テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 明治で、さきがけ ~

2017-04-30 22:14:38 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでスゥ!
 ぎょうむゥれんらくゥ、でスよゥ~!」
「がるる!ぐるるがるる~!」(↓訳:虎です!お写真どうぞ~!)

 こんにちは、ネーさです。
 前回記事『新緑の季節は《ムットーニ・パラダイス》!』に
 画像を追加いたしました。
 お気が向いたらちょっと覗いてみてくださいね。
 さあ、ではここからは読書タ~イム!
 本日は、こちらの小説作品を、どうぞ~♪

  



         ―― サーベル警視庁 ――



 著者は今野敏(こんの・びん)さん、2016年12月に発行されました。
 《隠蔽捜査》シリーズ他、
 現代を舞台にした警察小説を得意とする著者・今野さんが、
 この御本では時代をググッと迫り上げて――

「めいじィじだいィ??」
「ぐるがるるっ?」(←訳:維新ですかっ?)

 明治と言ってもね、
 維新の直後じゃないのよ。

 物語は明治38年(1905年)7月、
 日露戦争の帰趨(きすう)がそろそろ決するか、
 なんと日本はロシアに勝利するらしい?
 そんな状況の東京から始まります。

 新聞各紙は威勢よく戦果を書き立て、
 意気軒昂、といったところですが。

 実は、社会の景気は
 どんよりとしていました……

 戦争のために、増税して、
 国債を乱発して、となると。

「むむゥ! きけんでスゥ!」
「がるるぐる!」(←訳:世相に不安!)

 そうですね、物価の激しい変動、
 経済的な不安と失業者の増加、
 犯罪発生率も上昇します。

 そして今日も、
 事件の発生を告げる電話が
 警視庁の一室で鳴り響きます。
 
 あ、電話会社は15年前から営業を開始していて、
 でもまだ一般にはあまり普及していないのよ。
 警視庁に電話があるのは
 一種の特権ね。

「じだいはァ、まだまだァしんこうちゅうゥ!」
「ぐるがる!」(←訳:警察もね!)

 江戸時代の奉行所のお仕事とは、
 似ていなくもないけれど、
 より組織的に、大規模になってゆく
 警察=司法組織。

 そこに在籍するのは、
 かつてのお武家さま、
 或いは武家階級に属していた人びとです。

 彼らの多くが過去を背負っていたのも
 必然と申せましょうか。

「かてばァ、かんぐんッ?」
「がるるる~…」(←訳:負けると~…)

 明治政府を動かす薩長の勢力、
 政府の中の派閥、
 ようやく機能を発揮し始めた警察。

 複雑なパワーバランス、
 駆け引き、腹の探り合いと牽制。

 警視庁の鳥居部長と部下の岡崎巡査、
 私立探偵を自称する怪しげな人物、
 さらには現代の私たちもよく知っている
 あの人・この人も
 謎の解決に、
 はたまた一層の混乱をもたらすかのように
 登場いたしますよ♪

「めいじのォ、ゆうめいィじんッ?」
「ぐるるる??」(←訳:誰だろう??)

 どこで・誰が・どんな風に物語に係わってくるのか、
 時代小説好きな御方は
 ワクワクしながらお楽しみくださいな。

 東京を、いえ、帝都の安寧を脅かすのは
 いったい何者なのか。
 捜査は何処へ向かうのか。

「えいがッぽいィ!」
「がるるぐるる!」(←訳:ドラマみたい!)

 映像化してみたいなぁとも思わせる
 著者・今野さん新境地の警察小説、
 ミステリマニアさんは、
 ぜひ、一読を♪
 
 
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新緑の季節は《ムットーニ・パラダイス》!

2017-04-29 21:57:37 | ミュゼ
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 いざッ、おでかけェ!」
「がるる!ぐるるるる!」(←訳:虎です!出掛けよう!)

 こんにちは、ネーさです。
 ゴールデンウィーク初日は、ええ、読書をサボり、
 ちょっとだけお出掛けしてまいりましたよ。
 本日は、その御報告を兼ねた展覧会情報を、どうぞ~♪

  



       ―― ムットーニ・パラダイス ――



 東京都世田谷区の世田谷文学館にて、
 会期は4月29日~6月25日(月曜休館)、
 世田谷文学館リオープンを記念する企画展の第一弾は、
 自動からくり人形作家《ムットーニ》さんこと
 武藤政彦(むとう・まさひこ)さんの展覧会です。

「みゃほほゥ! むッとーにィさんッ!」
「ぐるるるるー!」(←訳:お久しぶりー!)

