テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

がつん!とグミ。

2010-02-28 22:54:23 | 美味
 東京マラソンって毎年お天気が良くないわね?という気がするネーさです。
 こんにちは~……本日は、本日は、えーと……。

「こんにちわゥ、テディちゃでスゥ!」
「がるるっ!」(←訳:虎ですっ!)
「どしたのでスかァ、ネーさッ?
 きょうはァ、おいしィものをォ、ごしょうかいィ!のひィでスよッ!」
「がるぐるっ!」(←訳:だよねっ!)

 ええ、本日はネーさ、グミハンターに変身!の日なんですけれど……
 ちょいっと不安です。
 自称、活字マニアにしてショコラマニア、
 はたまたグミ好きのグミハンター!という顔を持つネーさをビビらせるのは、
 ↑こんなグミ、なんです~!

「むしッ??」
「ぐるっ?」(←訳:虫っ?)

 遠くドイツからやって来た、
 『カッチェス』さんの《ヨーグルト バンディーズ》は、
 ……虫!
 の形をしているグミキャンディーです。
 といっても、リアルなイモ虫くんではなくて、
 パッケージ表面に描かれているような、
 コミカルなムシキャラクターくん、なんですけれど。
 
「……と、とにかくゥ、じッしょくッ!なのでスよッ」
「がう、ぐるる!」(←訳:だ、だなっ!)

 了解いたしましたわ。
 いざ、実食!
 むしキャラくん型グミを、いただきまーす!

「いただきまスゥ! ぱくッ!」
「がるーるる!」(←訳:いただきまーす!)

 もぐ! もぐもぐ……も、ぐ?

「…………。」(←咀嚼中です、ね?)
「…………。」(←咀嚼中、なんですが…?)

 こ、これは……かったーいっ!!
 なんて硬派なグミキャンディなんでしょう!
 するする~っと溶けてしまう日本のグミとは差があり過ぎでは?
 今まで食べたグミキャンディの中で
 BEST3に入る硬派グミであることは確実ね。

「……あごがァ、つかれるゥでスよゥ~」
「……ぐるる~」(←訳:噛み切れないね~)

 しかし、広い世界には、
 
 『おら、かたいグミの方が好きだ!』(←ゴクウくん風に!)

 という奇特な御方もいるやもしれません。
 また、お味そのものは、ヨーグルト味のグミと、
 苺、オレンジ、レモン、それぞれのお味を組み合わせたもので、
 合成着色料や人工香料などを使っていない、
 お子さまが食べても安心♪な製品のようです。
 ネーさのおすすめは、爽やかな美味しさのレモン味グミ~!

「ふむふむッ!
 なれればァ、かたァ~いィぐみィもォ、んまんまでスッ!」
「がるーるぐるる!」(←訳:顎が鍛えられるぞ!)

 顔面のストレッチ運動にもなるらしい?硬質グミ、
 ごちそうさまでした~!

「どいつのひとはァ、きッとォ、あごがァじょうぶゥ!なんでスねッ」
「がるーるぐるぐー!」(←訳:良い子はカルシウムをたくさん摂って頑丈な歯になろう!)
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ふたたび闇に舞うは、あのBAT!

2010-02-27 23:03:45 | ブックス
「♪るるゥ~、ばッちょォ、ばッちょォ~♪
 ♪ばッちょォびりィ~♪」

 ……あの、テディちゃ?
 のっけから、何の歌を唄って、いえ、がなっているんですか?

「むぽッ、いやでスねッ、ネーさ!
 これはァ、もちろんッ、びりーのてーまッ、でスよゥ~」

 ……えーと、ではその、ありがた~いテーマ曲にのって、
 ネーさとテディちゃと、

「がるるっ!がるー!」(←訳:僕もいるよっ!虎ですー!)

 はい、虎くんも御一緒に、本日の一冊を御紹介いたしましょう。
 こちらを、どうぞ~!



               ―― BILLY BAT 2 ――


 
 著者は浦沢直樹さん、ストーリー共同制作は長崎尚志さん、
 ’09年11月に発行されました。
 ううむ、さすがは浦沢さん!
 御本を開くやいなや、ページから放たれる画力に圧倒されます!
 これって、本当にフィクション?
 実はノンフィクションなんじゃないのー?と言いたくなっちゃうくらい、
 迫真の筆遣い、なんですからー!

