テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

― トワイライトゾーンの中世 ―

2016-01-31 21:43:50 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 げんきだまァ、とどいたかなッ?」
「がるる!ぐるるるがるる!」(←訳:虎です!利きますように!)

 こんにちは、ネーさです。
 ちょうど今頃(日本時間では31日8:30~)、
 ユヴェントスの選手さんたちは闘っております!
 はるか伊太利にブン投げた元気玉の効果があることを願いつつ、
 久しぶりの読書タイムですよ♪
 さあ、本日は、こちらの御本を、どうぞ~

  



         ―― 怪しいものたちの中世 ――



 著者は本郷恵子(ほんごう・けいこ)さん、2015年12月に発行されました。
 東京大学史料編纂所教授である著者・本郷さんの専門は、
 この御本のテーマとなっている時代――
 日本中世史です。

「それはァ~、ええとォ~…?」
「ぐるるるるがるる?」(←訳:いつのことですか?)

 そうね、いつからいうまでを中世とするか、
 色々な説があるのですけれど、
 この御本で本郷さんが取り上げているのは、
 おもに、鎌倉時代とされるころ、でしょうか。

 平家が滅び、
 藤原定家さんが巷の噂を『明月記』に書き込み、
 源頼朝さんが政権を獲ったものの、
 北条家が執権として立つ、
 といったあたりまでの、
 “激動の時代”です。

 御本の冒頭で、本郷さんはその時代を次のように評しています。

  《日本の中世は、圧倒的に管理されていない社会である》

「かんりィされていないィ??」
「がるるぐるる?」(←訳:つまり野放し?)

 野放しというべきか、
 ユルいというべきか。

 中世の日本にも、
 もちろん法律はあります。
 悪行を為せば、
 六波羅探題の御家人さんたちに捕縛され、
 刑罰を処されるのです。

 しかし、管理がされていないというのは、
 現代とは事情が異なって、
 検挙率は高くなかったのでしょうか?
 罪悪感がなかったのでしょうか?

 いえ、それとも、
 人間の本性は今も昔も変わらないのでしょうか、
 法の網をかいくぐり、
 《怪しいもの》たちが
 ダークサイドを闊歩するのは、いつものこと?

「けッこんさぎしィ、とかッ!」
「ぐるるるがるるるぐる!」(←訳:インチキ超能力者とか!)
「ぎゃんぶらァー、とかッ!」

 また、《怪しいもの》たちは、
 しばしば貴族社会にも出現します。
 こちらは、ダークサイドよりは、
 トワイライトゾーンの住人と呼んだ方がいいかもしれません。

 地震の夢を見る或る貴族は、
 自分が天下を取るべき、と秘かに思っている?

 出所も定かではない噂が、或る姫君の命を縮める?

 恨みつらみが、
 朝廷の人事を動かし、
 ついには怨霊となって京の都へ還ってくる?

「うわわッ、おおごとでスゥ!」
「がるるぐるる!」(←訳:怪しのチカラ!)

 怪しい、けれど、完全な悪とはやや違う者たち。

 そんな彼/彼女たちは、
 中世に於ける潤滑油であったのか、
 先の見えない社会に風を送り込む存在であったのか。

「あやしさがァ、なさすぎてもォ~」
「ぐるがるぅる!」(←訳:窒息しちゃう!)

 著者・本郷さんが丁寧に発掘する、
 《怪しいもの》たちの彷徨と、末路……

 日本史好きな活字マニアさんには
 ぜひ、おすすめしたい歴史研究書です。
 一読してみてくださいね~♪
 
 

 
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LUPIN、参上!

2016-01-30 21:47:11 | ミュゼ
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 こんしゅうはァ、さぼりましたでスゥ!」
「がるる!ぐるるるるる!」(←訳:虎です!サボりまくり!)

 こんにちは、ネーさです。
 《サロン・デュ・ショコラ》に夢中で
 今週後半はすっかり読書をサボってしまいましたが、
 ええい、こうなったらついでのついでだ!
 本日は展覧会情報もサボって、
 こちらのイベント情報を、どうぞ~♪
 
  


     ―― LUPINISSIMO IN ISETAN 2016 ――
         イセタンは、俺がいただくぜ!


 2016年2月3日から伊勢丹新宿店さんで開催されるのは、
 伊勢丹130周年を記念しての
 《ISETAN×ルパン三世》のコラボ企画!

 伊勢丹新宿店本館7階の催物場に
 『ルパン参上』とのメッセージカードが発見された?
 ICPOの銭形警部も捜査に乗り出している?