  

 世田谷区の世田谷文学館は
 大規模なリフレッシュ工事を終え、
 リオープンの運びとなりました。
 
 建物の基本構造は変わらないものの、
 一階のくつろぎスペース、喫茶スペース、
 ミュージアムショップなど
 よりきれいに♪より利用しやすく♪内装や配置を一新、
 もちろんコレクション展示室も――

「みやすくゥなりましたでス!」
「がるぐるるる!」(←訳:照明いい感じ!)
 
  

 二階は企画展示室に充てられ、
 『ムットーニ・パラダイス』展が開催されています。

 今回は、ムットーニさんのこれまでの代表作の他に
 初期の油彩画、
 制作過程のラフ・スケッチを展示し、
 また、初公開となる最新作
 《ヘル・パラダイス》が
 5月中旬から登場しますよ♪

「きんじつゥ、こうかいィ??」
「ぐるるー!」(←訳:見たいよー!)

  

 私ネーさが大好きな、
 そして活字マニアさんに一見をおすすめしたいのは、
 レイ・ブラッドベリさんの短編『万華鏡』に想を得た
 《アローン・ランデブー》(2006年)、
 仏の詩人ジュール・シュペルヴィエルが書いた
 『海の上の少女』を題材とする
 《ワルツ》(2014年)です。

「みればァ、わかりまスゥ!」
「がるぐるるるるる!」(←訳:その素晴らしさが!)

 会期中、毎土曜日・日曜日には
 ムットーニさん御自身が作品を案内・解説してくださる
 ギャラリートークが予定されています。

 その他の関連イベントの日時・詳細については
 世田谷文学館HPを御確認の上、
 お出掛けしてくださいね♪

「もよりえきはァ、けいおうせんッ!」
「ぐるるるるがる!」(←訳:芦花公園駅です!)



  追記:お写真追加いたします。
  先ずはフライヤー(チラシ)かた、どうぞ~!
  
  デコラティブなコラージュが印象的な
  フライヤーの表紙を捲ると……
  「むッとーにさんッ!」
  「がっるるる~!」(←訳:かっこいい~!)
  
  ↓こちらは《アトラスの回想》を撮影したお写真ですね。
    
  「うちゅうにィ、てんしィ?」
  「ぐるる!」(←訳:SFだ!)
  《アトラスの回想》は、
  中原中也さんの詩《地極の天使》を原作としています。
  中也さんファンの方々は必見ですよ♪


 


    では、ここで、5月に相応しいオマケ画像も、どうぞ♪
   
    ↑こちらは世田谷文学館名物の、
    鯉ちゃんたちです。
    文学館が改装でクローズしている間、
    鯉ちゃんたちは短期留学?しておりましたが、
    リオープンとともに帰還!
    以前と変わらず、みんな元気です。
    「でッ、できゃいィ!」
    「がるるるぐるぅ!」(←訳:たくさんいるぅ!)

    今日はお天気不安定でしたけど、
    明日以降はまずまず、でしょうか。
    どうか皆さま、
    のんびり、ゆったり、無理しないペースで
    穏やかな休日をお過ごしくださいな♪
    

  
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よりみち、自由自在♪

2017-04-28 22:07:30 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでッス!
 ♪るる~♪どこへェ~ゆこうゥかなァ~♪」
「がるる!ぐるるがるるる~♪」(←訳:虎です!楽しいところへ~♪)

 こんにちは、ネーさです。
 ええ、やって来ましたゴールデンウィーク!
 どこにお出掛けしようかなぁ♪
 お出掛けしたいけど、まだ予定が決まってなくて~
 という方々は、
 さあ、こちらの御本を、どうぞ~!

  



        ―― 東京の夜のよりみち案内 ――



 著者は福井麻衣子(ふくい・まいこ)さん、2017年3月に発行されました。
 東京を拠点に活動するフォトグラファーさんでもある
 著者・福井さんが案内してくださるのは、
 はい、“夜更かし”さん限定?の、
 最新TOKYOガイドです。

「むゥ? はやおきィさんはァ?」
「ぐるがるる?」(←訳:ダメですか?)

 東京という街は、
 何しろ大きゅうございますから、
 いろいろな楽しみかたがありますよね。

 早朝の、皇居周りをジョギング。
 築地の場外市場でフレッシュな海の幸をパクリ。
 と、こういったことは
 午前の内に味わいたいものですが……

 夕暮れどき、
 そして夜更けにもまた、
 その時刻にしか味わえない愉しみがあります。

 それは例えば、
 夜の水族館。

「わほゥ! なァるほどォ!」
「がるるるぐるる!」(←訳:昼間とは別世界!)