「もうほとんどォ、えいがッ!でスねッ」
「がるるーるー!」(←訳:リアルだよなー!)

 第一巻では、
 第二次世界大戦後の合衆国本土と、
 GHQ統治下の日本が主な舞台でした。
 時代、という部分では、前回記事で御紹介しました『シャッター・アイランド』と
 似ていなくもありませんね。
 戦争の傷痕がいたるところに見受けられる時代、です……。

 人気漫画『BILLY BAT』を生み出したケヴィン・ヤマガタさんも、
 新たな国造りに苦しむ日本暗部に振り回される、
 時代の申し子のひとりです。

「まんがかさんなのにィ、ひどいめにィ、あッてまスゥ~!」
「がるがるる!」(←訳:心配だよ!)
 
 ケヴィンさんの手を離れてしまったコミックの主人公・コウモリ探偵BILLY――
 BILLYはどこから来たのでしょう?
 物語はBILLYが様々な時代に残した痕跡を追うようにして、
 ン千年前に飛んだり、
 近代に戻ったり、
 また飛んだり……?
 
「これはァ、えすえふゥ~??」
「ぐるがーる?」(←訳:ファンタジーかな?)

 SFかしら?と思わされた前巻でしたが、
 この第二巻では、歴史伝奇ロマンのおもむきが?
 第三巻では、いったいどんな展開となるのか……
 見当もつきません!
 ケヴィンさんは闇から脱け出せるのでしょうか?
 BILLYくんの真意と正体は?
 
 途方もない設定でありながら、
 読み手に微塵も『うそ臭さ』を感じさせない、
 浦沢さんの《造る/描くちから》に、
 今回もまた大きな拍手をおくりましょう!

「しゅやくさんにもォ、わきやくさんにもォ、はくしゅをォ~!」
「がるぐるがるー!」(←訳:BILLYグッズ欲しいかも!)

 未読の御方は、この週末、
 BILLY BATでエンタな読書タイム、おすすめです!

「むぽッ♪
 たのしィしゅうまつゥのためにィ、
 テディちゃ、うたいィまスッ!」
「がるっ?」(←訳:ひえっ?)
「♪るるゥ~――」

 皆さま、どうぞすてきなウイークエンドを!  
  
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原作、映画、どちらから……?

2010-02-26 23:14:58 | ブックス
 寒かったり暖かかったり……ふぅ~、皆さま、体調を崩しちゃってませんか?
 こんにちは、心配性のネーさです。
 風邪にはやっぱりビタミンC!

「こんにちわゥ、テディちゃでス! こぐまはァ、かぜのこッ!」
「がるる、がるーるる!」(←訳:虎です、風邪より花粉がやばい!)

 では、2月最後の週末は、体調に充分配慮しながら、
 この御本で――或いは映画で、エンタ気分にひたりましょう!
 活字マニアさんも映画ファンさんも、こちらを、どうぞ~!


 
                ―― シャッター・アイランド ――


 
 著者はデニス・ルヘインさん、原著は2003年に、
 画像の日本語文庫版は’06年9月に発行されました。
 デニス・ルヘインさん……イーストウッドさん監督作品『ミスティック・リバー』等、
 映画人さんにとても愛される作家さん、と御紹介すべきでしょうか。

「ふむうむッ!
 テディちゃ、てれびィのォ、せんでんでェ、みましたでスよッ!」
「がるるるがる!」(←訳:映画のCMだね!)

 はい、そうですね。
 マーティン・スコセッシさん監督、ディカプリオさん主演で、
 ’10年4月に公開予定の映画が、
 『シャッター・アイランド』。
 CMの映像に惹かれ、
 ネーさはまず原作に挑戦してみましたよ~♪
 
「みすてりィ、なのでスかッ」
「がるるるがるぐるっ!」(←訳:ネタばらしは駄目だよっ!)

 ネタばれにならない範囲で説明いたしますと、
 《吹雪の山荘》系の筋立て、と申しましょうか。

「ぽえッ?? ふぶきィ??」
「がるるー?」(←訳:山のおはなしなのー?)

