「しんきんかんッ!」
「がるるぐる!」(←訳:阿吽の呼吸!)

 親(ちか)しい背景を有する御二方ですから、
 話が弾むのも必然でしょうか。
 御本の冒頭には
 次のような文章が掲げられています。

   《少女から大人になるまでには
    いくつもの踊り場がある。
    無類の本好きだった彼女たちは、
    いかに読み、
    どんな本に背中を押されてきたのだろう》

「いちいさなァころにィ、よんだほんッ!」
「ぐるるるるがるるる!」(←訳:学生時代に読んだ本!)

 少女の時代から、
 現代まで。

 五つの章に分けて、
 小川さんと平松さんは
 “そのとき、自分の背中を押した本”について
 語り合い、伝え合ってゆきます。

 『トムは真夜中の庭で』
 『ノンちゃん雲に乗る』
 『インド夜想曲』、

 映画『道』にも、
 ひとかたならぬ思い入れがある……。

「たのしそうにィ~」
「がるるるるる!」(←訳:話してますね!)

 出身地が近接している、ということ以上に、
 同じ時代と文化の中で育ってきた御二方ともが、
 愛する書物、
 大事にしたい感情、
 発見や持論が、
 笑いをまじえつつ、
 小気味よいようなテンポで告白&回想されてゆく様子は
 圧巻というか、
 感服というか。

 真の“本読み”さんって、
 こういう方々のことなんですねえ……。

「ぷろふぇッしょなるゥ、なのだッ!」
「ぐるるがるる!」(←訳:一流の読書家!)

 プロの書き手にして読み手である
 ふたりの洋子さんの本棚。

 小川さん平松さんのファンの方々、
 僕も私も読書には自信があるぞ!という御方は、
 ぜひ、洋子さんズの読書リストを参考に
 新たな愛書開拓を試みてくださいな♪

 私ネーさも、
 これ読んだことないわ!な御本が多数ありましたので、
 明日からまた読書に励みまーす!

「いざッゆかんッ!」
「がるるるるー!」(←訳:本屋さんへー!)
 


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