 とのウワサが囁かれる一方で――  

  

「かぷちーのはァ、いかがでスかァ~」
「ぐるるるがるるぐる~」(←訳:ルパンの顔つきだよ~)

  

「るぱんおにぃさんのォ、おようふくもォ~」
「がぅるるる!」(←訳:見ぃつけた!)

  

「こッちはァ、ごえもんおにぃさんッ!」
「ぐるるるがるるるる!」(←訳:斬鉄剣は売りません!)

  

「おッ! このォ、ぼるさりーのはァ!」
「がるぐるるるるる!」(←訳:次元おにいさんの!)

  

「……なぜかァ、ぜにがたァけいぶゥさんのッ?」
「ぐーるるがるるぐる??」(←訳:コートと帽子もある??)

 ルパン一味に狙われた伊勢丹新宿店さんに各フロアには、
 ああ、いったいどうしたことでしょう、
 泥棒さんたち(+警部)が愛用しそうなアイテムが
 あちらこちらに!

 いえ、お洋服やブーツもいいんですけどね、
 私ネーさが、

  ステキー!!

 と叫ばずにはいられなかったのは、
 ↓こちら!

  

「みーとぼーるゥすぱげッてィ?!?」
「がるるるぐるるっ?」(←訳:どこかで見たよっ?)

 おお、これはあの!
 『ルパン三世 カリオストロの城』で
 ルパンさんと次元さんが奪い合いながら頬張っていた
 パスタではありませんかー!

「わはァ! おいしそうゥ~ッ!
「ぐるがるるーる!」(←訳:マジ食べたーい!!)

 ルパンの次なるターゲットはISETAN! という情報は
 本当なんでしょうか?
 さまざまなルパン一味グッズは
 伊勢丹のバイヤーさんが
 ルパンを捕まえるために仕掛けた罠なのか?
 さらなる詳細はWEBサイトで御覧されたし!

 という次第で、
 ルパン好きな活字マニア諸氏&アニメ好きな方々は、
 伊勢丹さんのHPを覗いてみてくださいね。
 画像の広告チラシは、
 伊勢丹新宿店インフォメーションで配布中ですので、
 お店へ行く御方はぜひゲットを♪

 ……それにしても、
 出来ることなら、私ネーさもいただきたいです、
 伊勢丹新宿店さん全フロア……!
 
「テディちゃもッ!」
「がるる!」(←訳:ボクも!)



   さあ、つでのついでのついでです。
   今回はオマケ画像も伊勢丹さんで!
   
   《サロン・デュ・ショコラ》終了後にも、
   もちろん、バレンタインイベントがありますよ。
   2月3~15日まで、
   伊勢丹新宿店6階では『スイーツコレクション』を開催、
   新宿店限定ショコラや
   三越伊勢丹限定のショコラが並びます。
   「ちょこまみれェしーずんはァ~」
   「ぐるぐるがる!」(←訳:まだまだ続く!)
   
   バレンタイン商戦を楽しみつつ、
   皆さま、どうか穏やかな休日を♪


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2016《サロン・デュ・ショコラ》プチレポその2♪

2016-01-29 21:50:55 | ショコラ
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 きょうもォ、おつたえいたしまスゥ!」
「がるる!ぐぅるるがるーる!」(←訳:虎です!ショコラレポート!)

 こんにちは、ネーさです。
 はい、前回に引き続きまして
 《SALON DU CHOCOLAT 2016》訪問記を
 本日もお送りいたしますよ♪
 
  

 先ずは、会場入り口の
 《ショコラミュージアム“アート&ファッション”》コーナーの
 ディスプレイ画像を、どうぞ~♪
 
  
  
  
  
  

 ↑これらのショコラはいずれも、
 会場内の各ブランドで販売されているのと同じ製品ですが……

  

 今年は、初日の売上げがハンパなく凄まじいものだっうたようで、
 『完売しました』
 『入荷未定』
 と表示されたショコラが多かった気がします。

 特に、『アルノー・ラエール』さんの店頭は、
 ほぼ空っぽ!

「びッくりィでしたでス!」
「ぐるるるぅ!」(←訳:すごいなぁ!)

 セレクションBOXも売り切れ品続出でした。
 さて、そんな会場で他に目立っていたのは……
 
  

  ↑リップ型ショコラで有名な『セバスチャン・ブイエ』さんでは、
  コンパクト型のショコラも新登場!