 いえ、舞台は山ではなくて、海なんです。
 《吹雪の山荘》を海へ遷せば、それは《嵐の孤島》……
 今しも嵐が襲いこようとしている海上を、
 一隻の小型フェリーが進んで行きます。
 その甲板で青い顔をしているのは
 連邦保安官のテディ・ダニエルズさん。
 相棒のチャックさんとともに彼が向かうのは、島――
 シャッター島と呼ばれる、
 連邦政府管理下の、特異かつ特別な島なのです。

 島には病院があり、そこに収容されているのは、
 精神を病んだ犯罪者たち。
 その中の一人が突然いなくなったと、
 連邦保安事務所に急報が寄せられたのでした。
 ダニエルズ保安官は島に乗り込み、調査を始めます。
 
 消えるはずのない人間が、どうして、どうやって消えたのか?
 それに……いるはずのない人間が、この島にはいるらしい……?
 病院長、医師たち、看護士たち、囚人たち、
 みなが何かを隠匿しているのでしょうか……?

「なんだかァ、ただならぬゥふんいきィ、でスッ!」
「がるるー……」(←訳:怖いかも……)

 詩的&視覚的な表現や描写が多く、
 スコセッシ監督さんはそのあたりに魅力を感じたのかなぁ、とも思います。
 第二次世界大戦のすぐ後の、
 美術や衣装も見もの、ですね!

 活字マニアさんには、まず原作から!とおすすめし、
 映画ファンさん&レオさまファンの方々には
 映画を観てから原作を!とおすすめしたい作品です。
 御本も映画も、
 船酔いしないよう御用心しつつ、お楽しみくださいね!

「はやくゥ、えいがをォ、みたいィでスゥ!」
「がるるーぐるぐる!」(←訳:レオくんの熱演に期待しちゃうぞ!)
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夜明け前こそ。

2010-02-25 23:34:26 | ブックス
 デスレインのハバネロという辛~いポテチを食べてみましたら……
 ひゃあああっ!からい~!とギブアップしてしまったネーさです、こんにちは。
 ううう、まだ喉が……痛いです……。

「こんにちわッ、テディちゃでス! ほんとにィ、からいィッ!」
「がるるっ、がるー!」(←訳:虎ですっ、ホットですー!)

 ハバネロにノックアウトされた喉をクールダウンさせるために、
 ジェラートなどいただきながら、

「いただきまスゥ!もぐぐッ」
「がるーるるる!」(←訳:いただいてまーす美味しいです!)

 はい、本日味わう御本は、こちらの一冊です! どうぞ~!


 
                ―― フリーター、家を買う。 ――


 
 著者は有川浩さん、’09年8月に発行されました。
 『図書館戦争』シリーズですっかり人気作家さんとなった有川さんが
 この御本で主人公に据えたのは……
 フリーターの、武誠治(たけ・せいじ)くん!

「もぐもぐッ、ふむふむゥ?
 あるばいとちゅうゥ~、なのでスかッ」
「がるる?」(←訳:フクザツな事情が?)

 現在、誠治くんが抱えているのは、まさに
 複雑な事情です。
 なりたくてフリーターになったわけではなく、
 就職活動にもちょっと疲れちゃって、
 なんとはなしに、両親とも疎遠になっていたら……
 お母さんが、こころの病になってしまいました……!

 いったい、どうして?
 その原因は?

 お母さんの病気の原因を教えてくれたのは、
 お嫁に行った誠治くんのお姉さん――亜矢子さんでした。
 
 遠くへお嫁に行った姉でさえ、
 お母さんの病状を察して心配していたのに、
 俺は何をしていたんだろう……。

「あうゥ~、しょッくでスゥ~」
「がる~ぐる~……」(←訳:衝撃だよなぁ~……)

 衝撃は、誠治くんの気持ちを変えました。
 お母さんのために。
 お母さんのために、何かしよう。
 お医者さんが言うには
 『今の環境から出してあげるのが一番』だとのこと、
 だったら、就職して、うんとお金を稼いで、
 家を買ってあげようじゃないか、
 お母さんに!

「むむゥ!
 それでェ、だいめいのォ、『いえをかう』なのでスねッ!」
「……がるるがる~る?」(←訳:……でもそれ、難しそうだぞ?)

