テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 女王のまなざし ~

2025-02-05 22:03:52 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 ふじさんッ、まッしろォ~でスよゥ!」

「がるる!ぐるがるる=!」(←訳:虎です!大山方面も~!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 富士山はもちろん、大山など丹沢の山肌も

 ひんやりと雪化粧……。

 大寒波よ早く去っておくれと念じつつ、

 さあ、本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

          ―― アガサ・クリスティー ――

 

 

 著者はルーシー・ワースリーさん、

 原著は2022年に、画像の日本語版は2023年12月に発行されました。

 英語原題は『AGATHA CHRISTIE : A Very Elusive Woman』、

 『とらえどころのないミステリの女王』と日本語副題が付されています。

 

 前回記事では、

 米国西海岸のミステリの王というべき

 レイモンド・チャンドラーさんの研究本を御紹介しましたが、

 こちらは、

 誰もが英国ミステリの女王と認める

 アガサ・クリスティーさんの伝記作品です。

 

「はいいろのォ、のうさいぼうゥ!」

「がるぐるるがるる!」(←訳:村の優しいご老人!)

 

 ベルギー生まれの名探偵エルキュール・ポワロさんと、

 のどかな村に暮らすジェーン・マープルさん。

 

 今も世界中で読まれ、

 愛されている名探偵を創出したアガサさんは、

 これもまた広く知られていることですが、

 ミステリアスな女性でした。

 

 1890年9月15日、デヴォン州トーキーに生まれ、

 1976年1月12日、ウォリングフォードの自宅にて没。

 アガサさんが生涯に著した探偵小説66冊、

 短編集14冊は、現在も版を重ね、

 映画化・ドラマ化もされていて、

 世紀をまたぐ活躍はまだまだ続きそうです。

 

「さすがァでスねッ!」

「ぐるるるるがるるる!」(←訳:それでこそ女王さま!)

 

 アガサさんは、探偵小説の他に

 『アガサ・クリスティー自伝』を著しています(1977年刊行)。

 しかし、著者・ワースリーさんは

 自伝の記述をそのまま信じることはしません。

 

 イングランド南部育ちの、

 良い家に育ち、英国的な文化を好む

 典型的な英国女性、って……本当に?

 

 そう、実は。

 アガサさんの生家は、

 父はNY生まれで両親は米国人、

 母はアイルランドのダブリンに生まれ、

 母方の祖父はドイツ人、

 一家の財産を築いたのは米国人の父方の祖父、と

 国際色豊かな家柄だったのです。

 

「おじいィさんがァ、あめりかのォひとッ?」

「がるるるっる!」(←訳:知らなかった!)

 

 また、アガサさんの”家“は、

 小説を書き始めて間もなかった頃の彼女に、

 或る幸運をもたらしました。

 

 近所に、人気作家の

 イーデン・フィルポッツさんが住んでいる!

 

「わァおォ!」

「ぐるるがっるー!」(←訳:嬉しいラッキー!)

 

 フィルポッツさんはアガサさんの作品を読み、

 その素質を見抜いたのでしょう、

 エージェントに紹介もしてくれました。

 

 ただ、この時期のアガサさんは、

 まだ”書くこと”に本気ではなかったようだと

 ワーズリーさんは推測しています。

 

 それは、裕福な階級の少女の、

 趣味の域を超えていない創作活動、

 だったのかもしれず、そして。

 

 アガサさんの幸福な少女時代に

 終わりが近付いていました。

 

「どれすにィ、ぼうしッ!」

「がるるる~!」(←訳:着飾ろう~!)

 

 美しく着飾り、社交界デビューしたアガサさん。

 何人もの求婚者が現われ、

 背が高くて魅力的な23歳の若者――

 アーチボルト・クリスティーさんと知り合い、

 1914年に結婚するものの。

 

 第一次世界大戦が始まり、アーチボルトさんは従軍、

 アガサさんも赤十字のボランティアとして病院で、

 その後、病院薬局で働き始めます。

 薬局での仕事は、忙しいときもあれば、

 ふっとヒマになるときもあって、

 そんなスキマ時間に。

 

 ついに、得たのでした。

 『スタイルズ荘の怪事件』の着想を。

 

「ようこそォ、ぽわろさんッ!」

「ぐるがるるるる!」(←訳:この現実世界へ!)

 

 いくつもの出版社から原稿を突き返されたのち、

 1920年、ようやく出版されてからは

 『秘密機関』『ゴルフ場殺人事件』『茶色の服の男』と

 次々と作品を刊行、

 1926年刊の『アクロイド殺し』によって

 アガサさんは人気作家となります。

 

 それは、傍から見れば、

 探偵小説家として上り坂の、

 充実した人生。

 

 その最中に。

 

 アガサさんは消えてしまいました。

 

「おうちにィ、いませんッ!」

「がるるるぐるるる!」(←訳:近所にもいないよ!)