  

  ↑『Tokyo Chocolete』さんで目を惹いたのは
  《エヴァ襲来》ショコラ!

「うきゃァ~ッ!」
「がるぐる!」(←訳:限定です!)

 では、ここで私ネーさが購入したショコラを
 ちょっとだけ御紹介しましょう。

  

 ↑こちらは、『トシ・ヨロイヅカ』さんの
 《オーガニック・ショコラ・ボンボン》♪

  

 ↑鎧塚さんがサインをしてくださいましたよ♪

  

 ↑中身は、6種類のボンボンショコラの詰め合わせです。
 フランス『KAOKA社』のオーガニックチョコを使用しているんですって。
 贈り物用にも自分用としても
 おすすめですよ~♪

「おかいものがァ、おわッたらァ~」
「ぐるぐるがるるる!」(←訳:また別のお買い物へ!)

 ↓新宿TAKASHIMAYAさんでも
 ショコラの祭典《Amour du Chocolat!》が
 もう始まっています。 

  

「おおッ! まやちゃんッ!」
「がるるるる!」(←訳:亜弓さんだ!)

  

 2月2日午前11時30分からは
 美内すずえさん×鈴木砂羽さんのトークショーも
 予定されています
 (2階のウエルカムゾーンにて)。
 『ガラスの仮面』ファンの方々は
 お出掛けしてみましょう!

  
 
 ↑Takashimayaさんまで来たら、
 地下1階の『キットカット ショコラトリー』へも行かねば!
 ということで、
 バレンタイン限定のBoxも買ってしまいました。
 こちらも、プレゼントに、自分用に、お土産に、
 おすすめです♪

 以上、駆け足で御報告しました
 《SALON DU CHOCOLAT2016》&オマケ情報、
 ショコラ好きな皆さまの参考にしていただければ幸いです。
 
「さろん・でゅ・しょこらはァ~…」
「ぐるるがる!」(←訳:31日まで!)

 皆さま、楽しいショコラシーズンを!
 
 
   
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2016《サロン・デュ・ショコラ》プチレポその1♪

2016-01-28 21:43:07 | ショコラ
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 いッてきましたでスゥ、ちょこらのォ~おまつりィ!」
「がるる!ぐるるがる!」(←訳:虎です!大盛況です!)

 こんにちは、ネーさです。
 パリ発、チョコレートの祭典《SALON DU CHOCOLAT 2016》へ、
 はい、行ってまいりました♪
 今年のテーマは
 《カカオの誘惑。ショコラの冒険。》!
 
 では、まずは新宿NSビル地下階イベントホールの様子から、
 どうぞ~!
 
  

 混雑のため、入場制限がかかり、
 行列すること1時間強……70分くらい、だったでしょうか。
 やっとの思いで到着した会場は、
 既に大混雑していて、
 人気店では、またしても行列。
 
 シェフさんたちも接客に、サインに、大忙しです。

  
   ↑レデュレのシェフさん!
  
   ↑マダム・フェルベール!
  
   ↑こちらは小山進さんのお背中。
  
   ↑トシ・ヨロイヅカさんも!
  
   ↑辻口シェフは笑顔を見せてくださいました♪

  
   今年のショコラの傾向は、
   健康志向が鮮明になって来たこと、でしょうか。
   辻口シェフの『アッシュショコラサプリメント』や、
   他のお店でも、
   ビタミンをプラスしたチョコレートバー、
   低糖タイプのチョコレートが
   販売展開されています。

   それに、タブレット型、バー型の製品が多かったのも
   今年の特徴かな?   

  
   ↑こちらは、『テオブラマ』さんの《レ・プティ・タブレット》。
  
   ↑森永さんのブランド『タイシロウ モリナガ』では……
  
   ↑『ハイクラウン』シリーズが、ずらり。 
 
「ふゥ~、おなかがァ、すいたでス!」
「ぐるがるるる!」(←訳:何か食べよう!)

 ショッピングに疲れたら、
 会場内で飲食できるこちらの――

  
   ↑美味しそうなペストリーや、
  
   ↑ふんわりシフォンショコラ、
  
   ↑『ル・グルニエ・ア・パン』のクロワッサン、
  
   ↑パリの子どもたちの定番おやつバゲット・オ・ショコラなど、
   お好みの美味し~いものを、どうぞ♪

 画像が整理しきれていないので
 (実はさっき帰宅したばかりです)
 とりあえずの御報告となりましたが、
 明日以降、
 《サロン・デュ・ショコラ》にお出掛け予定の皆さまは、
 どうか、行列覚悟で(涙)。

 会場内は、去年よりも
 通路のスペースがこころもち広く?取られていて、
 歩きやすくなっているものの、
 入場前の行列は解消できないようです。
 時間に余裕をもって、
 NSビルへ向かってくださいね♪

「おてんきがァ、わるいィみたいィなのでッ!」
「がるるるるぐるるるがるるぐるるる!」(←訳:新宿駅から地下道を使うと便利です!)
 