 ええ、こんな御時世ですもの、
 フリーターをやっていた誠治くんを雇ってくれる会社は、
 そうそう見つかりません。
 
 だけど、出来ることから始めなくちゃ。
 少しでもお金を稼いで、
 お母さんの心にかかる負担を減らすために……。

 手っ取り早くお金を稼ぐ手段といえば、
 『現場仕事』。
 建築や道路の工事現場で働く、きつい、肉体労働ですね。
 誠治くんも、そこへ飛び込んでゆきました。
 日給の高さにつられ、やってきては、またすぐ辞める、
 そんな若者たちの中で、
 二ヶ月も現場に喰らいついている誠治くん。
 彼の内部で、
 そして周囲でも、
 何かが変わってゆくようですが……?

「ふんばりィどころでスよゥ、おにいさんッ!」
「がるるっ!」(←訳:あとちょっとだ!)

 『図書館戦争』とはまた違うベクトルではありますが、
 同じように《闘う》青年の日々を、著者・有川さんは描きます。
 読み手は、どうか誠治くんのもとへ幸福がやってきますように……と、
 祈らずにはおれません。
 はたして、フリーター生活に終焉は来るのでしょうか?

 有川さんの作品を未読の活字マニアさんも、ぜひ!
 また、有川さんの最新作、
 誠治くんの分身のような?演劇に夢中になっちゃってる青年たちが主人公の
 『シアター!』もおすすめですよ~!

「ぐッどらッくゥ! ふりーたーおにいさんッ!」
「がる~るぐるっる!」(←訳:夜明け前がいちばん暗いのさ!) 
 
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ミツバチくま、発進!

2010-02-24 22:48:47 | くま
 みなさま、こんにちは、ネーさです。
 『臨時くまニュース特別編』の時間がやってまいりました。

「こんにちわッ、テディちゃでス!」
「がるるっ!」(←訳:虎ですっ!)

 本日、私たち『くまニュース取材班』は百貨店の伊勢丹さんに突撃いたしました。
 その理由は……えへん、テディちゃくん、
 問題の物件を!

「ふァいッ、こちらをォどうぞッ!」
「がるーる!」(←訳:BE@RBRICKくんだ!)

 はい、テディちゃが持っておりますのは、
 伊勢丹グループさんによる
 《花々祭チャリティキャンペーン》の
 『ミツバチBE@RBRICK』ちゃんと、
 『ハニーBE@RBRICK』ちゃんです!

「きゃわゆいィ~♪」
「がる~♪」(←訳:ラブリ~♪)

 原因は未だ不明ながら、
 世界各地で多数のミツバチくんたちが突然に亡くなり、
 減少の危機にあることは皆さま御存知かと思われます。
 このチャリティキャンペーンは、
 『ミツバチも、私たち人間も
  しあわせに暮らせる環境の保全を目的とした』もので、
 BE@RBRICKストラップ1個あたり¥300のうち、
 ¥100が玉川大学学術研究所ミツバチ科学研究センターへの資金に充てられ、
 ミツバチくんたちの蜜源・花粉源を
 育てる活動に役立てられる仕組みになっているそうです。

 画像のBE@RBRICKちゃん2種は、
 本日2月24日から伊勢丹各店さんで発売されました♪
 私たち『くまニュース取材班』は
 東京・立川の伊勢丹立川店さんで
 このくまちゃんたちを獲ったど~!
 いえ失礼、わが家の一員にお迎えすることに成功したのです。

「はちみついろがァ、よいィのでス!」
「がるるぐるー!」(←訳:蜂のコスチュームも良いよね!)

 体長3.5cmほどの、
 小さな可愛いBE@RBRICKちゃん、
 ハチミツ大好き!
 くま大好き!な皆さまは、
 伊勢丹さんでお探し下さいませ~♪

「げんていひんらしいィのでェ、おはやめにィ!」
「がるるーがるぐるー!」(←訳:どすんと増えろよミツバチくんたちー!)
 
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冬よ、さらば!なミステリを。

2010-02-23 23:10:59 | ブックス
 いきなりですが、ホントにお久しぶり~!な世界名作劇場へ、ようこそ!
 こんにちは、ネーさです。

「こんにちわッ、テディちゃでスゥ!」
「がるるっ!」(←訳:虎ですっ!)
「ネーさッ! なぜにィ、めいさくゥげきじょうゥなのでスかッ?」

 それはですね、テディちゃ、
 本格的な春の使者ともいうべき『花粉』くんに遭遇いたしまして、
 ああ、春が来て冬は行ってしまうんだなぁ、
 寒い寒いとボヤいたりして、悪かったわ……ごめんね、冬くん!
 せめて記念に冬を背景にした御本を取り上げましょう!
 という気持ちになったものですから……おっと、前置きが長くなりました。
 さあ、本日は、そんなこんなで、こちらを、どうぞ~!