 御本の本文31ページで紹介されているのは、
 アクアパーク品川の夜間入場。

 夜10時まで営業しているこの水族館のイルカショーは、
 昼と夜では演出が違う?
 水槽展示も、昼夜では見え方が異なっている?
 ついでに、夜間はアルコール片手に
 館内を歩くことも出来る?

「ふわほォ! ゆにーくゥ!」
「ぐるるがるるぐる!」(←訳:水族館マニア向き!)

 動物つながりでゆくと、
 フクロウカフェや猫カフェも
 夜10時まで営業しているお店があるんですって。

 そしてもちろん、
 夜こそが本領発揮!な
 バー、食堂、コーヒー専門店も
 掲載されているだけではなく。

 本屋さんも!

「ほんやさんッ?」
「がるぐるるるる?」(←訳:夜も開いてるの?)

 夜遅くまで営業している本屋さんといえば
 青山ブックセンターさんが有名ですね。

 でも最近は、増えてきているんです、
 24時あたりまでOPENしているお店が。

 渋谷区の『森の図書室』。
 六本木ヒルズの『ツタヤ・トウキョウ・ロッポンギ』。
 新宿区の『神楽坂モノガタリ』。
 池袋の『BOOK AND BED TOKYO』。

「あッ! そのォおみせはァ!」
「ぐるるるがるぐる!」(←訳:泊まれる本屋さん!)

 本棚の中で眠ることも出来る!とは、
 ああ、まさに活字マニア諸氏にとって
 もしかしたら禁断の?
 もしくは野望の?
 夢のようなチャレンジでしょう。

 俺はやったる!という御方は、
 『BOOK AND BED TOKYO』さんに
 お問い合わせしてみてくださいな。

「ほかにもォ、ありまスゥ!」
「がるぐるる!」(←訳:お寺めぐり!)
「はくぶつかんッ!」
「ぐる!」(←訳:陶芸!)
「とらんぽりんッ!」
「がる!」(←訳:わお!)

 東京での、“夜のよりみち”。
 どんな発見が、そこにあるのか?

 ゴールデンウィークはお休みがない御方も、
 連休明けにはこの御本を参考に
 ぜひ、楽しいお出かけを♪


 
 
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こころに、ひびけ。

2017-04-27 21:58:27 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 わひゃッ? ほんやさんがァ、たいへんッ!」
「がるる!ぐるがっるぅる!」(←訳:虎です!新刊ラッシュだ!)

 こんにちは、ネーさです。
 ゴールデンウィークの直前は、年末と同じく
 新刊ラッシュのシーズンですので、
 小説、ノンフィクション、アートに雑誌、と
 本屋さんの店頭は大賑わいになってますね。
 さあ、そんな中での本日の読書タイムは、
 こちらの御本を、どうぞ~♪

  



    ―― 文豪ノ怪談ジュニア・セレクション 獣 ――



 編者は東雅夫(ひがし・まさお)さん、2016年12月に発行されました。
 このところ私ネーさが夢中になっちゃってる
 《文豪ノ怪談ジュニア・セレクション》シリーズの、
 『獣(けもの)』の巻がやって来ましたよ♪

「けッ、けだものォ?!?」
「ぐるるがるるぐる!」(←訳:違うよケモノだよ!)

 十代の読者さんを対象に
 古今の文豪さんたちが手がけた《怪談》を通じて、
 日本語と日本文学の魅力に親しんでもらうことを目的に
 編纂されたこのアンソロジー・シリーズ、
 『獣』をテーマとするこの御本では、
 そうね、虎くんが張り切っちゃうのも無理はないわね。

 中川学(なかがわ・がく)さんによる表紙画、
 そして《怪談》や『獣』といったキーワードが揃えば、
 活字マニアさんが想い浮かべるのは、
 まず間違いなくあの――

「ふァいッ! なかじまァあつしィさんッ!」
「がるるー!!」(←訳:山月記ー!!)

 はいはい、落ち着いて。
 ええ、そうなんです、
 御本のいちばん初めに収録されているのは、
 中島敦さん著『山月記』!

 唐代の昔、
 皇帝の命を受けて南域へ旅する袁儧(えんさん)さんは
 月夜の山中で虎に襲われかけたものの、
 そこになつかしい声を聞く……

 かつてともに科挙試験を受験した、
 友・李徴(りちょう)の声を。

「びッくりィしたけどォ!」
「ぐるがぅるるる!」(←訳:幽霊じゃないよ!)

