渋滞ド真ん中、いえ失礼、GWド真ん中、ですね。
こんにちは、お出かけ予定のないネーさです。
「おでかけェしたいィ~、テディちゃでスゥッ!」
さあ、お出かけ予定がないのなら、お家で読書三昧いたしましょう!
でも、どうせなら、とびきり楽しい御本を!
読んで良かった~!と心から思える御本を!
はい、でしたら、こちらを、どうぞ!
―― MASTER KEATON ――
〈MASTER キートン〉
勝鹿北星さん作、浦沢直樹さん画、
画像の単行本コミックス第一巻は1989年1月に発行されました。
浦沢直樹さんといえば『MONSTER』や『PLUTO』『21世紀少年』で
本好きさんなら知らぬ者とてない存在です。
この『MASTERキートン』は、『MONSTER』より以前に、
浦沢さんが描いた物語……なのですが、
原作者の勝鹿さんがいて、浦沢さんが作画を担当して、
という形式を取っている点が、他の浦沢さんの作品とは大いに異なっています。
「ふむふむゥ~。
それでェ、ネーさ、このォ、おじさんがァ、しゅじんこォ、でスかァ?」
おじさ……失礼ですね、テディちゃ!
謝りなさい!
キートンさんはただのおじさ、いえ、ただのヒトじゃないんです!
「わぽッ? ごめんなさァいィッ」
キートンさん――平賀=キートンさんの、
お母さんは英国人、お父さんは日本人。
オックスフォード大学ベイリアル校で考古学を専攻した考古学者さん、です。
でも……日本での大学講師の給料は雀の涙。
考古学一本では、到底食べてゆけません。
そこで副業としてやっているのが、
オプ。
ロイズ保険組合から委託を受けて働く、フリーのオプ(調査員)なのです。
「ちょうさいんン~?
じゃァ、ますたー、ッて、なにのことォ、でスかッ」
MASTER――マスターとは、『達人』と訳すべきでしょうか。
日本語的感覚では、『お師匠さま』でもいいかもしれません。
それとも『マエストロ』とすべき、かな?
MASTERキートン。
彼は何の達人なのでしょう?
実は、彼にはもう一つの顔がありました。
元SAS(英国特殊空挺部隊)の伍長。
同部隊のMASTER(教官)でもあったのです。
優秀な学者さんであり、優秀な軍人さんであること、
そして優秀なオプ(調査員/探偵)であること。
矛盾しているようで、全く矛盾のない、一流の人材。
キートンさんはそんな人です。
「なるほどォ、ますたー、でスねッ♪」
しかし、哀しいことに。
キートンさんの優れた手腕は、
必ずしもキートンさん本人の望みと同じ方向に
彼を連れて行ってくれるとは限らないようで……?
「がくしゃさんのォ、じゅなん、なのでスねェ~」
『劇画』と呼ぶのが似つかわしい風格、
一話ずつの密度も非常に高い作品です。
ちょいやそいでは語り尽くせない面白さ!
なので……この続きは明日へ!
続きます!
「きーとんおじさんン~、がんばッてェッ!」
おじさんじゃないんですってばー!