テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

夢と感動の?!テディベア写真集、祝・新作!

2009-09-09 22:22:16 | ブラウンくんの、ほん。
 嗚呼!とテディちゃは快哉を叫んだ。

「ぶらうんくんッ!
 ひさしぶりィのォ、ぶらうんくんだァッ!」

 例によって例の如くであるが、
 ポストに入れられたネーさ宛の荷物を勝手に漁っていたテディちゃは
 大発見したのであった。
 これは、あの……!

「ぶらうんくんのォ、あたらしいィごほんッだァ~!」



            ―― ブラウンは、晴天なり。 ――


 
 著者は、おくがわじゅんいち さんなのである。
 発行は、’09年7月、なのである。

「よかッたァ……!
 ぶらうんくんッ、ぶじだッたんだねッ……!!」

 そう、実はテディちゃ、ひどく心配していたのである。
 写真集『ブラウンダイアリー』で颯爽とテディベア界に現れ、
 人気者となったブラウンくん、
 その後も『ブラウンダイアリー・ゴールデン』、
 『ブラウンダイアリー・ボン ボヤージュ』、
 『ステキなカンチガイ・ブラウンのトホホ』で
 不動のスターテディベアの座を固めたのだが、
 ’07年刊の『カンチガイ食堂・店長ブラウン』以降、
 音信不通となっていたのだった。

 ブラウンくん、どうしているのだろう?
 お元気なのだろうか?
 と案じる日々……。

「でもォ!
 ぶらうんくんはァ、もどッてきたッ!」

 そう、ブラウンくんは戻ってきた。
 一年半の月日を経て。
 ポラロイド、なる写真機を用いた
 写真集となって。

「ふむふむッ、ぽらろいどォ?
 これがァ、ぽらろいどォしゃしんッ……♪」

 正方形の映像は、
 とっても不思議な色調である。
 ピントや、光の加減も、普通の写真とは違っているようだ。
 これがポラロイドというものか……。

「かちょいィしゃしんッ!
 ひしゃたいィもォ、かちょいィしッ♪」

 小型の、白い表紙の御本の中には
 ブラウンくんがいっぱいである。
 1ページごと、ゆっくり読み進んで、
 いや、文章がまったく無いので、眺め進んでゆきながら、
 テディちゃは思うのだった。

 そうだ、『まぐなむ』だとか
 『どもんけん』だとか『きゃぱ』だとか、
 そういった写真だけが写真ではない筈だ。
 観る者に微笑みをもたらす
 このブラウンくんの写真集こそ、
 もしや、写真の未来なのではなかろうか。

「♪あおぞらのォ~したァ~♪
 ♪ぶらうんくんはァ、やぱりィさいこゥ~♪」

 調子に乗って歌い出すティちゃである。

「♪なんだかァめでたいィ~♪」

 2009・9・9と、
 9が並ぶ重陽の節句、
 めでたきこの日にブラウンくんの新作を御紹介できるとは、
 なんとも嬉しいことよのう、と
 つい浮かれてしまうテディちゃであった。

「つぎのォごほんはァ、いつゥ、でるのかなッ♪
 まッてるからねッ、ぶらうんくんッ!」
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夢と感動の?!テディベア写真集、またまた!

2008-08-05 12:51:58 | ブラウンくんの、ほん。
 嗚呼!とテディちゃは小さくガッツポーズを決めたのだった。

「ぶらうんくんッ!
 ぶらうんくんのォ、ごほんにィ、またあえたよォッ♪」

 またまたしても、こっそり注文してしまった御本の到着に、
 横目でそ~っとネーさの様子を窺うテディちゃであるが。
 よし!
 『20世紀ナントカ』というマンガを、
 う~んう~んと唸りながら読んでいるネーさは何も気付いていないようだ!