 

 1926年12月3日、

 アガサさんは自宅を出たのち、行方不明となりました。

 

 11日後に、保養地のホテルで”発見”されるまで、

 彼女がどうしていたのか、

 現在でも詳細は判明していません。

 

 著者・ワースリーさんは慎重に、

 アガサさんの行動を調査し、考察してゆきます。

 失踪の理由、当時の複雑な状況、

 大騒ぎするメディア、

 家に戻ってからも

 長く影を落とすことになった出来事は、

 いったい何だったのか。

 

「ふうゥ~…ためいきィなのでス……」

「ぐるっるるるるぅ~…」(←訳:何だったのかなぁ~…)

 

 と、御本の前半部分を

 ざっとお喋りいたしましたが、

 では、『失踪者』の刻印を背負うこととなった

 アガサさんの後半生は?

 

 小説で、映画で、

 一度でもアガサさんの作品に接した経験があるのなら、

 考えずにはいられない

 《ミステリの女王》の、こころの奥底。

 

 その深淵を、

 息を呑み、圧倒されながらも、

 ミステリ好きな活字マニアさんは、

 ぜひ――ほんの少しだけでも――覗いてみてくださいね♪

 

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~ 哀惜の酒盃 ~

2025-02-04 22:03:45 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 たんていィさんッ、でばんッなのでスよゥ!」

「がるる!ぐるるがる!」(←訳:虎です!異色で才人!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 欧州が誇る《探偵》がホームズさんだとすれば、

 新大陸・米国を代表する《探偵》とは――

 さあ、本日の読書タイムは、

 全ミステリ愛好家さん必読の、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

           ―― チャンドラー講義 ――

 

 

 著者は諏訪部浩一(すわべ・こういち)さん、

 2024年12月に発行されました。

 『LECTURES on RAYMOND CHANDLER』と英語題名が付されています。

 

「あはァ! めいたんていィさんッ!」

「ぐるるがる!」(←訳:西海岸のね!)

 

 米国の西海岸をベースとする

 探偵フィリップ・マーロウさんの物語は、

 ここ日本でも長く愛されている作品ですね。

 

 そして、マーロウさんの”創造主”とも言えるのが、

 作家レイモンド・チャンドラーさん(1888~1959)。

 

 この御本では、

 『講座』の形を取りながら、

 チャンドラーさんの生涯と

 作品の研究・解説が綴られてゆきますよ。

 

「はじまりィはァ~…ちゃりりんッ!」

「がるるぐるる!」(←訳:数枚のコイン!)

 

 街角の小さな販売店――

 新聞や雑誌、キャンディなどを売っている

 ささやかなスタンドに並ぶ雑誌のお値段は、

 わずか10セント。

 10セント=1ダイム(Dime)で買えるために

 ダイムノヴェル(Dime Novels)などと呼ばれた

 安価で粗悪な紙の雑誌から、

 チャンドラーさんのキャリアはスタートしました。

 

 著者・諏訪部さんは、

 作家デビューする以前の、

 チャンドラーさんの少年時代から、

 次第に小説家として名を成し、

 脚本家として映画界に参入し、

 やがて作家生活に戻ってゆく

 チャンドラーさんの軌跡を、

 共感と憧憬を込めて描き出します。

 また、

 

 第一講『イントロダクション』

 第二講『チャンドラー以前のチャンドラー』

 第三講『パルプ作家時代』

 第四講『マーロウ登場』

 第五講『シリーズの始まり』

 第六講『弱者の味方』

 第七講『戦争の影』

 第八講『チャンドラー、ハリウッドへ行く』

 第九講『依頼人のいない世界』

 第十講『《人間》としてのマーロウ』

 第十一講『チャンドラー文学の到達点』

 第十二講『未完のプロジェクト』

 

 という12の講義のうち、

 第10講と第11講が

 長編作品『ロング・グッドバイ』解析に費やされています。

 

「めいさくゥなのでス!」

「ぐるがる!」(←訳:最高傑作!)

 

 『ロング・グッドバイ』を

 ”チャンドラー文学の到達点”だと

 讃える諏訪部さん。

 

 一方、その“栄光”の代償であるかのように、

 チャンドラーさんの健康は

 妻シシ―さんの病没をきっかけに、

 少しずつ、損なわれてゆきました……。

 

「おさけェ、だめでスよゥ!」

「がるるるぐるる~!」(←訳:飲みすぎないで~!)