 




  
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情熱の色彩♪

2016-01-27 21:45:24 | ミュゼ
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ♪ずんちゃちゃッ♪ずんちゃッ♪」
「がるる!ぐ~るるるっ!」(←訳:虎です!う~マンボっ!)

 こんにちは、ネーさです。
 さあ!ショコラ好きな皆さま、
 今日1月27日から2016サロン・デュ・ショコラ開催~!
 ……なんですけど、
 去年のあまりの混雑ぶりにビビった私ネーさ、
 今年は初日を避けてお出掛けすることにしました。
 (今日27日は、なんと入場制限で3時間待ち!だったそうです)
 なので、本日は読書……をいつものようにサボって、
 展覧会情報を、どうぞ~♪
 
  



        ―― キューバの映画ポスター ――



 東京都中央区京橋の東京国立近代美術館フィルムセンター展示室にて、
 会期は2016年1月7日~3月27日(月曜休室)、
 『CUBAN POSTERS FOR FILMS FROM THE TAKEO POSTER COLLECTION』と
 英語題名が付されています。

「はではでッ♪」
「ぐるるるがるる!」(←訳:ラテンの血だぜ!)

 そうね、メリハリのきいた色合い、
 キリッとした線、
 これぞカリブ海魂!
 という印象でしょうか。

  

 キューバって、実は《映画大国》なのだとか。

 1959年の革命以来、国立の映画芸術産業庁を拠点に
 多数の映画が製作され、
 首都ハバナでは新ラテンアメリカ映画祭が開催されてきました。

「だからァ、ぽすたーにもッ!」
「がるるぐっるるる!」(←訳:チカラ入ってます!)

 ポスターの制作方針も非常ユニークです。

 デザインを手掛けるのは
 キューバの有名なデザイナーさんや画家さんたち、
 印刷も手刷りのシルクスクリーンで!

 って、もう殆ど美術作品じゃありませんか♪

「ぜいたくゥ!」
「ぐーる!」(←訳:クール!)

  

 この展覧会では、
 フィルムセンターと京都国立近代美術館の共催により、
 多摩美術大学に寄託されている
 竹尾ポスターコレクション所蔵品を中心に、
 革命期から1990年前後までに制作された
 85点の映画ポスターが紹介されます。

 また、2月28日までの土曜・日曜には
 関連上映企画
 《キューバ映画特集 革命映画から映画革命へ》
 も開催されますので、
 詳細を美術館HPで確認の上、
 お出掛けくださいな~♪

「ずんちゃ♪ちゃちゃちゃッ♪」
「がるるっ!」(←訳:ルンバっ!)

 えーと、作品保護のため、
 展示室でのダンスはたぶんNGです。
 
 
 


    では、ここらでオマケ画像も、どうぞ~♪
   
    最近、我が家でブームとなっているのが
    『スナック・ディスペンサー』!
    ↑上の画像は、
    M&Mのスター・ウォーズSNACK DISPENSERです。
   
    「わァ~いッ♪はんどるをォまわせばァ~♪」
    「ぐるるるがるがる!」(←訳:M&Mがザクザク!)
    ただね、問題なのは……
    M&Mキャラクターくんのストームトルーパー姿が
    ……全然似てないような~???
    「しィ~ッ!」
    「がるるぐるるがるる!」(←訳:それは見ないフリで!)



    
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アリかナシかで、賛否両論?

2016-01-26 21:47:53 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 きたはんきゅうゥ、だいこんらんでスゥ!」
「がるる!ぐるるるる!」(←訳:虎です!超級寒波だ!)