 幽霊ならぬ、虎。

 それも、巷で人喰い虎と恐れられる、
 異形の存在へ変じた友の、その哀切な身の上とは――

 私ネーさが何を論ずる必要もありません。
 不朽の名作であり、
 著者・中島さんの代表作ですね。

 ただひとつ、ひとつだけ言わせていただくなら、
 ……これって怪談だったの?

「むむむゥ?」
「が~る!」(←訳:う~む!)

 どうもね、巻のテーマが『獣』だからかしら、
 収録されているのは、
 怖い!
 というより、
 なんと不思議な巡りあわせか、と
 感嘆したくなる作品が大勢を占めています。

 小川未明さん著『牛女』、
 芥川龍之介さん著『馬の脚』、
 それに、
 宮沢賢治さん著『注文の多い料理店』。

「あはァ! あのォ、おはなしィ!」
「ぐるっるがるぐっる?」(←訳:あれって怪談だった?)

 動物が絡むと、
 怪談から怪談らしさが削がれるのでしょうか。
 いや、これって私ネーさの気のせいでしょうか。

「でもォ、こわいィおはなしィもォ~」
「がるるる!」(←訳:あります!)

 巻末に収録されている
 泉鏡花さん著『蛇くひ』は、
 読後に来ますね、じわりじわりと、昏いモノが。

 でも、御本の中盤に収録されている
 太宰治さんの『尼』も、
 やっぱり、怖いというよりも……微笑ましいような?

「かいだんッてェ~」
「ぐぅるるるぅるがるぐるる!」(←訳:キャパシティ広大なんだ!)

 ヒトとケモノは
 同じ道をゆくことが出来るのか。

 行けるなら、行けないのなら、
 それは何ゆえか。

 『夢』『恋』の巻でもそうだったように、
 この巻でも編者・東さんの解説、
 各作品に付された注釈が光ります。
 根っから本好き、読書好きな皆さまは、
 ゴールデンウィークのお休みに、
 ぜひぜひ、一読してみてくださいね~♪
 
 
 
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あの風景を、もう一度。

2017-04-26 21:53:30 | ミュゼ
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ふわわァんッ! このォ、かおりィ~♪」
「がるる!ぐるる~!」(←訳:虎です!濃ゆい~!)

 こんにちは、ネーさです。
 現在、南関東地域では藤のお花が見事な咲きっぷり!
 この美しい紫色がGWまで保ちますようにと願いつつ、
 さあ、本日は読書をサボって
 ↓こちらの展覧会情報を、どうぞ~♪

  



     ―― 色あせない風景 滝平二郎の世界 展 ――



 東京・三鷹市の三鷹市美術ギャラリーにて、
 会期は2017年4月22日~7月2日(月曜休館)、
 チラシ(フライヤー)をもうちょっと間近で見てみますと……

  

「おやッ? これはァ~…?」
「ぐるがるる……」(←訳:この画風は……)
「もちもちッ!?!」

 はい、そうです!

  

 滝平二郎(たきだいら・じろう)さん(1921~2009)は、
 日本に生まれ育った活字マニアさんなら、
 きっと御存知のあの名作絵本
 『モチモチの木』の画家さんです。

 児童文学作家の
 斎藤隆介(さいとう・りゅうすけ)さん(1917~1985)の文章に
 滝平さんの画を付した
 『花さき山』『八郎』といった絵本作品を
 皆さま、憶えておられますよね?

「くろとォ、しきさいィのォ!」
「がるるるるるぐるぅ!」(←訳:コントラスト強烈ぅ!)

  

 きりえの美で名を馳せる滝平さんですが、
 この展覧会では、木版作品、鉛筆によるデッサン、
 墨やグァッシュを使った作品など、
 滝平さんの画業全体に光が当てられています。

「もッ、もちもちィはッ?」
「ぐるるるるるっ?」(←訳:見られますかっ?)

 はい、『モチモチの木』(1971年)の
 原画作品(きりえです)も
 ちゃあんと出展されていますよ。

 なつかしい!拝見したいわ!
 とビビビッと来た絵本好きさん&活字好きさんは、
 JR三鷹駅南口からすぐの
 三鷹市美術ギャラリーへ、
 お出掛けしてくださいね。
 中学生以下の方々は観覧無料ですので、
 チビっ子ちゃんたちも、ぜひ♪
 



    では、ここで美味しいオマケ画像も、チラっと!
   