 

 お店を開けたばかりの、

 床がきれいに掃かれた清潔なバーで、

 友人とふたり、

 静かに傾けるギムレット。

 すべてが幻のような、別れの物語。

 

 作家チャンドラーさんを敬愛する方々に、

 映画好き&映画史好きな方々にも

 おすすめの一冊です。

 ぜひ、本屋さんで探してみてくださいな♪

 

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~ 時間絵巻、はじめの一鍬! ~

2025-02-03 22:03:24 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 りッしゅんッ!なのにィ~」

「がるる!ぐるがるるる~!」(←訳:虎です!空気ブルブル~!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 立春ながら、気温の低い月曜日となりましたね。

 たくさん着込んで、身体をしっかり温めたら、

 さあ、本日の読書タイムは、

 前回記事に続いてこちらのコミック作品を、どうぞ~♪

  

 

 

          ―― 戦国小町 苦労譚 2 & 3 ――

 

 

 原作は夾竹桃(きょうちくとう)さん、平沢下戸(ひらさわ・げこ)さん、

 漫画は沢田一(さわだ・はじめ)さん、

 第2巻は2018年4月に、

 第3巻は2018年10月に発行されました。

  

 ↑第2巻には『農耕戯画』、

  

 ↑第3巻には『躍進、静子の村』と巻題が付されています。

 

「げんだいィからァ~せんごくゥじだいィ!」

「ぐるるぅっるるるるる~…」(←訳:跳んじゃったんだよね~…)

 

 綾小路静子(あやのこうじ・しずこ)さん、

 農業高校に通う、ごく普通の女子高生さんなのですが。

 

 或る日、現代から過去――戦国時代へ、

 タイムスリップ!

 

 しかも、アタフタする静子さんの前に現れたのは、

 織田信長さん!!

 

「うううゥ、こわいィでス!」

「がるぐっるるるるがる……」(←訳:もう会っただけで恐怖……)

 

 その時、静子さんが着ていたのは、高校の制服。

 戦国時代の人びとに怪しまれるのも当然の異装です。

 そして、

 不審者め、斬首だ、拷問だ、と騒がれた静子さんが、

 生き延びるための取引材料として

 申し出たのは……

 《農業の技術》でした。

 

 これを、信長さんは諒解します。

 

「ふむむゥ、びッくりィでスよゥ!」

「ぐるるるるがるるぐる?」(←訳:軍事でなく農業の技術?)

 

 いえ、ちょっと考えてみてくださいな。

 施政者にとって、

 自領が農業国であるというのは、

 理想的なんじゃないかしら。

 

 なぜって、工業立国とか、エネルギー立国、観光立国、

 いろいろありますけど、

 どの国の人も、お腹は空きます。

 工業国も観光国も、絶対的に必要としているんです。

 ご飯や、パン――

 米や小麦、大豆といった農産物を。

 

 その構図を、

 静子さんの申し出の意味を、

 信長さんは瞬時に理解し、頷いたのでした。

 

 《よかろう、貴様の能力買ってやる》

 

「……やぱりィ、こわいィ!」

「がるるるぐる!」(←訳:もの凄く怖い!)

 

 信長さんの指示により、

 土地と人員を提供された静子さん、

 農作業に取り掛かろうとするも。

 

 えっ? ここ取り潰し寸前の村なの?

 土壌は痩せているし、

 耕作の方法はいい加減だし、

 害獣は来るし、

 村人さんたちは……

 ああ、みんな栄養不足で、手足はガリガリ……。

 

 ええい、こうなったら!

 

 アレもコレも、改良! 改革!

 

 現代の知識と情報と最新技術を応用して、

 村を豊かにするっきゃない!

 

「そっ、それはァ~!」

「ぐるがるぅ??」(←訳:禁忌でしょ??)

 

 多くのSF作品で、

 過去を訪れることになった時間旅行者さんたちは、

 未来のモノを過去に持ち込まないように、

 歴史を改変しちゃわないように、

 と心を砕きますが、

 そんなお上品な方法では

 戦国時代を生き抜いてゆけません。

 

 第1巻では、畑作に成功? 農具を自作?

 第2巻では、大規模稲作を企画? サトウキビも?

 第3巻ではさらに――

 と、静子さんの挑戦は留まるところを知らず。

 

 オールドスタイルな時間SFを好む方々が読んだら

 気絶しちゃうんじゃないかと、

 心配になるくらいのはっちゃけ時間旅行は、

 いったい何処へ向かうのか?

 

 SF好きさんに、

 歴史好きな活字マニアさんにも、

 激おすすめのコミック作品は、

 既に累計100万部を突破しています。

 WEBもしくは紙の書籍、

 お好みのスタイルで、

 ぜひ、一読してみてくださいね~♪

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~ 時間絵巻、開幕! ~

2025-02-02 22:03:59 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 ふうゥ! ゆきィじゃなかッたでスゥ~!」

「がるる!ぐるっるぅ~!」(←訳:虎です!良かったぁ~!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 気温次第で警報級の大雪?と予報が出ていたここ東京多摩地区、

 今日は朝から雨、となりました。

 ああ良かった~とホッとしつつ、

 さあ、本日の読書タイムは、こちらのコミック作品を、どうぞ~♪

  

 

 

           ―― 戦国小町 苦労譚 1 ――

 

 

 原作は夾竹桃(きょうちくとう)さん、平沢下戸(ひらさわ・げこ)さん、

 漫画は沢田一(さわだ・はじめ)さん、

 2017年12月に発行されました。

 『農耕戯画1』と巻題が付されています。

 

「げんだいィからァ、せんごくじだいィへェ~」

「ぐるるがーるる!」(←訳:なぜかポーンと!)