 こんにちは、ネーさです。
 西日本や沖縄だけではなく、寒気は南国タイまでも及んだとか。
 明日以降、少しは気温が上昇……とも予報されていますが、
 どうか皆さま、お気を付けてー!
 もっふり着込んで、
 カイロを貼って(腰に貼るのがおすすめ!)、
 完全防備での読書タイムを、さあ、どうぞ~♪
 
  



           ―― モリアーティ ――



 著者アンソニー・ホロヴィッツさん、原著は2014年に、
 画像の日本語版は2015年11月に発行されました。
 英語原題は『MORIARTY』、
 っていうと、ホームズさんファンの方々はお分かりでしょう――

「きょうじゅゥ、でスねッ!」
「ぐるるるがるるるる!」(←訳:犯罪界のナポレオン!)

 ええ、その通り!
 ヴィクトリア朝ロンドンの裏社会の元締め、
 詐欺やスリ、強盗、あらゆる犯罪の裏には
 アイツがいるんだよワトスンくん、、と
 かのシャーロック・ホームズさんに言わしめた
 ジェイムズ・モリアーティ教授。

 ワトスン博士が『最後の事件』で著したように、
 モリアーティ教授は
 シャーロtック・ホームズさんとの死闘の末、
 ライヘンバッハの滝壺へ姿を消しました。

「ふァいッ! そうでスともッ!」
「がるるぐるるるる!」(←訳:悪人は滅びました!)

 悪が滅びたのは、まあ、いいことなんですけれど……

 ライヘンバッハの滝の事件は、
 各方面に影響を及ぼします。

 盟友を失ったワトスン博士は衝撃にうちのめされつつも、
 混乱と悲しみの只中で『最後の事件』を記し、
 モリアティ教授の悪行を糾弾しました。

 そして他にも、
 少なからぬショックを受けた者たちが、
 ライヘンバッハの滝に程近い
 マイリンゲンの教会にやって来ます。

「ここはァ、ちかしつゥ?」
「ぐるがるる?」(←訳:遺体安置所?)

 もの言わぬ骸(むくろ)の手に付けられた
 『ジェイムズ・モリアーティ』の名札。

 それを検分しているのは、
 スコットランドヤードの警部
 アルセニー・ジョーンズさんと、
 米国のピンカートン探偵社所属の調査員
 フレデリック・チェイスさん。

 地下室で、ふたりは話し合います。

  これは本当に彼なのか……?

「……そんなふうゥにィ、いわれたらァ~!」
「がるるるるぐっるぅる!」(←訳:疑心暗鬼になっちゃう!)

 巨悪は斃れたのか。
 それとも、これはニセモノか。
 いや、これが本物の教授であれニセモノであれ、
 首魁を奪われた犯罪組織が
 黙ってはいまい。

 必ずや、何かが起きる!

「たちこめるゥ、あんうんッ!」
「ぐるるるがる!」(←訳:いや増す不安!)

 ライヘンバッハの滝の事件の真実、とは?

 著者・ホロヴィッツさんが
 たいそうな評判を得た『シャーロック・ホームズ 絹の家』に続いて放つ、
 シリアスなホームズものパステイーシュ(贋作)第二作は、
 スピンオフ的な色合いも併せ持つ
 ヴィクトリアン・クライムノベルとなりました。

 アーサー・コナン・ドイル卿の《ホームズ》シリーズを愛する方々には
 おそらく賛否両論ある作品、なのでしょうけれど
 コナン・ドイル財団から正式に認可された
 “お墨付き”の贋作です。
 あんまり目くじら立てずに、
 一読してみてくださいね♪

「じけんのォ、かぎをォにぎるのはァ~」
「がるっ?!?」(←訳:誰だっ?!?)



 
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美味福のカルテット。

2016-01-25 22:00:49 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでェ~スッ!
 またしてもォ、しょうりィでスゥ!」
「がるる!ぐるるる~!」(←訳:虎です!11連勝~!)

 こんにちは、ネーさです。
 ユヴェントス今節もしっかり勝ちました!
 次節こそ!首位を獲ったる!と牙を研ぎながら、
 さあ、本日の読書タイムは、こちらの小説作品を、どうぞ~♪

  



         ―― あまからカルテット ――



 著者は柚木麻子(ゆずき・あさこ)さん、2011年10月に発行されました。
 活字マニアさんには
 『ランチのアッコちゃん』『3時のアッコちゃん』で
 その名が知れ渡った著者・柚木さんが
 《アッコちゃん》シリーズよりも前に発表した作品です。

「あッこおねえさんはァ、いないけれどォ~」
「ぐるるるるるがる!」(←訳:美味しそうな香り!)

 ええ、この御本にも出てきます。
 著者・柚木さんが得意?とする、
 “美味しそうなもの”が、次々と!