 
                 ―― 仮面荘の怪事件 ――



 著者はカーター・ディクスンさん、原著は1942年に発行されました。
 画像はネーさ所蔵の旧版で、現在は表紙など改装された新版が流通しています。

「うむッ!
 テディちゃ、しッてるでス! かーたー・でぃくすんさんはァ」
「がるるーがる!」(←訳:J・D・カーさん!)

 ええ、密室ミステリならこの御方!と公認される巨匠さんが、
 ジョン・ディクスン・カーさん。
 カーさんのもうひとつの筆名が、カーター・ディクスンさん、ですね。
 ディクスンと名乗る場合の探偵役さんは、
 H・Mこと、ヘンリー・メルヴィル卿、というのが
 著作上のお約束なのでした。

 この御本でも、H・M卿は大活躍!
 雪の玉をベシャっと顔面に当てられたり、
 マジックの腕前を披露したりしながら――

「ゆきだまッ? ゆきがッせんでスかァ??」
「がる? がるーぐる?」(←訳:マジック?魔術師なの?)

 えへん、常人には思いも寄らぬ器用な横顔を見せつつ、
 ヘンリー卿は飄々と奇怪な事件に立ち向かいます。
 そも、その事件とは――

 ロンドン警視庁に或る依頼が持ち込まれました。
 『私の家に泥棒が入って、絵画コレクションを盗もうとしている。
  ついては、週末の間、警察官に滞在してもらいたいのだが』

 ロンドン警視庁の幹部さんたちは
 胡散臭さを感じます。
 これは、保険金目当ての泥棒詐欺ではなかろうか?
 自作自演の、いかさまであることに、まず間違いはなかろう。

「ふァ~……ひがいしゃがァ、かがいしゃッ、でスかッ??」
「がるるー!」(←訳:複雑だー!)

 が、やがて……
 泥棒の危険を訴える人物が、
 実は健全&良好な経済状況にあると判明します。
 お金に困っていない彼が、犯罪を企むはずはない……?
 そして、驚いたことに!
 高価な絵画のコレクションには、
 保険などかけられていないという事実も明らかになりました。

 泥棒の話は、本当だったのか?

「わおッ! だとしたらァ、たいへんでスゥ!」
「がるーるー!」(←訳:警備の強化を!)

 時、既に遅し。
 事件は起こってしまいました。
 しかし、それは予想されていたような盗難事件とはならず、
 ロンドン警視庁から派遣されてきた警部さんを困惑させます。
 この難局を、ヘンリー卿は打破できるのでしょうか?
 
 雪に覆われた『仮面荘』を舞台に展開する
 巨匠さんらしさ満杯、
 遊びごころも特盛り、の快作品です!
 密室マニアのミステリ好きさんは
 おそらくもう御存知の一冊でしょうけれど、
 未読の御方は、ぜひ!
 
「ふゆのォみすてりィ、おさがしならァ、これをッ!」
「がるるるぐるっる!」(←訳:雪の季節の謎物語です!) 
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坂の町の、摩訶不思議?

2010-02-22 23:06:11 | ブックス
 2月22日はニャンコの日!カツオブシ、食べてますか~?
 こんにちは、ネーさです!

「おかかのォ、おにぎりィ、すきでスゥ!
 こんにちわッ、テディちゃでス!」
「がるる!…がるーるー…」(←訳:虎です!…ねこマンマはちょっと…)

 愛猫家さんには嬉しいニャンコの日、
 御紹介いたしますのは海風吹き抜けるこころ優しいファンタジー!
 活字マニアの皆さま、こちらを、どうぞ~!


 
                   ―― 扉守(とびらもり) ――



 著者は光原百合さん、’09年11月に発行されました。
 『潮ノ道の旅人』と副題が付されています。

「ふむふむッ!
 ひょうしのォいらすとォ、きれいィでスねッ♪」
「ぐるがる、がるる~る?」(←訳:この坂道の絵、どこかで見たような?)