 

 綾小路静子(あやのこうじ・しずこ)さんは、

 農業高校に通う高校生。

 同級生たちと比べて特に変わったところのない、

 ごく普通のティーンエージャー……であると、

 自分では思っていたのですが。

 

 或る雨の日、

 突然タイムスリップ?

 

「ふとォきづけばァ~…」

「がるるぐる?」(←訳:ここどこ?)

 

 現代の都市の街路から、

 一瞬を経て、見知らぬ場所へ。

 ここどこ?と戸惑う静子さんは、

 しかし、程なく知ったのです。

 

 野盗か雑兵か、荒んだ様子の男たちに

 連れ去られそうになった静子さんを、

 一喝のもと救ってくれたのは、

 見事な太刀を腰に佩いた

 奇抜な衣装の武将さん。

 その陣羽織には、木瓜(もっこう)紋……。

 

 あれは、『織田木瓜(おだもっこう)』?

 つまり、ここは?

 え? え? まさか?

 戦国時代の、日本?

 このひと、織田信長さん??

 

「でスねッ!」

「ぐるがるる!」(←訳:そうみたい!)

 

 やだ嘘ぉ!信じられない~!冗談でしょ!

 なんてアタマをパニックさせている余裕はありません。

 高校の制服姿を怪しまれた静子さん、

 信長さんの供廻りたちに引きすえられ、

 不審者として即刻斬首、

 間者かもしれない拷問だ、

 という絶体絶命のピンチなのです。

 

 そんな窮地でしたから――

 

「まッてくださァ~いィ!」

「がるるるるるるる~!」(←訳:私お役に立てます~!)

 

 私、お役に立てます。

 農業を学んでいました。

 

 静子さんの心の底からの叫びを、

 供廻りたちは相手にしません。

 聞き咎めたのは、信長さん唯ひとり。

 

 女子ではあるが、

 格好から考えるに、南蛮から渡ってきたとおぼしい者。

 その者が持つ知識。

 おそらくは、最新の技術を用いた農業の、知識。

 

 これを、放っておけるか!

 

「けッていィ!」

「ぐるがる!」(←訳:採用だよ!)

 

 トップダウンの効力、いえ、鶴の一声でしょうか。

 静子さんは生命を拾い、

 信長さんに仕えることとなりました。

 21世紀の農業高校で学び、

 農家を営む祖父から教わった

 さまざまな農業の知識を武器に。

 

「はちゃめちゃなァてんかいィ、だけどォ~」

「がるるぐるるる!」(←訳:そこがいいんだ!)

 

 戦国時代にティーンエージャーがタイムトリップ、

 織田信長さんに奉公する、という流れは、

 西村ミツルさん&梶川拓郎さん著『信長のシェフ』を

 連想させられます。

 

 はたして、静子さんが体験する《戦国》の物語は、

 どんな点が私たち読み手を魅了するのでしょうか。

 その秘密を探るべく、

 現在16巻まで刊行されている

 《戦国小町苦労譚》シリーズ、

 次回は第2巻&3巻をご紹介いたします。

 お楽しみに~♪

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~ 500、走ります! ~

2025-01-29 22:03:41 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 あうゥ、めがァ、めがァ~…!」

「がるる!ぐる!」(←訳:虎です!痒い!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 本格的に花粉の飛散が始まってしまったのでしょうか、

 どうにもこうにも目がショボショボ……

 洗眼液でスッキリさせて、ホッと一息ついたら、

 さあ、本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

            ―― 道楽もの交遊記 ――

 

 

 著者は大塚康生(おおつか・やすお)さん、

 2024年10月に発行されました。

 『Notes of Debauchery & Friendship

       Drawing and words left behind by Yasuo Ohtsuka』

 と英語題名が付されています。

 

「ふじこォさァ~んッ!」

「ぐるるが~る!」(←訳:ルパンさ~ん!)

 

 ええ、大塚康夫さんといえば、

 TV版『ルパン三世』のファーストシーズン、

 映画『ルパン三世 カリオストロの城』、

 『未来少年コナン』他、

 クレジットにその名を刻む傑作は数知れず!

 という、日本を代表するアニメーターさんです。

 

 大塚さんの著書『道楽もの雑記帖』に続く

 《道楽もの》シリーズ第2作となるこの御本では、

 大塚さんの雑誌への寄稿、

 インタビュー、

 対談など、

 未だ書籍化されていない大塚さんの《雑記》が

 収録されていますよ。

 

「かッ、かんとうにィ、かんげきィでスゥ!」

「がるるるぐっるる!」(←訳:ルパンがいっぱい!)

 

 『Yasuo Otsuka Illustrations Gallery』と題して、

 巻頭に掲載されているのは、

 『ルパン三世』の登場人物たち、

 『カリオストロの城』の修正原画

 (伯爵が大時計の針に挟まれるシーンも!)、

 モーターバイクや車を描いたイラストたち。

 

 特に、軍用大型トラック、ジープ、戦車は、

 異様な重量感で迫ってきますね。

 まさに、大塚さんの独壇場です!