 冒頭に収録されている
 『恋する稲荷寿司』は、
 題名に違わず、
 稲荷寿司から始まる物語です。

「おいなりさんがァ??」
「がるるる!」(←訳:鍵ですか!)

 ピアノの教師をしている咲子(さきこ)さん、
 花火大会で恋に落ちてしまいました♪

「あはァ! それはァ~♪」
「ぐるるるがる~!」(←訳:一目惚れだね~!)

 偶然、隣のシートに座っていた男性と、
 少しお喋りして、
 お稲荷さんは嫌いですか?と
 稲荷寿司を差し出されて――

「むふゥ!おいしィ~!」
「がるがるっ!」(←訳:ぱくぱくっ!)

 よぉし!
 ここで名前聞いておかないと!
 メールアドレスも、もちろん!
 あ、住所も!

 って、皆が皆、咲子さんの後押しをしたくなります、よね。
 ところが……?

「だッ、だいこんざつゥ~!」
「ぐるがぅるるるぐるっ!」(←訳:訊くチャンスがないっ?)

 なんたって夏の花火大会ですから。

 見物人でごった返す現場。
 迷子や急病人で混乱も起こり、
 騒音もひどいし、
 何より、咲子さんはひと見知りする性格で、
 もう一歩が踏み出せないのです。

 美味しい稲荷寿司だけを残し、
 あのひとは去ってしまった……。

 いえ、正確には、見失ってしまった、んですけど。

「えええェ~! そんなァ~!」
「がるるぐるるるぅ!」(←訳:何とかしなくちゃ!)

 と立ち上がったのは、
 咲子さんの親友たち。
 編集者の薫子(かおるこ)さん、
 コスメメーカーに勤務する満里子(まりこ)さん、
 ブロガー主婦の由香子(ゆかこ)さん。

 見つけましょう、
 その『お稲荷さんの君』を。
 見つけ出してみせましょう!

「そッそうでスねッ!」
「ぐるるる!」(←訳:ですよね!)

 稲荷寿司の味を手掛かりに、
 広~い東京のどこかにいる一目惚れ相手を探し出す。

 たいへんな難行となることは疑いありませんが、
 はたしてその労苦は……報われるのでしょうか?

「おいなりさまにィ~」
「がるるぐるる!」(←訳:願掛けしよう!)

 仲良し、というだけじゃなく、
 たまにはドカンと喧嘩もする仲良し4人の、
 “美味しいもの”も存分に織り込んだ短編連作集は、
 ひと足先にパァッと春が来たような、
 心地良い読む楽しさに満ちています。
 寒さ厳しい冬にこそ似合うこの御本、
 皆さま、ぜひ一読を♪

 なお、《アッコちゃん》シリーズ最新作
 『幹事のアッコちゃん』は2月中旬発売予定だそうですよ♪

「わほうゥ! やッたァ~♪」
「ぐっるるるるがっるるぅる!」(←訳:待ってますよアッコちゃん!)
 
 
 
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~ 小さき者の智慧 ~

2016-01-24 21:49:28 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 みみがァ、こおッちゃうゥ~!」
「がるる!ぐるるがる!」(←訳:虎です!尻尾も凍る!)

 こんにちは、ネーさです。
 沖縄の熱帯魚ちゃんたちも気絶する寒さですが、
 はいっ、今日も投げます元気玉~っ! 
 ユヴェントススタジアムへ向けて、てえぇいやああぁ!
 では、吉報を待ちながら、
 本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪
 
  



    ―― STAR WARS 禅の教え EPISODE 4・5・6 ――



 著者は枡野俊明(ますの・しゅんみょう)さん、2015年12月に発行されました。
 『ZEN WISDOM FROM STAR WARS』と英語題名が付されています。

「ふァゥ?? すたーうぉーずゥとォ~?」
「ぐるるるぅ?」(←訳:禅ですかぁ?)

 世界中でヒットを記録し、現在は日本でも好評公開中の
 『スター・ウォーズ フォースの覚醒』。
 映画の封切に合わせて、TVで旧作が放送されたり、
 雑誌などでも特集が組まれましたが、
 名かでも、ちょっと変わったアプローチで
 《スター・ウォース》シリーズの魅力を取り上げているのが、
 この御本です。

 《スター・ウォーズ》エピソード4・5・6を、
 “禅”のこころで見直す――

「ええェ?? そんなのォ~」
「がるぐるる?」(←訳:アリですか?)