 以前に御紹介しました光原さんの『イオニアの風』は
 古代ギリシアの神話世界をもとにしたファンタジックな物語でしたが、
 この御本の舞台となっているのは、
 瀬戸内海沿岸の『潮ノ道(しおのみち)』という町です。
 表紙の画でお判りのように、
 坂の多い土地柄なんですね――
 と言えば、ここで
 「あ!」と手を拍った御方もおられることでしょう。
 瀬戸内海、坂の町、表紙画の石段……
 そう、尾道!
 
「あはッ! おのみちィ~♪」
「がるるるっ!」(←訳:映画で見たねっ!)

 御本の『あとがき』に、著者・光原さんは書いておられます。
 潮ノ道は、光原さんの故郷・尾道をモデルにしている、と。
 
 御本の中の坂の町・潮ノ道は、 
 ある登場人物さんの言葉を借りれば――
 強力な霊山四峰に囲まれており、
 そのために潮ノ道には不思議な力が流れ込んで溜まりやすいのだ、そうです。
 尾道には起こらないような
 おかしな出来事が、
 坂の途中の古い御屋敷で、
 昔の街道沿いの小さなお店で、
 頻々と起こるのはそのせいなのでしょうか。

「むむッ!
 きょうもォまたァ、ふしぎィはッけんッ!」
「がるるるー!」(不思議現象も観測!)

 あまやかに優しく、
 おっとりとしているようで、
 のびのびと語られる
 7編の連作短編集は
 『ファンタジー!』と問えば
 『ハリポタ!』と答えが返ってくる
 昨今の情勢に一石を投じる力強さも持っています。
 
 杖を振ったら魔法が炸裂!な西欧式ファンタジーに疲れちゃった御方は、
 坂の町のゆるやかなファンタジックストーリーでリフレッシュを!
 いえ、ファンタジーやミステリといったジャンルにこだわらず、
 海風の吹くまま、
 まだ見ぬ町の散策へ踏み出してみてください!
 踏み出せば、
 もっともっと潮ノ道のものがたりが読みたくなりますよ~!

「ぞくへんッ、でるといいでスねッ♪」
「がるがる!」(←訳:ぜひとも!)
 
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チャレンジ!未知なるお菓子♪

2010-02-21 22:58:13 | 美味
 皆さま、こんにちは。
 『未知のお菓子にチャレンジしよう!』の時間がやってまいりました。
 私、チャレンジャー兼レポーター兼食いしん坊のネーさです。

「こんにちわゥ!
 ちゃれんじゃーじょしゅのォ、テディちゃでス!」
「がるるーがる!」(←訳:同じく助手の、虎です!)

 今回、私たち血気盛んなチャレンジャーが標的といたしますのは、
 はいっ、こちら!

 『NATURALLY YOHAY  Cookie Spoons』

 『Yohay』さんという、アメリカのお菓子会社さんの
 スプーン型ショートブレッドクッキーです♪
 テディちゃが抱えて、というか、支えているのが、実物ですね。

「ふァいッ! でッきゃいィでスゥ!」
「がるるるぐる~!」(←訳:長さが14センチもある~!)

 アメリカ人のスプーンは、
 日本人にとってのプチしゃもじ、なのでしょうか。
 大きなクッキーですねえ……。
 いえ、肝心なのは見た目よりもお味です!
 さあ、チャレンジ!実食ですよ!
 いただきまーす! ぱくっ!

「じょしゅのォ、テディちゃもォ、いただきまスゥ!
 ぱくッがぶッ! もぐぐッ!」
「がるがるぐるっ!」(←訳:いただきますっ!)

 もぐぅ~……こ、これは、お堅いクッキーですね?
 フランスのガレットや、
 イタリアのビスコッティ、
 タータンチェックで有名な英国製のショートブレッドなどの、
 どれとも似ていない食感ですわ。

「あまくないィでスよゥ、ネーさッ!」
「がるるる!」(←訳:あっさり系だ!)

 ええ、甘さも抑えられていて、
 これ本当にアメリカのお菓子かしら?と疑ってしまいましたが……
 パッケージの英文を読んでみますと、
 どうもね、『昔むかしの製法で作られたショートブレッド』らしいのです。
 余分な油脂、お砂糖、添加物を使用しない、
 ナチュラル志向でオールドスタイルなクッキー、なんですね。

「もぐもぐッ、それでェ、かたいィのでスねッ!」
「がる!がるるー!」(←訳:がりっ!と来るぜ!)