「うぴぴッ♪
 こんどのォ、ぶらうんくんはァ……♪」



        
           ―― ブラウンダイアリー・春夏秋冬 ――


 
 写真は奥川純一さん、’05年11月発行の御本を、
 ドキドキしつつ見上げるテディちゃなのである。

「ぶらうんくんッ、こんどはァ、どこにィりょこうゥしたのかなァ~?」

 『ブラウンダイアリー』『ブラウンダイアリー・ゴールデン』といった写真集で
 ブラウンくんは果敢に旅をしていたと、テディちゃはよーく憶えている。
 アジアのリゾート、北欧の街角、沖縄の空の下……。
 この御本では、小さなテディベアの
 (といってもテディちゃよりは大きい)ブラウンくんは、
 どこの国へ旅をするのだろう……?

「えッとォ……?
 これッてェ、ろんどんッ?なのかなァ?」

 日本ではない風景。
 日本にはないビル群、公園の街路樹。

 またまた例によって、
 説明の文章が掲載されていないがゆえに、
 テディちゃは若干苦悩する。

「わ、わきゃんないィけどッ、でもォ、いいやッ!
 ぶらうんくんがァ、いるだけでェいいんだもんッ♪」

 ……本日も単純なテディちゃである。

「ふゥ~、それにしてもォ……
 ぶらうんくんはァ、とくべつゥだなァ~♪」

 先日、ネーさと二人して『シュタイフアニマルズ』の御本を眺めたテディちゃの目に、
 なるほど有名なシュタイフベアくんたちは魅力的に映ったが、
 ブラウンくんと比べてみれば……
 そう、何かが足りない、のだった。
 
 足りないものは、何だろう……?
 ブラウンくんにあって、
 有名なベアくんたちにないもの……。

「わッかんないィけどォ、うんッ、そうだァッ!
 ネーさのォ、ぱそこんッてェいうものにィ、かきこんじゃうゥんだもんねッ♪
 むひひッ♪
 え~とォ、う~んとッ??」

 そして、椅子を蹴り、机に登ってテディちゃは――


   ** ** ** ** ** ** ** ** ** ** **


   「  ち ょ ゥ    お ス  す ゥ  め ェ ~ ! ! 」
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夢と感動の?!テディベア写真集、またしても!

2008-07-24 13:30:31 | ブラウンくんの、ほん。
 嗚呼!とテディちゃは躍り上がった。

「やッとォ、きたッ! ぶらうんくんッ! ぶらうんくんだッ!!」

 そう、この数日、テディちゃは耳を澄ましていたのである。
 郵便物のお届けは、ないか。その中に書籍の包みは、ないか。
 そうして、ついさっき、配達のおにいさんが、
 ごとり!
 と何かをポストに入れる音を、確かに、聞きつけた。
 ぴん!
 と来たテディちゃが玄関へ飛んでゆけば。

「ふァ~、これだァ♪」

 そう、包みから出てきたのは、一冊の御本。


 
        ―― ステキなカンチガイ ブラウンのトホホ… ――


 
 画はオクガワアサコさん、写真はおくがわじゅんいちさん、’06年7月発行と
 見定める手間ももどかしく、
 ページを捲るテディちゃなのだった。

「うわァッ♪ ぶんしょうがァ、あるよッ♪」

 驚きと、喜び!
 そうなのだ、テディちゃがひたすら憧れるブラウンくんの写真集
 『ブラウンダイアリー』と『ブラウンダイアリー ゴールデン』には、
 説明文というものが、全く無かった。
 それが、この御本では!
 文章がある!絵もたくさん載っている!
 ブラウンくんがオクガワ家へやってきた経緯なども、
 明かされているではないか。

「ええとッ、ええとッ? おだきゅゥ~でぱーとォ??」

 そこの『わごん』とやらが、ブラウンくん生誕の地であるようだ。

「いかなくちゃッ!
 こんどォ、ネーさにィ、つれていッてもらおうッとォ♪」

 決意を固めるテディちゃである。

「わあ、いいなァ! ぶらうんくんはァ、おようふくゥ、いッぱいィもッてるッ!」

 お洋服だけではなかった。
 帽子、靴、パスポートも!
 そして、その旅券を持ってブラウンくんは旅に出る。
 香港へ、北欧へ、マレーシアへ、英国へ、 
 あるいははたまた、自転車の前カゴに乗り込んで、
 御近所のサクラ見物へ。