    『ロッテ』さんの
    《パイの実 プレミアムチーズケーキ》は、
    チーズタルト専門店『パヴロ』さん監修の
    期間限定品なんです。
    「うむむゥ!たしかにィ~」
    「がーるぐるるる!」(←訳:チーズタルトだ!)
    チーズタルト・チースケーキが大好きな御方に
    おすすめですよ♪
    「おやつにィ~」
    「ぐるる!」(←訳:パクリ!)


    
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ポケットに《 隠しごと 》?

2017-04-25 21:59:36 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでスゥ!
 おめでとうございまスゥ、よまわりィにゃんずゥ!」
「がるる!ぐるるがる~!」(←訳:虎です!嬉しい受賞~!)

 こんにちは、ネーさです。
 先日ご紹介しました『夜廻り猫』が、
 第21回手塚治虫文化賞短編賞を受賞とのニュースが……!
 やったわね、夜廻りネコちゃんたち!
 著者・深谷かほるさんに拍手を送り、
 清々しい気分で春の夜空を仰ぎながら、
 さあ、本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪

  



            ―― 隠す ――



 編者は《アミの会(仮)》の皆さん、2017年2月に発行されました。
 著者は収録順に、
 柴田よしきさん、永嶋恵美さん、松尾由美さん、福田和代さん、
 新津きよみさん、光原百合さん、大崎梢さん、近藤史恵さん、
 松村比呂美さん、加納朋子さん、篠田真由美さん、
 女性作家さんの集まり《アミの会(仮)》から生まれた
 アンソロジー作品です。

「かくすゥ……!それはァ、いかにもォ!」
「ぐるるるるがるるる!」(←訳:ミステリに相応しい!)

 著者である11人の作家さんたちが
 それぞれどんな分野の御話を得意にしているかはさておき。
 テーマを、

   《隠す》

 とする作品となれば、
 これはもうどうしたって、隠しごとをめぐる物語、
 すなわち“秘密を解き放ってゆく”ものがたり、
 になりますね。

 御本のいちばん始めに収録されているのは、
 ニャンコが探偵役で大活躍するミステリシリーズでもお馴染みの、
 柴田よしきさん著『理由(わけ)』。

 あ、この御話には猫探偵の正太郎くんは
 出てこないんですけれども。

「くうゥ~! それはァ、ざんねんッでスゥ!」
「がるるるぐるるるがる?」(←訳:代わりに出てくるのは?)

 秘密を抱える主人公は、
 或る事件の被疑者の女性です。

 いえ、実は被疑者どころじゃなくて。

 彼女は、犯行を自供している、
 物的証拠があり、状況証拠があり、
 逮捕の際にも全く逆らわなかった――

 誰がみても、犯人。

 起訴は時間の問題。

 というレベルなんですが、ただひとつ……

「わからないィのはッ?」
「ぐっるるる!」(←訳:あっそうか!)

 分からないのは、動機です。

 なぜ? どうして?

 動機をひた隠しにする《理由》を、
 警視庁の捜査員・麻生さんは探します。

 そうしてついに、
 麻生さんが読み取った《理由》とは……?

「むむむゥ! なんともォ~」
「がるぐる!」(←訳:快刀乱麻!)

 あの有名な昔話から《隠しごと》を読み取る
 光原百合さん著『アリババと四十の死体』。

 見事な“一瞬の閃き”が展開する
 永嶋恵美さんの『自宅警備員の憂鬱』。

 前回記事で、おお、これは!と感じ入った
 『リアルプリンセス』の中のキャラさんたちとはまた違う、
 ミステリ色の濃い短編11作品から成るアンソロジーは
 ゴールデンウィークの読書タイムに
 おすすめのエンタな一冊ですよ。

「おいしィ~こうちゃとォ~」
「ぐーるーるるがるる!」(←訳:コーヒーでもいいね!)
「おたのしみィくださいッ♪」

 

 
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あの御伽噺の、《いま》。

2017-04-24 22:02:21 | ブックス
「こんにちわァ、テディちゃでス!
 もうすぐゥ、ごーるでんッ♪」
「がるる!ぐるがる!」(←訳:虎です!黄金週間!)