 

「それにィ、ふィあッとォ!」

「ぐるるるるるがる……!」(←訳:ルパンさんの愛車……!)

 

 今日1月29日、

 愛知県のジブリパークに宮崎駿さんの愛車

 シトロエン2CVが展示されたと

 ニュースになりましたが、

 『カリオストロの城』でクラリス姫が運転したのは2CV、

 同じく『カリ城』でルパンが駆った小型車が

 大塚康夫さん愛用のフィアット500でした。

 

 ころっと丸くて、

 タイヤはムニっと柔らかく地面を摑み、

 ルパンさんと次元さんと五右衛門さん、

 たまに札束も載せて疾走するFIAT500……。

 

「あこがれェ、でスねェ~…」

「がるる~…」(←訳:欲しい~…)

 

 かつて、母国イタリアでは”国民車”として親しまれた、

 FIAT500。

 旧型の500は、半世紀以上も昔に

 製造終了してしまいましたが、

 大塚さんのスケッチブックの中で、

 小さな500は今も快調に走り続けています。

 

 大塚さん入魂のFIAT500画に加え、

 恩師を偲ぶ回想記、

 高畑勲さん、宮崎駿さんとのお仕事&交遊のお話など、

 観ても読んでも楽しい一冊は、

 《ルパン三世》シリーズファンの方々、

 車好きな方々におすすめですよ。

 本屋さんで見かけたら、

 ぜひ、手に取ってみてくださいね~♪

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~ 美味しいものを、堂々と! ~

2025-01-28 22:03:14 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 わォ! はるのォいろあいィ~♫」

「がるる!ぐるるる~!」(←訳:虎です!香りも春~!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 花屋さんの店頭は、スイートピー、フリージア、菜の花、

 温室栽培のサクラにモモの花……と満艦飾ですね。

 春の花々の可愛らしさにうっとりしながら、

 さあ、本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

          ―― ついでにジェントルメン ――

 

 

 著者は柚木麻子(ゆずき・あさこ)さん、

 単行本は2022年4月に発行されました(現在は文庫版も刊行されています)。

 『Tired of taking a backseat to gentlemen』と英語題名が付されています。

 

 さまざまなテーマをかかえた

 短編7作品が収録されているこの御本で、

 

「ぷふふふッ!」

「ぐるるるっ!」(←訳:くすくすっ!)

 

 と、笑いが止まらないのは、本文113ページの

 

 『エルゴと不倫鮨』。

 

「ぶたいはァ~おすしやさんッなのでスゥ!」

「がるぅるるぐるるるるる!」(←訳:オシャレなイタリアン鮨!)

 

 東急沿線の某駅から、徒歩で20分。

 マンションの地下1階にある

 会員制イタリアン創作鮨のお店『SHOUYA mariage』は、

 今夜も繁盛しています。

 

 いかにもリッチそうな、

 外資系投資運用会社の営業部長さんも、

 部下の美しい女性と、

 食事をいただこうとして――

 

 おやっ?

 

 新たなお客さんが、ドアの前で仁王立ちに?

 

「うきゃッ! あかちゃんッ!」

「ぐるーるぅるがる!」(←訳:ベビーちゃんだね!)

 

 お店を訪れたのは、

 ミルクの香りも神々しい赤ちゃん……を抱っこする

 ひとりの女性でした。

 

 ヨレヨレのカットソー、

 ボトムは灰色のスウェット、

 重そうなマザーズバッグを提げ持って、

 そのぅ、お高級な創作鮨店の雰囲気には

 全く合致しない服装に、

 シェフは眉をひそめたのですが。

 

 お店のオーナーの、お母さんの友だち。

 

 という、

 天下御免の切り札を出されては、

 無理やり追い返す訳にも行きません。

 

「くひひひッ♫ ではァ~」

「がるぐるる~る!」(←訳:注文いきま~す!)

 

 営業部長さん他、

 着飾ったお客さんたちの視線など

 微塵も気に留めず、

 赤ちゃん連れの女性は、

 いざ、オーダー開始!

 

 妊娠中から授乳中の長~い期間、

 お酒やら生ものやら刺激物やら、

 たくさんの食べ物を我慢してきた……

 それも、今夜で終わり。

 赤ちゃんが卒乳してくれたから、

 お酒、解禁! お鮨も、解禁!

 美味しいものを

 好きなだけ食べてやる~!!

 

「わははッ、おめでとうゥ~なのでス!」

「ぐるるぅるがるるぅる~!」(←訳:食べちゃえ食べちゃえ~!)

 

 女性の健啖ぶりに圧倒されつつ、

 営業部長さんの顔色は曇ります。

 こんなこと、まったく予定になかった……

 どうしてくれるんだ!