「やッぱりィ、すごいィッ! ぶらうんくんはァ、すごいィやッ!」

 感激ひとしお、自分もパスポートを取ろう、と思うテディちゃである。
 取り方は、よく分からないのだが。

「ぶらうんくんのォ、いッしゅうかんはァ、たのしそうだなァ~♪」

 じゅんさん、アサコさんに『ブーちゃん』と可愛がられ、時には叱られつつも、
 ブラウンくんの毎日は充実しているようだ。
 アサコさんに描かれたブラウンくんのイラストも、
 なんとものびやかで、
 装丁の隅々にまでブラウンくんが愉しく戯れている。
 そう、ブラウンくんは、みんなの心をハッピーにしてくれる
 ステキこの上ないテディベアなのだ。

「いいなッいいなッ♪
 ほんとにィ、ぶらうんくんはァ、さいこゥ~だッ♪」

 弾む心地のテディちゃに、しかし、小悪鬼のような考えが兆したのは、
 この瞬間だったろうか。

「そうだッ!
 ぶらうんくんのォ、ごほんッ!
 ほかにもォ、あるんだよねッ?!」

 よいしょ、うんしょ、とテディちゃはネーさの机に登り、
 『ぱそこん』なるものと格闘した。
 えい、やっ、と『きーぼーど』なるデコボコの上を跳ね廻れば、
 なんたる不思議千万か、現れ出たのは見覚えある画面。
 『あまぞん』とかいう、あのページだ……!

「よォしッ!
 きょうもォ、ぽちッ、といくぞォ~!」 
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夢と感動の?!テディベア写真集、ふたたび!

2008-07-19 13:40:28 | ブラウンくんの、ほん。
 嗚呼!とテディちゃは今日も嘆息するのであった。

「ぶらうんくんだッ!ぶらうんくんだよォッ……!!」

 そう、テディちゃの目の前にあるのは、



           ―― ブラウン・ダイアリー ゴールデン ――
                 brown diary GOLDEN

 
 
 著者は奥川純一さん、’03年8月に発行されたという、あの!
 テディちゃの憧れのまとであるテディベア『ブラウンくん』の写真集なのだった!

「ふゥッ……!
 やッぱりィ、ぶらうんくんはァ、かッこいいィやッ!!」

 そうなのだ、前作『ブラウンダイアリー』にも増して、
 ブラウンくんは格好いい。
 そして、相変わらず、寡黙である。
 一言も喋らず、しかし、雄弁なのである。

「うわァ、ぶらうんくんッ、みなみのしまにィ、りょこうゥしたんだ……ッ!」

 写真に見入り、テディちゃは感激した。
 なんと行動的なのだろう、ブラウンくんは!
 はるか南の、石垣とやらいう島へ、飛行機でひとっとび!
 金色の砂浜で遊び、
 熱い陽射しを堪能し、
 ビキニの美女とにっこり微笑みをかわす。
 素晴らしき哉、クマ生!

「あこがれちゃうなァ、ぶらうんくんッ……!」

 どうしてブラウンくんはこんなに魅力的なのだろう?
 どうしてブラウンくんはこんなに輝いているのだろう?
 考えてしまうテディちゃである。
 ブラウンくんに比べて、わが身は……。

「う、うんッ、ネーさのォ、しゃしんがァ、へたぴィなせいだよッ」

 ……またしても全責任をネーさに押し付けるテディちゃなのだった。

「あッ、これはァ……!
 ぶらうんくんのォ、しゃしんてんッ?!」

 ページを捲り、テディちゃは驚愕する。
 そこには、ブラウンくんの写真展の様子が激撮されていたのだった!
 壁を埋めるテディベア――ブラウンくんの大判写真!
 セッティングを監修する?ブラウンくんの鋭い横顔!
 ファンにもみくちゃにされるブラウンくん!
 そして、自ら会場の床掃除をするブラウンくんの温かくも大きな?背中……。
 
「すごいィなァ、ぶらうんくんッ!
 えらいィなァ、ぶらうんくんッ……!」

 テディちゃの鼓動は高まる。
 ブラウンくんのことを、もっと知りたい。
 ブラウンくんの写真を、もつと見てみたい。
 それには、どうしたらいいのだろう……?