 こんにちは、ネーさです。
 ゴールデンウィークの予定を既にピシリと決めちゃった御方も、
 まだまだ未定です~という御方も、
 さあ、今日のところは、こちらの御本で
 のんびり読書タイムを、どうぞ~♪

  



          ―― リアルプリンセス ――



 著者は収録順に、寺地はるなさん、飛鳥井千砂さん、島本理生さん、
 加藤千恵さん、藤岡陽子さん、大山淳子さん、2017年1月に発行されました。
 前回記事では《童話の王さま》ともいうべき
 アンデルセンさんをテーマにしたノンフィクション作品を
 御紹介しましたが、こちらは――

「てーまはァ、おとぎィばなしィ、でスねッ!」
「ぐるるるるがる~!」(←訳:お姫さまの出番~!)

 6人の人気作家さんたちが語るのは、
 いえ、“リアル”に語り直すのは、
 6篇のプリンセスストーリーです。

   寺地はるなさん著『鍋かぶり』

   飛鳥井千砂さん著『歩く12人の女』

   島本理生さん著『ラプンツェルの思い出』

   加藤千恵さん著『正直な彼女』

   藤岡陽子さん著『あの人は海を捨てた』

   大山淳子さん著『夢のあと』

 以上、題名だけで、

「あはァ! あのォおはなしィ!」

 と元の御伽噺が分かるものがあれば、

「がるる~ぐるがる?」(←訳:たぶん~あのお話?)

 と身構えてしまうものもありますが、
 数ページ、
 或いは数行読めば、分かることでしょう。

 ああ、これはあの物語だ――

「まずはァ、いちばんめのォ~」
「ぐるるるがる!」(←訳:鍋かぶりさん!)

 6つの作品のモデルとなっているお話は、
 西洋のものも日本のものもあります。
 そして『鍋かぶり』は、
 ええ、ご想像の通り、
 『鉢かつぎ姫』の“リアル”版、なのでした。

 自分の頭に鉢ならぬ鍋をかぶり、
 つらい浮世を、独り、渡ってきたのは
 その名を初瀬さんという女性。

 とあるセミナーで
 初瀬さんは聴講者さんたちに説きます。

   わたしはなぜ鍋をかぶったのか。
   鍋などかぶった身の上で、
   幸福をつまくことはできるのか。

「まッ、まッてましたでス!」
「がるぐるる!」(←訳:いざ語らん!)

 御伽噺なんて遠い世界の出来事よね、と
 侮っていると、
 冷水を浴びせられた心地になります。

 鍋をかぶったことにより、
 異風=異端者となった初瀬さんが
 味わった苦難と苦悩とは。

 苦難の中でも信じられるもの、
 自分を支えてくれるもの、とは――

「おとぎィばなしのォなかのォ~」
「ぐる?」(←訳:哲学?)

 『鍋かぶり』に幕を開け、
 『夢のあと』で幕を下ろす
 お姫さまたちの“リアル”。

 お好きな作家さんをお目当てに、
 お好きな御伽噺をお目当てに、
 活字マニアの皆さま、
 ぜひ、一読を♪

 
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200年を超え、《追っかけ》の旅へ。

2017-04-23 22:07:02 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 むむッ!ぜんぜェ~んッちがうゥのでス!」
「がるる!ぐるるがる!」(←訳:虎です!東西の違い!)

 こんにちは、ネーさです。
 関東(多摩)生まれ育ちの私ネーさ、
 縁あって《関西の蒲焼き》というものを初めて食しまして……
 ええっ?こんなに違うのー!と驚愕しております。
 カルチャーショックに浸りながらの本日の読書タイムは、
 はい、こちらを、どうぞ~♪

  



        ―― ありのままのアンデルセン ――



 著者はマイケル・ブースさん、原著は2005年に、 
 日本語版は2017年3月に発行されました。英語原題は
 『JUST AS WELL I'M LEAVING:To the Orient With Hans Christian Andersen』、
 『ヨーロッパ独り旅を追う』と日本語副題が付されています。

「あはァ! ぐるめなァ、まいけるゥおじさんッ!」
「ぐるるがるるぐるる?」(←訳:今度はどこの食レポ?)

 『英国一家、日本を食べる』や
 『英国一家、フランスを食べる』、
 『英国一家、インドで危機一髪』他の作品で
 すっかり日本でも有名になってしまった
 食と旅を専門とするジャーナリスト、
 マイケル・ブースさん。

 この御本は、《英国一家》シリーズに取り掛かるより
 ず~っと時を遡り、
 2005年以前の出来事を描いています。

「まいけるゥさんッ、なんとォ!」
「がるぐるるるっ!」(←訳:恋をしましたっ!)

 パートナーのリスンさんと出会ったことが、
 マイケルさんの生活に変化をもたらします。

 愛妻のため、彼女の故郷、
 デンマークに暮らし、
 語学学校でデンマーク語の勉強を始めて、そこで。

「いろいろォ、びッくりィ!」
「ぐるるぅーがぅっる!」(←訳:カルチャーショック!)