 

 はたして、部長さんは何を目論んでいたのか。

 その目論見の、結果は――

 

「しィっ! ばらしちゃァだめでス!」

「がるるるぐる~!」(←訳:ネタバレ禁止~!)

 

 著者・柚木さんの本領が光り輝く、

 爆笑必至な『エルゴと不倫鮨』。

 学生さんたちのコロナ禍を描く『あしみじおじさん』。

 文豪・菊池寛さん大活躍?な『Come Come Kan !!』など

 7つの物語は豪快かつ痛快です。

 ぜひ、一読してみてくださいね~♪

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~ みどりのめぐみ ~

2025-01-26 22:03:05 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 ぐびぐびぐびびッ、ぱふゥ~…!」

「がるる!ぐるるるるる~!」(←訳:虎です!ごくごくごく~!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 空気が乾燥しているせいか、飲み物が美味しく感じられますね。

 喉を守るためにも、あったかい紅茶、緑茶、コーヒー……

 カフェインを摂り過ぎないようにしながら、

 さあ、本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

      ―― 天然生活 ハーブのある健やかな暮らし ――

 

 

 月刊誌『天然生活』の別冊版は2024年9月に発行されました。

 この御本は、『天然生活』2016年8月号~2023年12月号に掲載された

 ハーブ関連の記事に加筆・修正、再編集したものです。

 

「ふァいッ! やくそうのォちからッ、ひつようゥなのでス!」

「ぐるるがるるぐるるる~!」(←訳:先人の知恵も借りたい~!)

 

 体調が悪くなると、

 慌ててお医者さんに診てもらって、

 処方されたお薬を薬局で調剤してもらって……

 ええ、↑これはもちろん必要なことで、

 具合が悪いのを我慢する必要はありません。

 

 でも、体調が良いときには、

 処方薬ではなく、

 より自然な方法で、

 ”健やかである”ことを心掛けるのもアリ、ですよね。

 

「かぜのォ、よぼうゥ!」

「がるるるぐるる!」(←訳:うがいと手洗い!)

 

 第1章『ハーブのある暮らし』

 第2章『ハーブの効能と利用法』

 第3章『ハーブを味わう』

 第4章『草の力を生かして』

 

 と、この御本の本文は4つの章で構成されていて、

 私たちが手軽に活用できそうなのは

 第2章の『効能と利用法』でしょうか。

 

 ローズマリーのハーブティーで、良質な睡眠を。

 

 ニオイスミレのシロップは、喉のために。

 

 タイムとリコリスルートのシロップは、咳を鎮めるため。

 

 血行促進効果があるシナモン(ニッキ)は、冷え性に。

 

「おッ? これもォ、やくそうッ??」

「ぐるるがる~!」(←訳:馴染み深い~!)

 

 第4章『草の力を信じて』には、

 おお、見憶えありまくり!な草たちが載っていますよ。

 

 セリは、疲労回復。

 ナズナが働きかけるのは、肝臓と胃腸、目も?

 ゴギョウ(ハハコグサ)は、咳を鎮める効果あり。

 ハコベラは、血をきれいにする働き、整腸作用も。

 ホトケノザは胃を丈夫にしてくれて。

 スズナ(カブ)の葉には抗酸化作用が。

 スズシロ(大根)の葉には、葉酸がたっぷり。

 

「それはァ~…はるのォななくさッ!」

「がるるるぐるるがーる?」(←訳:七草粥は食べるハーブ?)

 

 意外にも、既に私たちは、

 あまり意識せずに

 ”ハーブと仲良しな暮らし”を送ってきている、ようです。

 

 他に、お灸(ヨモギ)や、

 虫よけなどでも(ヒノキ、クスノキ、除虫菊等)、

 ハーブたちは大活躍してくれていますね。

 

「むかしィからのォ、おなじみィさんッ!」

「ぐるがるる!」(←訳:感謝だよう!)

 

 日々の暮らしを支えるハーブの知恵――

 あらためて学び直すためにも、

 おすすめの一冊ですよ。

 

 ただし、

 ハーブによっては効果が強いものもありますので、

 妊婦さん、通院中の御方、基礎疾患をお持ちの方々は、

 使用する前にお医者さんに相談してみてください。

 また、

 エッセンシャルオイル類を拭いた布は

 全自動洗濯機で洗濯すると火災の危険がある、と

 メーカーさんからアナウンスされていますので、

 その点も充分に御注意くださいね。

 

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~ 夜空とキャンバス ~

2025-01-24 22:03:01 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 にしのォそらにィ~どせいィ、きんせいィ!」

「がるる!ぐるがるぐるるがる!」(←訳:虎です!東の空に木星と火星!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 1月の夜空に見えるのは、西に土星と金星、

 東の空には木星と火星……

 では、あの画家さんの時代の夜空には、何が?

 さあ、本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

         ―― ゴッホは星空に何を見たか ――

 

 

 著者は谷口義明(たにぐち・よしあき)さん、

 2024年11月に発行されました。

 

 つい先日――2025年1月19日まで、

 英国ロンドンのナショナルギャラリーで開催されていたのは、

 『Van Gogh : Poets and Lovers(詩人と恋人たち)』展という、

 ヴィンセント・ヴァン・ゴッホさんの回顧展……!