 食感にクセはありますし、
 全体に甘味が足りーん!と言いたくなるスイーツマニアさんもおられるでしょうが、
 こういうお菓子もあり~!だと思います。
 一箱に7本のビッグサイズスプーン入り!
 興味を持った御方は
 輸入お菓子を扱うお店で探してみて下さいね!

「はむむッ! もぐはむッ!
 たべごたえェありッ!でスよッ」
「がるるがーる!」(←訳:ミルクティーと一緒に!)
「かぷちーのもいいかもッ♪」
「がるるっ!」(←訳:カフェラテもね!)

 異国の異風お菓子、ごちそうさまでした~♪
 
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マンボウせんせ、旅三昧♪

2010-02-20 23:24:36 | ブックス
 スノボのコクボくん、けっこう良いじゃ~ん♪と思うネーさです、こんにちは。
 でも、チャンプのショーンくんはもっと良いわね!
 あの高さ!滞空時間!スキルのすべてがワンダホー!

「こんにちわゥ、テディちゃでス!
 テディちゃはァ、ふぎゅあのォ、たかはしくんがァよいィでス!」
「がるる!がるーるるー!」(←訳:虎です!カーリングがワンダホォ!)

 ワンダホーなオリンピック競技を拝見しながら、
 御本もまた、ワンダホーな一冊を!
 本日は、こちらを、どうぞ~!


 
                 ―― マンボウ家の思い出旅行 ――



 著者は北杜夫さん、’10年1月に発行されました。
 月刊誌『ジェイ・ノベル』に連載中の『マンボウ夢草紙』の
 ’05年7月号~’10年1月号掲載分をまとめたのが、この御本です。

「まんぼッ、じゃありませんよゥ! まんぼうッ!でスよゥ~」
「ぐるがる!」(←訳:どんぶらこ、だね!)

 ドクトル・マンボウこと、北杜夫さんこと、本名・斉藤宗吉さん。
 マグロ漁船にドクターとして乗り組み、
 世界の海を巡ったのは昔のこと、
 今はすっかり御自宅に落ち着いて――いたいのはやまやま、なんですが。
 マンボウ先生、旅です!
 さあ御支度を!

「ふァいッ!
 こんどはァ、どちらへェ?」
「がるる~?ぐる?」(←訳:北海道かな~?沖縄?)

 それが……マンボウ先生、
 背骨を傷めてしまって、
 『ほとんど車椅子でしか動けぬ』と書いておられます。
 なので、旅する先は、記憶の中――
 父・齋藤茂吉さんの思い出や、
 親友・遠藤周作さん、編集者の宮脇俊三さん、
 旧制高校以来の友人・辻邦生さんとの思い出の海へ旅するのです。
 常々、マンボウ先生の世界漫遊ぶりを拝読してきたネーさ、
 ちょっぴり、いえ、うんと悲しくなりました……
 ああ、漁船の上で『砂糖水~!』と叫んでいたドクターは、
 いまいずこ……。

 が、ここで。
 登場するのは、娘さんです!!

「むぽッ? むすめさんッ??」
「がるーるるるる?」(←訳:ドクターのお嬢さま?)

 マンボウ先生の愛娘、齋藤由香さん、
 大好きなパパが引きこもっちゃうのを黙って見てはおられません。
 山形の、齋藤茂吉記念館へ。
 温泉で名高い由布院へ。
 信州の松本、上高地、
 ハワイにだって、ソウルにだって、パパを連れ出しちゃいます!
 
「わほほォ~♪ はわいィ~♪」
「がるるっ!」(←訳:いいなっ!)

 由香さんのワンダホーな行動力、 
 時々気弱になりつつも結局は旅に出てしまうマンボウ先生。
 ワンダホーは遺伝するんですね!
 なんて素敵な御家族かしら!と感激していたら……
 わあっ、大変っ!
 自宅ベランダで転んだマンボウ先生、
 大腿骨骨折の大怪我です!

「えェッ? おおごとォでスよッ!」
「がるるるるっ!」(←訳:先生のピンチだっ!)