「あッ、そうだッ!
 いいことォ、おもいィついちゃッたァ~♪」

 掌をうちあわせ、テディちゃは机の上によじ登った。
 そこには、ネーさ愛用の『ぱそこん』なる物体がある。

「ふむふむッ、え~とォ?」

 使用法はよくわからないが、たしか……
 ここのボタンをこうして、そこのナントカをこう押して……

「むはッ♪ だいせいこゥッ♪」

 辿り着いたのは『あまぞん』と読めなくもない画面である。

「あッ、これだァ!
 ぶらうんくんのォ、ごほんッ♪
 えーとォ、えーとォ……?」

 幸か不幸か、ネーさは席を外し中である。
 その隙に、テディちゃは『れじ』と書かれた印を、

「ぽちッ、とォ!!」            
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夢と感動の?!テディベア写真集。

2008-05-30 13:41:41 | ブラウンくんの、ほん。
 嗚呼!とテディちゃは嘆息するのであった……!

「なんてェ、すごいィんだろうッ!」

 発端は、例によってネーさが見つけ出してきた、とある御本なのだった。
 


 
         ―― ブラウン・ダイアリー ――
               brown diary


 
 著者は奥川純一さん、’02年5月に発行されていたのだと、
 じっくり眺めては感動に打ち震えるテディちゃである。

「すごいィなァ……! かッこいィなァ……!」

 何がテディちゃを斯くも陶然とさせているのか?
 何故にテディちゃは溜め息を連発しているのか?
 他でもない、それは、この御本に掲載された素晴らしい写真が原因なのだった。

 テディベア、『ブラウン』くんの、お写真である!!

「どォしてェ、こんなにィ、かッこいィんだろうッ?」

 写真集に、説明の文章は一行たりとて、無い。
 ただそこに、クマのブラウンくんがいるだけ、である。

 なのに!
 この、写真一葉ごとに息づく《物語》は、何なのだ?
 そしてまた!
 ブラウンくんの豊かな表情は、どうしたことだ!
 一言も喋っておらぬのに、
 愛らしい呟きが今にも耳に聞こえてきそうではないか!

 同じテディ族でありながら、この違いは、いったいなぜ……?!

「き、きッとォ、ネーさのォ、うでがァ、わるいのでス……!」

 ……ネーさの写真技術の未熟さに怒りをぶつけるテディちゃである。

「で、でもォ、それだけじゃァ、ないかもッ?」

 よくよく見遣れば、ブラウンくん、絶妙なバランスではなかろうか。
 頭部の大きさ、胴の形、足の長さ。
 理想的な骨格、否、テディ格であるようだ。
 だからこそ、
 パジャマを着て佇んでいる後ろ姿に、
 ケロリンの黄色い洗い桶に張った湯にとっぷり浸かるその姿に、
 言葉を超えた《何か》を訴える力がある、のだろうか。

「いいなァ、ぶらうんくんン……」

 羨望するテディちゃ、なのだった。

「テディちゃもォ、なりたいィ、ぶらうんくん、みたいィにィ……!」

 ぐぐっと拳を握り締めて天を仰ぐテディちゃ、である。

「テディちゃもォ、なろうッ、ぶらうんくん、みたいィにッ!
 そうだよッ、
 テディちゃもォ、めざそうッ、ぶらうんくんをッ……!!」

 目指そう! テディベア写真界の輝ける星、ブラウンくんを!
 師と慕おう! おしゃまでおしゃれなブラウンくんを!
 いつかテディちゃも、スターベアの仲間入りをするのだ!

「そうだッ!
 いいことォ、おもいついィちゃッたッ!
 ぶらうんくんをォ、たずねてェ、さいん、もらおうッ♪」

 テディちゃ、雄々しく立ち上が――

            (ぽてっ)

「あァいたッ!
 こけちゃッたァ……!
 ひざがァ、すりむけちゃッたよゥ~! うえェェ~んッ!」

 
 …………偉大なるテディへの道は、遠い。
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