 これが大々好評で、チケットは早々に完売してしまい、

 最終日前日は、急遽、24時間開館を実施したほどだったそうです。

 

「むむむゥ! すごいィにんきィ~なのでスゥ!」

「ぐるるがっるるる!」(←訳:さすがゴッホさん!)

 

 世界中から集められたゴッホさんの名作60点のうち、

 展覧会の”目玉”となったのが、

 『星月夜』(1888年、オルセー美術館所蔵)でした。

 

 ゴッホさんが描いた、

 南仏の夜空に輝く月と星々――

 

 天文学者である著者・谷口さんは、

 その光に、注目し、考察します。

 

 ゴッホさんは、星空に何を見たのか?

 彼は、どんな星空が好きだったのだろう?

 

「むかしむかしのォ~ほしぞらッ!」

「がるるぐっるる!」(←訳:今よりくっきり!)

 

 人工の照明が殆ど無かった19世紀、

 大都市でさえも、夜はとても暗かったでしょうに、

 田舎ではいったいどんな星空が

 頭上に広がったことか。

 

 それは、21世紀の現代とは比較にならぬくらい、

 くっきりと明瞭な、

 ”星図”の世界だったのではないか。

 

 ゴッホさんはそれを、歪めることなく、忠実に、

 キャンバスに描き置いていったのではないか。

 

 星も、月も、そのまま。

 夜空に見えた位置そのままに。

 

 ↑このテーマを追求した作品として

 昨年御紹介したのが、

 フランスの天文学者ジャン=ピエール・ルミネさん著

 『ゴッホが見た星月夜』(原著は仏にて2023年刊行)です。

 

「つまりィ~?」

「ぐるがーる?」(←訳:同じテーマ?)

 

 いえ、ルミネさんと谷口さん、

 扱っているテーマは似ているように見えますが、

 日本(←ここ大事です!)の天文学者である谷口さんは、

 より深く、広く、

 ゴッホさんの天体観測について、

 推理を巡らせてゆきます。

 

 ゴッホさんが描いたもの、

 だけではなく、

 描かなかったもの。

 

 例えば、

 夜空に長い尾を引く彗星は?

 煌々と夜道を照らす満月は?

 

「ああァ、そういえばッ?」

「がるるるるぐる??」(←訳:描いてないかも??)

 

 描かなかったとしたら、なぜ?

 そして、

 ゴッホさんが愛した日本美術、

 北斎さんの浮世絵と『星月夜』の関係は?

 

 日本の学者さんだからこそ視えてくる、

 星空にゴッホさんが抱いた想い、

 情熱と、憧れ。

 

 アート好きな活字マニアさんに、

 近代史好きな方々にも

 おすすめの新書作品です。

 ぜひ、本屋さんで探してみてくださいね~♪

 

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~ 関西からの《おやつ》時間 ~

2025-01-23 22:03:50 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 おッ! きたきたァ~♫」

「がるる!ぐっるるる~!」(←訳:虎です!待ってたよ~!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 カレンダーが2025年になって、1月も後半……となれば、

 百貨店さんで始まるのは、バレンタイン向けのイベントですね。

 本日の読書タイムは、スイーツ好きな活字マニアさん必携の、

 こちらの月刊誌を、どうぞ~♪

  

 

 

           ―― SAVVY 2025年3月号 ――

 

 

 関西圏の最新情報を伝えてくれる

 月刊誌『SAVVY(サヴィ)』最新号の特集は、

 《おやつな時間》!

 

 いま、大阪・京都・神戸では、

 どんなお菓子が注目されているのか?

 これから流行りそうなお菓子は?

 を取材した毎春大人気の企画です。

 

「あれれれッ? ないィ~!!」

「ぐぅるるがる~!」(←訳:チョコがない~!)

 

 ええ、そうなんです、

 私ネーさも、えええっ?と仰天しましたことに、

 バレンタインシーズンど真ん中であるにもかかわらず、

 『SAVVY』3月号には無いんです、

 チョコレートをずらりと集めたページが。

 

 チョコレートの専門店さんが数軒、

 紹介されてはいるんですけど、

 特別扱いはされていない、んですよねえ。

 

「そのォかわりにィ~…」

「がるるるぐるる!」(←訳:熱いのはこれだ!)

 

 シュークリーム、クレープ、カヌレ、

 タルトにケーキ等々、

 百花繚乱な《おやつ》が並ぶ中、

 大きくページを割いて取り上げられているのは、

 『焼き菓子』……!

 

 本文52~63ページには

 『焼き菓子手帖』と題して、

 フランス系、イタリア系、ポルトガル系、ドイツ系、

 英国系、日本系、と国際色豊かな焼き菓子たちが。

 

「おいしいィものにィ~こっきょうゥなしィ!」

「ぐるるがるぐるる!」(←訳:これが関西最前線!)