 旅行記は、一転、闘病記へ……?
 いえ、そこが医学博士でもあるマンボウ先生、
 つらいリハビリも、痛みゆえの愚痴も、
 どことなく朗らか……?
 そう、どんな時も、マンボウ先生はユーモアを忘れないのです!
 目線はいつも、優しく、こまやか。
 身体の痛み、
 そして心の痛みも必ず治る、と信じています。
 その甲斐あってか、とうとう退院!
 嬉しいことに、お家に帰ってきました、んですが……

 パパ、軽井沢へ行きましょう!
 と、娘さんからのお誘いが!

「わほほォ♪
 またまたァ、りょこうッ!」
「がるーがるる!」(←訳:かっこいいぞ軽井沢!)

 マンボウ先生と奥さま、愛娘・由香さん、
 ワンダホーな一家の快走&迷走旅行記は
 マンボウファンの方々に、
 歌人茂吉さんファンの方々にもおすすめです。!
 先生、明日はどちらへお出かけですか~?

「うむッ!
 つぎはァ……どこがァいいかなァ~?」
「がるーる?」(←訳:お花見なんてどう?)

 さらなる新旅行記を待っていますよ、我らがドクトル!
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文士さんのテーブル♪

2010-02-19 23:24:12 | ブックス
 こんにちは、ネーさです。皆さま、今日も腹ペコしてますかっ?

「こんにちわゥ、テディちゃでス!
 いえすゥ!もちろんッ、はらぺこォ~!」
「がるる~!がるるっ!」(←訳:虎です!同じく腹ペコ!)

 わかりました。
 では、いっそう腹ペコ度が進行してしまう危険な御本を、
 腹ペコな皆さまのために!
 はいっ、こちらを、どうぞ~!


 
                   ―― 作家の食卓 ――



 編者はコロナ・ブックス編集部の皆さん、’05年7月に発行されました。
 昭和の文豪さん・文学者さんたちが愛好したメニューやお店、
 食卓をめぐるエッセイ、
 食にまつわるエピソードなどが紹介された
 食欲増進まっしぐら!な御本です♪

「こだわりのォ、ごはんッ!でスねッ」
「がるる……」(←訳:凝ってる……)

 美意識も見識もあり、
 好き嫌いもはっきりしているのが、
 功成り名遂げた《文士》さんたち。
 
 有名店の、あのお料理を食べたい。
 老舗さんの、あのお味でなければ。
 そして、ちょっと意外にも、
 ウチのおくさんの手料理がいちばん美味しい!
 と、言っちゃったりして。

「……さりげなくゥ、わがままァ、でスゥ~」
「がるーる!」(←訳:我儘オッケーだよ!)

 壇一雄さんはこう書きます。
 《この地上で、私は買出しほど、好きな仕事はない》

 澁澤龍彦さんは、旅先でこう嘆くのです。
 《早く家に帰ってうまいもの食いたいなー》

 御本の表紙になっているのは、
 澁澤さんの大の好物、
 甘鯛の唐揚げ。
 北鎌倉にある澁澤邸の、緑豊かなお庭のテーブルに、
 相模湾で獲れた甘鯛のお料理がのぼる……
 いかにも澁澤さんらしいなぁと思ってしまうのです。

「もふふッ♪ どんなァ、おあじィかなッ♪」
「がるるるっ!」(←訳:旨いに決まってるよ!)

 先日、海野弘さんの『スキャンダルの世界史』を御紹介しましたが、
 この御本32ページに掲載されている
 海野さんのエッセイも微笑ましいような、
 行間からバターの香りが上ってくるような……
 
 フランスの文豪プルーストさんは、
 チキン以外のお肉は食べず、
 舌平目が好きで、
 甘~いお菓子が大好き♪
 マドレーヌ?
 うん、マドレーヌといったら
 フォーブル・サントノーレ街のルバテのものでなくちゃ!
 何故かって?
 それは、お母さんがそうしていたから。

「……ふぁァ~、ままのォあじィ、でスかァ~」
「がる~ぐるる~」(←訳:プルーストらしいね~)

 洋食、和食、中華に、おやつ。
 作家さんの趣味と嗜好、
 子どものような素顔が活写される
 《食卓》百景。
 腹ペコ食いしん坊さんたちに、おすすめです!

「さっかさんもォ、おなかはァすくのでスよッ♪」
「がるるーがるる!」(←訳:文学は食欲だ!) 
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