 結論から言えば、アリです。

 私ネーさも、正直申しますと、警戒しました。
 よくある便乗モノなのか?と。
 ええ、便乗本なのかもしれません、が。
 便乗に良し悪しがあるとしたら、
 この御本は、良、の方でしょう。

「ちょッきゅうゥ、でスねッ!」
「ぐるるがぅるるる?」(←訳:変化球じゃなくて?)

 読み手に、ドンとまっしぐらに直球を投げてくるのは、
 我らがジェダイ・マスター、
 ヨーダさんです。

 先日、展覧会情報で『スター・ウォーズ展』を御紹介した折りには、
 《スター・ウォーズ》シリーズの影の主役は
 ダース・ベイダーさんじゃないかしらと述べましたが、
 この御本を通して眺める《スター・ウォーズ》世界の主人公は、
 ジェダイの知恵を体現する
 小さな緑色のエイリアンたるヨーダさんなのです。

 師ヨーダさんが弟子ルークさんに授ける言葉の数々は、
 著者・枡野さんが指摘する通り、
 なるほど、仏教的というか、
 禅的な解釈に満ちた問答そのもの。

「るーくッ、こころのめでェ、みるのじゃッ!」
「がるるるるぐぅーるるがる!」(←訳:どこにでもフォースはある!)

 もともと、《スター・ウォーズ》には
 黒澤明さんの影響が随所にうかがわれる、
 東洋思想の色合いが濃い、と評されていました。
 
 超能力ではない、フォース。
 仙人のような、ヨーダさん。
 衣裳も、デザインも、剣術だって、東洋風。

「べいだーさんはァ、かぶとォ、かぶッてるしィ!」
「ぐぅるぅ~っ!」(←訳:しゅぱァ~ッ!)

 禅の教えと、
 ヨーダさんの警句がどのように似通っているか。

 それを、明快に示すのは、
 著者・枡野さんによる簡潔にして解りやすい解説と、
 的確に配された写真&キャプション!

 ブックデザインを担当している菊池祐さん、
 編集者さんにも拍手を送りたいわ!

「ぱちぱちぱちィ~!」
「がるるるるぐる!」(←訳:ワンダフルです!)

 なるほど、言い得て妙!
 この解釈は映画にぴったり合ってる!
 と、頷ける箇所も多い、
 “ヨーダの知恵本”。

 SWマニアさん、映画好きさんに、おすすめです。
 ぜひ、一読を~♪
 

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ホウキにのって。

2016-01-23 21:46:38 | ミュゼ
「こんにちわァ、テディちゃでス!
 ぱふゥ! おきなわにィ~ゆきがふるゥ??」
「がるる!ぐるるるぅ?」(←訳:虎です!本当かなぁ?)

 こんにちは、ネーさです。
 冗談のような本気の寒波予想が出されていますが、
 沖縄に雪……降るんでしょうか?
 耳をダンボ、目を大皿にして注目しつつ、
 とりあえず本日も読書、じゃなくて、
 展覧会情報を、どうぞ~♪

  



            ―― 旅と芸術 ――



 埼玉県さいたま市の埼玉県立近代美術館にて、
 会期は2015年11月14日~2016年1月31日(月曜休館)、
 『発見・驚異・夢想』と日本語副題が、
 『Travels and Art』と英語題名が付されています。

「たァ~びィ~♪♪」
「ぐるるる!」(←訳:いいね旅!)

 この受験シーズンを乗り越えたら、
 春の卒業旅行シーズンが始まりますね。
 海外だ!国内も!と、
 もう予定を立てている方々も多いことでしょう。

  

 この展覧会のテーマは、
 《旅》。

 旅とは、何なのか――
 未知との遭遇? 驚き? 感動?
 移動の愉しさ?
 異国の気候や食事から知る喜び?

「おみやげェ~♪」
「がるぐる!」(←訳:記念写真!)

 大勢の画家さん、写真家さんが、
 自分自身の《旅》を作品にしています。

 出品作家さんは、
 ドラクロワさん、モネさん、ルノワールさん、
 アンリ・ルソーさん、ゴーギャンさん、クレーさん、
 シャガールさん、デルヴォーさん、
 ルイス・キャロルさん、ジュール・ヴェルヌさん……

 旅が今ほど容易ではなかった時代の、
 憧れと、好奇心と、郷愁と……。
 
  

 昨日23日、
 TV放送された『魔女の宅急便』の冒頭シーン、
 魔女のキキちゃんが旅立つ光景に
 あらためて、
 こころをグッと鷲掴みにされた御方もおられたでしょう。

 月と星の光に導かれ、
 南へ、南へ、
 まだ見ぬ“わたしの街”へ。

「ほうきにィ、のッてェ~、ぐんぐんッ!」
「ぐるるるるがるるる!」(←訳:ジジくんも一緒にね!)