 

 そして、

 ”チョコレートよりも焼き菓子”以上の衝撃は、

 日本屈指のパティシエ・中谷哲哉(なかたに・てつや)さんへの

 インタビューを中心とした記事(78~83ページ)です。

 

 2024年3月、閉店してしまった

 大坂の名店『なかたに亭』さん。

 

 閉店した理由や、現在の活動についてのQ&Aに、

 なんとも表現しようがない思いが湧きます。

 私ネーさ、大阪に旅行した折、

 『なかたに亭』さんのケーキを

 いただいたことがあるのですが、

 掛け値なしに、世界最高の、

 黄金にも等しい真の御馳走でした。

 

 『なかたに亭』さんがなくなって、

 もうあのケーキには再会できないのかと

 落ち込んでいましたけれど、

 なんと、中谷さんの息子さん(奨太さん!)のお店

 『YARD』に、中谷さんのケーキが?

 

「わァおォ!!」

「がる~!!」

 

 大阪・京都・神戸の、

 《いま》を象徴する美味しいもの、

 新しいお菓子たち。

 

 軽い気持ちで手に取ったら、

 考えさせられる記事が多くて、

 なかなかに手強い《おやつな時間》を

 甘いもの大好きな活字マニアさんは、

 ぜひ、覗いてみてくださいね~♪

 

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~ ART散歩・東京版 ~

2025-01-22 22:03:55 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 むむむゥ! かふんッ、かんじまスゥ!」

「がるる!ぐるるるがるぐるる!」(←訳:虎です!見えないけどいるよ!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 目と耳と喉とお肌が、ムズムズ、ヒリヒリ……

 今年の花粉は手強そうです。

 花粉防御スプレーを顔周りにシュッと吹きつけて、

 さあ、読書タイムで気持ちを一新させましょう~♪

  

 

 

         ―― 東京のときめく美術館めぐり ――

 

 

 ぴあMOOKより、2024年11月に発行されました。

 『お気に入りの場所を見つけよう』と副題が付されています。

 

 このところ、どっしり分厚い小説作品

 (『了巷説百物語』は大作でした……)が続いたりしたもので、

 ええ、今回は気楽&気軽に、

 美術館ガイド本を御紹介いたしますよ。

 

「とうきょうゥのォ~みゅうじあむゥ!」

「ぐるがる~!」(←訳:最新情報~!)

 

 東京エリアを対象とする旅行ガイド本に、

 必ず載っているのは、

 『東京国立博物館』『国立科学博物館』

 『国立西洋美術館』『国立近代美術館』『東京都美術館』

 といった公立系の大型ミュージアムです。

 

 対して、このMOOK本で取り上げられているのは、

 『国立博物館』ほど巨大ではないけれど、

 特定のテーマや、

 作家さん/画家さんに特化した

 個性豊かなミュージアム。

 

「げんだいィびじゅつゥ!」

「がるぐるる!」(←訳:大正ロマン!)

「てつどうのォ、れきしィ!」

「ぐぅっるぅる!」(←訳:ファッション!)

 

 表紙を捲ってすぐ、

 わっ! これは?

 と驚かされるのが、2023年11月にオープンした

 『魔法の文学館』(江戸川区)。

 

 『魔女の宅急便』で知られる

 童話作家・角野栄子さんの

 世界観を表現したという児童文学館は、

 文学館としては実に思い切った内装、というか、

 大胆きわまる配色に、呆然……。

 

 どこがどう大胆なのかは、

 ネタバレ回避のため申し上げられませんけれども、

 ここで本を読むのは楽しそうですねえ。

 

「かふぇもォ、ありまス~!」

「がるるぐるる!」(←訳:眺めも良いよ!)

 

 建築マニアさんに有名なのは、

 東京の郊外、

 三鷹市大沢にある

 『三鷹天命反転住宅(みたかてんめいはんてんじゅうたく)

  イン メモリー オブ ヘレン ケラー』。

 

 ガウディさんの作品を想わせる

 POPな色遣いの集合住宅は

 《生命を生む環境》

 《死なないための家》

 を理念に、

 荒川修作さん、マドリン・ギンズさん夫妻によって設計され、

 2005年に完成したものです。

 

「まるでェ、ふしぎのくにィ、みたいでスよゥ!」

「ぐるがるるーるるる!」(←訳:色彩ワンダーランド!)

 

 日本のみならず、

 世界各国の建築愛好家さんが研究する

 『天命反転住宅』、

 ここ見学してみたいわ!という御方は、

 公式HPから見学会(不定期開催)に

 申し込んでくださいね。

 

 他にも、

 クラシカルな洋館、

 民藝、日本画や浮世絵、

 楽器、稀少な古美術などのミュージアムが、

 多数掲載されています。

 

 今春、東京旅行を予定されている方々は、

 ぜひ、書店さんの旅行ガイドコーナーで

 探してみてくださいね~♪

 

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