 デンマークに引っ越してきて、
 マイケルさんはすぐに気付きました。

 デンマークの人々が
 こよなく愛し、誇りとするのは……

 ハンス・クリスチャン・アンデルセンさん♪

「ふァいッ! わきゃりまスゥ!」
「がるるるぐるるるがる!」(←訳:偉大なる童話作家さん!)

 そのアンデルセンさんの作品――
 世界中のチビっ子たちも知っているアンデルセンさんの作品が、
 マイケルさんを驚かせます。

   えっ?
   『人魚姫』ってこんなお話だったっけ?
   僕が憶えているのと違う……?!?

「それもォ、わきゃりィまス!」
「ぐるるがるる!」(←訳:原作と翻案物!)

 衝撃を受けたマイケルさん、
 “本気”でアンデルセンさんを調べ始めます。

 アンデルセンさんの作品を原語で読み、
 その生涯を、
 彼の行動を追いかける――

「おいかけるゥ?」
「っるぐるる?」(←訳:ってまさか?)

 旅立とう。
 2005年、アンデルセンさん生誕200年を記念するこの年に、
 アンデルセンさんがしたのと同じように、
 ドイツからイタリアの各都市へ。
 マルタ島へ、ギリシャへ。
 コンスタンテイィノープルと
 ドナウ川沿いの町へも。

 旅行記『一詩人のバザール』に記された
 アンデルセンさんの足取りを辿ってみよう――

「けッこうゥながたびィ、でスよゥ!」
「がるぐるるる!」(←訳:気を付けてね!)

 ヴェローナでの愉快な?エピソード、
 アテネでの忍耐、
 トルコで体験した白日夢、
 お母さんと一緒の船旅。

 アンデルセンさんの人生を変えた旅程を、
 英国人らしくシンカルに、
 しかし強い敬愛をこめつつ追走するマイケルさんの旅誌は
 アンデルセン童話が好きな方々に、
 旅行記好きな御方にもおすすめです♪
 ぜひ、一読してみてくださいね~!
 
 
 
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~ 魔法使いたちの筆跡 ~

2017-04-22 21:59:15 | ミュゼ
「こんにちわァ、テディちゃでス!
 ふぃぎゅあすけーとォもォ、すてきィでスゥ!」
「がるる!ぐるがるーる!」(←訳:虎です!あのスピード!)

 こんにちは、ネーさです。
 サッカーもいいけれど、フィギュアスケートもだぁ~い好き♪
 日本の選手さんたちの素晴らしさは言うまでもありませんが、
 ジェイソン・ブラウンさんの演技にも拍手を送る私ネーさです。
 おっと、スポーツ談義はこれくらいにして、
 週末ですもの、読書をサボって
 ↓こちらの展覧会情報を、どうぞ~♪
 
  



       ―― ディズニー・アート 展 ――



 東京都江東区の日本科学未来館にて、
 会期は2017年4月8日~9月24日
 (火曜休館、ただし5/2、7/25、8/1、8/8、8/15、8/22、8/29は開館)、
 『The Art of Disney The Magic of Animation』と英語題名が、
 『いのちを吹き込む魔法』と日本語副題が付されています。

「わほいィ! いよいよォ、こうかいィなのでス!」
「ぐるるがるる!」(←訳:美女と野獣が!)

 そうですね、
 ゴールデンウィークは大人気となること間違いなしの
 映画『美女と野獣』は実写映画ですが、
 この展覧会で紹介されるのは――

  

 ディズニー・アニメーションの
 原画、スケッチ、コンセプト・アートなど、
 約450点!

 つい最近公開されたばかりの『モアナと伝説の海』や、
 『ズートピア』『アナと雪の女王』、
 『ベイマックス』の原画もあれば――

「あッ!これはァ?」
「がるるるぐる!」(←訳:ピノキオくん!)
 
  

 はい、ディズニー初期の傑作『ピノキオ』くん、
 『バンビ』ちゃん、
 現在とは大きく趣きが異なっている
 ミッキーマウスくんたちも登場します。

「いまとォ、むかしィ!」
「ぐっるるがる!」(←訳:どっちもいい!)