 ここではないどこかへ、いざ、行かん。

 明日1月24日には
 『映画の魔術師―ジョルジュ・メリエス』上映会も予定されています。
 特撮SF映画の元祖『月世界旅行』を拝見できますよ。
 (11時~、15時~の2回上映、各回100名定員、当日先着順、
  詳細は美術館HPを御参照下さい)

 旅も、アートも好きだ!という皆さま、ぜひ♪




   さあ、ここで寒中の週末オマケ画像も、どうぞ~!
   
   お花屋さんの店頭で、
   かわいいクマさんたちとお花を、パチリ♪
   「はるはァ、もうすぐゥそこッ!」
   「がるるる!」(←訳:なのです!)
   受験生さんたち、
   あったか~くして出陣を!
   
   
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鞘、走る。

2016-01-22 21:52:37 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ううむゥ! あいつがァ、くるゥ!」
「がるる!ぐるるるがる!」(←訳:虎です!大寒波が来る!)

 こんにちは、ネーさです。
 暖冬のおかげで、今年はシモヤケなしで過ごせるかな~♪
 と喜んでいたら……甘かったわ。
 今朝から手のあちこちに赤いシモヤケが(滝涙)。
 ハンドクリームでみっちりマッサージしたら、
 はい、室温に気を付けながらの読書タイムですよ。
 本日は、こちらの御本を、どうぞ~♪

  



            ―― 名刀伝 2 ――



 著者は収録順に、柴田錬三郎さん、東郷隆さん、赤江瀑さん、
 澤田ふじ子さん、海音寺潮五郎さん、山田風太郎さん、
 2015年11月に発行されました。
 『傑作日本刀小説アンソロジー』と副題が付されています。
 
 2014年あたりからでしょうか、
 鮮明になってきた《日本刀》人気。

「まだまだァ、ものすごいィ~にんきィ、でス!」
「ぐるるがーるるぐる!」(←訳:今年もブームは続く!)

 刀剣をテーマにしたゲームのせいだろうと分析されていますが、
 日本刀のMOOKや図鑑が幾種も刊行されたりと、
 出版界でも大きな動きがありました。

 この『名刀伝2』も、
 以前に御紹介しました『名刀伝』の反響を受けての、
 柳の下に二匹目のドジョウを探す
 シリーズ第2弾!

 なのだとしても、
 いやいや、むしろ大歓迎です♪

「ちゃんすゥ、でスよッ!」
「がるぐるる!」(←訳:名作発掘の!)

 ええ、埋もれていた珍品佳品に巡り会うまたとないチャンスです。
 私ネーさ、御本のいちばん始めに収録されている
 柴田錬三郎さん著『虎徹』、
 初めて読みました!

 題名の通り、
 長曽禰虎徹の作者、
 虎徹こと虎次郎さんを主人公にした物語は、
 傑作日本刀小説の看板に相応しいエンタ作品です。

「こてつゥ、でスかァ~」
「ぐるるるがるるる!」(←訳:博物館級アイテム!)

 一方、御本の後半に収録されている
 海音寺潮五郎さん著『村正』は、
 小説……というよりも、
 歴史エッセイに近い作品です。

 刀剣マニアさんならずとも
 一度や二度は耳にしたことがあるはずの、
 伝説の名刀工・村正(むらまさ)さん。

 そして、妖刀と畏怖された刀剣=村正。

「うわさではァ~…」
「がるるぐる!」(←訳:切れ味超絶!)

 その妖刀・村正の為したあれやこれやを
 海音寺さんはテンポよく綴ってゆきます。
 江戸時代の出来事から、
 或る日、刀屋さんが海音寺家に持ち込んだ
 本物の村正まで……。

「えええッ? ほんものォ??」
「ぐるぐるがるぅ!」(←訳:ゾクゾクするぅ!)

 さて、海音寺さんは、その村正をどうしたかというと――

 続きは御本で!

「ちぇッ! またでスかァ~」
「がるっ!」(←訳:けちっ!)

 名作鐔(つば)紹介というコラムも
 刀剣好きさんは必読でしょう。
 時代小説初心者さんにもおすすめのアンソロジー作品、
 ぜひ、一読してみてくださいね~♪
 

 
 
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