 紙に描かれた一本の線。
 そこに『いのちが吹き込まれ』、
 魔法が動き出す瞬間の
 クリエイターさんの喜びはいかばかりか――

 殆どの作品が日本初公開となるこの企画展、
 春に始まって
 夏休みが終わる9月初旬まで開催されています。
 お好きな時期のお好きな日時に、
 ディズニーマニアさん&アート好きな御方は、
 ゆったりのんびり
 お出掛けしてくださいな♪

「たのしィ~いィ、あーとかんしょうゥ!」
「がるぐるるるる!」(←訳:満喫してきてね!)
 
 

 
    では、ここでオマケ画像も、じゃじゃん! 
   
    お花屋さんの店頭で見かけて
    思わずパチリ!してしまったのは、
   「すずらんッ??」
   「ぐるる!」(←訳:可憐だ!)
    春の、いえ、初夏よりの使者と呼びたくなる
    花たちに見守られて、
    どうか皆さま、穏やかな休日を♪

    
    
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甘さが、鍵です♪

2017-04-21 22:03:11 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 じゅんけッしょうのォ、くみあわせェはッ!」
「がるる!ぐるるるるがる!」(←訳:虎です!モナコとの闘い!)

 こんにちは、ネーさです。
 今日21日、チャンピオンズリーグ準決勝の組合せ抽選が行われ、
 レアル・マドリー(スペイン)対アトレティコ・マドリー(スペイン)
 モナコ(フランス)対ユヴェントス(イタリア)
 の対戦が決定しました!
 ああ、またハラハラドキドキの日々が始まる……
 武者震いしつつ、さあ、読書タイムもしっかり努めますよ。
 本日は、こちらの御本を、どうぞ~♪
 
  



       ―― 化学探偵 Mr.キュリー 5 ――



 著者は喜多喜久(きた・よしひさ)さん、2016年12月に発行されました。
 《化学探偵Mr.キュリー》シリーズの第5巻、
 サイエンスにしてケミカルな文庫書下ろしミステリ作品です。

「おひさしぶりィのォ、きゅりーせんせいィ!」
「ぐるるがるるる!」(←訳:今回も解きます!)

 5巻目となるこの作品の、
 第一話の背景は、春の大学。

 ちょうど今頃の、
 サクラが散って、
 入学式など事務的な手続きが済んで、という時期、
 四宮(しのみや)大学では
 或るイベントが開催されることになりました。

「はるのォ、いべんとゥ?」
「がるる……ぐるる・」(←訳:もしや……歓迎会?)

 はい、その通り!

 大学の庶務課の職員さんたちが企画した
 《四宮大学新入生歓迎会》は、
 今年入学してきた新入生さんたちに、
 新生活に伴う緊張を和らげ、
 また、大学の事を知ってもらおう、という趣旨の
 歓迎イベントです。

 運動系サークルの紹介、
 文科系サークルの活動報告や
 音楽系サークルの演奏など、
 プチ文化祭みたいな催しなんですけど。

 ここに、異色の《対決!》が
 急遽加わることに?

「たいけつゥ??」
「ぐるがるる!」(←訳:決戦ですか!)

 サークル名の存続を賭けて!

 統合間近の
 《四宮サイエンスサークル》と
 《四宮科学愛好会》
 の2サークルが争うテーマは――

   どっちが甘いか?

「ふァ??」
「がるぅ?」

 この第一話の題名は
 『化学探偵と無上の甘味』。

 世の中でまだ知られていない物質を合成し、
 その甘さを競い合う。

   こっちの方が甘い!

 と判定された勝者には
 サークルの名を残す権利が与えられる、んですって。

「はわわァ~…あまいィ~??」
「ぐっるがる!」(←訳:甘味の決闘!)

 例によって例のごとく、
 大学庶務課の職員・七瀬舞衣(ななせ・まい)さんと、
 大学の理学部化学科の准教授
 沖野春彦(おきの・はるひこ)さんことMr.キュリーは
 甘味対決の審査に巻き込まれる羽目になりましたが。

 どっちが甘いか、って
 どうやって決めるのか?

 味覚って主観じゃないの?

 そもそも新種の甘味料を合成するって……危険なのでは?

「むむゥ!そうゥいわれるとォ~」
「がるるぐるる!」(←訳:危険な匂いが!)

 第二話『化学探偵と痩躯の代償』
 第三話『化学探偵と襲い来る者』
 第四話『化学探偵と未来への会話』 
 第五話『化学探偵と冷暗の密室』の
 計5話から成る連作集は、
 理系&文系どちらのミステリ好きさんにも
 おすすめですよ。

 《甘味》の王者となるのは、はたして……?

 エンタな一冊を、週末の読書タイムに、ぜひ♪ 

  

 
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